Instagram(インスタ)は、趣味や交流の場を超えて、ビジネスの新たなフィールドとして注目を集めています。
「インスタで本当に収益を得られるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、「インスタで収益化する方法」や「収益化までのステップ」などをわかりやすく解説します。
また、インスタの仕組みや注意点など、必ず知っておきたい情報も紹介しています。
これからインスタをビジネスに活用したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
Instagram(インスタ)とは?
Instagram(インスタ)は、2010年に登場した写真や動画を共有するSNSです。
世界中で利用されており、2022年1月時点で、月間利用者数は約14億7,800万人に達しています。
総務省の2023年の調査によれば、国内のSNS利用率はLINE(94.9%)、YouTube(87.8%)に次いで、Instagramは56.1%で第3位となっています。
特に、画像の加工機能が充実しており、誰でも手軽に魅力的なコンテンツを共有できる点が特徴です。
商品の魅力を効果的に伝えられるため、マーケティングツールとしても注目されています。
インスタで収益化する方法5つ
インスタで収益化する方法を5つご紹介します。
アフィリエイトを始める
アフィリエイトとは、企業の商品やサービスをユーザーに紹介し、広告収入を得る仕組みです。
インスタの視覚的なコンテンツを活かして、効果的に商品を紹介しましょう。
たとえば、ストーリーズで化粧品の使用感を動画で伝えて、ユーザーの興味を引き付けます。
アフィリエイトを始めるには、広告主とアフィリエイターをつなぐ「ASP(Application Service Provider)」に登録し、広告案件を選択しましょう。
提供される専用リンクを活用し、商品を紹介します。一般的には、ユーザーがリンクを通じて購入すると、報酬が発生します。
注意点として、通常の(フィード)投稿には直接リンクを貼れません。プロフィールの「ウェブサイト欄」や「ストーリーズ」でリンクを共有しましょう。
報酬は、提携する企業や商品によって異なります。たとえば、手数料率が5%の商品を1万円で販売した場合、1件あたり500円の報酬が得られます。
企業案件で収益化する
インスタで収益を得る方法の一つに、企業案件があります。企業の商品やサービスを自身のアカウントで紹介し、報酬を得る仕組みです。
企業は、多くのフォロワーを持つインフルエンサーを通じて、商品の認知度を高められます。
- 指定の飲食店を利用し、感想をフィード投稿で紹介する
- 指定の家電製品を使用している動画に、感想を添えてリールで配信する
報酬は一般的にフォロワー数に応じて決定され、1フォロワーあたり1円から3円が相場です。
たとえば、フォロワーが1万人の場合、1投稿で1万から3万円の報酬が見込まれます。
企業から直接依頼を受ける場合や、インフルエンサーマッチングサイトなどで案件を探す方法があります。
自社商品・サービスを販売する
インスタでは、ハンドメイド雑貨やビジネス教材などの自社商品を、視覚的に紹介できます。
たとえば、商品の使用感を伝える場合は、動画を用いたストーリーズ配信が適しています。
サービスに関連したノウハウなどを伝える際は、複数の画像を投稿できるカルーセル投稿がおすすめです。目的に合わせて投稿スタイルを使い分けましょう。
アイランド株式会社の調査によれば、約9割のユーザーがインスタをきっかけに新しい商品やサービスを購入した経験があります。
インスタの特性を活かし、自社商品やサービスを効果的に宣伝しながら、オンラインショップへ誘導しましょう。
ライブの投げ銭機能を活用する
2020年10月に、投げ銭スタイルで収益化できる「バッジ」機能が国内でも開始されました。
具体的には、ライブ配信をした際に視聴者から投げ銭(バッジ)をもらえる機能です。視聴者は、応援や感謝を表し、配信者と交流を深めやすいメリットがあります。
利用開始の条件は、「Instagramパートナー収益化ポリシー、コミュニティガイドラインに準拠している」「18歳以上である」「フォロワーが1万人以上いる」などが公式サイトで明記されています。
投稿写真を販売する
インスタは写真中心のSNSです。写真家や趣味で写真を撮る方にとって、作品が認知される格好の場所です。
投稿で作品を発信すれば、認知度を高められます。
そこから写真を販売しているフォトサイトに誘導したり、グッズをおすすめしたりして収益化を狙えます。
投稿を見た企業から商品撮影などの依頼が入る場合もあるため、依頼されやすい工夫が必要です。自分が撮影する写真の特徴や魅力が伝わるようプロフィールに明記しましょう。
最初に知っておくべきこと
インスタ収益をする際に、最初に知っておくべきことを解説します。
インスタ投稿の種類
インスタの基本となる、3つの投稿機能を紹介します。
フィード |
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リール |
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ストーリーズ |
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インスタでの収益化では、商品案内のリンクの設置は必須です。リンクを設置できる場所は「プロフィール」と「ストーリーズ」です。
ただし、どちらも基本的にフォロワー向けの表示となります。より多くのユーザーに商品を届けるには、「リール投稿」を活用するのがおすすめです。
リールはフォロワー以外のユーザーにも届きやすく、認知拡大が期待できます。
インスタのアルゴリズムとは?
