複数店舗を展開する事業者の中には、LINE公式アカウントの運用に関して次のような疑問を持つところも多いのではないでしょうか。

- LINE公式アカウントは複数作成できる?
- アカウントは店舗ごとに分けた方がよい?
- 1つのアカウントで一元管理は難しい?
まず結論ですが、LINE公式アカウントの複数作成は可能です。
アカウントを複数作成して運用した方がよいかは、事業者によって異なります。
そこで本記事では、LINE公式アカウントを複数作成する方法と、複数アカウントを持つメリット・デメリットを解説します。
1つのアカウントで一元管理する方法も併せてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
LINE公式アカウントは何個作れる?
LINE公式アカウントは1つのLINEビジネスIDに対し、無料で100個まで作成できます。
多店舗展開している事業者でも、十分な数でしょう。
必要に応じて店舗ごとやサービスごとにアカウントを分けることも可能なので、運用目的やターゲットに合わせた柔軟な管理ができます。
LINE公式アカウントを複数作成する方法
LINE公式アカウントを複数作成する方法を解説します。
パソコンで作成する方法
まず、管理画面ログインページを開きます。
①LINE公式アカウントの「管理画面にログイン」をクリック
②普段のログイン方法を選択
③ログイン
④左側にある「作成」をクリック
必要情報を入力し、アカウントを作成します。
2025年6月から、ビジネスマネージャーの選択肢が追加されました。
ビジネスマネージャーを作成していない方は「ビジネスマネージャーの組織を作成」を選択し、確認に進めればOKです。
以上で複数アカウントの作成が完了です。
スマホアプリで作成する方法
スマホアプリでアカウントを作成する方法も解説します。
スマホアプリを開いたら、①上部にある三本線をタップ
②アカウントを作成をタップ
③必要事項を入力
④アカウントを作成をタップしたら完了です。
複数アカウントを切り替える方法
次に、アカウントの切り替え方法を解説します。
アカウントを開いたら、管理画面上部のLINE公式アカウントのロゴか、アカウント名横の▼マークをクリックします。
アカウントリストが表示されるので、切り替えたいアカウントを選択すれば切り替えが行われます。
LINE公式アカウントを複数作成するメリット
次に、LINE公式アカウントを複数作成するメリットをみていきましょう。
店舗やブランドごとに運用を分けられる
多店舗展開しているお店が同じブランドでも、地域や立地によって客層は異なる場合があります。
例えば、駅近の店舗とロードサイド店舗では、来店するお客様の特徴やニーズが違うこともあるでしょう。
店舗の特性を配信やリッチメニューに反映できた方が、よりよい運用成果につながる可能性が高まるので、アカウントを分けるメリットがあると言えます。
顧客管理が容易になる場合もある
例えば塾やパーソナルジムですと、入会前・入会後のような顧客のステータスで、配信やリッチメニューを分けたい場合もあると思います。
同様に、車の販売店やハウスメーカーなどでは、契約前・契約後で訴求を変えたいところもあるでしょう。
LINE公式アカウントの場合、ひとつのアカウントでの顧客管理や情報の出し分けには限界があるため、用途に応じてアカウントを用意した方が管理は楽になります。
無料配信数を増やせる
LINE公式アカウントには、次の3つの料金プランがあります。
コミュニケーションプランは月間200通までしか配信できませんが、すべての機能が利用できて月額費用は0円です。
友だち数が少ない段階では、アカウントを分けることによってコストをかけない運用も可能となります。
LINE公式アカウントを複数作成するデメリット
LINE公式アカウントを複数作成するデメリットも解説します。
設定や管理の工数が増える
アカウントを複数作りアカウントごとに運用する場合、設定や管理をする手間も増えます。
多くの場合、LINEの管理や運用は現場のスタッフがメイン業務の合間に行うため、ツール操作が苦手なスタッフには特に、大きな負担になるでしょう。
実際、うまく運用できる店舗もあればそうでない店舗もあり、運用レベルにバラつきが出るのはよくあることです。
また、スタッフの入れ替わりが比較的多いところでは、新たに入ったスタッフに作業を教える手間も加味すると、LINE運用全体にかかる工数は膨大になる可能性も。
アカウントを分ける明確な理由がなければ、本部での一括管理をおすすめします。
運用コストが増える可能性がある
コミュニケーションプランで運用できる友だち数であれば、アカウントを分けて運用した方がコスト的にはお得です。
ただ友だち数によっては、ひとつのアカウントで運用した方がコストを抑えられる場合もあります。
例えば3店舗あり、友だち数はそれぞれ以下の人数だったとした場合、
- A店:300人
- B店:400人
- C店:500人
=合計:1,200人
コミュニケーションプランは月の配信数の上限が200通までなので、どの店舗も月に1回も友だち全員への配信ができません。
月に1回ないしは複数回、全員宛にメッセージを送りたい場合は、各アカウントをひとつ上のライトプラン(月額5,000円:税抜)にアップグレードする必要があります。
ライトプランにすると月の配信数の上限は5,000通まで増えるので、配信数は十分になる一方、上記くらいの友だち数では毎月大幅に配信数を残してしまうでしょう。
もしひとつのアカウントで運用していた場合は、週1回程度の一斉配信は可能で運用コストは5,000円のみ。友だち数によっては、アカウントを集約した方が無駄がなくなります。
複数アカウントを一元管理するなら「Lステップ」
LINEをひとつのアカウントに集約し、一元管理をしたい人には「Lステップ」の活用をおすすめします。
Lステップとは何か、簡単にいうとLINE公式アカウント単体の運用ではできないことを可能にするツールです。
例えば「流入経路分析」という機能を使えば、各店舗の友だち追加リンク/QRコードを発行できるため、誰がどの店舗で友だち追加をしたかがわかります。
友だち追加した店舗、最終来店日などの情報は、顧客情報として自動的にLステップ内に保存されるよう設定も可能です。
保存された顧客情報は自由に活用できるので、
- 店舗ごとに配信メッセージを変える
- 店舗ごとにリッチメニューを変える
- 最終来店日から1ヶ月経過したらメッセージを送る
このように、ひとつのアカウントで店舗や顧客に合わせた運用ができます。
アカウントを分ける理由がない場合は、Lステップを活用した一元管理を検討されてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はLINE公式アカウントを複数作成する方法と、複数アカウントを持つメリット・デメリットについて解説しました。
LINEはその他のSNS同様、アカウントを作成してからがスタートです。継続して運用しなければ成果は得られません。
一元管理するか複数に分けるかで悩まれている方は、無理のない運用を想定し、検討してみてください。