企業は売上を増やすだけでなく、経費削減にも力を入れなければなりません。経費削減を実現できれば、少ない売上でも利益幅が広がるからです。
- 社内でできる節約方法を知りたい
- 従業員ができることは??
- 経費削減のアイデアがほしい
このような悩みを抱えた経営者は多いと思います。
そこでこの記事では、企業の経費削減アイデアをまとめて紹介します。コストダウンに成功した企業の事例も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
経費削減を検討する時のポイント3つ
経費削減アイデアの実行には、事前準備が必要となります。そこで経費削減を検討する時のポイントをまとめてみました。
- 削減対象を洗い出す
- 優先順位を決める
- 社員からの理解を得る
それぞれについて、詳しく解説していきます。
①削減対象を洗い出す
まずは削減できそうな項目を把握して、洗い出すことが大切です。
闇雲に手をつけると、あまり削減できなかったり、社員の負担になったりして、逆にコストがかさむ可能性があります。
特に経費全体に占める割合の多い科目からみていくのがコツです。小さい科目だと、思ったような効果がみられません。
また改善しやすい項目に的を絞るのもおすすめ。すぐに着手できると効果を実感しやすく、モチベーションを高く保てます。
②優先順位を決める
削減対象を洗い出したら、実行する施策に優先順位をつけます。
中でも作業工数が少なく、削減できる金額が大きいものから選ぶのがコツ。例えば、消耗品を安いものに切り替える施策は、すぐに始められるのでおすすめです。
削減対象の中から、当てはまるものはないか探してみてくださいね。
③社員からの理解を得る
経費削減は、会社全体で取り組むものです。よって社員からの理解を得てから、実行に移さなければなりません。
理解を得ずに実行してしまうと、モチベーションが上がらず、継続が難しくなります。また反感をかってしまい、社内の雰囲気が悪くなる可能性も考えられます。
よって経費削減のアイデアは社員に共有し、どんな効果があるのか、どれだけの削減を目標としているのか、丁寧に説明することが大切です。
今すぐできる会社の経費削減アイデア10選
それでは、今すぐ取り組める経費削減アイデアをまとめて紹介します。
ペーパーレス化の推進
ペーパーレス化とは、紙の資料やデータなどを電子化する施策です。
今まで紙で管理していたものを電子にするだけで、コピー用紙のコストを大幅にカットできます。それだけでなく、資料を探したり、手書きしたりする必要がなくなり、業務効率化にもつながるのがメリットです。
ペーパーロジック株式会社が調査した「ペーパーレス化に伴う2021年度予算」によると、2020年に社内でペーパーレスを実施した割合は以下のようになっています。
- 積極的に行った:36.1%
- ある程度行った:39.6%
- あまり行っていない:15.3%
- 一切行っていない:5.4%
- わからない/答えられない:3.6%
この結果を見ると、約75%もの会社がペーパーレスを推進しているのがわかります。
例えば、折り込みチラシの電子化もおすすめです。折り込みチラシをWebで発信すれば紙のコストをゼロにできます。
最近はLINE公式アカウントの友だちに対して、情報発信する会社が増えています。ペーパーレス化は、経費だけでなく人件費の削減にもつながるので、ぜひ実践してみてください。
消耗品の購入価格の見直し
毎日使う消耗品の金額もばかになりません。消耗品の購入価格や仕入れを安くするだけでも、大幅なコストカットにつながります。
- 長期的に使うものは大量発注して単価を低くする
- 純正品ではなく互換品を使う
ひとつひとつの金額が小さい消耗品でも、長期的な目線で見れば大きな金額になります。
また消耗品の金額を小さくするだけでなく、無駄遣いを減らし大切に使うことも心がけましょう。
電気・水道などの光熱費の見直し
光熱費を見直すと、大幅なコストカットにつながります。光熱費は毎日使うものなので、こまめに節約することが大切です。
- エアコンの設定温度を1度下げる(上げる)
- 人のいない場所は電気をつけない
- 水道に節水蛇口をつける
