
近年、「お寺離れ」という言葉を耳にする機会が増えました。
価値観の多様化や檀家制度の変化など理由は様々ですが、「お寺をもっと身近に感じてもらいたい」とお考えの方は多いのではないでしょうか。
しかし、情報発信の手段が多様化する現代において、効果的なアプローチを見つけるのは容易ではありません。
今回は株式会社SENTEの松﨑さんに、Lステップを導入することで、お寺と日常の間に新しい架け橋を構築し、法要予約対応の自動化も実現した「お寺のLステップ導入事例」をご紹介いただきます。
【松﨑 純子】
株式会社SENTE 代表取締役社長/Lステップ正規代理店
LステップにInstagramや広告運用を絡めた集客導線の設計を得意とする。LINE公式アカウントを中心に監修を務めたSNSは200アカウント以上。マルシェ運営経験を活かしたイベントコンサルにも定評がある。3児の母、インスタグラマーとしての顔も持つ。
株式会社SENTEの公式サイト:https://sns-sente.com/
目次
主な課題は「来訪者の減少」と「アナログな法要予約」
――さっそくですが、今回ご紹介いただく事例アカウントについて教えてください。
――松﨑さんが構築に入る前から、善正寺様はLINE公式アカウントやLステップの運用をされていましたか?

松﨑さん
どちらも使われていなかったです。
――Lステップの導入時期はいつ頃でしょうか?

松﨑さん
2024年の秋ごろです。
――善正寺様がLステップを導入するきっかけや、松﨑さんが構築に携わることになった経緯をお聞かせください。

松﨑さん
住職の島田様は県会議員としても活動されているのですが、議員活動における情報発信にLINEの活用を検討されていました。
お話を伺う中で、善正寺様の課題感もLステップで解決できる可能性があると判断し、導入のご提案をさせていただきました。
――善正寺様が抱えていた課題や要望をお聞かせください。

松﨑さん
主な課題は次の2点です。
- お寺離れによる来訪者の減少
- 法要の予約受付や問い合わせ対応に関する課題
近年価値観の多様化や墓じまいが進み、檀家数も減少の傾向にあります。
特に、若年層や転居された方とは、関係性が希薄になっているという課題がありました。
また法要の予約受付や問い合わせ対応を、葉書や電話といったアナログな方法で行われていて、コスト面の負担や、情報伝達の際の行き違いといった問題が生じていました。
「お寺離れ」に終止符を。日常に寄り添う新しいつながり
――課題に対する松﨑さんのご提案をお聞かせいただけますか。

松﨑さん
具体的には、下記のようなご提案をさせていただきました。
- 故人の情報を登録し、命日にお知らせをお送りする機能を整備
- 法要の予約受付や問い合わせ対応の自動化
- お寺に関するお知らせやイベント情報の配信
私の祖父の法事の際に、善正寺様にお世話になったのですが、以前から、故人の命日をお知らせいただく機能があればと考えていました。
そこで、故人の命日、そして共に暮らした大切なペットの命日を、最大5件まで登録できるシステムを構築しました。
ご登録いただいた命日の月はじめに、お寺からお知らせが届く仕組みです。
――大切な方の命日を気にかけてもらっていると思うと、登録されている方も嬉しいですよね。お寺とのつながりを深める仕掛けとして、他に工夫された点はありますか?

松﨑さん
リッチメニューに、本日のお言葉をお届けする「日めくりカレンダー」を設置しました。
お寺は多くの方にとって日常的に訪れる場所ではないため、法事や法要といった特別な時にしか接する機会がないのが現状です。
この機能を通して、友だち登録された方が、日常的に善正寺様のLINEを開いていただけるようにしました。
法要の予約受付は、これまで主に電話で行っていたのですが、ご高齢の方とのやり取りで、希望日時と実際の予約日時が一致しないケースが多々見受けられました。
例えば、「10時半でお願いします」とおっしゃった方が、実際には「12時」を希望されていたといった具合です。
そこで、回答フォームを導入し、より正確な予約受付を可能にしています。
――従来の電話やハガキでのやり取りに慣れている方は、LINEでの予約という新しい方法に戸惑われたのではないでしょうか。LINE予約についてどのようにご案内されていますか?

松﨑さん
特に高齢の方々にとっては、新しいツールへの抵抗感があるのは当然だと思います。
そのため、従来の電話での受付に加え、LINEでのご連絡も可能であることを、丁寧に説明するように心がけています。
徐々にですが、ご家族にご協力いただきながら、友だち登録をしてくださる方が増えていますね。
アンケート回答率は50%以上!対応自動化で業務効率も大幅アップ
――Lステップ導入後の成果をお聞かせいただけますか。

松﨑さん
LINEの活用は、遠方にお住まいの方や、普段なかなかお寺に足を運べない方からの反響が特に大きいと伺っています。
例えば、善正寺様の境内には、秋には紅葉、春には桜の花など、四季折々の美しい風景が広がります。
これらの写真をLINEで配信したところ、「お寺に直接伺うのは難しいですが、写真を見て心が安らぎます」といった温かいお言葉を多数いただきました。
また、落語会や演奏会といった善正寺様で企画されているイベントや、仏教行事のお知らせもLINEで行っており、詳細に関するお問い合わせが以前より増えました。
さらに、法要予約やお問い合わせ対応を自動化することで、情報の行き違いを防ぎ、郵送費用の削減にもつながっています。
――友だち登録後にアンケートを取られていますが、成果はいかがでしょうか?

松﨑さん
最初は、アンケートに答えてくれないんじゃないかと懸念されていたんです。
ところが、蓋を開けてみると、半数以上の方が回答してくださいました。こういった効果にも驚かれています。
今後はアンケートの結果を、お寺を使ったイベント企画にも反映させていきたいですねとお話しています。
――善正寺様はLステップを導入して、どのような感想を持たれていますか?

