飲食業でLINEを活用する店舗も増えてきました。しかし、いざLINEを取り入れようと思っても、
- 友だちの増やし方がわらかない
- 複数店舗をどうやって管理しよう?
- 現場スタッフへ周知するのが大変そう・・・
などのお悩みを抱えるケースも少なくありません。
今回は株式会社SENTE代表の松﨑さんに、導入から1年3ヶ月で友だち登録数2万人を達成し、クーポンを活用して1,000万以上の売上に繋げた「飲食店でのLステップ導入事例」をご紹介いただきました。
【松﨑 純子】
株式会社SENTE 代表取締役社長/Lステップ正規代理店
LステップにInstagramや広告運用を絡めた集客導線の設計を得意とする。LINE公式アカウントを中心に監修を務めたSNSは100アカウント以上。マルシェ運営経験を活かしたイベントコンサルにも定評がある。3児の母、インスタグラマーとしての顔も持つ。
株式会社SENTEの公式サイト:https://sns-sente.com/
各店舗のLINEを本部一括で管理したい
――さっそくですが、今回ご紹介いただく事例アカウントについて教えていただけますか。
松﨑さん
株式会社フジコーホールディングス様です。山口県を中心に、飲食店を展開されていらっしゃいます。
和食、焼肉など業態別に分社化されてまして、その中で、私は和食の業態に入らせていただいています。
――松﨑さんが構築に入る前から、フジコーホールディングス様はLINE公式アカウントやLステップの運用をされていましたか?
松﨑さん
一部の店舗でLINE公式アカウントを運用していましたが、Lステップは導入されていませんでした。
これまで各店舗に任されていたLINE公式アカウントの運用を、本部で統括したいとのご要望があり、商圏も離れていなかったのでまとめて運用することになりました。
――フジコーホールディングス様がLステップを導入するきっかけや、松﨑さんが構築を担当する経緯をお聞かせいただけますか?
松﨑さん
和食屋さんにご飯を食べに行った際、店長さんにLINEの導入について提案しました。
その後、本部の方にプレゼンさせていただいて「Googleフォームで行っていた顧客満足度調査をLINEでやろう」というところから話が始まりました。
――なぜLINE公式アカウントを提案しようと思われたのでしょうか?
松﨑さん
自分が食事に行ってお客様目線で見た時に、LINE公式アカウントがあった方が便利だな、と感じたからです。
Instagramも運用されていて、私はInstagramのコンサルティングもやっておりますので、そちらも合わせてご提案させていただきました。
――Lステップの導入時期はいつ頃ですか?
松﨑さん
2023年4月に導入して、1年半ほど運用しています。
――運用支援もされていますか?
松﨑さん
はい、運用支援もさせていただいています。
――フジコーホールディングス様が抱えていた課題や要望をお聞かせください。
松﨑さん
主なご要望は、次のとおりです。
- 各店舗に任せていたLINE公式アカウントの管理を本部で行いたい
- LINEで顧客管理がしたい
- 店舗ごとではなく、全店舗共通で使えるクーポンを提供したい
- 同じ商圏の他業態の店舗の宣伝を行いたい
――構築にはどれくらいの時間を要しましたか?
松﨑さん
1ヶ月半かかりました。
クーポンの配布で月1,000万以上の売上を達成
――ご要望に対して、どのような構築をされましたか?
松﨑さん
LINE公式アカウントの一括管理(①)とLINEでの顧客管理(②)については、新たにLINE公式アカウントの運用を開始し、Lステップの導入でクリアになりました。
全店舗共通クーポン(③)については、友だち登録後のアンケートに答えると、全店舗で使えるお誕生日クーポンが配布されるように構築しました。
アンケート回答後にリッチメニューが解放され、クーポンを発行
お誕生日クーポンの配布
――アンケートの回答率はどれくらいですか?
松﨑さん
アンケートに回答いただいている人数が現時点(2024年9月)で22,727人、友だちの数が24,369人なので、回答率は93%ですね。
――高い回答率ですね。配布されたクーポンの使用状況はいかがでしょうか?
松﨑さん
お誕生日クーポンは、1ヶ月で約1,000人の方が実際に使ってくださいました。
来店するお客様は、基本は家族連れになりますので、1家族の単価は1万円を余裕で超えます。
ですので、単純計算で控えめに見積もっても、1,000万以上の売上に繋げることができました。
――配信はどういった内容のものをどれくらいの頻度でされていますか?
松﨑さん
普段は月に2〜3回、イベントや店休日のお知らせを配信しているのと、先ほどのお誕生日クーポンを送っています。
クーポンは、違う業態の他の店舗でも使用できるので、その日の気分によってお店を選べて使い勝手が向上しましたね。
1年3ヶ月で友だち登録数2万人を達成
――友だち集めはどのようにされましたか?
