
今回はF&A project代表の藤田さんに「ステーキハウスのLステップ導入事例」をご紹介いただきました。
Lステップ導入前の課題
- 各店舗でのLINE公式アカウント運用が大変
- クーポンを発行しているが、来店につながっているのかよくわからない
- 来店ポイントの不正取得に悩んでいる
Lステップ導入後の成果
- Lステップを導入し1つのアカウントに集約。運用コストの削減に成功
- 会員カードやスタンプラリーを新設、顧客ごとの来店回数が把握可能に
- NFCと流入経路機能を組み合わせ、強固な不正防止システムを構築
会員カードやスタンプラリー、ガチャなどの多彩なコンテンツに加え、来店時に取得できるポイントの不正防止システムも施された好事例です。ぜひ参考にしてみてください。
【藤田 圭吾】
F&A project代表/Lステップ認定コンサルタント
元エンジニア。多店舗展開している飲食店やサロンのLステップ構築が得意。構築だけでなく、運用・分析支援、HP・LP制作、動画制作、Web広告運用など、幅広くサポートしている。
目次
経営者仲間からの紹介で代表と知り合う
――今回ご紹介いただく事例のクライアント様についてお聞かせください。

藤田さん
「やっぱりステーキ」を運営されている、株式会社ディーズプランニング様です。
やっぱりステーキとは、80店舗以上展開している沖縄発のステーキ店で、オーストラリアやシンガポールなど、海外でも10店舗以上展開しています。
――御社が構築に入る前から、やっぱりステーキ様はLINE公式アカウントやLステップの運用をされていましたか?

藤田さん
Lステップは導入前でした。LINE公式アカウントは導入されていて、各店舗で運用されておりました。
――Lステップの導入時期はいつ頃でしょうか。

藤田さん
2024年7月1日に導入しました。
――やっぱりステーキ様がLステップを導入するきっかけや、御社が構築を担当する経緯をお聞かせいただけますか?

藤田さん
私が所属している経営者会の仲間に、代表の義元さんを紹介してもらったのがきっかけです。そこから沖縄に3回ほど行ってお会いして、仲良くなったタイミングで商談の機会をいただきました。
写真左から:藤田さん、やっぱりステーキ代表の義元さん
――藤田さんの拠点はどちらですか?

藤田さん
東京です。
――沖縄まではるばる足を運ばれたんですね、現在も御社で運用支援をされていますか?

藤田さん
はい、現在も運用支援をさせていただいております。
各店舗で運用しているLINE公式アカウントを1つに集約したかった
――やっぱりステーキ様が抱えていた課題やご要望をお聞かせください。

藤田さん
ご要望は次のとおりです。
- 85店舗のLINE公式アカウントを1つにまとめたい
- 会員カードを作りたい
- ガチャを作りたい
- 完全不正防止のポイントカードを作りたい
- ネット販売ができるようにしたい
各店舗で運用しているLINE公式アカウントを1つに集約して、販売促進のツールとして使いたいと考えたのが最初だったようです。
あとはLINE公式アカウントを運用していた時に、クーポンを配信していたんですけど、リピーターにつながっているかどうかがわからなかったようで、リピーターにつなげられるような施策を取り入れたいとおっしゃっていました。
その他はネット販売ですね。お肉の販売もされていまして、LINEと通販をうまく連動させて、お客様に気軽に利用していただけるようにしたいというご要望もありました。
――「完全不正防止のポイントカードを作りたい」とありましたが、ポイント取得において何か不正があったのでしょうか?

藤田さん
LINE公式アカウントで運用していた時は、不正があったようです。
ショップカード機能を使ってポイントカードを作り、来店して専用のQRコードを読み取ると、ポイントが追加される仕組みにしていました。
不正をした人は、ポイントを追加する際に読み込む専用のQRコードを写真に撮っていたんですよ。QRコードが手元にあれば、来店しなくても毎日ポイントを貯められてしまうわけです。
――なんと...QRコードを撮影する人がいるんですね...。

藤田さん
何人かいたみたいですね。営業時間外なのにポイントが入ってるときもあったみたいで。
QRコードを何度読み込んでも1日1回しかポイントがつかないようにしたり、店舗から300m以上離れた場所からの読み取りを不可にしたり、ポイント取得には制限をかけられますが、それでも完全に不正を防ぐことはできないので、新たな対策が必要でした。
――なるほど、理解しました。そうしましたら次に、課題やご要望する御社のご提案をお聞かせいただけますか。

藤田さん
まず、各店舗で運用していたLINE公式アカウントを1つにまとめたい点については、Lステップを導入し、全店舗分の流入経路を発行することで集約できています。
リピート施策については、会員カード(ポイントカード)、スタンプラリー、ガチャなどを作り、リッチメニューにまとめました。
会員カード
やっぱりステーキさんは全国展開していますので、店舗を回って貯められるスタンプラリーも構築しました。
各エリア一定数の店舗に行くと、特典がもらえる仕組みです。
ガチャは来店した時に回せるものと、配信で回せるものの2種類を用意しました。
来店時に回せるガチャ
配信で回せるガチャ
――すごい作り込まれていますね。リッチメニューのデザインも含め、御社で対応されているのでしょうか?

