飲食店を経営している方は「集客」の難しさに直面しているのではないでしょうか。
- 新規顧客獲得のアイデアがほしい
- レストランを繁盛させたい
- 良い集客方法はないかな?
どんなに良いお店を作り上げても、集客が上手くなければ売上は立ちません。
そこでこの記事では、飲食店におすすめの集客方法と心構えをご紹介します。
目次
飲食店が集客する上での心構え3つ
集客も大切ですが、その前に心得ておくポイントがあります。
- QSCを徹底する
- お客様の属性を絞る
- 消費者のニーズを把握する
それぞれについて解説していきます。
①QSCを徹底する
QSCとは、マクドナルドの創立者レイ・A・クロックが提唱したサービスに必要な考え方です。
- Quality(クオリティ):商品の品質
- Service(サービス):スタッフの接客
- Cleanliness(クリーンリネス):お店の清潔感
これら3つの頭文字をとった言葉で、飲食店は必ず抑えておくべきポイントです。
どんなに集客に成功しても、お店が汚かったり接客態度が悪かったりすると、お店の評判は下がります。まずはQSCを徹底した上で、集客の施策を実行しましょう。
②お客様の属性を絞る
集客をする上で「どんなお客様に来店してほしいか」を考えることも大切です。「どんな人にでも来てほしい」と考える人もいますが、それだと誰にもコンセプトが刺さらずリピートにつながりません。
例えば、サラリーマンをターゲットにするなら、安いランチ定食や夜の晩酌セットを用意するなど、新しい施策が打ち出せます。まずはお店の周りにどんなユーザーがいるのか、調査してみてはいかがでしょうか。
③消費者のニーズを把握する
集客をする前に、消費者はどんなニーズを持っているのか調べましょう。
最近は新型コロナウイルスの影響で、お店選びに気を遣うお客様も増えています。「広々したお店がいい」「デリバリーで利用したい」など、昔とは違ったニーズも考えなければなりません。
飲食店の経営においては、消費者のニーズに寄り添うことが大切です。料理のクオリティやサービス向上に付随して、新たなニーズをキャッチする感覚も鍛えておきましょう。
飲食店におすすめの集客方法10選
それでは飲食店におすすめの集客方法を10個紹介します。
①店頭での声かけ
最終的な来店の決め手は「店頭での声かけ」といわれています。お店選びをしている人の中には、勇気が出ずに入られない人や、他のお店と迷っている人もいるからです。
ほとんどの飲食店は、声かけをせずに受け身で商売をしています。しかし声かけをすることで、来店の取りこぼしを予防できます。
もちろん過度な声かけはお店の評判に関わりますが、興味を持ってくれている人に対して
と声をかけるだけでも違いますからね。
ぜひ声かけをして、道ゆく消費者にアクションを促してみてはいかがでしょうか。
②会員カード
会員カードやポイントカードは、集客だけでなくリピート客の増加にも繋がります。会員カードの主流は紙やプラスチックでしたが、最近はアプリのカードも普及してきました。
会員カードがあると競合店舗との差別化ができ、再来店を促すことができます。またカードによっては、お客様の年齢や性別も分かるため、顧客情報の把握にも便利です。
会員カードはお客様の負担にならず、サービスをお得に提供できるため、集客に効果的です。ぜひ会員カードを導入して、リピーターの育成に取り組んでみてはいかがでしょうか。
③SNSの活用
今やSNSを活用した集客が主流となりつつあります。自ら発信するだけでなく、インスタ映えするメニューを開発してInstagramの発信者にアピールするなど、さまざまな方向からアプローチできるのがSNSのメリットです。
株式会社シンクロ・フードの調査によると、
「現在SNSを活用した集客を行っている」と回答した店舗は82.6%。
逆をいえば、SNSを活用していない飲食店は、競争から取り残されているということです。ぜひSNSを活用して、店舗集客を加速させましょう。
④折込チラシ
折込チラシとは、新聞に折り込まれるチラシです。近隣に住んでいる方に宣伝ができ、チラシの中にメニューやクーポンなどの情報を入れることができます。