これらを実践するだけでも、年間を通して大きな削減につながるはずです。ただし社員の快適度は下げないように注意してください。
交通費の見直し
意外と見落としがちなのが交通費です。給料と一緒に支給している場合、交通費の申請を再度チェックしてみましょう。
例えば、バスや電車の定期は長期のプランに申し込むと価格が安くなります。1ヶ月の定期を購入している社員には、6ヶ月の定期を購入してもらうなどの工夫をしてみましょう。
一人当たりの金額は小さくても、社員が多くなるほどコストはかさみます。ぜひ交通費を見直してみてはいかがでしょうか。
接待費の削減
接待を減らせば交際費を削減できます。とはいえ全ての接待を断ることはできないため、無駄が生じているものから減らしていくのがコツです。
- 1回の接待費に上限を設ける
- 接待を承認制にする
- 接待費の内訳を確認する
例えば、接待費の内訳を確認してリスト化すれば、偏りすぎている部分や無駄が生じている接待を特定できます。中には公私混同している接待もあるため、定期的なチェックが必要です。
Web会議の活用
拠点の数が多い企業ほど出張費がかさんでいるはずです。そして、出張費を削減できるのがWeb会議の活用です。
Web会議はオンラインでやり取りができるため、社内での会議だけでなく、全国各地にある取引先と気軽に商談が行えます。
出張をすると交通費や宿泊費、接待費などがかさみます。しかしWeb会議なら無料ツールでも対応できるため、出張費用がほとんどかかりません。
例えば、ビジネスチャットツール「LINE WORKS」では、ビデオ通話だけでなく、チャットでの取引先への連絡、Todoリストの作成、アンケートの共有など、ビジネスに必要な機能が使えます。
ぜひWeb会議ツールを活用して、出張費を削減してみてください。
働き方改革による残業時間の削減
働き方改革により、残業時間を削減する企業が増えてきました。コストの中で最も見直すべきは人件費です。残業を減らすだけでなく、時間外労働時間も可視化し、社員が働きやすい環境を作ることが大切です。
――ではどうやって残業時間を減らせばいいのか?
解決には以下のような施策がおすすめです。
- 社員ひとりひとりの業務効率化
- 残業の事前申請制の導入
- ノー残業デーの導入
特に社員の業務効率化は最も効果のある施策です。作業内容を見直すだけでなく、社員の情報を一元管理したり、業務自体が必要なのか見極めたりすることも考えてみてください。
事務作業のアウトソーシング
誰でもできる事務作業はアウトソーシングしてみてはいかがでしょうか。
アウトソーシングとは、一部の業務を外部に委託する経営戦略です。自社に不足している働き手を調達したり、手が回らない業務を任せたりすることで、生産性向上や常務効率化につながります。
もちろんアウトソーシングをすれば経費がかかります。しかし従業員の残業代を支払って遅くまで残ってもらうより、はるかに効率的であることは間違いありません。
特に誰でもできる事務作業は、アウトソーシングした方が良いといえます。
DX化による業務効率化
DX化とはデータやデジタルを活用し、商品やサービスの質を向上したり、従業員の働きやすさを追求したりする施策です。
例えば、最近はLINE上で飲食店の予約やショッピングの決済、クーポンの利用などができるようになっていますが、これらもDX化のひとつです。
DX化を推進すれば、人の手で行っていた作業を自動化できます。すると人件費の削減につながり、大幅な経費削減になるはずです。
LINE公式アカウントの導入
経費削減の施策として、LINE公式アカウントを導入する企業が増えてきました。
LINE公式アカウントとは、コミュニケーションアプリのLINEを通して、企業や店舗がユーザーとやり取りできるサービスです。
そしてLINE公式アカウントは、経費削減につながりやすい機能も充実しています。
- 応答メッセージ
- リッチメニュー
- ショップカード
例えば、「応答メッセージ」を活用すれば、今まで人の手で返信していた作業を自動化できます。特にお客様からの問い合わせの多い飲食店や美容院、宿泊施設などの店舗運営で大きな効果を発揮します。
やってはいけない経費削減方法とは?