松﨑さん
和食業態ということもあって、あまり友だち集めをごり押ししたくない、とのご要望がありました。
ですので、とにかく知ってもらえるよう、目につくところにポスターを貼ってもらいましたね。
加えて、A4版のラミネート加工したQRコードを季節のメニューと一緒に渡してもらうよう、お願いしました。
その結果、1年3ヶ月で友だち登録数2万人を達成できました。
店舗の皆様のご協力のおかげです。本当に感謝しております。
他にも、お箸の裏にQRコードを載せてみましたが、こちらはあまり反応はなかったですね。いろんなことを試してくださる企業様なので「ちょっとやってみましょう」といろいろな施策を試しています。
――すごい勢いで友だちの数が増えていますが、口頭での促しなどもされましたか?
松﨑さん
いいえ、そういった雰囲気の業態ではないので、口頭でのお伝えはしていないですね。LINEの存在にすぐに気づいてもらえるように注力しました。
――友だち登録の流入経路は取られていますか?
松﨑さん
はい、取っています。どの系列の店舗からの流入が多いのかが一目でわかるので、施策を考える上でとても役立っています。
――リッチメニューに「店舗紹介」とありますが、こちらから他の店舗の情報が見れるんでしょうか?
松﨑さん
そうですね。同じ商圏の他業態の店舗の宣伝を行いたいとのご要望(④)がありましたので、リッチメニューに入れています。
「店舗紹介」をタップするとエリアが選択でき、希望のエリアを選ぶと、店舗別にカルーセルが出てきて詳細ページに飛べるようになっています。
リッチメニュー
カルーセルから店舗の詳細ページへ
――リッチメニューの「50周年記念」をタップすると、店舗での写真や思い出を投稿できるようになっていますが、これはどのように活用されていらっしゃいますか?
松﨑さん
50周年のイベントを控えているので、投稿された口コミや写真をそのイベントでご紹介できれば、と考えています。
50周年を迎えることをあらかじめ知っていただきたい、という思いもありますね。
――リッチメニューの「来店アンケート(顧客満足度アンケート)」は活用されていますか?
松﨑さん
はい、活用しています。
来店アンケートは、行く度に何度でも回答可能で、毎月抽選でお食事券が当たるようになっています。
現時点で3,600人の方が回答してくださっていて、回答数はのべ5,000件です。
本部との会議のときにこちらの回答を参考にして、お客様のご要望を反映したり、改善に繋げたりしている、と聞いています。
――「スタッフ募集」のボタンがありますが、こちらの反響はいかがでしょうか。
松﨑さん
今のところ、他の媒体から応募がきている状態なので、LINEで積極的に受付をしているという形ではないんですね。
リッチメニューのボタンは、どちらかというと求人募集のURLに誘導する目的で設置しています。
採用担当の方が管理しやすい状態を作ることを最優先にしています。
――構築するにあたって、何か工夫した点やこだわったところなどあれば教えてください。
松﨑さん
こだわった点は、やはり友だち登録の人数ですね。最初にお話ししたときに「1万人いきたいよね」というのが皆さんの共通認識でした。
初期の段階で、おおまかな増加率がわかってきたので「1年で1万人」を目標に、友だち追加の部分はこだわってやってきましたね。
規模が大きい業態なので、各店舗のことは店長さんが管理されています。
ですので、店長さんたちにわかってもらいやすい資料を作成したり、Zoomで店長会議に参加させてもらって、施策の流れを説明し、協力を仰いだりしました。
あとは、少し遠くても実際に店舗に足を運ぶようにしています。
お盆やお正月は普段来られていないお客様もおられ、友だち登録も大きく増えるなど友だち増加の傾向もわかってきたので、今後に繋げていきたいです。
――普段のメッセージ配信などLINEの運用はどなたがされているんでしょうか?
松﨑さん
社員の方と私の両方でできる体制にしています。
基本的には社員の方が担当して、どうしても手がいっぱいな時に社員の方からの依頼を受けて私が対応する、といった感じですね。
――今後、取り組んでいきたいことなどありましたら教えてください。
松﨑さん
今回の和食業態でのLINE活用がいい結果に繋がっているので、焼肉の業態にも携わらせていただくことになりました。
焼肉の業態では、既にLINE公式アカウントを導入していて、友だちの人数も1店舗で1万人ほどいます。
それが3店舗分ありますので、また新たな施策を考えたいと思います。
加えてLINEに登録して来店してくださっているお客様を、どのようにして他のSNSの媒体に持っていくかなど、SNSマーケティングにおける課題感も持たれていらっしゃるので、そちらもサポートしたいです。
――フジコーホールディングス様は、Lステップを導入してどのように感じていらっしゃいますか?