松﨑さん
LINEという身近なツールを活用することで、お寺に対するハードルが下がり、コミュニケーションが増えたことを一番喜んでいただいていますね。
また、善正寺様に直接伺ったわけではないのですが、問い合わせ内容をみる限り、お墓をなくして納骨堂に移したいというご相談も増えているようです。
金融機関勤務からLステップ正規代理店へ
――ここからは松﨑さんの経歴や、Lステップ構築を始めた経緯についてお伺いできればと思います。まずは自己紹介をお願いします。

松﨑さん
LINEコンサルタントとして山口県内を中心に活動しています。
前職は、金融機関の窓口で商品の説明や各種手続きなどを行っておりました。
私が3人の子供の母親ということもあり「消費者目線でのマーケティング戦略」や「使いやすい仕組み作り」について企業様にお話しして、裏方として入らせてもらっています。
店舗がある企業様であればできる限りお店に出向きたいので、県内外問わず、行ける範囲で伺っております。
――松﨑さんがLステップを知ったきっかけと、正規代理店になった経緯をお聞かせください。

松﨑さん
Lステップを知ったきっかけは、副業のオフ会です。
子供が小学校に上がるタイミングで、在宅で働けたらと思い、前職の育休中に副業をいろいろ見ていました。
当時、ライティングやInstagramの運用も勉強していていて、オフ会で店舗事業をされている方から「今のスキルがあればLINEの構築や運用もできるよ」と教えていただき、出会ったのがLステップです。
その後、Lステップに触れてみて「やれそうだな」と思い、金融機関を退職しました。
自分の事業でLステップを使いながら、ManeqlさんのLステップ部を受講し、正規代理店になりました。
――ご自身の事業では、どのようにLステップを使われていましたか?

松﨑さん
実は農業もやっておりまして、作った野菜が余ってしまっていたので「地域の方々に販売できたらいいな」と思い、無人販売を作ったんです。
無人販売は作ったけれど、誰にも知ってもらえないのでInstagramを始めました。
ですが、Instagramをはじめてもやはり人が来なかったので、マルシェを開催したんです。
人口3,000人ぐらいの地域で、フォロワーも500人くらいでしたが、広告費なしで1日200人が集まりました。
そこで、毎月マルシェを開催していたのですが、雨で中止になった時などにすぐにお知らせできた方がいいなと思い、Lステップを導入しました。
また、主人の母がお豆腐のシフォンケーキ屋さんを始めたい、という話もあったので、そこにもLステップを取り入れて、完全予約制のケーキ屋さんを運営しております。
――得意とする業種・業態はありますか?

松﨑さん
得意な業種ですと、飲食業や住宅販売業も複数社、入らせていただいています。
インスタグラマーとしても活動しておりまして、山口県の子連れで行けるお出かけスポットのInstagramをやっているので、観光業界も得意ですね。
最近は、InstagramのフォロワーのママさんたちにLステップにも登録してもらって、県内の事業者様のクーポンをLステップ内で配布して、利用してもらう仕組みを作っています。
事業者様にとっては認知や集客になり、ママたちはお得に商品やサービスを購入でき、私は紹介料をいただいています。
また、事業者様からいただいたお仕事を、私からママたちに依頼して取り組んでもらう、など県内の企業様とママたちとの間で上手く循環する流れを作ることにも挑戦しています。
――対応エリアはどちらになりますか?

松﨑さん
基本的には、山口県、福岡県、広島県と弊社が伺える範囲、EC等のネットで完結する事業者様を考えています。
ですが、私自身がママであったり、農業を行っていたりもするので、子ども向けに頑張っている事業者様や農業されている方など、心を動かされた事業者様は少し遠くても出向いてサポートさせていただいています。
――お仕事の対応範囲を教えてください。

松﨑さん
LINE公式アカウントやLステップの構築、運用はもちろんですが、SNS運用、広告運用、イベントコンサルにも対応しています。
イベントですと、現場での友だち集めの施策から自社イベントの内容のご提案まで、さまざまなお手伝いをさせていただいています。
――「構築のみ」と「運用まで含めてサポート」はどちらの割合が多いでしょうか。

松﨑さん
Lステップの事業をはじめて2年程ですが、1年目はほぼ構築のみで、2年目から運用まで含めてサポートするケースが増えました。
せっかくコストをかけて構築していただいているので、しっかり結果に繋げられるように、運用まで含めた継続的なお付き合いをさせていただいています。
――ご自身の強みやお仕事される中で大切にしていることをお聞かせください。

松﨑さん
SNSの専門家として呼ばれることも多いのですが、SNS以外の部分でのご提案や主婦、女性目線のプロモーションも得意としています。
また、インスタグラマーとしての活動経験から、インフルエンサー目線でのマネタイズ方法もアドバイス可能です。
クライアントワークの際は、聞き慣れないマーケティング用語なども噛み砕いて説明し、スムーズに理解していただけるよう心掛けています。
ご理解いただけるまで何度もコミュニケーションを取りながらご説明いたします。
まとめ
今回は株式会社SENTE代表の松﨑さんに、Lステップを活用することで、参拝者の日常に寄り添う新しいコミュニケーションのカタチを構築し、予約対応の自動化も実現した「お寺のLステップ導入事例」をご紹介いただきました。
- LINEやInstagramで集客から販売までスムーズにつなげたい方
- 主婦・女性ならではの視点を活かした共感マーケティングをご相談されたい方
- 丁寧に説明を受けながら安心して施策を進めたい方
に、松﨑さんは非常におすすめです。
ご相談を希望される方は、以下のLINEからご連絡してみてください。