
LINE公式アカウント(旧LINE@)には、友だちの反応を分析する機能があります。
分析機能を活用すれば、友だち追加数やブロック数、反応率などの数値データの確認が可能です。
この記事では、 LINE公式アカウントの分析機能について解説します。友だちの反応を知って、LINE公式アカウントの改善に役立ててみてください。
分析機能の種類と特徴
LINE公式アカウントの分析機能は、管理画面の「分析」タブから確認できます。
それでは、分析機能の種類と特徴を解説していきます。
ダッシュボード
「ダッシュボード」は、管理画面の「分析」タブを開くと、一番最初に表示される画面です。
ダッシュボードでは、LINE公式アカウント全体のデータの概要を確認できます。
「メッセージ通数」「友だち」「チャット」のデータが閲覧でき、右上の「7日間/30日間」を切り替えると、分析したい期間を絞り込めます。
友だち
「友だち」では、友だちの追加数やターゲットリサーチ、ブロック数の確認ができます。
- 友だち追加:友だち追加された人数を確認
- ターゲットリーチ:みなし属性(年齢・性別・地域)の推定ができる友だちが表示
- ブロック:ブロックされた回数を確認
なお「友だち追加」では、友だちがブロックしたり、自分のLINE公式アカウントを削除したりしても人数は減りませんが、「ブロック」では、ブロックが解除されると減ります。
また下のタブには「概要」「属性」「追加経路」があり、さらに細かいデータの確認が可能です。
概要
「概要」では、友だちの追加数やターゲットリサーチ、ブロック数を日付ごとに確認できます。直近7日分のデータが表示されており、それ以前のデータを確認する場合は、日付の変更をしてください。「集計完了日」「過去7日間」「過去30日間」も選択できます。※最大397日間が選択可能
属性
「属性」では、友だちの「性別」「年齢」「地域」の属性情報を確認できます。友だちの属性の反映には最大3日ほどかかるため、表示されるのは3日前の数値です。
またターゲットリーチが少ない場合は、判定可能なユーザーが少なく、上記のように「不明」となる場合があります。属性情報を表示するには20人以上のターゲットリーチが必要です。
※ターゲットリーチとは、属性がわかっていてブロックしていない友だちです
追加経路
「追加経路」では、ユーザーが友だち追加した経路や、ブロックした経路を確認できます。期間を選択すると各グラフに反映され、最大90日間の選択が可能です。
「+フィルターを追加」からは、「性別」「年齢」「OS」「地域」の4種類からデータを絞り込めます。
※2020年3月15日以降に追加された友だちをカウントできます。
※LINE10.0.0以降のバージョンからの追加が対象です。
※90日以上の友だち期間があったユーザーがブロックした場合、「その他」にカウントされます。
※ブロック数は、該当期間中に友だち追加したユーザーのブロック数ではなく、該当期間中のブロック数です。
プロフィール
「プロフィール」では、プロフィールの表示回数や訪問したユーザー数が確認できます。
ページビューは、アプリとWebを合計したプロフィールの閲覧数です。他ページへの遷移や画像クリックでもカウントされます。
ユニークユーザーは、プロフィールを表示したユーザー数を1日ごとに算出し、対象期間の数を集計した合計です。
メッセージ通数
「メッセージ通数」では、過去に配信されたメッセージ数を確認できます。通常のメッセージだけでなく、あいさつやチャットなどの数値データの確認も可能です。
有償メッセージとは、無料メッセージ数を超えてメッセージを配信した場合の、追加メッセージとしてカウントされたものです。
※「Paid」マークがついているメッセージのこと
メッセージ配信
「メッセージ配信」では、配信したメッセージのデータを確認できます。
メッセージ配信の各項目は以下のようになっており、項目は最大5件まで同時に反映できます。
集計単位 | 指標 | 内容 |
1メッセージ配信 | 配信 | メッセージが送信された人数 ※メッセージ配信が実際に届いた日時で配信数がカウントされます。 |
1メッセージ配信 | 開封 | メッセージを開封された人数 ※いずれかの吹き出しをインプレッション(100%表示)した時点でカウントされます。重複してカウントされることはありません。 ※トークルームを開かずに既読にされた場合はカウントされません。 |
1メッセージ配信 | クリックユーザー | メッセージ内のいずれかのURLをクリックした人数 |
1メッセージ配信 | 再生開始ユーザー | メッセージ内のいずれかの動画/音声の再生を開始した人数 |
