今回は株式会社MARKELINE代表の藤原さんに「皮膚科のLステップ導入事例」をご紹介いただきました。
Lステップ導入前の課題
- LINE公式アカウントに元々2万人ほど登録者がいたが、一斉配信しかできず、費用面からも月に一通しか配信ができなかった
- 顧客情報(年代や悩みなど)を取得できていなかった
- 一斉配信がメインで興味のない人にも配信がされるので、ブロック率が28%と高かった
Lステップ導入後の成果
- アンケートで顧客情報を取得(回答特典なしで回答率は83.6%)
- セグメント配信でユーザーに合った情報を提供(ブロック率は9.6%に改善)
- LINEから予約画面への送客は毎月100件超
回答率を上げるアンケートのオファー方法や、予約画面への送客率を上げるための工夫がわかるアカウントです。ぜひ参考にしてみてください。
【藤原一輝】
株式会社MARKELINE代表取締役/Lステップ認定コンサルタント
インフルエンサー、整体院、自動車販売店、京都のお寺など、構築・運用実績は多岐にわたる。
目次
LINE公式アカウントは導入していたが、うまく運用できていなかった
――今回ご紹介いただく事例のクライアント様についてお聞かせください。
――藤原さんが構築に入る前から、うらた皮膚科様はLINE公式アカウントやLステップを導入されていましたか?
藤原さん
LINE公式アカウントは導入済みでした。
――Lステップの導入時期はいつ頃でしょうか。
藤原さん
ちょうど1年前くらいです。
――うらた皮膚科様がLステップを導入するきっかけや、御社が構築を担当する経緯をお聞かせいただけますか?
藤原さん
LINEのリストは結構取れていたんですけど、運用になかなか手が回っていない状態でした。もっとLINEを活用し、さらに予約やリピートにつなげたいと考えておられて、運用面のご相談をいただいたのがきっかけです。
――現在も御社で運用支援をされていますか?
藤原さん
はい、現在も運用支援をさせていただいております。
――Lステップの導入前、LINE公式アカウントはどのように運用されていたのでしょうか?
藤原さん
何か訴求したい情報があるタイミングで、一斉配信をする感じですね。
――うらた皮膚科様が抱えていた課題や要望をお聞かせください。
藤原さん
定期的な配信など運用をしっかりして、新規の来院促進やリピート促進、売上アップにつなげたいとおっしゃっていました。
アンケートやリッチメニューを新たに構築
――要望に対する御社のご提案をお聞かせください。
藤原さん
まず、友だち追加時に依頼するアンケートの部分から解説します。
アンケートのオファーをリッチメニューに設置し、回答したらリッチメニューがオープンする仕様にしました。このやり方は回答率がすごく高いので、弊社では最近、リッチメニューでのアンケートオファーをベースにしつつあります。
うらた皮膚科さんは友だち数が多く、また興味がある施術は人によって異なるため、配信は基本的にセグメントを切ります。アンケートは、セグメントを切る上で必要な情報を取得できる内容にしました。
アンケートに回答いただくと、リッチメニューがオープンします。
うらた皮膚科さんは美容関係がメインなので、いかにLINEから予約へ送客するかがポイントとなります。
時期によって需要が高まる診療内容は変わるので、リッチメニューの最も目立つ区画は季節ごとに表示を変えて、定期的に売り出したい内容の入れ替えを提案しました。広告的な見せ方をして、集客力を高める狙いです。
すでにいくつかパターンを作らせていただきましたので、来年も同じ施策を打つのであれば、すぐに変更ができる状態になっています。
――リッチメニューでのアンケートオファーは反応がいいんですね、うらた皮膚科様のアンケート回答率はどれくらいですか?
藤原さん
83.6%です。
会社によって回答率の基準値はさまざまだと思いますが、うちでは70%をボーダーにしています。70%以下だとちょっと低いので、内容や特典訴求を見直すなど改善する感じですね。
――83.6%なら回答率は十分高いと言えますね。
藤原さん
そうですね、うらた皮膚科さんの場合、アンケートの回答特典を設けていない中での83.6%なので、回答率はかなり高いと考えています。
――友だち数が17,000人とかなり多いですが、友だち追加はどこからが多いですか?