アルゴリズム(algorithm)とは、「特定の問題を解決するための計算や処理手順」を指し、インスタでは投稿の表示順を決定する仕組みです。
魅力的な投稿をしても、アルゴリズムに沿っていなければ多くのユーザーに投稿が届きづらくなります。
インスタのアルゴリズムでは、「いいね」や「コメント」などユーザーの行動データを基に、投稿の優先度を評価しています。
インスタで収益化を目指すには、表示されやすくなる仕組みを随時リサーチしましょう。
なお、アルゴリズムは流行や仕様変更により、常に一定ではありません。変化に対応する柔軟な運用が成功のカギとなります。
インスタ収益の目安について
インスタ収益の一般的な目安は、1投稿フォロワー1人あたり1.0円〜3.0円です。
フォロワーが1万で、1人あたり1.0円で企業案件を受注した場合、1投稿1万円となります。月に10投稿すれば、月10万円の収入が期待できます。
企業からの案件を継続的に受注し、フォロワーを増やしながら安定した収益化を目指しましょう。
インスタで収益化するまでの7ステップ
インスタで収益化するまでの7つのステップをご紹介します。
①アカウントのジャンルを決める
インスタグラムで収益化を目指す際、まずアカウントのジャンルを設定する必要があります。
アカウントのジャンル例を5つご紹介します。
ファッション | 最新のトレンドやコーディネートを紹介し、アパレルブランドとの提携やアフィリエイトで収益化を図る。 |
美容 | スキンケアやメイクの方法、製品レビューを投稿し、美容関連企業とのコラボレーションを図る。 |
グルメ | カフェ、レストランの紹介やレシピの共有を行い、飲食店や食品メーカーとのタイアップを狙う。 |
旅行 | 観光地の情報や旅行記を発信し、旅行関連企業や観光局との協業を目指す。 |
ライフスタイル | 日常生活の工夫やインテリア、趣味に関する情報を提供し、関連企業との提携を図る。 |
上記のほかにも、ビジネス・子育て・ペットなど多様なジャンルが存在します。
自分の興味や専門知識、収益化したい商品に関連するテーマを選びましょう。投稿内容に自然な一貫性が生まれ、フォロワーの信頼を得やすくなります。
②ターゲットとコンセプトを明確にする
インスタで収益化を成功させるために、ターゲット層とコンセプトを明確にしましょう。
まずは、誰に何を提供するアカウントかを具体的に設定します。たとえば、30代女性向けの美容情報など、ターゲット層を明確に絞りましょう。
次に、コンセプトを設定します。アカウント全体のテーマや雰囲気を統一すると、一貫した印象になります。
具体的には、投稿の色合いやトーン、キャプションの書き方などを統一すると効果的です。
ターゲットとコンセプトが明確であるほど、ブランド価値が高まるでしょう。
③収益化する方法を決める
アカウントの特性やフォロワー層に合わせて、最適な収益方法を決定しましょう。
自社商品やサービスがある方は、広告機能(有料)を利用する方法もあります。
たとえば、自分自身をコンテンツとして発信している人は、バッジ機能(投げ銭)を活用してライブ配信をしてみてはいかがでしょうか。
自分が得意なジャンルで収益化できるように計画しましょう。
④ビジネスアカウントに切り替える
収益化を目指すには、インスタのビジネスアカウントへの切り替えが不可欠です。広告の出稿費用以外は無料で利用できます。
ビジネスアカウントでは、無料で投稿分析ができる「Instagramインサイト」が利用可能です。
また、広告の出稿(有料)やショップページに遷移できる機能も活用でき、収益化の幅が広がります。
切り替え方法は、プロフィール画面の設定から「アカウント」を選択し、「プロアカウントに切り替える」をタップするだけです。
⑤競合アカウントの分析をする
インスタで収益化を目指す際、競合アカウントの分析は必須です。
まず、同じジャンルで成功しているアカウントを特定し、フォロワー数、投稿頻度、エンゲージメント率などを調査します。
公式ツールである「Instagramインサイト」では 競合アカウントの分析はできない仕様です。分析の必要性を感じたら、外部ツールを検討してみましょう。
次に、人気の投稿内容や使用しているハッシュタグを確認し、ユーザーの関心を引く要素を把握します。