松﨑さん
Lステップを導入して本当によかった、とおっしゃってますね。
特に担当の方は「もうLステップがないと無理だよね」と言ってくださるので、ご満足いただけていると感じています。
銀行勤務からLステップ正規代理店へ
――ここからは松﨑さんの経歴や、Lステップ構築を始めた経緯についてお伺いできればと思います。まずは自己紹介をお願いします。
松﨑さん
LINEコンサルタントとして山口県内を中心に活動しています。
前職は、銀行の窓口で商品の説明や各種手続きなどを行っておりました。
私が3人の子供の母親ということもあり「消費者目線でのマーケティング戦略」や「使いやすい仕組み作り」について企業様にお話しして、裏方として入らせてもらっています。
店舗がある企業様であればできる限りお店に出向きたいので、県内外問わず、行ける範囲で伺っております。
――松﨑さんがLステップを知ったきっかけと、正規代理店になった経緯をお聞かせください。
松﨑さん
Lステップを知ったきっかけは、副業のオフ会です。
子供が小学校に上がるタイミングで、在宅で働けたらと思い、前職の育休中に副業をいろいろ見ていました。
当時、ライティングやInstagramの運用も勉強していていて、オフ会で店舗事業をされている方から「今のスキルがあればLINEの構築や運用もできるよ」と教えていただき、出会ったのがLステップです。
その後、Lステップに触れてみて「やれそうだな」と思い、銀行を退職しました。
自分の事業でLステップを使いながら、ManeqlさんのLステップ部を受講し、正規代理店になりました。
――ご自身の事業では、どのようにLステップを使われていましたか?
松﨑さん
実は農業もやっておりまして、作った野菜が余ってしまっていたので「地域の方々に販売できたらいいな」と思い、無人販売を作ったんです。
無人販売は作ったけれど、誰にも知ってもらえないのでInstagramを始めました。
ですが、Instagramをはじめてもやはり人が来なかったので、マルシェを開催したんです。
人口3,000人ぐらいの地域で、フォロワーも500人くらいでしたが、広告費なしで1日200人が集まりました。
そこで、毎月マルシェを開催していたのですが、雨で中止になった時などにすぐにお知らせできた方がいいなと思い、Lステップを導入しました。
また、主人の母がお豆腐のシフォンケーキ屋さんを始めたい、という話もあったので、そこにもLステップを取り入れて、完全予約制のケーキ屋さんを運営しております。
――得意とする業種・業態はありますか?
松﨑さん
得意な業種ですと、今回のフジコーホールディングス様のような飲食業や、住宅販売業も複数社、入らせていただいています。
インスタグラマーとしても活動しておりまして、山口県の子連れで行けるお出かけスポットのInstagramをやっているので、観光業界も得意ですね。
最近は、InstagramのフォロワーのママさんたちにLステップにも登録してもらって、県内の事業者様のクーポンをLステップ内で配布して、利用してもらう仕組みを作っています。
事業者様にとっては認知や集客になり、ママたちはお得に商品やサービスを購入でき、私は紹介料をいただいています。
また、事業者様からいただいたお仕事を、私からママたちに依頼して取り組んでもらう、など県内の企業様とママたちとの間で上手く循環する流れを作ることにも挑戦しています。
――対応エリアはどちらになりますか?
松﨑さん
基本的には、山口県、福岡県、広島県と弊社が伺える範囲、EC等のネットで完結する事業者様を考えています。
ですが、私自身がママであったり、農業を行っていたりもするので、子ども向けに頑張っている事業者様や農業されている方など、心を動かされた事業者様は少し遠くても出向いてサポートさせていただいています。
――お仕事の対応範囲を教えてください。
松﨑さん
LINE公式アカウントやLステップの構築、運用はもちろんですが、SNS運用、広告運用、イベントコンサルにも対応しています。
イベントですと、現場での友だち集めの施策から自社イベントの内容のご提案まで、さまざまなお手伝いをさせていただいています。
――Lステップですと「構築のみ」と「運用まで含めてサポート」とではどちらの割合が多いでしょうか。
松﨑さん
Lステップの事業をはじめて2年程ですが、1年目はほぼ構築のみで、2年目から運用まで含めてサポートするケースが増えました。
せっかくコストをかけて構築していただいているので、しっかり結果に繋げられるように、運用まで含めた継続的なお付き合いをさせていただいています。
――ご自身の強みやお仕事される中で大切にしていることをお聞かせください。
松﨑さん
SNSの専門家として呼ばれることも多いのですが、SNS以外の部分でのご提案や主婦、女性目線のプロモーションも得意としています。
また、インスタグラマーとしての活動経験から、インフルエンサー目線でのマネタイズ方法もアドバイス可能です。
クライアントワークの際は、聞き慣れないマーケティング用語なども噛み砕いて説明し、スムーズに理解していただけるよう心掛けています。
ご理解いただけるまで何度もコミュニケーションを取りながらご説明いたします。
まとめ
今回は株式会社SENTE代表の松﨑さんに、導入から1年3ヶ月で友だち登録数2万人を達成し、クーポンを活用して1,000万以上の売上に繋げた「飲食店でのLステップ導入事例」をご紹介いただきました。
- Instagramや広告を絡めた集客から販売までの導線を設計してほしい方
- 主婦、女性目線のプロモーションを希望される方
- 一つのことに固執せず、柔軟なアイデアを求めている方
に、松﨑さんは非常におすすめです。ご相談を希望される方は、以下のLINEからご連絡してみてください。