セールスライティングはどんなビジネスにも必須のスキルです。
ユーザーの心を動かし、商品やサービスの購入につなげる技術があれば、マーケティングを加速できます。
そこでこの記事では、セールスライティングの特徴や活用方法、書き方のテンプレートをまとめてご紹介します。
目次
セールスライティングとは
セールスライティングとは、消費者の行動(購入・申し込み等)を促す文章を書くスキルです。
文章は全てのビジネスに必要な要素です。どんなにデザインの優れたWebサイトでも、魅力的な文章が書いてなければ、商品やサービスは売れません。
セールスライティングは、Webサイトだけでなく、メルマガやLINE公式アカウントなど、必要としない分野はないほど、需要の高いスキルです。
コピーライティングとの違い
セールスライティングと似たものにコピーライティングがあります。
コピーライティングとは、ユーザーへの「印象付け」に使われるライティング術です。
「あなたと、コンビに、ファミリーマート」
「ココロも満タンに コスモ石油」
「新製品が安いケーズデンキ」
こういった文言はキャッチコピーと言われ、コピーライティングのスキルに位置付けされます。
逆にセールスライティングは、文章を読んで購入を促すライティングテクニックです。
コピーライティングは「ユーザーの気を引く」、セールスライティングは「行動を起こしてもらう」と覚えておくといいでしょう。
セールスライティングは多くのビジネスに活用できる
セールスライティングは多くのビジネスで活用されています。
その中でも、特にスキルが活きてくるものを紹介します。
Webサイト・ランディングページ
Webサイトやランディングページは、商品やサービスの特徴を伝えて成約に結びつける媒体です。よって、ページに訪れたユーザーの行動を促す文章を考えなければなりません。
例えば、青汁のランディングページでは「1日分の野菜を補える」「初回980円」のようなメリットが提示されているのを見たことがあると思います。
このように、ユーザーが思わず購入したくなる文章を考えるのがセールスライティングです。文章のボリュームも必要なため、高度なスキルが必要となるでしょう。
ダイレクトメール
ダイレクトメールとは、商品やサービスの宣伝を目的とした紙媒体の広告です。
あなたも自宅のポストに、宣伝のチラシが入っていた経験はありませんか?
ピザのデリバリーの宣伝チラシやマンション販売のハガキなど、普段から目にすることが多いと思います。
ダイレクトメールは、読まれる可能性が低い傾向にあるため、人を惹きつける文章が必要となります。コピーライティングで目を止めてもらい、セールスライティングで購入や申し込みにつなげていくのです。
メルマガ(メールマガジン)
メルマガとは、購読者に対してメールで定期的に情報発信を行うことです。
メルマガはただ宣伝するだけでなく、見込み客への育成も行えるツール。ステップを踏んで、見込み客やリピーターを作っていきます。
そして、メルマガに登録してもらうための、コンテンツ作成やリスト収集にもセールスライティングが必須です。
メルマガは文字でしか伝えられないので、より高度なセールスライティングが求められます。
LINE公式アカウント
LINE公式アカウントとは、企業や店舗がLINEユーザーに情報発信をしたり、コミュニケーションを取ったりできるサービスです。
LINEは月間9,700万人が利用するSNSチャットツールに成長しています。
日本の人口の約8割をカバーしており、老若男女問わず利用率の高いツールです。若者だけでなく高齢者にもアプローチできるため、多くのビジネスに活用されています。
メルマガと同様に、文章をメインとした発信媒体なので、セールスライティングのスキルが必須となります。
動画広告
動画広告とは、動画を用いた広告のことを指します。最近はYouTubeやTikTokなどの動画SNSが普及し、動画広告を視聴する機会も増えました。