折込チラシは新規顧客へのアプローチにおすすめです。対象となる地域を絞れるため、ピンポイントに集客したい人に役立つでしょう。
ただし年齢層や性別は選べないため、今のお店のコンセプトと折込チラシの相性が良いか確認しておいてください。
⑤Web広告
Web広告とは、Web上に表示させる広告です。ネットの普及に伴い、効果のあるマーケティング手法として主流になってきました。
Web広告の主な種類は以下の通りです。
- リスティング広告:検索の上部・下部に表示
- ディスプレイ広告:Webサイトに表示
- SNS広告:TwitterやInstagramなどに表示
Web広告最大のメリットはターゲティングができる点です。媒体にもよりますが、年齢や性別、居住地など、ターゲットを細かく設定して広告を出稿できます。
広告の種類ごとに掲載される場所が異なりますので、ターゲットに合わせた広告を選びましょう。
⑥クーポンの配布
クーポンの配布は、新規顧客獲得やリピーター増加に効果的です。
飲食店は、まずお客様に認知してもらわなければなりません。しかしお客様にとって、初めてのお店に行くのはハードルが高いもの。そこで「初回割引」や「初めてのお客様に1品プレゼント」など、お得に利用できるクーポンを配布してみてはいかがでしょうか。
来店ハードルも下がり、お試し感覚で利用してもらえます。初回の満足度が高ければ、リピーターが増え、売上アップにもつながるでしょう。
⑦デリバリーサイトへ登録
新型コロナウイルスの影響もあり、デリバリーの利用が増えました。最近はデリバリー専門のゴーストレストランの出店も当たり前になり、デリバリー需要は高まっています。
通常の店舗運営だけでなく、デリバリーにも対応すれば、多くの需要を巻き取れる可能性も。遠方に住んでいる新規顧客にアプローチもでき、来店のきっかけになるかもしれません。
例えば、「デリバリーが美味しかったから実際に店舗に行ってみよう」と思ってくれる人もいるはずです。ぜひデリバリーサイトへ登録し、集客媒体を増やしてみてください。
⑧テレビCM
テレビCMは、認知度アップだけでなくブランドイメージ向上に効果的です。不特定多数の人に素早く認知してもらえるため、新店舗オープンやイベントの告知にも向いています。
またテレビCMを流すだけで視聴者は「安心感」や「信頼」を覚えます。よってブランドイメージを定着させたいお店にもおすすめ。テレビCMは全国放送だけでなく、ローカルなテレビもあるため、効果的な媒体を選んでみましょう。
⑨プレスリリース
プレスリリースとは、新聞やテレビ、雑誌などの報道機関に向けて企業や店舗が新商品や新サービスの情報を提供する「公式文書」です。飲食店の場合は「新業態のオープン」「新しい取り組みを開始」といった時に有効といえます。
プレスリリースを出すと地元のテレビやラジオ、タウン誌などから取り上げてもらえる可能性が高まります。またメディア関係者に対して、イベントへの招待や試食会への参加を促すとさらに効果的です。
⑩LINE公式アカウントの活用
LINE公式アカウントとは、企業や店舗がLINEユーザーとコミュニケーションを取ることができるサービスです。LINEユーザーに対して情報発信ができるため、今や多くの飲食店が導入しています。
今やLINEの国内月間利用者数は9,700万人(2024年3月末時点)以上。LINE公式アカウントを使わない手はありません。
LINE公式アカウントは、飲食店の集客に使える機能が数多く搭載されています。
- メッセージ配信
- リッチメニュー
- ショップカード
- クーポン
- 友だち追加広告
- LINEで予約
ここまで紹介してきた集客施策の多くを、LINE公式アカウントひとつでまかなえてしまいます。例えば、ショップカードでポイントを付与したり、クーポンを配布したりすれば、新規顧客獲得やリピーター増加に効果的です。
ぜひLINE公式アカウントを導入して、集客の基盤を作ってみてください。
LINE公式アカウントを活用した飲食店の集客事例