あらゆる経費削減の方法を考えている方も多いと思います。しかしやってはいけない経費削減の項目も存在します。
- 賃金カット
- 人員削減
- 社員教育の削減
それぞれについて、詳しく解説していきます。
賃金カット
賃金カットは大きなコスト削減につながります。しかし給与をカットすれば、社員のモチベーションは下がる一方。生産性が低下したり退職者が増えたりするリスクが高まります。
仮に退職者が増えれば、採用コストがかさみ、逆に多くの費用がかかってしまうケースも考えられるでしょう。
短期的には経費削減になりますが、長期的にみると大きなコスト増になります。
人員削減
人員削減を行うと人件費削減になります。しかし人員が減ると、一人当たりの仕事量が増加し、長時間労働につながります。
すると大切な社員の満足度が下がり、退職者や求職者が増える結果に。賃金カットと同様に短期的な経費削減にはなりますが、長期的な削減にはつながりません。
社員教育の削減
社員教育に関連する経費もケチってはいけません。なぜなら「社員=宝」であり、教育ができていないと、会社の成長につながらないからです。
また社員は自分が成長できていないと、転職や退職を検討し始めます。すると採用コストがかさんだり、新入社員の教育に時間がかかったりして、思わぬコストが発生するでしょう。
LINE公式アカウントの導入で経費削減に成功した事例
経費削減には、LINE公式アカウントの活用がおすすめです。
そこで実際にLINE公式アカウントを活用し、経費削減に成功した企業の事例をご紹介します。
折り込みチラシが不要になった温泉施設
大阪府にある温泉施設「蔵前温泉 さらさのゆ」では、LINE公式アカウントの活用により折り込みチラシのコストゼロを実現しています。
同施設では、LINE公式アカウントのショップカードを導入。施設の受付付近にQRコード読み取りコーナーを設置し、友だち追加を促しました。
そして来館ごとにポイントを付与し「5ポイントで入浴料金150円割引」「15ポイントで入浴料金大人無料券」など、お得な特典を用意しています。
これによりお客様との接点ができ、再来店につながるように。結果的に折り込みチラシを停止するまでになり、販促費を大幅に削減できたそうです。
参照:導入後に折り込みチラシが不要に!LINEショップカードを活用する温泉施設のユーザー接点のつくり方
折り込みチラシを削減した業務用スーパー
大阪市内で業務用スーパーを展開するエンド商事株式会社では、LINE公式アカウントの活用により、折り込みチラシの削減に成功しています。
同社ではLINE公式アカウントの運用と同時に「LINEチラシ」を導入。紙のチラシの印刷費用やデザイン制作の必要がなくなり、大幅なコスト削減につながりました。
またLINE公式アカウントの友だちが増えると、オンラインで情報発信ができます。今まで折り込みチラシに限られていた情報発信がLINE上でできるようになり、より多くの人に情報が届けられるようになったそうです。
参照:店内告知とクーポン機能で友だち数8,000人突破!折り込みチラシも削減した業務用スーパーの友だちの集め方
自動応答を活用して業務効率化した個人エステ店
茨城県つくば市のエステ店「ビューティー サロン Be+」では、LINE公式アカウントの応答メッセージを活用して業務効率化を実現しています。
同サロンでは、店長のみが出勤することが多く、施術中の電話対応に悩まされていました。特に
という問い合わせが頻繁にあったそうです。
そこでLINE公式アカウントの応答メッセージを導入。あらかじめ駐車場の画像を添付し、応答メッセージで対応するように。すると電話での問い合わせがほぼなくなり、施術に集中できるようになったといいます。
電話対応のスタッフを増やすことなく営業できているのは、LINE公式アカウントのおかげといってもいいでしょう。
参照:自動応答を活用して施術に集中! 個人エステ店のLINE公式アカウント活用