投稿のタイミングや頻度も分析し、最適な投稿スケジュールを策定しましょう。
⑥プロフィールに情報をわかりやすくまとめる
インスタで収益化を目指す際、プロフィールの情報は最も重要といえます。
まず、アカウントが誰に何を提供するのかを明確に記載し、訪問者が一目で理解できるようにします。
次に、ウェブサイトのリンクを設置します。プロフィール以外でも、投稿やストーリーズで誘導し、ユーザーを誘導しましょう。
さらに、プロフィール写真やハイライトを統一感のあるデザインに整えると、ブランドイメージを強化しやすくなります。
⑦運用を開始して改善を続ける
アカウントの準備ができたら、運用を開始して、継続的な改善を行いましょう。
投稿に対するユーザーの反応を分析し、ニーズに合ったコンテンツを提供するのが重要です。
特に、特定の投稿が高い反応を得た場合、投稿内容や投稿時間を参考に、次のコンテンツを計画しましょう。
また、ユーザーからのフィードバックを積極的に取り入れ、信頼関係を築くのも大切です。
改善を繰り返し、アカウントを成長させて収益化につなげましょう。
インスタで収益化するコツ5つ
インスタで収益化するコツを5つご紹介します。
収益につながる導線を明確にする
ユーザーが商品購入にスムーズに進めるよう、明確な導線を作成しましょう。
まず、プロフィールに商品ページへのリンクを設定し、アクセスしやすくします。
ハイライト機能では、「問い合わせ先」や「Q&A」などを表示するとわかりやすいです。
日頃の投稿の中で商品を紹介し、興味を持ったユーザーが次の行動を取りやすいように誘導します。
定期的にキャンペーンを実施し、ユーザーの購買意欲を高めるのも効果的です。
ユーザーがストレスなく商品を購入できる導線を目指しましょう。
アルゴリズムに沿った運用を行う
インスタで収益化を目指すには、アルゴリズムに沿った運用が不可欠です。
インスタのアルゴリズムでは、いいね・コメント・共有・保存回数などが影響します。
たとえば、以下のように投稿内で呼びかけて、ユーザーのアクションを促す方法があります。
共感したらいいねをお願いします
(キャンペーンなどで)「プレゼントがほしい方はコメント欄に「🎁」と入力してね」
保存して後で見返してね
など、ユーザーの反応を見ながら試してみてはいかがでしょうか。
アクセス分析と改善を繰り返す
インスタで収益化を目指すには、アクセス分析と継続的な改善が不可欠です。
分析には、ビジネスアカウントで利用可能な「Instagramインサイト」(無料)を活用しましょう。どんなコンテンツが効果的なのかを把握できます。
[分析する際に知っておきたいキーワード]
リーチ | 投稿を見た人の数 |
インプレッション | 投稿が表示された回数 |
エンゲージメント | 投稿に対する反応数(いいね・保存・コメント・シェアなどの数) |
Instagramインサイトのデータを基に、投稿内容や投稿時間を見直すのがおすすめです。
分析ツールはほかにも無料・有料のものがあります。運営する中で必要と感じる機能があれば検討してみましょう。
有益な情報を配信する
インスタで収益化を目指すには、有益な情報提供を心がけましょう。
有益な情報配信とは、ターゲットのニーズを理解し、求められている内容を発信することです。
たとえば、ターゲットが「自分で服を買うのが初めての男性」だとします。
投稿で、「初めてのメンズファッション。この3着さえ買っておけばOK」と提案するとどうでしょうか。「このアカウントを見て服を揃えよう」と価値を感じてくれるはずです。
普段から、アンケート機能などでユーザーの悩みを探っていると、問題解決となる価値ある投稿に繋がります。
ほかのSNSと組み合わせて運用する
インスタで収益化を目指す際は、他のSNSと組み合わせた運用が効果的です。
特に、LINE公式アカウントとの組み合わせはおすすめです。インスタで関心を持ったユーザーとLINE上で交流し、購買や再訪につなげる仕組みづくりが可能になります。
LINE公式アカウントは、企業から情報を発信できる、ビジネス用のLINEアカウントです。
特徴として、LINE公式アカウントの機能を3つご紹介します。
ステップ配信 | 順序立てた情報配信が可能
