
- 無料体験の参加者数が伸び悩んでいる
- 新規会員獲得のコストが高い
こうした課題に直面するフィットネスジム運営者は、少なくないのではないでしょうか。
今回ご紹介するクライアント様も同様の悩みを抱えていましたが、Lステップ導入後3ヶ月で無料体験参加者が1.5倍に増え、集客コストは半分ほど減少しました。
構築を担当されたLステップ認定コンサルタントの中上さんに、具体的な施策と成果を詳しく伺いました。
【中上 雄翔】
FancyWebmate株式会社代表取締役 / Lステップ認定コンサルタント
システムエンジニアを経てWeb業界へ転身。LINEを軸にSNS運用設計から動画編集、Web広告まで幅広くマーケティング支援を展開する。これまでの構築実績は300件以上。教育事業にも注力し、「LステップCAMP」講座を立ち上げ全国の受講者にスキルを提供している。
目次
「続けるほど赤字」だった集客施策の限界
――さっそくですが、今回ご紹介いただく事例アカウントについて教えてください。

中上さん
フィットネスジム&パーソナルジムを運営されているクライアント様です。
個室などプライベート空間が充実しており、女性の利用者が多いのが特徴です。
――中上さんが構築に入る前から、クライアント様はLINE公式アカウントやLステップの運用をされていましたか?

中上さん
どちらも運用されておらず、今回は新規で構築しました。
――Lステップの導入時期はいつ頃でしょうか?

中上さん
2023年の夏頃です。
――クライアント様がLステップを導入するきっかけや、中上さんが構築に携わることになった経緯をお聞かせください。

中上さん
会食でお会いしたことが、ご依頼をいただいたきっかけです。
いくつか集客施策を試されていたそうですが、なかなか思うような成果が出ず、LINEの活用についてご相談を受けました。
――クライアント様が感じていた課題やご要望について、お聞かせいただけますか?

中上さん
ジムの無料体験の集客に苦戦されていました。
チラシやリスティング広告などさまざまな施策を試されましたが、顧客獲得にかかる費用(CPA)が非常に高く、会員が7~10ヶ月利用を続けないと回収が難しい状況でした。
しかし、そこまで継続して利用される方は多くありません。
結果として、集客を続けるほど赤字が膨らむ悪循環に陥っていました。
友だち登録導線の整備と紹介促進の仕組みづくりを提案
――課題に対して、どのようなご提案をされましたか?

中上さん
大きくは2つのアプローチをご提案しました。
1つ目は、チラシからLINEへの登録をスムーズに促す導線設計です。
LINE登録で特典がもらえる仕組みにしたことで、チラシの反応率が向上し、体験予約につながる割合も高まりました。
結果として、費用対効果の改善につながっています。
2つ目は、紹介による集客の仕組みづくりです。
無料体験に来られた方や既存会員の方にもLINE登録を促し、そこから友だち紹介を生み出せるよう設計しました。
紹介経由の申し込みは広告費をかけずに集客できるため、全体のCPAを大きく引き下げる効果がありました。
――LINEの登録特典はどんなものを用意されましたか?反応が良かったポイントなどあれば教えてください。

中上さん
定番ではありますが、「入会金無料」といった特典は、チラシにもしっかりと明記していました。
これは「無料体験からジムへの入会」につなげるための後押しとして機能していたと思います。
一方で、「LINE登録」を促すには、また別の視点からの工夫が必要でした。
そこで、有益な情報をまとめたPDFを用意しました。
たとえば、ピラティス教室では「食事管理メニュー」などの資料をLINE上で配布する事例がありますが、今回もそれに近い内容をジム向けにアレンジして活用しています。
このように、目的に応じて特典の内容や使い方を整理しながら設計を進めていきました。
――紹介施策についても、詳しくお聞かせいただけますか?

