
- 潜在層へのアプローチが不十分で、見込み客の獲得が難しい
- 顧客分析や見込み客の管理が十分にできず、効果的なマーケティング施策を打てない
このような課題を、Lステップで解決できることをご存知でしょうか。
今回は、株式会社Afloach代表の八倉さんに、ユーザーを可視化して、潜在層の獲得と効果的なアプローチを実現し、1年で成約率を1.5倍に増やした、大学編入サポートを行うオンライン編入学院様のLステップ導入事例についてお話を伺いました。
【八倉 康介】
株式会社Afloach代表 / Lステップ認定コンサルタント
アパレル勤務、ウェブ制作のフリーランスを経て、Lステップの構築・運用代行事業を開始。
Lステップ認定コンサルタントとして、全国のクライアントを対象に、LINEを中心としたマーケティング支援を行う。クライアントワークにおいては「一緒にいてよかったを創造する」を理念に掲げ、顧客との長期的な関係構築を大切にしている。
目次
潜在層へのアプローチと顧客データ分析基盤の構築が課題
――さっそくですが、今回ご紹介いただく事例アカウントについて教えてください。

八倉さん
オンライン編入学院様です。
大学に入ったものの、第一志望の大学ではなかった、あるいは大学に在籍してはいるものの、より上位の大学を目指したいと考える学生は一定数存在します。
そうした学生に対して、大学編入という選択肢を個別指導の形でサポートしているのが、オンライン編入学院様です。
サービスは基本的にオンラインで完結しており、編入合格経験者、あるいは編入に成功した現役の大学生が、専属コーチとして伴走するサービスとなります。
――大学編入を目指す学生は増えているのでしょうか?

八倉さん
編入する学生は毎年全国で1,000人程度と限られているので、市場としてはそれほど大きくはありません。
そのため、大学編入のサポートに特化したサービスを展開している企業は少ない状況です。
既存のサービスは実店舗での指導が中心であったり、志望校に特化した内容ではなかったりする傾向があります。
同社はオンラインに特化した個別指導で、ニッチな市場において独自のポジションを確立しています。
――八倉さんが構築に入る前から、オンライン編入学院様はLINE公式アカウントやLステップの運用をされていましたか?

八倉さん
LINE公式アカウントを運用されていましたが、お問い合わせ窓口としての活用にとどまっている状況でした。
――Lステップの導入時期はいつ頃でしょうか?

八倉さん
運用を開始したのは2024年の2月からです。
――オンライン編入学院様がLステップを導入するきっかけや、八倉さんが構築に携わることになった経緯をお聞かせください。

八倉さん
知人を通じて、オンライン編入学院代表の國生様からご相談をいただいたのがきっかけです。
同社では、広告からLPへの誘導を中心とした集客チャネルを運用しています。
広告に接触した顕在層の誘導は一定の効果を上げていたものの、潜在層へのアプローチに改善の余地がありました。
また、顧客データはカウンセリングの申し込みがあったかどうかしか取得できておらず、ユーザーの属性や行動履歴といった詳細なデータも不足していました。
そのため、顧客分析や見込み客の管理が十分にできず、効果的なマーケティング施策を打てなかったとのことです。
このような課題を解決するために、Lステップを活用して、潜在層へのアプローチを強化し、顧客データの収集・分析基盤を構築したいとご要望をいただきました。
登録特典で友だち数を増やし、事前ヒアリングでカウンセリングの質を向上
――課題に対して、どのようなご提案をされましたか?

八倉さん
提案としては、大きく分けて2つあります。
1つ目は、潜在層を取り込むための導線設計です。
具体的には、LPにLINE公式アカウントの登録を促す導線を設置し、登録者には特典として、編入試験の攻略法や志望理由書の作成方法といった役立つ情報をプレゼントしました。
また、登録後のシナリオ配信では、セミナーや個別カウンセリングへの誘導を促す配信を行っています。
2つ目は、業務効率化です。
Lステップの回答フォームとGoogleカレンダーを連携させることで、カウンセリングの予約受付を自動化しました。
――特典をフックに、LINEの友だち登録を促進されているのですね。Lステップ導入後の登録状況はいかがですか?

八倉さん
おかげさまで順調でした。
しかし集客が好調で、カウンセリングへの誘導もスムーズに進んだ結果、新たな課題が出てきました。
Lステップ導入時は、離脱のポイントを作りたくなかったため、一律でカウンセリングを促す導線を設定していたんです。
その結果カウンセリング予約が増えたことで、クライアントのリソースを潜在層に割いてしまう状況が多くありました。
そこで現在の配信では、友だち登録後に今の状況と専攻や分野のアンケートをとり、回答に応じて、セミナーとカウンセリングの案内を分岐させています。
――業務効率化を実現するために、その他に自動化されたところはありますか?