藤原さん
友だち追加は紹介などを除き、すべてホームページ経由です。
Webで診察の順番予約ができるのですが、リッチメニューから予約画面に遷移する導線にしているため、Web予約をしたい場合はLINE登録が必須となります。
リスティング広告はほぼ活用しておらず、院長の浦田先生がご自身でSEO対策をしっかりやられているので、すべてオーガニックの流入なんですよ。
ユーザーが調べてホームページにたどり着いて、LINE登録をしているので、リストの質がすごくいいんですよね。毎日オーガニックで20〜30人の友だちが増えているのは、浦田先生がされている施策の成果です。
――ホームページ、かなりしっかり作り込まれてますよね。
藤原さん
すべて浦田先生が運用されているので、本当にすごいなと思います。
LINEに集客するベースはありましたから、登録者がどんどん増えるのは予想できていました。
いつも一斉配信では配信コストもかかりますし、ニーズに合った配信をしていきたいので、アンケートで顧客情報を取得して、セグメント配信をするようにしています。
――なるほど、配信はどれくらいの頻度でされていますか?
藤原さん
基本的には週に1回、月に4回です。1回の配信で5,000〜6,000通になるようにセグメントを切っています。
年代で絞るケースが多いですが、アンケートで取得した情報の他にスコアリングも取っているので、セグメントの選択肢はさまざまです。
配信数に余裕がある月は、インフルエンザのワクチン接種のご案内を一斉配信で送るなど、一斉配信を使うときもあります。
配信からの予約遷移は毎月100件以上、ブロック率は3分の1に
――構築の成果をお聞かせください。
藤原さん
配信からの予約画面への遷移は、毎月100件以上あります。
予約システムはLステップの導入前に入れていた既存のシステムを使っているため、正確に何件LINEから予約につながったかはわかりませんが、例えば先月は656人がLINEの配信から予約画面に遷移しています。
オーガニックでLINE登録したユーザーを600名送客できれば、それなりの予約にはつながりますよね。実際予約を取るのが難しい状況になっていますし、毎年億単位で売上が伸びていると聞いていますので、LINE経由の予約は多数あると思います。
――すごく成果につながっていそうですね、配信に使われている画像もマーケラインが作成しているのでしょうか?
藤原さん
はい。クリエイティブは弊社のデザイナーが作成しています。
最初は反応率が6%程度でしたが、毎月ABテストを繰り返して、ここ数ヶ月は13%ほど取れるようになりました。最初の頃は長文とカルーセルで構成していましたが、最近は文章は短めにして、画像で訴求するように変えています。
弊社では反応率は10%をボーダーにしていて、今は特典訴求なしで13%ほど取れているので上々です。
運用当初の配信
今美容ジャンルでは韓国系の訴求が増えているので、クリエイティブを韓国系に寄せて作成してみたら反応率が上がりました。女性は文章でしっかり訴求するよりクリエイティブ訴求の方が反応がよいので、今後はフレックスメッセージも活用していく予定です。
毎月数字を見て、競合がどのような訴求をしているかリサーチして、数値改善に取り組んでいます。いくらリストの質がよくても、日々の運用と改善をしっかりしなくては、期待する成果につなげられません。
――文章とクリエイティブがぱっと見でわかりやすくていいですね。予約面以外の部分で、何か変化はありましたか?
藤原さん
あとはブロック率ですね。LINE公式アカウントのみで運用されていたときは、ブロック率が28%ありましたが、今は9.6%です。約3分の1に下げられました。
――9.6%はかなり低いですよね。最初にアカウントを拝見したときは、広告も使いながら集客されているのかと思ったので、ブロック率も20〜30%はあると予想していました。
藤原さん
ブロック率9.6%はかなり低いです。月に4回程度の配信をしているアカウントで、ブロック率1桁はそうありません。初回のアンケートでしっかり情報を取得して、情報をもとにセグメント配信をしている成果ですね。
――本事例の構築にはどれくらいの時間を要しましたか?