動画広告では、映像や音声も大切な要素ですが、伝えるのは言葉や文章です。セールスライティングのテクニックを活用すれば、視聴者を引きつけられるでしょう。
セールスライティングのコツ
セールスライティングでは、以下3つのコツを押さえておくことが大切です。
- 3つの壁を超える
- 商品のベネフィットを伝える
- ヘッドラインを意識する
それぞれについて解説します。
3つの壁を超える
商品やサービスを文章で伝える時は、3つの壁を超えなければなりません。
- 読まない壁
- 信じない壁
- 行動しない壁
多くの人は、情報を流し読みするため、どんなに魅力的な文章でもスルーされます。
よってコピーライティングで興味を引き、セールスライティングでユーザーの行動を促さなければなりません。
商品のベネフィットを伝える
ベネフィットとは、商品やサービスから得られる恩恵のことです。
「メリット」と混同されがちですが、少し違った意味合いがあります。
- メリット:商品の良い部分や特徴
- ベネフィット :商品を体験して得られるもの
例えば、マンション投資のセールスライティングをするとします。
- 利回りが〇〇%で他の投資用マンションよりもお得に運用できます。(メリット)
- 家賃収入を得れば、普段の生活が豊かになり、お金を気にせずに買い物ができますよ。(ベネフィット )
こういったように、メリットと併せてベネフィットを伝えれば、ユーザーは行動しやすくなります。
ヘッドラインを意識する
ヘッドラインとは、最も目立つ場所にある文章のことです。例えば、Webサイトのトップページ、メルマガの件名、LINE公式アカウントの一言目などがヘッドラインに該当します。
ヘッドラインを意識すると、読者の「読まない壁」をクリアしやすくなります。コピーライティングの分野にはなりますが、セールスライティングの入り口として重要な役目を持っています。
よって本文に入る前に、魅力的なヘッドラインの作成を心がけてみてください。
セールスライティングに使える型(テンプレート付き)
セールスライティングに活用できる型をテンプレート付きでご紹介します。
PREP法
PREP(プレップ)法とは、以下の流れでユーザーに伝える方法です。
- Point(結論)
- Reason(理由)
- Example(具体例)
- P=Point(結論)
PREP法は、説得力のある文章を簡潔に伝えられるのがメリット。根拠を示しているため、読み手は納得しやすく、スムーズに理解してもらえます。
【PREP法の例文・テンプレート】
結論:企業のLINE公式アカウント運用は当たり前の時代になっています。
理由:なぜなら、LINEは月間9,700万人が利用するSNSに成長しているからです。
具体例:例えば、友だち数が増やせる「LINE広告」では、年代や性別だけでなく、地域に限定したターゲティングも行えます。よって大手企業のみならず、小さな店舗の集客にも活用できるのです。
結論:ビジネスを展開している方は、LINE公式アカウントの運用を始めてみてはいかがでしょうか。
数値データ引用:LINEヤフー Business Guide
PASONAの法則
PASONA(パソナ)の法則とは、以下の流れでユーザーに伝える方法です。
- Problem(問題)
- Agitation(親近感)
- Solution(解決策)
- Narrow Down(提案)
- Action(行動)
PASONAの法則のポイントは「親近感」です。読者の共感を得てから行動を促すので、スムーズなセールスが行えます。
セールスライティングでも幅広く活用されており、ランディングページやメルマガ、LINE公式アカウントでの発信にも役立ちます。
【PASONAの法則の例文・テンプレート】
問題:メルマガの開封率が低いと悩んでいませんか?