八倉さん
カウンセリングの事前ヒアリングシートを、LINEで送付しています。
事前に「何で悩んでいるのか」「何を目指しているのか」といった状況を把握できるようにして、ヒアリングにかかる時間を削減し、カウンセリングの質向上につなげています。
――事前のヒアリングも自動化されているのですね。ヒアリングシートは業務の効率化だけでなく、顕在層への効果的なアプローチにも活用できそうです。

八倉さん
カウンセリング時間は45分間なのですが、以前はそのうち15分程度をヒアリングに費やしていました。
志望校や興味のある分野などを毎回聞く必要があり、担当者の負担になっていました。
事前にヒアリングシートで回答を得ることで、カウンセラーは顧客に合わせたより的確なアドバイスが可能になります。
これにより、カウンセリング時間を30分から45分に増やすことができ、サービスの成約率が向上しました。
顧客も事前に質問を整理できるため、より有意義なカウンセリングになっていると思います。
――リッチメニューも八倉さんのチームで対応されたのでしょうか?

八倉さん
はい。クリエイティブも弊社で担当しています。
導入当初は、リッチメニューのコンテンツを充実させて、動画視聴を促すとともに、カウンセリングへ誘導する導線を設計していました。
しかし、動画の視聴数は期待していたほど伸びず、こちらが意図した通りに情報を受け取ってもらえないという課題に直面しました。
結果として、コンテンツの充実よりも、セミナーへの誘導を優先した方が効果的だと判断し、現在の形に落ち着いています。
驚異の回答率50%!LINEだからできる「今の気持ち」を聞く仕掛け
――その他に工夫された点はありますか?

八倉さん
友だち登録後1通目のシナリオ配信で「今の気持ち」を尋ねるようにしています。
これは、LINEに登録した目的をユーザー自身に振り返ってもらうためです。
回答率は約50%と非常に高く、驚いています。
――友だち登録される方は、進路に迷っているからこそ、セミナーやカウンセリング申し込みを検討されていると考えられます。その手前の段階で、このような機会を提供できていることは意義深いですね。

八倉さん
反応をくれたユーザーには「もしよろしければ、もう少し詳しく教えてください」というメッセージを追送しています。
そのため、相手に寄り添った丁寧なコミュニケーションを心がけていますね。
一方的に情報を提供するのではなく、ユーザー自身に気づきを与えるような対話型のコミュニケーションは、以前から試してみたかったアプローチです。
ユーザーが内に秘めているものを、アクションを起こさせることで明確にする施策は、LINEというツールだからこそ実現できた使い方だと思います。
LINE上での誘導率は平均40~50%、1年で成約率1.5倍を達成!
――構築の成果をお聞かせください。

八倉さん
LINE上でのセミナーや個別カウンセリングへの誘導率は、平均40~50%で推移しています。
サービス全体の成約率も1.5倍に向上しました。
――LINEの友だち追加はどのように促進されていますか?

八倉さん
もともとはSNS広告が中心でした。
編入というニッチな市場において、広告を活用している競合が非常に少ない状況だったので、ほぼ一強のような感じでパイを取り続けてきました。
それと同時進行で、「note」を自社メディアとして立ち上げていました。
SEOでnoteの検索順位が非常に上がってきているので、今後は広告を減らしつつ、Lステップで収集したユーザー情報を活用しながら、noteからの流入に注力したいと考えています。
――大学生は、SNSでの情報収集が中心のイメージでしたが、検索からの流入割合も高いのですね。

八倉さん
これには僕も驚きました。
特に大学編入といったサービスでは、Instagramでの情報収集が世代的に主流だと考えていました。
そのため、これまではInstagram広告からランディングページへの誘導を強化し、リスティング広告も併用していました。
しかし実際には、SNSには大学編入に関する情報が非常に少ないため、多くの学生が検索エンジンを利用して情報収集を行っているようです。
――構築にはどれくらいの時間を要しましたか?

八倉さん
構築には、約1ヶ月半を要しました。
初期段階と現在では、運用方法やシナリオ内容などが大きく異なるため、日々改善を重ねながら現在に至ります。
――本アカウントは現在も運用支援に入られているのでしょうか。

八倉さん
はい。頻繁に壁打ちを行って、伴走しながら施策を回しています。
――オンライン編入学院様はLステップを導入して、どのように感じていらっしゃいますか?