1メッセージ配信 | 再生完了ユーザー | メッセージ内のいずれかの動画/音声を最後まで見た人数 |
1メッセージ配信 | 開封率 | 送信したメッセージに対して、トークルームに入ってメッセージを閲覧した人数の割合 |
1吹き出し | 再生開始率 | 動画/音声が再生開始された数をインプレッション数で割った値 |
1吹き出し | 再生完了率 | 動画/音声が再生完了されたされた数をインプレッション数で割った値 |
集計単位は、「1メッセージ配信」と「1吹き出し」があります。
1吹き出しとしてカウントされるのはテキスト、スタンプ、写真、クーポン、リッチメッセージ、リッチビデオメッセージ、動画、ボイスメッセージ、リサーチです。
引用:LINE for Business 分析 - メッセージ通数 / メッセージ配信
分析>メッセージ配信で「キャンペーン」タブを選択すると、キャンペーン単位の集計結果詳細に遷移できます。
さらに詳しいメッセージ配信でのデータは、「概要」と「詳細」があり、各指標は配信から14日間集計されます。
- 「 概要」:主にグラフとリストで表示され、「1メッセージ配信」での数値が確認できます。データのダウンロードが可能です。
- 「 詳細」:インプレッション、クリック、再生数などの確認が可能です。「概要」のリストから選択した投稿の詳細が確認できます。
ステップ配信
「ステップ配信」では、ステップ配信のデータを確認できます。
ステータスについては、「すべてのステータス」「利用中」「停止中」「アーカイブ」から選択可能です。
※最小日数:7日間、最大日数:397日間
①メッセージ配信数:指定した期間内にステップ配信を利用して配信されたメッセージの総数
②ステップ開始ユーザー数:指定した期間内にステップ配信の開始条件となるイベントを発生させたユーザー数
※一人のユーザーが複数回のイベントは開始する場合もあります
③ステップ完了ユーザー数:指定期間内で発生した開始条件のうち、ステップ配信を最後まで受け取った数とその割合
④表示項目設定:⑤で表示するデータの項目設定
※項目は最大3件まで反映可能です
⑤ステップ配信一覧:各開始条件のステップ開始ユーザー数や完了ユーザー数、完了率の表示
※クリックすると該当のステップ配信の詳細を確認できます
引用:LINE for Business 分析 - ステップ配信
リッチメニュー
「リッチメニュー」では、クリック回数や表示回数などが確認できます。
①リッチメニューのタイトル、表示期間
②タップエリアごとに設定したアクション内容
③別のリッチメニューの情報に切り替え
④統計を出す期間の選択
※初日は30日勘です
⑤タップエリアごとに、インプレッション「回数」「ユーザー数」「クリック率」の値のグラフ表示
⑥選択した期間のインプレッションやクリックの合計、および1日ごとの統計
※数値の表示には、選択期間中にクリックした人数が20人以上必要です
引用:LINE for Business 分析-リッチメニュー
チャット
「チャット」では、送受信したメッセージ数などを確認できます。データはダウンロードできますので、LINE公式アカウントの運用に役立てましょう。
さらに「手動応答」「自動応答」で使用したメッセージ数も確認できます。
手動応答
「手動応答」は、手動で回答したメッセージのデータを確認できる機能です。
※集計の最大日数: 397日間
アクティブルーム、受信メッセージ、送信メッセージの3つを確認できます。アクティブルームとは、チャットのやり取りをしていたトークルームの数です。
自動応答
「自動応答」では、応答メッセージで返信した配信数を確認できます。
※集計の最大日数: 60日間
LINE VOOM(旧タイムライン)
LINE VOOMでは、投稿のインプレッションやクリック数、リアクション、コメントなどが確認できます。
「分析」から「LINE VOOM」を選択し、「投稿」もしくは「フォロワー」を選択すると、「Studio」と呼ばれる分析画面に移行します。
Studioの分析では「ダッシュボード」「投稿」「フォロワー」の数値が閲覧できます。
ダッシュボード
「ダッシュボード」では、投稿に対するユーザーのインプレッション数やクリック数などが確認できます。
また下部の「人気の動画」では、人気のあった動画の投稿を上位3つまで確認可能です。
投稿
「投稿」では、選択した期間に作成した投稿のインプレッションやクリック、リアクション、コメント、動画再生数を確認できます。
フォロワー
「フォロワー」では、フォロワーの合計数や7日前、30日前との比較情報が表示されます。
