
- 業務効率化が進まず、顧客対応に時間がかかっている
- 広告費の投下先が見えにくく、どこに予算をかけるべきか悩んでいる
このような課題を、Lステップで解決できることをご存知でしょうか。
今回は、株式会社Lougeの市川さんに、買取専門店「いちご」様のLステップ導入事例についてお話をお伺いしました。
Lステップを導入し、査定業務の効率化と広告費の最適化を両立し、宅配査定依頼数を40%増加させた事例をご紹介します。
【市川 登美枝】
株式会社Louge代表/Lステップ正規代理店
Web集客×LINE構築の専門家。薬剤師経験を活かして、医療機関をはじめ多様な業種でLステップを用いた売上向上・業務効率化を支援している。
目次
宅配査定業務における工数と限定的な集客チャネルが課題
――さっそくですが、今回ご紹介いただく事例アカウントについて教えてください。

市川さん
買い取り査定専門店の「いちご」様です。
大阪・心斎橋に店舗があり、宅配や出張での査定・買取にも対応されています。
買取項目は多岐にわたり、ファッションアイテムから、スマートフォンやパソコンなどのガジェット類、さらに楽器や骨董品まで、幅広いジャンルが対象となっています。
――査定・買取が多いジャンルは、衣類やバッグ、スニーカーといったファッションアイテムでしょうか?

市川さん
いえ、意外とガジェット系が多いんです。
Lステップを構築する中で、お客様とのやりとりを拝見していると、特にスマートフォンの査定依頼が圧倒的に多いですね。
――市川さんが構築に入る前から、いちご様はLINE公式アカウントやLステップの運用をされていましたか?

市川さん
LINE公式アカウントのみ運用されていました。
主に、お客様から商品の写真が送られてきて、それに対して査定額をお伝えする、というやり取りの窓口として活用されていたようです。
――Lステップの導入時期はいつ頃でしょうか?

市川さん
2024年6月頃からです。
――いちご様がLステップを導入するきっかけや、市川さんが構築に携わることになった経緯をお聞かせください。

市川さん
きっかけは、私が窓口として利用しているクラウドソーシングを通じて、いちご様からお問い合わせをいただいたことでした。
もともとLINEを活用して、お客様とやり取りされていましたが、ヒアリング対応の自動化や顧客管理の効率化に課題を感じ、いろいろ検討されていたようです。
――いちご様が抱えていた課題やご要望を詳しくお聞かせください。

市川さん
主に、次の3点が課題として挙げられます。
- 宅配査定業務に工数がかかっていた
宅配査定では、「スマートフォンの買取希望」といった問い合わせに対し、商品情報と写真の送付を依頼し、査定額を返信しています。
以前は、買取比較サイト「ヒカカク!」上で商品情報を入力いただいた後、LINEで写真を送ってもらう形式でした。
しかし、写真のみ送付されるケースが多く、情報確認の手間がスタッフの方の大きな負担となっていたようです。 - 顧客情報の共有がスムーズではなかった
顧客ごとに対応状況が異なり、全体像を把握しにくい課題がありました。
スタッフの交代時には、確認項目に抜け漏れが生じることもあり、オペレーションの安定性にも影響が出ていたようです。 - 集客チャネルが限定的だった
新規顧客の多くは、「ヒカカク!」経由での流入でした。 より広がりのある集客施策を模索されていましたが、媒体ごとの流入数が見えにくく、どこに広告費を投下すべきか判断が難しい状況だったといえます。
また、査定数を向上させるため、LINEを活用した導線の確立も求められていました。
査定フォームの導入とデータ活用で、業務効率と成果の見える化を実現
――課題に対して、どのようなご提案をされましたか?

市川さん
まず、宅配査定業務にかかる工数については、「LINEかんたん査定依頼フォーム」の導入をご提案しました。
フォーム入力を必須とすることで、商品情報と写真が事前に揃い、やり取りを最小限に抑える設計です。
あわせて自動応答メッセージも構築し、問い合わせ対応の自動化・効率化を実現しました。
また、ヒアリングを進める中で「友だち登録はするものの、査定に進まない方が多い」という課題も見えてきました。
そこで、買取成立時にAmazonギフト券1,000円分をプレゼントする、インセンティブ施策を導入しています。
さらに、見積もりを出しても現物が送られてこないケースへの対応として、梱包キットを事前に送付する流れもご提案し、友だち追加時のメッセージ内でご案内しています。
――梱包キットが送られてくるのは、ユーザーからするととても嬉しいサービスですね。その他の課題に対しては、どのような取り組みをされたのでしょうか?

