
新規のお客様は迎えられても、その先のリピーターづくりに悩む飲食店は多いのではないでしょうか。
今回は、新店舗オープンにあわせてLステップを導入し、オープン初月に3,000人以上のLINE登録を達成された、シュークリーム専門店の事例をご紹介します。
来店ごとにポイントを付与する仕組みや遊び心あるクーポン施策など、長期的な関係づくりを実現しています。
構築を担当したLステップ認定コンサルタントの中上さんに、導入の背景から成果まで詳しくお話を伺いました。
【中上 雄翔】
FancyWebmate株式会社代表取締役 / Lステップ認定コンサルタント
システムエンジニアを経てWeb業界へ転身。LINEを軸にSNS運用設計から動画編集、Web広告まで幅広くマーケティング支援を展開する。これまでの構築実績は300件以上。教育事業にも注力し、「LステップCAMP」講座を立ち上げ全国の受講者にスキルを提供している。
目次
短期集客から、長期的な関係づくりへ
――さっそくですが、今回ご紹介いただく事例アカウントについて教えてください。

中上さん
素材や製法にこだわり抜いたシュークリームを提供するお店のアカウントです。
――中上さんが構築に入る前から、クライアント様はLINE公式アカウントやLステップの運用をされていましたか?

中上さん
LINE公式アカウントは運用されていましたが、Lステップの導入は今回が初めてでした。
――Lステップの導入時期はいつ頃でしょうか?

中上さん
2023年4月の新店舗オープンに合わせて導入しました。
――クライアント様がLステップを導入するきっかけや、中上さんが構築に携わることになった経緯をお聞かせください。

中上さん
LINE公式アカウントは運用していたものの、顧客管理に課題があり、リピート促進も視野に入れてLステップの導入を検討されていました。
その際、弊社の支援実績に関心を持ちご相談いただいたことがきっかけで、構築を担当することになりました。
――クライアント様が感じていた課題やご要望について、お聞かせいただけますか?

中上さん
新規店舗オープンに際し、一時的な集客だけでなく、長期的なリピーターを育成していきたいというご要望をいただきました。
クライアント様は他にも複数のブランドを展開しており、Instagramを活用した集客や、インフルエンサー施策によって短期間で多くのお客様を集めるノウハウをお持ちです。
しかし、その後のリピーター育成や顧客管理の仕組みづくりには、さらなる工夫が求められていました。
一度きりで終わらせない。再来店を促す3つの施策
――課題に対して、どのようなご提案をされましたか?

中上さん
大きく分けて、以下の3点をご提案しました。
1. 来店時のLINE登録促進
案内の流れまで含めて導線を設計し、スムーズに友だち追加してもらえるよう工夫しました。
2. Lステップによる来店回数の可視化とポイント機能の実装
来店ごとにポイントが貯まる仕組みを導入し、お客様の来店頻度を「見える化」しました。
3. エンゲージメントを高める仕掛け
来店のたびに引ける「おみくじクーポン」など、遊び心のある特典を用意し、再来店のモチベーションを高めました。
――来店時にスムーズにLINE登録していただくために、どのような導線を設計されたのでしょうか?

中上さん
スタッフの方が案内しやすいよう、接客マニュアルを確認し、LINE登録の声がけのタイミングや伝え方を具体的に盛り込みました。
案内を接客フローに最初から組み込むことで、業務の一環として自然に実践しやすくなり、結果として登録率も高い水準で維持できています。
また、定期的に各店舗の責任者と数値を共有し、導線の改善にも継続的に取り組んでいます。
加えて、登録を促すための店内ポップの内容についても見直し・提案を行い、効果的な誘導につなげました。
――来店ごとにポイントが貯まる仕組みは、具体的にどのように実現されていますか?

