
- オンライン予約の仕組みが整わず、電話対応が中心になっている
- 定期的なお知らせを紙DMで送っているが、準備に手間がかかり反応も薄い
店舗を運営する中で、このような課題を抱えている方は少なくないのではないでしょうか。
今回は、Lステップを活用して自動リマインド配信と予約のオンライン化を実現した、カーディーラーの事例をご紹介します。
さらに診断コンテンツで来店のきっかけを創出し、抽選キャンペーンでは前年比134%の応募数を達成しています。
構築を担当したLステップ担当者に、構築のポイントを伺いました。
目次
オンライン予約の仕組みがなく、紙DMの準備負担も課題
――まずは、今回の事例アカウントについて教えてください。
――Lステップの導入時期はいつ頃ですか?

Lステップ担当者
2025年3月です。
――今回の構築前から、スズキトラスト様はLINE公式アカウントやLステップの運用をされていましたか?

Lステップ担当者
各店舗がそれぞれLINE公式アカウントを運用されていました。
ただ活用は限定的で、LINEから予約の問い合わせが来ても電話に誘導するような状況でした。
――構築に携わることになった経緯を教えてください。

Lステップ担当者
――スズキトラスト様が抱えていた課題やお悩みをお聞かせください。

Lステップ担当者
主な課題は次の2点です。
1. オンライン予約の仕組み化の課題
Webサイトには予約フォームがあったものの、わかりやすい導線が整っておらず、担当営業への電話での予約か、予約なしでの直接来店が中心でした。
LINEで問い合わせが来ても電話に誘導する運用となっており、オンラインで予約を完結できない状況でした。
2. 紙DMの準備負担の課題
車検や点検のお知らせは紙DMで送付していましたが、準備に大きな手間がかかっていました。
顧客によって状況が異なり、たとえば
- 新車購入者 :1か月点検、6か月点検
- 中古車購入者:点検や車検の案内
- 既存顧客 :車検や定期メンテナンス
と、送付タイミングや内容も複雑です。
こうしてDMの準備に時間が取られてしまう一方で、反応率も思うように伸びていなかったそうです。
車検満了日を起点に自動配信を設定。診断コンテンツで営業機会を創出
――課題に対して、どのような構築を提案しましたか?

Lステップ担当者
以下の3つの提案をさせていただきました。
- 車検満了日を軸とした自動配信の設計
- オンライン予約フローの構築
- 診断コンテンツを活用した予約促進
まず、LINE登録時に回答フォームで車検満了日を取得する導線を整備しました。

フォームは既存顧客だけでなく、新規の購入検討者も登録できる設計となっており、車検満了日を起点に営業機会につなげる仕組みです。
回答フォームでは車検満了日に加えて、誕生日や好みの車のテイストなどの属性情報も取得できるため、パーソナライズした配信も可能な設計になっています。
取得した車検満了日を起点として逆算し、顧客を3パターンに分けて自動リマインド配信のスケジュールを構築しました。
新車購入 :
新車1か月点検・新車6か月点検・法定12か月点検 など
中古車購入:
無料6ヶ月点検・法定12ヶ月点検・車検 など
既存顧客 :
法定12ヶ月点検・無料6ヶ月点検(18ヶ月目)・車検 など
【無料6か月点検のリマインド】

【車検のリマインド】

さらに、各店舗で異なるキャンペーンや特典にも対応できるよう、店舗ごとのバリエーションも設定しています。
当初は「1か月点検に来なかった場合はどうするか」など、細かい条件分岐も検討しましたが、運用の複雑さを避けるため、車検満了日を基準に一律でリマインド配信する形に落ち着きました。
――友だち追加はどのように促していますか?

Lステップ担当者
LINE限定特典として「整備代金の割引クーポン」を用意し、来店時・Web・紙DMなど様々な接点から登録を促しています。

――オンライン予約のフローについても、構築のポイントを教えてください。

Lステップ担当者
回答フォーム機能を使って、以下の3つの予約導線を構築しました。
- 見積もり・在庫確認
- 試乗・査定・商談予約
- 車検点検・メンテナンス予約
それぞれの目的に応じて、必要な情報を取得できるフォーム設計にしています。
【見積もり・在庫確認の回答フォーム】

【車検・メンテナンス予約の回答フォーム】

もともとWeb上にも予約の導線はありましたが、わかりにくい部分があったため、リッチメニュー上に各予約へのボタンを設置し、分岐させる形で整理しました。

購入を検討するお客様の多くは、まずスズキ本体のサイトでカタログを確認したり、見積もり依頼を行ったりして情報収集し、そこから近くの代理店・店舗を探します。
その流れに合わせて、LINE上の導線もシンプルに整理しています。
これにより、検討段階のお客様を、スムーズに店舗へ案内できるようになりました。
――診断コンテンツの活用についても教えてください。

Lステップ担当者
営業機会を増やすため、「愛車のストレスチェック」という診断コンテンツを作りました。

車をどれだけ大事にできているかを診断する内容で、診断結果に応じて実際の車種のイラストに表情を付け、「ストレス度」を表示させています。

イラストや質問のポップさはご担当者様のこだわりです。
このコンテンツにより「愛車にストレスが溜まっているかも」と気づきを与え、点検予約への導線につなげています。
LINE内で完結する導線設計で顧客の離脱を防止
――その他に構築で工夫した点はありますか?