中上さん
紹介の仕組みで大切にしていたのは、「紹介する側・される側のどちらにもメリットがあること」です。
紹介者だけに特典があるケースも多いのですが、それだけだと「自分のために紹介してきたのかな?」と思われてしまうこともあります。
両者が嬉しい特典を受け取れるように設計し、気持ちよく紹介してもらえる仕組みを意識していました。
――たしかに、それだと紹介しやすくなりますね。

中上さん
そうですね。
加えて、入会後のジムの利用頻度を高めるための取り組みも行っています。
まず、来店時にQRコードを読み取ってもらい、「誰が・いつ来店したか」を記録できるようにしました。
さらにポイント制度を組み合わせて、晴れの日は1ポイント、雨の日は2ポイントと設定し、ポイントが貯まるとプロテインなどと交換できる仕組みを用意しました。
こうした工夫によって利用のきっかけを増やし、来店につなげています。
新規集客のコストを抑えることももちろん大切ですが、それ以上に「継続して通ってもらう環境づくり」が、長期的な成果には欠かせません。
そのため、利用が定着するような仕組みも初期段階から設計に組み込んでいました。
――女性利用者の方が多いと伺っていますが、その点を踏まえて工夫された点があれば教えてください。

中上さん
チラシの構成や配信のトーンでは、主な利用者層に合わせて言葉選びや表現を工夫しました。
リッチメニューなどのクリエイティブも見直し、一目で女性向けと感じてもらえるような雰囲気に整えています。
「男性はこうだけど女性はこう」といった男女の違いを単純化せず、「本来の自分に戻れる」といった感覚に訴えるような表現を心がけました。
導入3ヶ月で無料体験1.5倍、集客コストは約半分削減
――構築の成果をお聞かせください。

中上さん
導入から3ヶ月で、無料体験の参加数が1.5倍に増加しました。
また、チラシにLINE公式アカウントへの導線を追加したことで、無料体験集客にかかるCPAを約半分に削減しています。
以前は回収に7〜10ヶ月ほどかかっていたものが、約3ヶ月で回収できる水準まで改善しました。
ジムの入会契約には最低3ヶ月の縛りがあるため、仮に最短で解約されたとしても赤字にならない設計にできたのは大きな前進です。
さらに、費用対効果の改善を受けInstagramの運用も新たに開始しました。
複数の媒体を組み合わせ、効率的に集客を進めています。
――Instagram施策も始められたとのことですが、LINEとの役割分担や連携についてどのように設計されましたか?

中上さん
インスタでは、フォロワー数の増加を重要なKPIに設定していました。
ユーザーの母数が増えれば、LINEへ誘導できる接点も自然と広がります。
逆に、十分なリーチが確保できなければLINE登録も伸びにくいため、リールを積極的に活用しながらフォロワーの獲得に取り組んでいました。
――構築にはどれくらいの時間を要しましたか?

中上さん
1ヶ月ほどです。
月3〜5名の紹介増加が無料体験拡大の決め手に
――無料体験の参加数が1.5倍に増えた要因の中で、特に効果が大きかった施策はどれだと思いますか?

中上さん
一番大きかったのは「紹介キャンペーン」ですね。
月に20名ほどが無料体験に参加していましたが、そのうち3〜5名は紹介によるもので、割合としても非常に大きな比率を占めていました。
もちろん、ジム自体の内容が良いという前提はありますが、キャンペーンによって紹介数が増えたことが成果につながった大きな要因と考えています。
――クライアント様はLステップを導入して、どのように感じていらっしゃいますか?

中上さん
1人あたりの集客コストが下がり、施策の幅が広がったことで「八方塞がりだった状況から抜け出せた」と評価いただいています。
豊富な実績と徹底した透明性でクライアントとの信頼を築
――ここからは中上さんの経歴や、Lステップ構築をはじめた経緯についてお伺いできればと思います。まずは自己紹介をお願いします。

中上さん
「FancyWebmate株式会社」にて、LINEを中心としたWebマーケティング全般の支援を行っています。
もともとはNTTデータ関西で、システムエンジニアとして働いていました。
エンジニア時代に副業としてWeb制作を始めたことが、Web業界に足を踏み入れるきっかけです。
Web制作の支援をする中で、LINE構築にも取り組むようになり独立に至りました。
現在は「StockSun」のLINE分野における認定パートナーとしても活動しています。
さらに、LINEに関する教育事業にも力を入れており「LINEアカデミー」というサービスを立ち上げました。
これまでに200名以上の方に実践で活用いただいています。
――Lステップを知ったきっかけについてもお聞かせいただけますか?