市川さん
顧客情報の引き継ぎや対応の属人化については、フォーム経由で得た情報をLステップ上に蓄積する体制を整備しました。
顧客ごとの対応ステータスは、Lステップの「対応マーク」を活用して管理しています。
「要対応」「確定」など、個々の状況に応じてマークをつけておくことで、進捗の抜け漏れを防ぎ、スピーディな対応につなげています。
お客様の査定状況はさまざまですが、対応マークの活用により、日々の進捗をスムーズに把握できるようになりました。
――集客チャネルの課題には、どのようなご提案をされましたか?

市川さん
友だち情報欄に「査定依頼回数」と「交渉成立回数」の項目を作成し、管理する仕組みを導入しました。
データを月次で集計し、広告費用と合わせて報告することで、各広告チャネルのパフォーマンスを比較・分析できるようにしています。
この可視化によって、費用対効果が高い施策に集中でき、無駄なコストを削減するための戦略が立てやすくなりました。
また、仕組み化により、成果をリアルタイムで確認できるようになり、現場との連携も一層密になったと感じています。
査定依頼数が40%増、リターゲティング施策で1,200人の新規リスト獲得
――構築の成果をお聞かせください。

市川さん
LINEかんたん査定依頼フォームを導入し、情報入力を必須化しました。
これにより、必要な情報が一度で把握でき、工数削減につながっています。
フォームを経由した査定依頼数は順調に伸びていて、Lステップ導入前と比較して40%以上増加しています。
先日ついに、過去最高の査定依頼者数を達成しました。
【査定依頼者数の推移】
また、媒体ごとの流入数を可視化したことで、いちご様のマーケターチームがデータを活用し、広告施策に取り組まれています。
――Lステップで収集したデータを他チームも活用されているのですね。LINEの友だち追加はどのように促進されているのでしょうか?

市川さん
Lステップ導入前後の施策にわけてお話しすると、もともとLINE公式アカウントには3,000人ほどの友だちがいらっしゃいました。
既存顧客をLステップに紐付けるために、リターゲティングキャンペーンを実施し、新たに1,200人のリストを獲得しました。
キャンペーン内容は色々と試しましたが、特に反応が良かったのは「査定金額アップ」と「アンケート回答でamazonギフトカードが当たる」施策です。
中でもamazonキャンペーンは、15%近くの反応を得ました。
また、導入後の施策としては、マーケターチームの取り組みになりますが、以前は「ヒカカク」に依存していた集客を、現在はGoogle広告中心にシフトしています。
Google広告経由の友だち追加は、日によっては1日7名以上になることもありますね。
――すごい反応ですね!

市川さん
さらに、今年の3月にはYouTuber「AKIYA MOVIE」さんとのコラボ企画も実施しました。
「おうちの片付け」をテーマにしたコンテンツで、こちらもマーケターチームからの提案で実現したものです。
このYouTube企画をきっかけにLINEへ流入したユーザーのうち、なんと約80%が実際に買取まで成立したと伺っています。
LINE活用を超えた「宅配買取申込書の自動化」で業務効率化と顧客の負担を軽減
――その他に工夫された点はありますか?

市川さん
宅配での買取に法的に必須な「宅配買取申込書」のやり取りを自動化しました。
以前は、利用者ご自身で申込書をダウンロード・印刷・記入し、それを荷物に同封していただく必要があったのです。
この流れは利用者にとって負担が大きく、書類を入れ忘れてしまうケースも発生していました。
そこで、査定依頼フォームへの入力を通じてメールアドレスを取得し、そのアドレス宛に電子契約書を送る仕組みを提案、導入しました。
やり取りがオンラインで完結するようになり、業務の効率化につながっています。
――梱包キットの提案や電子契約書の導入など、LINEの活用から一歩踏み込んだサポートも印象的です。構築にはどれくらいの時間を要しましたか?

市川さん
1ヶ月程です。
――本アカウントは、現在も運用支援に入られているのでしょうか。

市川さん
はい。現在も月に一度ミーティングを継続し、運用面のサポートを行っています。
――構築後、どれくらいで成果が見え始めましたか?