親近感:メルマガの開封率は3〜10%程度といわれており、クリック率に至っては1%を下回るケースもあります。つまり、1万通の配信をした場合、開封者は300〜1,000人程度、メッセージ内のリンクをクリックする人は、3〜10人以下になってしまうのです。
解決策:そんな時におすすめなのがLINE公式アカウントの運用です。LINEの開封率は60%程度、クリック率は高い企業では30%を超えます。よって1万通配信をした場合、開封者は6,000人程度、メッセージ内のリンクをクリックする人は、2,000人程度見込める計算です。
提案:またLINE公式アカウントは無料で始められるのがメリット。誰でもすぐに運用を始められます。
行動:今や企業のLINE公式アカウント運用は当たり前の時代です。ぜひLINEマーケティングを始めてみてください。
※開封率、クリック率は自社調べ
BEAFの法則
BEAF(ビーフ)の法則とは、以下の流れでユーザーに伝える方法です。
- Benefit(ベネフィット)
- Evidence(根拠)
- Advantage(競合性優位)
- Feature(さまざまな特徴
BEAFの法則は、縦長のランディングページでよく活用されています。縦長のページは情報量が多く、ベネフィットや根拠を明確に伝える必要があるからです。
BEAFの法則は、読者が文章を読んで考えることを予測し、先回りして情報を伝えるのが特徴。読者は営業担当者と対話しているような展開になり、成約につながりやすいといわれています。
【BEAFの法則の例文・テンプレート】
ベネフィット:Lステップは、LINE公式アカウントの機能を拡張したマーケティングツールです。中小企業のさまざまな事業課題の解決に役立ちます。
根拠:累計導入者数は業界No.1(日本マーケティングリサーチ機構調べ)。多くの企業様から支持されています。
競合性優位:初期費用なしで、30日間の無料体験を実施できます。
さまざまな特徴:柔軟なシナリオ配信やシナリオ分岐、細やかなセグメント配信など、情報発信に必要な機能が豊富です。
セールスライティングを学べるおすすめ本(テンプレート付き)
セールスライティングが学べるおすすめ本を紹介します。
ザ・コピーライティング
ザ・コピーライティングは、広告やマーケティング業界の「バイブル書」として語り継がれる名著です。
あのメンタリストDaigoさんも「定価の10倍でも買ってもいい」と言うほど、コピーライティングの知識が詰め込まれています。
見出しの型やキーワードの使い方、コピーを高める方法など、あらゆる文章に対応したコピーのノウハウが学べ、セールスライティングにも役立つ内容が盛り沢山です。
本の中では「広告は見出しが命」と書かれていますので、広告やWebサイトの運用をしている方は、ぜひ読んでみてください。
セールスライティング・ハンドブック
セールスライティングに携わる人、すべてにおすすめなのがセールスライティング・ハンドブックです。
「広告の父」と呼ばれるデイヴィッド・オグルヴィ氏も
「私の知る限り、本書がいらないコピーライターは1人もいない。私も含めて」
と絶賛しています。
書籍の中では、ランディングページやダイレクトメール、メルマガ、SNSなど、それぞれの特徴を踏まえたセールスの書き方が解説しています。
また定期的に改訂が行われており、最近では動画やコンテンツマーケティングについても追加されました。
セールスライティングだけでなく、マーケティングを学びたい人にとってもおすすめの書籍といえるでしょう。
ウェブセールスライティング習得ハンドブック
ウェブセールスライティング習得ハンドブックは、セールスライティングの基礎を学べる書籍です。
一から丁寧に解説してあるため、これからセールスライティングを学ぶ人は、ぜひ手に取ってもらいたい一冊。
心構えから基礎、応用まで、最後まで読めばセールスライティングのイロハが理解できます。
この記事を読んで、「もっとセールスライティングライティングを学びたい」と思った方は、ぜひ読んでみてください。
セールスライティングをLINEで活かそう
情報発信を行うなら、LINE公式アカウントがおすすめです。
なぜなら、LINEは月間9,700万人が使うチャットツールに成長しているからです。
LINE公式アカウントを活用すれば、老若男女問わず、多くのユーザーにリーチできます。メルマガよりも開封率が高いため、セールスライティングを最大限に活かせるでしょう。
そして、LINE公式アカウントをより効率的に使うなら「Lステップ」の活用がおすすめ。Lステップとは、LINE公式アカウントに紐付けて使えるマーケティングツールです。
例えば、シナリオ配信を使えば、あらかじめ登録しておいた複数のメッセージを、決められたタイミングで順番に自動配信できます。
LINE公式アカウントでは、すべての人に同一の文章を送ることしかできないため、セールスライティングを活かしきれない部分があります。
一方Lステップのシナリオ配信では、属性や友だち追加した場所など、ユーザーごとに違うシナリオを配信できるのがメリットです。
セールスライティングでは、ユーザーに合わせて情報発信をするのがポイント。ユーザーに合わせた文章を発信したい方は、Lステップを活用してみてはいかがでしょうか。
セールスライティングを身につけよう
今回はセールスライティングのコツや活用すべき型、おすすめ本を紹介してきました。
セールスライティングは、すべてのビジネスに活用できるスキルです。ぜひ本記事を参考に、セールスライティングを学んでみてください。