藤原さん
1ヶ月半くらいです。
――構築後、どれくらいで成果が見え始めましたか?
藤原さん
すでに友だちがいる状態でのスタートでしたので、運用開始からすぐに成果が見えました。
――浦田先生はLステップを導入して、どのように感じていらっしゃいますか?
藤原さん
満足していただいています。アンケートを取って、その情報をもとにセグメント配信ができたり、リッチメニューのカスタマイズがしやすかったり、分析もいろいろできて、導入してよかったと思っていただけていると思います。
小学校の教師から起業
――ここからは藤原さんの経歴や、Lステップ構築を始めた経緯についてお伺いできればと思います。まずはプロフィールをご紹介いただけますか。
藤原さん
はい、ありがとうございます。現在の事業を始める前は、小学校の教師を11年間やっていました。
――ちょっとめずらしいご経歴ですよね。LINEやLステップの構築を始めたきっかけは何でしたか?
藤原さん
みなさんに言われます(笑)
教師を辞めた後は、東京のInstagramのマーケティング会社に業務委託で入り、Instagramの運用から始めて、京都の上場企業のアカウントをトータルディレクションしながら、半年でフォロワーを7,000人まで伸ばすといったことをやっていました。
クライアントを複数担当させていただく中で、みなさんから一律で言われていたのが「フォロワーはいい感じで伸びているけど、売上はいつから立つんですか?」という質問でした。
今もですが、売上の上がっていない万垢ってたくさんありますよね。当時は特にInstagramだけで売上を立てるのは難しい状況でした。
Instagramに1万人のフォロワーがいたとしても、商品やサービスを買いたい熱量の方とそうでない方、いろんな属性が混在しているので、お客様になり得る方だけに関係構築をして商品のご案内ができたら売上につながるのではないか、と考えていく中でLINE公式アカウントに行き着きました。
――InstagramからのLINEだったんですね。
藤原さん
そうですね。実際にInstagramからLINE公式アカウントへの導線を作って試行錯誤する中で、売上が立っていく事例が続きました。
InstagramからLINEの導線設計は大事だなと実感していく一方で、LINE公式アカウントだと1:1のチャット対応か一斉配信か、という大味なコミュニケーションしかできないのが難点に感じていました。
例えば、新規の見込み客と既存のリピートしていただきたいお客様に届けたい情報って違いますよね。LINE公式アカウントだと属性ごとのニーズに合った情報を届けることができず、うまくできる何かがないかなと探している中で出会ったのがLステップです。
最初はLステップを独学で学んで、クライアントのアカウントを構築していたんですけど、もっとうまく構築できるだろうな、うまく構築できたらもっと成果を上げられるだろうなと感じていました。
そんな時にタイミングよく、Lステップ正規代理店の養成講座の説明会を見つけたので参加して、話を聞いてこれならやろうと思って講座を受講し、正規代理店になりました。
Lステップは構築してからがスタート
――藤原さんの拠点はどちらですか?
藤原さん
京都です。
――対応エリアは全国ですか?
藤原さん
はい、全国対応しています。
――御社では構築のみと構築後の運用サポートまでされるケースでいうと、どちらが多いですか?
藤原さん
当社では構築するだけで終わりのケースはほぼなくて、基本的に内製化研修か運用サポートを行っています。
なぜなら、LINE公式アカウントやLステップは、中長期的に事業課題を解決するためのツールなので、構築した時点で事業課題の解決はされていないからです。
「Lステップは構築が完了した時からがスタートです」と提案段階からクライアントには説明しています。
構築後、クライアントに運用を担当できる人がいれば内製化研修をする、担当できる人がいなければ運用サポートに入る、どちらかを選択してもらっています。
――運用サポートに入る場合、サポート期間はどれくらいですか?
