
Web広告の成果を正確に把握するには、Web上のクリックやフォーム送信だけでなく、来店や電話、LINEの友だち追加など、オフラインで発生する成果の計測が不可欠です。
今回はオフラインコンバージョンを活用するメリットと、LINE上で発生したCVをGoogle広告に自動で反映できるツールをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
オフラインコンバージョンとは
オフラインコンバージョンとは、店舗での商品購入やサービスの申し込みなど、オフライン上で発生する成果のことです。
例えば来店予約がオンラインで行われた場合、予約数はオンラインコンバージョンとしてカウントされますが、実際に来店した数はオフラインコンバージョンとして扱われます。
Google広告やMeta広告などのWeb広告を活用して集客を行う場合、こうしたオフラインでの成果を広告データに反映することで、効果測定の精度向上と広告運用の最適化が可能になります。
代表的なオフラインコンバージョンは3つ
代表的なオフラインコンバージョンを3つご紹介します。
来店および来店時の成約
代表的なオフラインコンバージョンのひとつは、店舗への来店です。
自動車販売店を例に、オンラインとオフラインコンバージョンの違いをみていきましょう。
- 資料請求
- 来店/試乗予約
- 簡易見積もり
- 来店/試乗
- 車の購入
- 付加サービスの申し込み(延長保証、メンテナンスパックなど)
Web上で予約が確定しても100%来店につながるわけではないため、来店自体を最初のコンバージョンポイントにするのが一般的です。
商談が進み商品やサービスの成約につながれば、そこが次のオフラインコンバージョンポイントとなります。
電話での成約
テレビショッピングのような、電話での商品購入や申し込みもオフラインコンバージョンのひとつです。
Web広告で集客をしている事業者も、電話で直接申し込みをしたい方向けに電話窓口を設けているケースも少なくありません。
商品を認知したきっかけがオンラインであっても、最終的な成約が電話経由で行われた場合はオフラインコンバージョンとして扱われます。
「コールトラッキングツール」を活用すれば、Web広告経由で電話をかけてきたユーザーの計測と、広告との紐づけも自動化できます。
LINEの友だち追加
LINEの友だち追加はオンライン上で行われるものですが、Web広告からみるとLINE上のアクションはオフラインコンバージョンとして扱われます。
なぜなら、Web広告経由でLINEの友だち追加が発生しても、広告側でコンバージョンを正しく計測できないからです。
LINEの友だち追加は外部ページ(LINEアプリ)へ遷移して行われるため、広告側では友だち追加完了までは追跡できません。
コンバージョンAPI(広告の成果をサーバー側から広告プラットフォームに送信する仕組み)を活用すれば、LINEの友だち追加を自動で広告側に反映できます。
オフラインコンバージョンを計測する3つのメリット
オフラインコンバージョンを計測するメリットは次の3つです。
- 広告の成果を正しく把握できる
- スマート自動入札を最適化できる
- メッセージ配信の最適化にもつながる
ひとつずつ見ていきましょう。
1.広告の成果を正しく把握できる
オフラインコンバージョンを計測することで、広告の成果を正確に把握できるようになります。
クリックや申し込みフォーム送信などのいわゆる「マイクロコンバージョン※」を成果として扱う事業者も少なくありませんが、それはおすすめできません。
※商品購入やサービスの申し込みなど、最終的な成約に至るまでの中間行動のこと。中間コンバージョンとも言われる。
なぜなら、マイクロコンバージョンは実際の成果とは大きく乖離するケースも多いからです。
例えば弊社では、LINEの友だち追加をひとつのコンバージョンポイントとして広告運用をしていますが、「友だち追加画面まで遷移したけど友だち追加には至らない」ケースはめずらしくありません。
広告のCTAクリック(マイクロコンバージョン)が仮に500あったとして、実際の友だち追加数は150程度、これくらいの乖離はよく発生します。また、クリック数が多い広告ほど、実際の成果も高いとは限りません。
オフラインコンバージョンを計測することにより、本当に成果を生み出している広告の見極めができるようになります。
2.スマート自動入札を最適化できる
Google広告のスマート自動入札は、過去のコンバージョンデータをもとに、機械学習を用いて入札額を自動調整する仕組みです。
異なるクリエイティブで複数の広告を同時に運用している場合、成果のよい広告がより多く配信されるよう自動で調整がかかるイメージです。
オフラインコンバージョンを広告データに反映させ、そのデータをもとに機械学習を行うことで、広告の費用対効果は次第に改善されます。
一方でオフラインコンバージョンを反映していない場合、広告システムはマイクロコンバージョンを成果として扱うため、誤った最適化が行われる可能性があるため注意が必要です。
仮に、次のようにマイクロコンバージョン(クリック数やフォーム送信)が計測されたとします。
- 広告A:4,000
- 広告B:3,000
- 広告C:2,000
- 広告D:1,000
実際の成果(来店やLINEの友だち追加など)は以下だったとします。
- 広告A:100
- 広告B:200
- 広告C:300
- 広告D:400
この場合、クリック数が最も多いのは広告Aですが、最も成果につながっているのは広告Dです。
オフラインコンバージョンを反映しない場合、Google広告は「広告Aの成果が最も良い」と誤って判断し、実際の成果が低い広告Aの配信を増やしてしまう可能性があります。
3.メッセージ配信の最適化にもつながる
オフラインコンバージョンの計測は広告だけでなく、メールやLINEなどで配信するメッセージの最適化にもつなげられます。
例えば、訴求を変えた複数のWeb広告で集客や販促を行った場合、どの表現がユーザーに響いたかを把握できれば、メッセージ内容の改善も可能です。
スタートからゴールまでの顧客行動を追跡できれば、施策の検証や改善を体系的に行うことができます。
Google広告にオフラインコンバージョンを反映する方法
Google広告にオフラインコンバージョンを反映する方法は、以下の記事で手順を詳しく解説しておりますので、ぜひ併せてご確認ください。
LINE上のオフラインコンバージョンの計測なら「Lステップ」
LINEの友だち追加やLINE上での来店予約など、LINEで発生したオフラインコンバージョンを計測するなら、Lステップの活用がおすすめです。
Lステップとは、コンバージョンAPIの機能も備わった、LINE公式アカウント専用のマーケティングツールです。
Lステップを導入すれば、友だち追加や予約など、LINE上で発生したコンバージョンを自動でGoogle広告に反映できるようになります。
さらに、友だち追加した場所によって配信メッセージやリッチメニューを分けるなど、ユーザー1人ひとりに合ったコミュニケーションを実現できます。
Google広告とLINEコミュニケーションの最適化を図りたい方には、Lステップの導入がおすすめです。
まとめ
今回は、オフラインコンバージョン活用のメリットと計測方法ついて解説しました。
施策の成果を正しく把握し、事実に基づいた改善を進める上で、オフラインコンバージョンの計測は欠かせません。
来店やLINEの友だち追加などのデータを活用して、広告やメッセージ内容を最適化し、費用対効果の向上や顧客との関係強化につなげていきましょう。