業務効率化で経費削減したいならLステップ
LINE公式アカウントを活用すれば、あらゆるコストを削減できます。
そして、さらに経費削減の効率を上げたいなら「Lステップ」がおすすめです。
Lステップとは、LINE公式アカウントの機能を拡張したマーケティングツールです。LINE公式アカウントよりも、さらに踏み込んだ機能が使えるため、業務効率化やコスト削減に役立ちます。
そこで、Lステップを活用してどのような経費削減が実現できるかご紹介します。
顧客情報の一元管理ができる
Lステップは顧客情報の一元管理におすすめです。
Lステップ導入後、LINE公式アカウントで友だち追加されると、LINE登録名とアイコンが自動で表示されます。
LINE公式アカウントだと、友だち追加しただけでは、友だち数が増えたことしかわかりません。もちろん友だちからメッセージなどのアクションをしてもらえれば、個人を特定することは可能です。しかし全員がアクションをしてくれるとは限らないため、顧客情報の管理には心許ない部分があります。
一方、Lステップでは友だちひとりひとりの情報ページが作成されるため、必要な顧客情報を一元管理できるようになります。
- 友だち情報の追加・編集:顧客情報とLINEユーザーが紐づく
- 対応マークの変更:誰でも対応状況が分かる
- テンプレート機能:誰でもメッセージ対応ができる
- タグ:細かなセグメント配信ができる
- 個別メモ:引き継ぎ事項が分かる
今まで紙の資料やエクセルなどで管理し、情報の追加も手動で行っていた場合、大幅なコスト削減につながるはずです。
また管理されている情報を元に、ターゲットを限定したセグメント配信を行うことも可能です。
例えば、「1ヶ月以内に友だち追加した人」に対して、サービスへの新規入会キャンペーンを行うとします。1ヶ月以内の人であれば熱量も高く、入会してくれる確率も高まるはずです。
そしてLINE公式アカウントは重量課金制で、メッセージの配信数によって料金プランが上がります。そのため、興味のある人だけに絞って配信するのがコスト削減への近道です。
Lステップでは友だちの行動を細かく分析し、属性を絞ってセグメント配信できます。興味のある友だちだけに配信できるため、配信コストを減らせるでしょう。
システムの集約
Lステップは、あらゆるシステムを集約した使い方ができます。
- ショップカードやクーポンのデジタル化
- LINE上で予約の受付・変更・キャンセル
- 外部ツールの集約化
最も導入しやすいのがショップカードやクーポンのデジタル化です。今まで紙で配布していたものを廃止するだけでもペーパーレス化につながります。
Lステップでは、LINE公式アカウントよりもデザインの自由度の高いショップカードやクーポンの作成が可能です。
【ショップカードの一例】
【クーポンの一例】
このように会社やお店の雰囲気に合わせて作成できるのがポイント。利用者の情報を蓄積して活用できるのも大きな強みといえます。
また飲食店や美容院だと、電話での予約受付や外部ツールでのWeb予約が一般的です。しかし電話対応や外部ツールの費用を考えると、コストパフォーマンスが良いとはいえません。
しかしLステップの「予約管理機能」を使えば、予約に関するシステムを集約して運用できます。
LINE公式アカウントにも「LINEで予約」が実装できますが、Lステップは基本機能で予約システムが使えるため、予約にかかるコストを削減してくれます。
- 予約に申し込み期限を設定
- 予約の日程に合わせてリマインダ配信を設定
- 人数制限を設けて定員に達したら自動で予約受付を終了
LINE公式アカウントでは予約しかできませんが、Lステップであれば予約に申し込み期限や人数制限を設けることも可能。人の手で調整する必要がないため、人件費の削減に効果的です。
ぜひLステップを活用して、コスト削減を実践してみてください。