藤田さん
構築は全体的に弊社で対応しておりますが、デザインについては、御社のオープンイノベーション大学で開催された合宿で知り合った方に依頼し、作成してもらいました。
――合宿つながりの方がデザイン担当なんですね。次に、ポイントカードの不正防止対策についてお聞かせいただけますか。

藤田さん
NFCを導入しました。来店時にタッチ決済のようにスマホをかざしてもらうと、ポイントが付与される仕組みです。
QRコードを読み取る仕様にしていたので不正が発生していたため、QRコードをなくせばいいという発想から、NFCの導入に至りました。
ただ、すべての機種に対応しているわけではなさそうで、たまに読み取れないお客様もいるので、QRコードも用意はしています。
NFCでポイントを付与するやり方はまだあまり普及していないので、かなり悩んでたどり着いたアイデアです。これは面白い取り組みになったと思います。
――スマホをかざせばいいだけなのは不正防止になる上に、お客様も読み取りが楽になっていいですね。ネット販売に関するご要望には、どのように対応されましたか?

藤田さん
リッチメニューにオンラインショップの導線を作りました。
「やっぱりショップ」をタップするとカルーセルが表示され、カルーセルのボタンをタップするとショップに遷移する流れです。現在は一時的に、Yahoo!ショッピングで販売しています。
――一時的にということは、今後は別のショップを使われるのでしょうか?

藤田さん
――ぜひよろしくお願いします。ちなみに現在友だち数が6万8千人超と非常に多いですが、店舗に来店されたお客様の友だち追加が多いですか?

藤田さん
店舗からの流入が多いですがプロモーションもされているので、集客導線はいくつかあります。
――配信はどれくらいのペースでされていますか?

藤田さん
配信は月に3回がベースです。9日、19日、29日の前日ですね。配信は先方で対応してくださっています。
3日間の配信にプラス、来店してくださった方を対象に配信をするときもあります。
――友だち追加時にアンケートを取られていますが、セグメント配信に活用していますか?

藤田さん
アンケートは顧客情報の取得を目的にやっているので、現状セグメント配信への活用はしていません。
ただ誕生日情報は活用していて、ランクが一定を超えると誕生日クーポンが自動でプレゼントされる仕組みになっています。
LINEの運用コスト削減と来店促進につながった
――構築の成果をお聞かせください。

藤田さん
アカウントを1つに集約できたことにより、運用コストは大幅に削減できています。以前は各店舗の運用者が配信などされていましたが、今は本部で一括管理できるようになりました。
本部主催のイベントを各店舗を通さずに案内できるようになり、スタッフの工数削減、業務効率化につながっています。
また、会員カードやスタンプラリーなどのコンテンツの設置や、ニクの日ガチャなどの配信により、来店につながっていると実感されてるみたいです。
――しっかり成果につながっていますね。ちなみにガチャの利用率はどれくらいでしょうか?

藤田さん
リッチメニューに設置しているガチャの利用率は30%くらいで、ニクの日に配信して回せるガチャの利用率は70%ほどあります。
――配信ガチャの利用率が高いですね。来店につながっているとのことでしたが、会員ランクがすでに上の方までいってる人も結構いるのでしょうか?

藤田さん
ニクの日のガチャはハズレなしなので、利用率が高いんだと思います。
会員ランクは1人だけすごい来店ポイントが貯まってる人がいて、少し前は「やっぱりニク星人」というランクが最上位だったんですが、すぐに到達してしまったのでさらに上のランクを作りました。
――来店ポイントは、1回来店したら1ポイントですか?

藤田さん
そうです。
――Lステップを導入してからの半年ほどで、200回来店してるということですか?

藤田さん
半年以内ですね、3〜4ヶ月で200回いってたと思います。
1日に4回来店ポイントが付与されている形跡があって、これは明らかにおかしいだろうと思い、代表含めて防犯カメラで確認したみたいなんですよ。
そしたらちゃんと時間を置いて、4回来店されていました(笑)
――1日4回同じステーキ屋さんに行くって、ものすごいファンですね(笑)アルバイトの募集もLINEでされているようですが、反応はいかがですか?