Lステップ担当者
リッチメニューについて、大きく2つの工夫をしています。
1つ目は、スズキ本体サイトへの誘導を極力避けたことです。
通常、オンラインカタログや車種情報は本体サイトでしか閲覧できません。
しかし、せっかくスズキトラスト様に接触したお客様が本体サイトに流れてしまうと、他の代理店に移動してしまう可能性があります。
そこで、スズキ本体サイトからカタログデータを取り寄せ、LINE内で閲覧できるよう整備しました。


2つ目は、友だち登録時のアンケートで好みのタイプ(スポーツタイプ、ファミリータイプなど)を聞き、それに合わせてリッチメニューを出し分けています。
好みに合わせた車種の画像を表示し、そこから直接カタログや見積もり依頼にアクセスできる設計です。
【軽タイプのリッチメニュー】

【スポーツタイプのリッチメニュー】

抽選キャンペーンは前年比134%の応募数。予約認知も着実に向上
――構築の成果を聞かせてください。

Lステップ担当者
LINE上でのオンライン予約の認知は着実に広がっており、特にメンテナンス予約を待望されていたお客様から好評です。
さらに数値として大きく出ているのは、夏に実施した抽選キャンペーンです。
前年までは各店舗のLINE公式アカウントで実施し、応募件数は140件程度でしたが、今年Lステップで実施したところ188件の応募があり、前年比134%となりました。
応募率も13〜14%まで向上しています。
本キャンペーンは、Lステップへの移行を促す目的で実施しました。
登録者がまだ少ない中、抽選開始前から段階的に情報を公開し、参加意欲の高いユーザーが応募しやすい下地を整えたことが高い応募率につながっています。
【抽選開始前】

【抽選開始】

――構築にはどれくらいの時間がかかりましたか?

Lステップ担当者
2ヶ月ほどです。
――社内でスムーズにLステップを使えるように、導入時に工夫した点はありますか?

Lステップ担当者
店舗スタッフの中にはITツールに不慣れな方もいらっしゃる為、段階的に運用を浸透させていく方法で進めました。
オンライン予約が入ると、まず予約情報がスプレッドシートに自動反映されます。
このシートでは、各店舗の予約状況を一覧で把握できるようにしています。

その後、店舗スタッフに「対応可能かどうか」を入力いただき、本部がその内容を確認した上で、お客様へ個別LINEをお送りし、予約を確定する流れです。
現時点では、本部をハブにした半自動化で運用していますが、操作に慣れた段階でカレンダー予約機能を使った完全自動化へ移行する予定です。
まずは現場の負担を減らしながら、無理なく足並みを揃えることを優先しました。
――今後の展開について教えてください。

Lステップ担当者
現在は、予約システムの認知拡大に注力しています。
紙DMを並行して送付しつつ本アカウントへの友だち登録を促進し、一定数が揃った段階で既存の各店舗アカウントを停止する予定です。
また、予約の完全自動化に向けて、現場スタッフにも徐々に慣れていただけるようサポートを続けています。
車検リマインドの自動配信が本格的に稼働すれば、紙DMの工数を大幅に削減でき、その分の時間を営業活動に充てられる見込みです。
――スズキトラスト様はLステップを導入して、どのように感じていらっしゃいますか?

Lステップ担当者
オンラインでの仕組みを整え、特に予約の導線を整備できた点を非常に喜んでいただいています。
また、抽選キャンペーンで具体的な成果が出たことも好評を得ています。
DMのオンライン化・自動化は、効果が本格的に現れるのはこれからですが、将来的な工数削減の計算も立っており、期待を寄せていただいています。
まとめ
今回は、カーディーラーのLステップ導入事例をご紹介しました。
車検満了日を起点にしたリマインド配信で営業機会を創出し、段階的な自動化で現場への負担も最小限に抑えています。
特に、LINE内で完結できる設計や、好みに応じたリッチメニューの出し分けなど、同様の課題を抱える事業者にとって参考になる事例ではないでしょうか。
Lステップ導入に関するご相談は、以下からお気軽にお問い合わせください。
導入に関するご相談は、以下からお気軽にお問い合わせください。








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