八倉さん
Lステップの導入によって成約率の向上と業務効率化が実現できたと、喜びの声をいただいています。
加えて、ユーザーの属性や行動履歴などのデータに基づいた「現在地」の把握と、それによるユーザー像の可視化は特に大きな成果だと感じられているようです。
オンライン編入学院様とは、Lステップで得られたデータを活用した、注力すべき集客施策についても検討しています。
事業全体を見据えたサポートで「一緒にいてよかったを創造する」
――ここからは八倉さんの経歴や、Lステップ構築をはじめた経緯についてお伺いできればと思います。まずは自己紹介をお願いします。

八倉さん
株式会社Afloach代表をしています。
もともとはアパレルの企業でバイヤーをしていて、その後ウェブ制作のフリーランスとして4年前に独立しました。
ちょうどコロナ禍でアパレル会社が3ヶ月半ほど休業となり、その間に出勤しない日々が続いたことで、30歳になってもこの仕事を続けられるのだろうかという不安を感じるようになりました。
何か一人でできることをやってみようと考え、最初は副業としてウェブ制作を始めました。
その後、コロナが落ち着いてから会社を辞め、フリーランスとして経験を積む中で、ウェブ制作だけではお客様から依頼される仕事の幅が限られてしまうと感じていました。
もっとできることを増やしたいと思っていた時に、Twitter(X)でLステップというものが注目されていると知りました。
――Lステップはどのように学ばれましたか?

八倉さん
Lステップ認定トレーナーの堤さんのYouTube動画を参考にしたり、テストアカウントを操作したりして使い方を覚えました。
当初はLステップの操作と機能をひと通り理解すれば良いと考えていましたが、周囲にLステップについて説明したら興味を持ってくれる方が多かったんです。
ウェブ制作のクライアントや、積極的に参加していた交流会で知り合った他業種の方々にも「このような活用方法ありますよ」と話していたところ、「ちょうどこういうことをやりたいと思っていたんだけど、できますか?」と質問をいただくことが増えていきました。
そこで「案外Lステップの需要はあるかもしれない」と感じ、構築・運用代行事業に注力するようになりました。
――Lステップの代理店制度には3つの種別があり、八倉さんは正規代理店から認定コンサルタントへと進まれましたが、ステップアップを目指したきっかけをお聞かせください。

八倉さん
Lステップの構築・運用代行事業を本格的に展開していくにあたり、クライアントからの信頼を得るには正規代理店という肩書きが有効だと考え、代理店になりました。
その後さまざまなお客様と関わる中で、他の正規代理店との差別化を図る必要性を感じるようになってきたんですね。
スキルや知識に自信がついてきたタイミングでもあったので、認定コンサルタントを目指しました。
――構築のみと運用込みではどちらの方が多いですか?

八倉さん
構築のみのご依頼は少ないですね。
理由としては、中長期的な視点で特定の数字を改善するという目標がある場合、Lステップの初期構築だけで完全に目標達成を目指すことは、なかなか難しいと考えているからです。
目標達成に向けて、改善を進めながらの継続的なサポートを、お客様にはご提案させていただいています。
――対応エリアは全国ですか?

八倉さん
はい。全国対応しています。
――得意とする業種・業態はありますか?

八倉さん
いわゆるインフォ系と呼ばれるインフルエンサーの方々、特に情報発信に強みをお持ちの方や、小売業界のクライアントサポートを得意としています。
また、今回ご紹介させていただいたオンライン編入学院様を含め、教育分野の事業者様もご支援させていただいています。
教育分野では、決済権が保護者にあるケースが多いため、保護者の方々へのアプローチ方法など様々なノウハウを蓄積しています。
――LINE周りのサポート以外にも、さまざまな支援をされているのですね。

八倉さん
デザイン、動画制作、広告、SNS運用代行など、幅広いサービスを提供しています。
というのも、LINEだけでクライアントの課題を解決できることは稀だと考えているからです。
多くの場合、LINEを効果的に活用するためには、集客経路の確保や、LINEに誘導したユーザーの行動分析など、さまざまな施策を検討する必要があります。
クライアントの事業全体を理解した上で、なぜデザインが大切なのか、広告が必要なのか、SNSをどのように活用すべきなのかなど、本質的な課題解決を支援することに力を入れています。
現在は札幌に住んでいますが、シェアオフィスを拠点に活動しているため、各分野のプロフェッショナルと連携できるのが強みですね。
――最後になりますが、ご自身の強みや、クライアントワークの中で大切にしていることをお聞かせください。

八倉さん
強みは、課題の整理能力と対応範囲の広さです。
「LINEを導入したい」という漠然としたご相談をいただくこともあるのですが、本当にLINEがベストな手段とは限りません。
なぜLINEを導入したいのか、何を達成したいのかを丁寧にヒアリングし、最適な解決策をご提案するようにしています。
クライアントワークでは「一緒にいてよかったを創造する」を理念に掲げています。
必要なことは率直に伝えつつ、誠実に寄り添う姿勢を大切にしていきたいですね。
まとめ
今回は、株式会社Afloach代表の八倉さんに、大学編入サポートを行うオンライン編入学院様のLステップ導入事例についてお話を伺いました。
八倉さんは、Lステップの構築・運用代行だけでなく、事業全体を理解した上での、LINEを軸とした多角的なマーケティング支援を得意とされています。
ご相談を希望される方はぜひ、以下のLINEからご連絡してみてください。