藤田さん
現状そこまで応募がきてるわけではありませんが、いくらか反応はあります。
――その他、構築する上で工夫した点や、こだわったポイントがあればお聞かせいただけますか?

藤田さん
こだわったのはやはり、ポイントの不正防止策です。
QRコードではなくNFCを導入した点もそうですし、前回タッチしてから4時間空いてないとポイントが貯まらないようにするなど、用件定義をして裏側の設定もきっちりしています。
あと工夫したのは、お肉診断を作ったところですね。メニューで悩んだ人向けに、ヒントとなるようなコンテンツを入れました。
リッチメニューのお肉診断ボタンをタップして4つの質問に回答すると、診断結果が表示される仕組みです。
――コンテンツが多く、アクション設定もかなり多いと思いますが、本事例の構築にはどれくらいの時間を要しましたか?

藤田さん
2ヶ月ほどです。大型案件ですので、ディレクター1人、構築者5人で対応しました。
――構築後、どれくらいで成果が見え始めましたか?

藤田さん
各店舗のLINE公式アカウントの運用を廃止したのが、Lステップを入れてから3ヶ月後でして、そこからLINE運用のコスト削減と、分析により各配信のPDCAを回せるようになりました。
――築後の運用フェーズでは、どのような関わりをされていますか?

藤田さん
毎月の数字の取りまとめや分析と、そこからの改善施策のご提案がメインです。
あとは先方からのご要望を聞いて修正したり、新しいプロモーションをする際のお手伝いをしたりしています。
――やっぱりステーキ様はLステップを導入して、どのように感じていらっしゃいますか?

藤田さん
業務効率化や来店促進など成果は見えているので、導入してご満足いただけていると思います。
エンジニアからLINE事業で独立
――ここからは藤田さんの経歴や、Lステップ構築を始めた経緯についてお伺いできればと思います。まずはプロフィールをご紹介いただけますか。

藤田さん
現在のLINE事業で独立する前は、業務用空調機の開発・製造をしている会社に勤めており、エンジニアとして製品開発に携わっておりました。
――Lステップの構築を始めたきっかけは何でしたか?

藤田さん
もともと起業したい思いはあって、オンラインサロンに入っていろいろ勉強していました。その中で「今はLINEビジネスがいい」という話があり、Lステップの存在を知ったのが最初です。
その後、認定コンサルタントの安井さんが開催している講座に参加して、Lステップについて学び、正規代理店の募集を見かけたので申し込みをしました。
前職ではVBAを使った社内の業務効率化も行っていて、プログラミングが得意だったんですよね。プログラミングのスキルが活かせそうな領域で起業したいと思っていたので、よさそうだなと思って始めました。
――オンラインサロンがきっかけだったんですね。いつ頃独立されたのでしょうか?

藤田さん
3年前くらいです。
――LINEの事業で独立しようと思われた決め手は何でしたか?

藤田さん
自分が通っているラーメン屋さんがありまして、正規代理店になる少し前に「LINEを導入しませんか?」って提案したら受注できまして。これはいけるかもと淡い期待を抱いて始めました。
――なるほど、正規代理店になる前から活動されていたんですね。対応エリアは全国ですか?

藤田さん
はい、全国対応可能です。
――得意とする業種・業態はありますか?

藤田さん
今回のやっぱりステーキさんのような、多店舗展開している飲食店やサロンですね。カレンダー予約や会員登録、流入経路や条件分岐の多い事業者の構築も得意です。
――これまでの構築件数はどれくらいでしょうか?

藤田さん
40〜50件だと思います。
――御社の対応範囲をお聞かせください。

藤田さん
構築代行、運用代行、集客支援、業務効率化、デザインをメインに、HPやLP制作、動画制作、Web広告運用など幅広く対応可能です。
――最後にご自身の強みや、クライアントワークをする上で大切にしていることをお聞かせください。

藤田さん
ヒアリングをかなり大事にしていて、何に困っているのか、どうしたいのかをしっかりと聞くよう心がけています。
先方に運用のリソースがないとか、集客の導線がまったくないような状況でLINEを導入しても、構築しただけで終わりになってしまう場合もありますので。
すぐに提案するのではなく、まずは導入すべきかどうかの見極めが重要で、実際に導入しても今はプラスにならないと判断した場合は、契約をしないようにしています。
あとはエンジニアの経験を活かして、いろんな場合を想定して対策を検討し、システムに落とし込めるところが私の強みです。
――本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
まとめ
今回はF&A project代表の藤田さんに「ステーキハウスのLステップ導入事例」をご紹介いただきました。
多店舗展開されている企業のLINE構築・運用に、藤田さんはぴったりです。ご相談を希望される方はぜひ、以下のHPからご連絡してみてください。