例:友だち追加後に自動でクーポンや商品情報を順次配信する |
ショップカード | LINE上で使えるポイントカードを作成し、リピート率を高める |
クーポン | 店舗やECサイトで利用可能なクーポンを表示し、購買意欲を促進できる |
ほかにも、ビジネスアカウントならではの様々な機能があります。
LINE公式アカウントのメリットは、
- メールよりも6〜20倍、開封率が高い
- 友だち追加のハードルが低い
- ビジネスに役立つ機能が充実している
などがあります。インスタとLINE公式アカウントの強みを、最大限に活かした運用を目指しましょう。
インスタ収益化の注意点3つ
インスタ収益化の注意点を3つご紹介します。
フォロワーを購入しない
インスタで収益化を目指す際、フォロワーの購入は避けましょう。
インスタの利用規約ではフォロワーの購入が禁止されており、違反が発覚するとアカウントの凍結や削除のリスクがあります。
なお、インスタでは人為的な「いいね」やフォローなどの行為も禁じられています。不自然で誤解を招くような動作も避けるべきです。
フォロワーを増やすには、長期的な視点でユーザーとの信頼関係を築きましょう。
広告投稿の際は広告であることを明記する
広告投稿の際は必ず広告であることを明記しましょう。消費者庁によると、広告であることを隠す「ステルスマーケティング(ステマ)」は景品表示法違反となっています。
そのほか、一般消費者のような「なりすまし」や大げさな表示も規制の対象です。
ステマ対策として、「#PR」や「#広告」 などのハッシュタグ表記だけでは「非推奨」です。
ハッシュタグ表記に加え、Instagramが提供する「タイアップ投稿ラベル」の設定が推奨となっています。
透明性のある運用によって、ユーザーとの信頼関係を築きましょう。
参照:【2023年10月から】ステルスマーケティング(ステマ)規制とは?インフルエンサー案件は要注意!
所得20万円以上で確定申告が必要になる
副業としてインスタで収益を得る場合、確定申告が必要になるケースがあります。副業で得た所得が年間で20万円を超えると、確定申告が必須です。
重要なのは「収入」ではなく、収入から必要経費を差し引いた「所得」が基準となる点です。
たとえば、収入が30万円で経費が15万円の場合、所得は15万円となり、確定申告の義務はありません。しかし、所得が20万円を超えると確定申告が必要となります。
なお、所得が20万円以下でも課税により住民税の申告が必要な場合があります。
収益の状況を管理し、適切な処置をしていきましょう。
マーケティングをさらに加速させるならLステップ
インスタは利用者が多く、視覚的に商品の魅力をアピールできるため、収益化に向いているといえます。
次のステップとして、フォロワーをLINE公式アカウントに誘導しましょう。ユーザーと直接的かつ個別のコミュニケーションがとりやすくなります。
さらに、LINE公式アカウントにLステップを導入すると、マーケティングの自動化と効率化が可能です。
Lステップとは、LINE公式アカウントの機能を拡張したマーケティングツールです。
- 柔軟なシナリオ配信やシナリオ分岐
- 細やかなセグメント配信
- 行動スコアリング
- 流入経路分析
など、マーケティングに特化した機能を備えているのが特徴です。
たとえば、ダイエット講師の事例では以下のような効果が出ています。
- 1ヶ月半でインスタのフォロワー数が4.2万人から9.5万人に増加
- 月商平均80万円から550万円に到達
- 業務効率化で、サポート可能な顧客数が増加
- 顧客満足度が向上し、返金率が低下
Lステップは、セグメント配信や購入前後にリッチメニューを使い分けて、的確にアプローチできる点も魅力です。
たとえば、インスタからの流入者には「Instagramタグ(仮)」を設定して特典を贈るなど、インスタユーザー目線のシナリオで商品情報を届けられます。
Instagram、LINE公式アカウント、Lステップを組み合わせて、さらに効果的なマーケティングを展開してみませんか。
まとめ
本記事では、インスタで収益化する方法についてご紹介しました。
インスタの仕組みを理解し、ユーザー目線を取り入れて運用していきましょう。