また「概要」「属性」のタブでは以下のようなデータを確認できます。
- 概要:フォロワー数の増減がグラフと数値で表示
- 属性:フォロワーの属性を表示(属性情報を表示するには20人以上の分析データが必要です)
「投稿」「フォロワー」では、データのダウンロードも可能です。
クーポン
「クーポン」では、配信したクーポンの開封者数や使用者数が確認できます。
クーポンを選択すると統計情報の確認ができ、データのダウンロードも可能です。
※前日までの数値が翌日に反映されるため、確認時の数値は前日のデータとなります
分析項目は以下の通りです。
- 経路:クーポンが開封された経路を表示
- 開封ユーザー:クーポンを開封したユーザー数を表示
- ページビュー:クーポンが表示された回数を表示
- 獲得ユーザー:ハートマークをタップして「get」したユーザーの数を表示※
- 使用ユーザー:クーポンを使用済みにしたユーザーの数を表示
※「get」:下記の「ハートマーク」をタップすると「get」にカウントされます
ちなみに、クーポンの開封経路が以下以外の場合、19以下の数値は表示されませんので注意してください。
- LINE VOOM
- 応答メッセージ
- リッチメニュー
- LINE Beacon
- 不明
ショップカード
「ショップカード」では、作成したショップカードの統計情報が確認でき、データのダウンロードも可能です。
「カード・ポイント」タブでは、
- ショップカードが何枚発行されたのか
- 今までに何ポイント付与したのか
- 特典チケットが発行された枚数
- 実際に特典が使用された枚数
などが確認できます。
「ポイント分析」タブでは、ポイント別の使用ユーザー数が確認できます。
上記の場合だと、47ポイントが1ユーザーに付与されていることがわかります。
分析項目は以下の通りです。
ちなみに、ショップカードの公開を停止した場合、公開停止日以降は分析数値が確認できませんので注意してください。
予約
「予約」では、LINE公式アカウントでの予約数や来店数を確認できます。
予約の分析機能は、予約サービスと連携していないと利用することができませんのでご注意ください。
友だちからの既読確認はできますか?
全ての友だちの既読状況は確認できません。ただし友だちからメッセージやスタンプなどのアクションがあれば、チャット(吹き出し)の一覧画面に表示されるようになります。
その場合は、チャットで既読を確認できるため、まずは友だちにアクションを起こしてもらう必要があるでしょう。
Q. LINE公式アカウントの友だち数を確認する方法は?
LINE公式アカウントの友だち数を確認するには、LINE公式アカウントの管理画面から「分析」を開いて「友だち」から確認できます。
ただし友だちになっているユーザーの名前を知ることはできません。友だちにアクションを起こしてもらって、チャット(吹き出し)の一覧画面に表示させる必要があります。
Q. 分析データが反映されるまでどのくらいの時間がかかりますか?
分析データの反映については、分析項目により異なります。反映については各見出しで解説してありますので、ぜひご参照ください。
さらに高度な分析がしたいならLステップ
分析機能を活用すれば、より反応率の高いLINE公式アカウントを運用できます。
しかし、fa-arrow-circle-right「さらに高度な分析がしたい」と感じている人もいるでしょう。
例えば、追加経路の数はわかっても、友だちとは紐づかないため、誰がどこから追加したかまでは分かりません。従って、分析結果をその後の配信に活かすのは難しいでしょう。
そんな時におすすめなのが「Lステップ」です。Lステップとは、LINE公式アカウントの機能を拡張したツールです。
LINE公式アカウントにはない、高度な効果測定ツールが実装されています。
- 流入経路分析:LINEの友だちがどこから登録したか流入経路を判別できる
- URLクリック測定:ユーザーごとのURLクリック数を集計・分析できる
- クロス分析:サイトへのアクセス遷移数、商品購入率、サイト滞在時間、動画 視聴時間を分析できる
- 友だち情報欄:URLのクリック数やサイトへのアクセス数などのアクションに対して、「加算・減算」を使ってユーザーをスコアリングできる
このように、 高度なマーケティングを行えるのがLステップのメリットです。Lステップについて、詳しく知りたい方は、以下を参照ください。
まとめ
今回はLINE公式アカウントの分析機能について解説してきました。分析機能を活用すれば、友だちの反応を可視化できます。また、より高度な分析をしたい方は、Lステップもぜひご検討ください。