中上さん
来店回数の計測には、「流入経路」機能を応用しています。
具体的には、来店時に流入経路機能で生成したQRコードを読み取ってもらい、来店回数をカウントしてポイント付与に活用しています。
さらに、ポイントの進捗状況をわかりやすく伝えるため、スタンプが埋まっていく画像を段階的に用意しました。
たとえば、1ポイント獲得時にはスタンプが1つ押された画像を、2ポイント獲得時には2つ押された画像を表示し、流入経路の情報と連動させています。
この仕組みで、お客様の来店回数を正確に把握しながら、ポイントを自動で付与しています。
――おみくじクーポン施策についても詳しく教えてください。

中上さん
クーポンは、Lステップの回答フォーム機能を使って作成しました。
利用時には、お客様が提示した画面をスタッフが確認し、その場でチェックを入れる形で使用管理を行っています。
そのデータをもとに、利用率を正確に把握できる仕組みです。
利用率も一定の水準を保っているため、リピート促進に効果のある施策といえます。
初月でLINE登録3,000人!ユニークな施策でリピーター率も向上
――構築の成果をお聞かせください。

中上さん
オープン初月で3,000名以上がLINEに登録し、新規顧客の獲得・囲い込みに成功しました。
ポイント機能やおみくじクーポンなどユニークな施策が再来店を促進し、リピーター率の向上にもつながっています。
――他にも構築で工夫された点があれば教えてください。

中上さん
来店回数に応じて、段階的に配信内容の設計を変えています。
1回目の来店後には、「また来てくださいね」といったシンプルなメッセージや、ポイント制度を中心にご案内しました。
2回目以降は、同じ訴求では響きにくくなるため、「こんな新商品が登場します!」といった情報を発信し、お店の魅力やこだわりを伝えるようにしています。
来店回数に応じて内容を変えることで、お客様ごとの体験価値が高まり、ファン化につながりやすくなります。
――構築にはどれくらいの時間を要しましたか?

中上さん
Lステップの構築、スタッフの方へのレクチャー、初期設定まで含めて、全体でおよそ1.5〜2ヶ月ほどかかりました。
――クライント様はLステップを導入して、どのように感じていらっしゃいますか?

中上さん
「導入して本当に良かった」と大変ご満足いただいています。
特に、来店状況の可視化や、再来店につながる仕組みができた点に、大きな価値を感じておられます。
豊富な実績と徹底した透明性でクライアントとの信頼を築く
――ここからは中上さんの経歴や、Lステップ構築をはじめた経緯についてお伺いできればと思います。まずは自己紹介をお願いします。

中上さん
「FancyWebmate株式会社」にて、LINEを中心としたWebマーケティング全般の支援を行っています。
もともとはNTTデータ関西で、システムエンジニアとして働いていました。
エンジニア時代に副業としてWeb制作を始めたことが、Web業界に足を踏み入れるきっかけです。
Web制作の支援をする中で、LINE構築にも取り組むようになり独立に至りました。
現在は「StockSun」のLINE分野における認定パートナーとしても活動しています。
さらに、LINEに関する教育事業にも力を入れており「LINEアカデミー」というサービスを立ち上げました。
これまでに200名以上の方に実践で活用いただいています。
――Lステップを知ったきっかけについてもお聞かせいただけますか?

中上さん
副業でWeb制作をしていた当時、「自分のスキルでは、見た目は整っても売上にはあまりつながらないな」と物足りなさを感じていました。
その点、LINEは売上に直結する施策に関われて、少し手を加えるだけでも大きな成果につながる実感がありました。
そこにおもしろさを感じ、自然とLINEにのめり込んでいったんです。
Lステップを知ったのも、そうした流れの中でのことでした。
基本的には独学でスキルを磨いていましたが、より実力を高めたいと思い、当時活躍されていた複数のディレクターのもとで経験を積ませてもらいました。
単価は低くてもいいからとにかく現場に入り、実績のある方々のやり方や考え方を学んでいったんです。
それぞれに得意分野やスタイルがありましたが、自分から積極的に飛び込むことで、実践的な知識やスキルを身につけられました。
――Lステップの代理店制度には3つの種別があります。中上さんは正規代理店から認定コンサルタントへと進まれましたが、認定コンサルタントになってから変化は感じますか?