LINE公式アカウントを活用した飲食店の集客事例をご紹介します。
イタリアンレストラン「VANSAN」
全国67店舗を展開するカジュアルイタリアンレストラン「VANSAN」。こちらでは全店でLINE公式アカウントを導入し、集客や顧客満足度の向上に努めています。
「VANSAN」では、子育てに忙しいママさんをターゲットに設定。子どもの誕生日や進級祝い、クリスマスなどのイベントに合わせてメッセージ配信を強化し、お店への来店を促しています。
また商品の注文から決済までLINE上で完結する「テーブルオーダー機能」を実装。友だち追加するメリットを提示することで、2022年7月にはVANSAN全店でLINE公式アカウントの友だち数は約30万人に到達しました。
参照:店舗のファンをエコ贔屓するために。 イタリアンレストラン「VANSAN」のLINE戦略
株式会社スパイスワークス
飲食店の開発や企画、運営などを手掛ける株式会社スパイスワークス。2021年から直営店でLINE公式アカウントを開設し、お客様へのアプローチを行っています。
同年に店内オーダーシステム「LINEミニアプリ」を導入。LINEミニアプリとは、テーブルなどに置いてあるQRコードを読み込むことで、スマホからメニューの注文ができるサービスです。
注文の約7割がLINEミニアプリから入るため、大幅な人件費削減に繋がっています。またユーザーごとに来店回数や注文履歴などのデータも蓄積されるため、リピーター育成にも役立ちます。
ユーザーの情報を用いて、集客や顧客満足度の向上をしている良い事例といえるでしょう。
参照:「LINEで予約」と「LINEミニアプリ」を利用して、予約率が他企業平均の4〜10倍!ウィズコロナにおける居酒屋のLINE活用
長沼精肉店
埼玉県加須市にある長沼精肉店。地域密着のお店として地元の人から愛されています。
同店では来店するお客様に対して、LINE公式アカウントのショップカードを案内し、友だち追加を促しました。
そして友だちに対してECサイトの商品をメッセージで告知。その他にも、土日限定のテイクアウトどんぶりを販売する際は、配信地域を絞って案内メッセージを配信しています。
このようにLINE公式アカウントは、地域に密着したお店でも有効活用できます。
参照:1度のメッセージ配信でテイクアウト売上20万円! ユーザーとの距離の近さを数字につなげる精肉店のLINE活用
飲食店運営にはLステップの活用もおすすめ
飲食店では、初回来店した人が再来店する確率は、10%程度しかありません。しかし、2回来店した人が3回目の来店をする確率は約40%に上がり、3回来店した人が次に来店する確率は約60%にもなると言われています。
参照:ホリエモンが即採用。中小企業のDXを加速する「Lステップ」に“チャンスしかない”理由
つまり、新規集客と同時にリピート施策も強化しなければ、なかなか固定客を増やせず、いつまで経っても集客は楽にならないわけです。
また、マーケティングの世界でよく語られる法則のひとつに「新規のお客様を獲得するコストは、既存のお客様に再来店を促すコストの5倍かかる」というものがあります。
新規集客に注力しがちですが、経営には既存のお客様の維持こそ重要であると言われています。
- 来店後にお礼のメッセージを送る
- 誕生日にバースデーメッセージを送る
- 来店回数が多いお客様には特別なクーポンを送る
など、来店いただいたお客様にできるアプローチはたくさんあります。とはいえ多忙な日常の中で、お客様ひとりひとりをケアするのは容易ではありません。
そこで役立つのが「Lステップ」です。
Lステップとは、LINE公式アカウントと紐づけて使うマーケティングツールで、簡単に言うと、LINEの運用がより便利になるツールです。
例えば、前述した来店後のお礼メッセージやバースデーメッセージなどの配信は、Lステップですべて自動化できます。
つまり業務量を増やすことなく、リピート施策ができるようになるわけです。非常に魅力的だと思いませんか?
店舗運営にLINEの活用を検討されている方はぜひ、Lステップも併せてチェックしてみてください。