中上さん
副業でWeb制作をしていた当時、「自分のスキルでは、見た目は整っても売上にはあまりつながらないな」と物足りなさを感じていました。
その点、LINEは売上に直結する施策に関われて、少し手を加えるだけでも大きな成果につながる実感がありました。
そこにおもしろさを感じ、自然とLINEにのめり込んでいったんです。
Lステップを知ったのも、そうした流れの中でのことでした。
基本的には独学でスキルを磨いていましたが、より実力を高めたいと思い、当時活躍されていた複数のディレクターのもとで経験を積ませてもらいました。
単価は低くてもいいからとにかく現場に入り、実績のある方々のやり方や考え方を学んでいったんです。
それぞれに得意分野やスタイルがありましたが、自分から積極的に飛び込むことで、実践的な知識やスキルを身につけられました。
――Lステップの代理店制度には3つの種別があります。中上さんは正規代理店から認定コンサルタントへと進まれましたが、認定コンサルタントになってから変化は感じますか?

中上さん
会社を立ち上げる前からフリーランスとして、Lステップ関連の案件を約200件ほど担当してきました。
「Lステップ認定コンサルタント」という肩書きは、発信の信頼性や説得力をさらに高めてくれていると感じています。
――起業前から多くの実績を積まれていたのですね。具体的には、どのように案件を獲得されていたのでしょうか??

中上さん
LINEの仕事を始めた当初は、オフラインでの営業が中心でした。
たとえば経営者交流会などに顔を出して、そこで直接仕事を取っていました。
SNSでの発信もしていましたが、すでに実績のある方々と比較されることが多く、どうしても価格を下げざるを得ない場面がありました。
一方で、オフラインの場ではそういった有名な方を知らない方も少なくなく、むしろ顔を合わせて話せる自分のほうが信頼を得やすいと感じていました。
現場や実務に強いタイプとして、自分なりのポジションを築いていった感じですね。
――Lステップの魅力はどんなところにあると思いますか?

中上さん
一番の魅力は「痒いところに手が届く」点だと思います。
他の拡張ツールでは「これをやりたい」と思っても、実際には対応できないことが多いです。
一方で、Lステップはほぼすべて実現可能で、お客様からの要望に対し「それはできません」とお伝えする機会がほとんどありません。
また、よくお話ししているのですが、LINEは確かに重要な出口のひとつではあるものの、その効果を最大化するためには前後の設計も非常に大切です。
たとえばYouTubeやnote、TikTokなど多様な施策をつなぎ、効果的に連動させられる点も、Lステップの大きな魅力だと感じています。
導入経路の把握から反応の追跡、分析まで、マーケティング全体を俯瞰しながら管理・最適化できる点がポイントです。
――これまでの構築件数はどれくらいでしょうか?

中上さん
これまでに携わったアカウントは300件ほどです。
そのうち、現在も継続的にチャットが稼働しているものが約50件あります。
――対応エリアは全国ですか?

中上さん
はい。全国対応しています。
――得意とする業種・業態はありますか?

中上さん
多種多様な事例があるため、基本的にはどの業種でも安心してお任せいただけます。
なかでも最近は、不動産関係、オンラインスクール関係、人材関係のご依頼が増えてきています。
LINEをはじめとしたSNS運用の設計から、動画編集やデザイン制作などのクリエイティブ業務、さらにはWeb広告まわりの支援まで、トータルで対応可能です。
――中上さんのチームでは、何名ほどでLステップの構築、運用支援をされているのでしょうか?

中上さん
LINEに関しては約25名ほどで対応しています。
事業全体の体制は40名ほどです。
――最後になりますが、ご自身の強みや、クライアントワークの中で大切にしていることをお聞かせください。

中上さん
一番大切にしているのは「透明性」です。
具体的には以下の3点に重点を置いています。
- 進行の透明性
- 品質の透明性
- 業務の透明性
たとえば、タスクの進捗状況を整理し「今週もよろしくお願いします」といったご挨拶とともに共有するようにしています。
また、チャットワークの概要欄にはスケジュールや過去のアウトプットをまとめ、見ればすぐに状況が把握できる状態に整えています。
支援開始前に、キックオフの場を設けて業務内容や注意点を丁寧に説明することも欠かしません。
シンプルながらこうした姿勢を徹底し、お客様に安心してご依頼いただける関係性を築いています。
まとめ
今回は、フィットネスジムの無料体験集客におけるLステップ活用事例について、認定コンサルタントの中上さんにお話を伺いました。
チラシからLINEへの導線整備や紹介キャンペーンの最適化により、わずか3ヶ月で無料体験の参加者が1.5倍に増加。
「続けるほど赤字」だった集客施策に、明確な改善の道筋を見出しました。
集客やLステップ運用にお悩みの方は、豊富な構築実績を持つ中上さんに、ぜひ一度ご相談ください。