中上さん
会社を立ち上げる前からフリーランスとして、Lステップ関連の案件を約200件ほど担当してきました。
「Lステップ認定コンサルタント」という肩書きは、発信の信頼性や説得力をさらに高めてくれていると感じています。
――起業前から豊富な実績を積まれていたのですね。具体的には、どのように案件を獲得されていたのでしょうか?

中上さん
LINEの仕事を始めた当初は、オフラインでの営業が中心でした。
たとえば経営者交流会などに顔を出して、そこで直接仕事を取っていました。
SNSでの発信もしていましたが、すでに実績のある方々と比較されることが多く、どうしても価格を下げざるを得ない場面がありました。
一方で、オフラインの場ではそういった有名な方を知らない方も少なくなく、むしろ顔を合わせて話せる自分のほうが信頼を得やすいと感じていました。
現場や実務に強いタイプとして、自分なりのポジションを築いていった感じですね。
――Lステップの魅力はどんなところにあると思いますか?

中上さん
一番の魅力は「痒いところに手が届く」点だと思います。
他の拡張ツールでは「これをやりたい」と思っても、実際には対応できないことが多いです。
一方で、Lステップはほぼすべて実現可能で、お客様からの要望に対し「それはできません」とお伝えする機会がほとんどありません。
また、よくお話ししているのですが、LINEは確かに重要な出口のひとつではあるものの、その効果を最大化するためには前後の設計も非常に大切です。
たとえばYouTubeやnote、TikTokなど多様な施策をつなぎ、効果的に連動させられる点も、Lステップの大きな魅力だと感じています。
導入経路の把握から反応の追跡、分析まで、マーケティング全体を俯瞰しながら管理・最適化できる点がポイントです。
――これまでの構築件数はどれくらいでしょうか?

中上さん
これまでに携わったアカウントは300件ほどです。
そのうち、現在も継続的にチャットが稼働しているものが約50件あります。
――対応エリアは全国ですか?

中上さん
はい。全国対応しています。
――得意とする業種・業態はありますか?

中上さん
多種多様な事例があるため、基本的にはどの業種でも安心してお任せいただけます。
なかでも最近は、不動産関係、オンラインスクール関係、人材関係のご依頼が増えてきています。
LINEをはじめとしたSNS運用の設計から、動画編集やデザイン制作などのクリエイティブ業務、さらにはWeb広告まわりの支援まで、トータルで対応可能です。
――中上さんのチームでは、何名ほどでLステップの構築、運用支援をされているのでしょうか?

中上さん
LINEに関しては約25名ほどで対応しています。
事業全体の体制は40名ほどです。
――最後になりますが、ご自身の強みや、クライアントワークの中で大切にしていることをお聞かせください。

中上さん
一番大切にしているのは「透明性」です。
具体的には以下の3点に重点を置いています。
- 進行の透明性
- 品質の透明性
- 業務の透明性
たとえば、タスクの進捗状況を整理し「今週もよろしくお願いします」といったご挨拶とともに共有するようにしています。
また、チャットワークの概要欄にはスケジュールや過去のアウトプットをまとめ、見ればすぐに状況が把握できる状態に整えています。
支援開始前に、キックオフの場を設けて業務内容や注意点を丁寧に説明することも欠かしません。
シンプルながらこうした姿勢を徹底し、お客様に安心してご依頼いただける関係性を築いています。
まとめ
今回は、新店舗オープンに合わせてLステップを導入し、オープン初月に3,000人以上のLINE登録を達成したシュークリーム専門店の事例をご紹介しました。
来店ごとにポイントを付与する仕組みや、遊び心あるクーポン施策を取り入れることで、長期的なリピーター育成に成功しています。
集客やLステップ運用にお悩みの方は、豊富な構築実績を持つ中上さんに、ぜひ一度ご相談ください。