LINEは今や生活に欠かせないコミュニケーションツールですが、ビジネスでの活用も進んでいます。
LINE公式アカウントに決済システムを導入すれば、HPやECサイトなしで商品販売が可能です。
本記事では、LINE公式アカウントに決済システムを導入するメリットや連携方法、注意点を解説します。
目次
LINE公式アカウントに導入する決済システムとは?
決済システムとは、顧客が商品やサービスを購入する際に、支払いをインターネット上で行うためのツールです。
決済システムをLINE公式アカウントに導入すると、顧客がLINE上で商品やサービスを購入できるようになります。
販売会社は、注文や問い合わせなどの顧客対応をLINEで完結でき、業務の効率化が見込めるメリットもあります。
ECサイトを使わずに販売できるため、小規模ビジネスや個人販売にも適したツールといえるでしょう。
LINE公式アカウントに決済システムを導入する2つの方法
LINE公式アカウントに決済システムを導入する方法は、以下の2通りです。
- LINE Pay APIを導入する
- 決済システムと連携できる拡張ツールを導入する
くわしく解説します。
LINE Pay API(PayPay)を導入する
LINE Payに加盟して、API(プログラム同士を接続するしくみ)を使って連携すると、LINE Payによるオンライン決済が利用できます。
LINE Payは、送金や支払いに対応したウォレットサービスで、QRコードやバーコードなど、さまざまな方法で支払えるのが特徴です。
ただし、LINE Payのオンライン決済サービスは、2025年4月30日に終了予定です。現在は加盟申込も終了しており、今後決済サービスはPayPayに一本化されます。
詳細については、2025年2月末までに特設サイトでの案内が予定されているため、追ってご確認ください。
決済システムと連携できる拡張ツールを導入する
LINE Pay以外の決済システムを導入する場合、豊富な決済システムと連携できる拡張ツールを導入しましょう。
たとえば、LINE公式アカウント専用の拡張ツール「Lステップ」であれば、PayPalやStripeと連携できます。
連携後は顧客の購入履歴や顧客情報を記録し、それに応じたセグメント(絞り込み)配信や購入後のサンクスメッセージを自動化する設定も可能です。
Lステップと決済システムの連携方法は後ほど説明します。
LINEで決済システムを活用する4つのメリット
LINE公式アカウントに決済システムを導入すると、ビジネスをより効率的に運営できます。ここでは、主な4つのメリットを紹介します。
HPやECサイトの用意が不要になる
まず、HPやECサイトを作る必要がなく、初期コストや準備時間を抑えられる点が挙げられます。
初期コストや準備期間を抑えることで、ビジネス失敗時の損失を軽減し、商品やサービスをより早く販売できます。
サイト作成には、サーバー契約やサイトデザイン、決済システムの導入など多くの準備が必要です。サイト設計やデザインを自社で行えない場合、外注する手間や時間もかかるでしょう。
初期投資を抑えてビジネスをスモールスタートできるのは、とくに小規模企業や個人にとって大きなメリットです。
購入時の顧客の手間を省ける
LINE上で注文から決済まで完了できると、顧客の手間を省けるのもメリットです。
LINE公式アカウントで紹介していた商品をブラウザで開き直し、会員登録をしてから決済するのは面倒に感じる方も多いでしょう。
とくに知名度が低い企業の場合、顧客が会員登録をためらい、購入を諦めることもあります。
LINE公式アカウントですでに顧客情報を取得していれば、会員登録せず、そのまま決済できるため顧客の利便性や売上アップにもつながります。
画面遷移による離脱率を下げられる
LINE上での決済を可能にするもう1つの魅力は、画面遷移をなくすことで離脱率を低減できる点です。
商品をカートに入れた後、別ページに遷移して会員登録をしたり、クレジットカードを登録したりして決済を進めるうちに、顧客の購買意欲が低下することがあります。
カートに入れた商品を購入せず離脱する「カゴ落ち」の要因のひとつです。
LINE内でそのまま決済まで完了できると、顧客の購買意欲が高まった瞬間を逃さず購入に結びつけられます。
IDやパスワード忘れによる機会損失を減らせる
LINE公式アカウントに決済システムを導入すれば、顧客はIDやパスワードを覚えておく必要がなく、機会損失を減らせるのも大きな利点です。
通常ECサイトで購入するときに、顧客はIDやパスワードの入力を求められますが、LINEの場合はアカウント登録が必要ありません。
IDやパスワードを忘れてしまい、購入を断念するケースを防げるため、より多くの顧客が購入に至る可能性が高まります。
LINEの決済システムで商品販売する注意点
LINE公式アカウントに決済システムを導入すると多くのメリットがありますが、注意すべき点もいくつか存在します。ここでは主な3つの注意点を解説します。
注意点を事前に把握すると、適切に対策できます。
友だち追加した人しか利用できない
LINE公式アカウントで商品販売する際、一定数の友だち登録がないと販売効果が見込めません。
SNSや店頭POP、広告などを活用してLINE公式アカウントの認知を広げましょう。
友だち限定の割引クーポンや特典を用意すると、効果的に友だち登録を促せます。
まずは、しっかりと友だち数を増やして決済システムの効果を引き出すことが大切です。
手数料がかかる
決済システムは、決済時や売上金を引き出すタイミングで手数料が発生します。
しかし、クレジットカードやスマホ決済など支払い方法を選べることで、顧客満足度や売上の向上が見込めるため、総合的に見て決済システムの導入は有益といえるでしょう。
手数料分を商品やサービスの価格に上乗せして販売するのもひとつの方法です。
顧客管理が複雑になる可能性がある
LINE公式アカウントで決済システムを使うと、顧客の購入履歴や行動データの管理が複雑になる可能性があります。
とくに、別のシステムを使用してデータを管理する場合、迅速な対応が難しくなります。
外部の拡張ツールを活用する際には、決済情報と顧客データを紐づけられるシステムの導入がおすすめです。
決済システムと連携するならLステップがおすすめ
LINE公式アカウントで決済システムを効果的に使うなら、Lステップとの連携が便利です。
たとえばStripeと連携する場合、大まかな手順は以下の通りです。
- 商品の流入経路URLを作成する
- Stripeの支払いリンクに①を設定する
- 支払いリンクをLステップで配信する
連携により、顧客の行動に応じてさまざまなアクションを自動化できます。購入者にタグを付けて、「購入前」と「購入後」でリッチメニューを出し分けることも可能です。
また誰が何を購入したのか特定ができるため、顧客の一元管理にも効果的です。
ただし、流入経路URLの作成には、Lステップのプロプラン以上のアカウントが必要になります。
Lステップ×PayPalの事例やLステップ×Stripeの事例では、写真付きで連携方法をくわしく解説しています。活用法も参考にしてください。
LINE公式アカウントの決済システムで売上アップ
LINE公式アカウントへの決済システム導入により、HPやECサイトなしで簡単に商品やサービスを販売できます。
Lステップやを活用すれば、顧客管理の一元化や柔軟な販売戦略も可能です。
友だち数の増加や手数料に注意しつつ、適切に活用して売上アップを目指しましょう。