市川さん
構築直後から、「導入してよかった」といちご様からお声をいただいています。
実は、お客様の多くが買取査定の比較サイト経由でアクセスされるため、「どの店舗が対応しているのか分かりにくい」という声があったそうです。
Lステップの導入後は、LINE内で店舗情報をしっかり見てもらえるようになりました。
「査定フォームが便利になった」だけでなく、「店舗情報を見てもらえている」という実感を得られたことは、私にとっても大きな成果でした。
――いちご様はLステップを導入して、どのように感じていらっしゃいますか?

市川さん
フォームで必要な情報を収集できるようになったことで、業務効率が大幅に向上し、顧客管理もスムーズになったとご好評をいただいています。
業務の基盤が整い、日々のオペレーションが安定して、Google広告やYouTube企画など、新たな施策にも取り組みやすくなったとお聞きしました。
情報の導線をLINEに集約した結果、こうした展開を支える土台が整ったと感じています。
薬剤師からLINE構築のプロへ
――ここからは市川さんの経歴や、Lステップ構築を始めた経緯についてお伺いできればと思います。まずはプロフィールをご紹介いただけますか。

市川さん
株式会社Lougeにて、LINEを活用した集客、売上アップ、業務改善のご提案とサポートを行っています。
以前は薬剤師として勤務していましたが、コロナ禍を機に「何か副業を始めたい」と考えるようになりました。
その際、ウェブ制作のコミュニティに参加したことがきっかけで、LINE構築という仕事を知り、Lステップについても教えていただきました。
副業としてスタートしたのですが、ありがたいことに継続的なご依頼に恵まれて、現在はLステップの正規代理店として、LINE構築を専門に活動しています。
――Lステップはどのようにして学ばれましたか?

市川さん
Lステップ認定トレーナーの中村誠さんのスクールで教えていただきました。
最初は戸惑うこともありましたが、資料に沿ってアカウントを構築するステップがあったり、最後に発表する機会があったりと、しっかり学ぶことができたと考えています。
また、Lステップの構築だけでなく、マーケティングの考え方を一緒に学べたのも大きかったですね。
――対応エリアは全国ですか?

市川さん
はい。全国対応可能です。
――これまでの構築件数はどれくらいでしょうか?

市川さん
LINE構築の実績としては、3年間で70件ほどになります。
――構築のみのケースと、運用サポートまで含めたケースでは、どちらのご依頼が多いでしょうか?

市川さん
副業を始めたばかりの頃は、運用についてどうご提案すれば良いかわからず、構築のみをお受けすることが多かったです。
現在は、運用のご相談も増え、構築と合わせて運用サポートまでご依頼いただくことが多いですね。
――得意とする業種・業態はありますか?

市川さん
薬剤師の経験を活かせる医療業界は得意ですが、これまでに20業種以上のご支援実績があるので、幅広い業界に対応可能です。
――構築から運用まで、全てお一人で対応されているのでしょうか?

市川さん
お客様とのやりとりは私が窓口として担当していますが、構築の段階ではディレクションを専門とする方にお願いしています。
運用フェーズに入ってからは、運用を得意とするメンバーと連携して進めていく体制ですね。
案件ごとにその都度最適なチームを組んで対応していて、中心となっているのは最初に参加したウェブ制作のコミュニティで出会った方々です。
今はLINE構築のコミュニティにも所属しているので、そこで知り合った方々にも、それぞれの得意分野や稼働状況に応じてお声がけしています。
――最後にご自身の強みや、クライアントワークをする上で大切にしていることをお聞かせください。

市川さん
お客様にとって本当に大切なポイントをしっかりと見極め、それを最大限に活かせるようなLINE構築と運用のご提案を心がけています。
また、やりたいことを無駄なく、扱いやすい形で実現することで、長く使い続けられる仕組み作りを意識しています。
「作って終わり」ではなく、3年後、5年後もお客様のビジネスをしっかり支えられるような、そんなご提案をしていきたいと考えています。
まとめ
今回は、株式会社Louge代表の市川さんに、買取専門店のLステップ導入事例についてお話を伺いました。
Lステップを導入することで、査定業務の効率化と広告費の最適化を同時に実現。査定依頼数40%増という成果につながりました。
LINEを活用した業務改善や集客に関心をお持ちの方は、ぜひ下記から市川さんへお問い合わせください。