藤原さん
短くて半年程度、長いと3年以上のところもあります。
特に期間の縛りは設けていなくて、僕らと一緒にやっていて成果が出ないと感じたら、いつでも終了してくださいねと伝えています。
LINE公式アカウントやLステップは顧客との関係構築ツールなので、中長期の施策ということが前提です。だから、1〜2ヶ月で成果が見えるものばかりではないため、運用開始から半年程度は見ていただきたいと説明はしています。
――内製化研修もされているんですね。
藤原さん
当社としては内製化できるなら内製化研修をした上でLINEをお渡しして、困ったことがあればいつでも聞いてください、という形でサポートするのが1番いいのかなと思っています。
自社運用ができるようになった方がノウハウも蓄積しますので、長期的な運用もしやすくなるからです。長期的なクライアントの課題解決という成果につなげるためには、自走できる組織づくりまでサポートすることがとても重要だと考えています。
LINE公式アカウントやLステップを導入したけど、全然活用できていないアカウントってたくさんありますよね。自走できる組織づくりができるようサポートをしないと、ツールを導入しただけの状態になってしまいがちです。
当社が運用サポートから離れた後に運用が止まってしまうケースが過去にあったので、しっかり自社で運用できる状態までの組織づくりをサポートすべきだと考えています。
今は社内に運用を担当できる人がいないけれど、内製化が理想とおっしゃるのであれば、当社では人材採用からサポートもします。
採用業務を巻き取り、採用した人に内製化研修するなど、採用から内製化まで一気通貫でサポートすることも可能です。
――採用の巻き取りもされているんですね、その他にもLINE構築・運用以外のサポートもされていますか?
藤原さん
HP制作やLP作成に加え、SNS運用、広告運用、動画編集なども対応可能です。
また、業務効率化システムの開発部署やオンライン秘書の事業部があって、LINE周り以外にもさまざまな事業を展開しています。
最近では決済システムの厳格化に伴い、決済審査サポートコンサルティングのサービスの需要も高いです。
――LINE周りのサポート以外にも、さまざまされているんですね。
藤原さん
最初はLINE公式アカウントやLステップの構築依頼に対応するスタンスでやっていましたが、LINEを導入したら事業課題がまるっと解決するケースの方が稀なんですよね。
例えば整体院だったら、LINEを構築したら次にどうやってLINEに誘導するかを考える必要があります。
来店されたお客様はもちろんですが、仮に広告で集客するとなれば、LP制作や広告運用をしてくれる先を探さなければいけません。
「藤原さんのところで広告もお願いできる?全部お願いできたら楽なんだけど」と言われることが過去に何度もありました。
当社はLINE構築と運用を事業の軸にしていますが、クライアントの事業課題をワンストップでサポートできる体制を整えるために、365日人材採用を進め、さまざまな事業部を増やしてきました。
――最後になりますが、藤原さんの強みや、クライアントワークをする上で大切にしていることをお聞かせください。
藤原さん
自走できる組織づくりまでサポートして、クライアントの事業課題を解決することを第一に考えています。
僕らがサポートしている間はうまくいって、僕らが離れた途端回らなくなるようだと、クライアントにとってあまりプラスにならないからです。
もちろん初期設定や構築、LPを作るなど、技術的な部分は僕らでまるっと引き受けますが、その後の運用は自社でできるようになるのが理想だと思っています。
別件ですが、島根県で6店舗運営されているギフトショップに、毎週Instagram運用のコンサルティングをしています。現地での研修もこれまで3回くらいしています。
20代の若い女性スタッフがInstagramを運用していて、最初は1から教えるところからスタートしましたが、今はスタッフのみなさんが持ち回りで毎月の企画を提案・実行して、来店につなげられるようになってきています。
LINE公式アカウントやLステップの構築・運用に限らず、コンサルティングや内製化ができるのが当社の強みだと思います。
まとめ
今回は株式会社MARKELINE代表の藤原さんに、皮膚科のLステップ導入事例をご紹介いただきました。
LINEの構築・運用サポートに限らず、SNS運用や採用業務など、幅広いサポートを求める方、また運用の内製化を希望する方に藤原さんはぴったりです。
ご相談を希望される方はぜひ、以下のHPからご連絡してみてください。