
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用した事業モデルや業務プロセスの変革を指します。
経済産業省の「DXレポート 2018」によれば、DX化が遅れてしまった場合に2025年以降に発生する経済損失は、最大12兆円という試算がされています。
しかし、人材や予算の問題から、DX化が思うように進まないという企業は少なくありません。
その解決策が「LINEで進めるDX」です。
日常的に使われているLINEを起点にすれば、顧客コミュニケーションを効率化し、業務プロセスのDX化を低予算で始められます。
この記事では、LINEで始めるDX化のメリットや実際の成功事例を紹介します。
目次
LINE公式アカウントを活用したDX化のメリット
LINEでDX化を進める場合、LINE公式アカウントが必要になります。
LINE公式アカウントとは、企業や店舗から情報発信できるビジネス用のLINEアカウントです。開設は無料で、初期費用をかけずに導入できます。
LINE公式アカウントを活用してDX化を進めるメリットは、以下の3点です。
- 国内で約70%の人がLINEを利用している
- LINE公式アカウント開設の負担が少ない
- 1人1アカウントが基本的で顧客とつながりやすい
それぞれ、解説します。
国内で約70%の人がLINEを利用している
国内1億人※のユーザーが利用するLINEは、世代の偏りがなく幅広い年齢層で利用されている点が強みです。 ※2025年12月末時点
使い慣れたツールを業務に導入すれば、新たなITスキルの習得が不要となるため、DX化の課題である「人材育成」の解決につながります。
さらに、担当者自身も日常的に他社のLINEサービスに触れる機会が多く、ユーザビリティに優れたアイデアが生まれやすくなります。
このように、普及率の高いLINEを活用したDX推進は、ユーザーだけでなく運営側にもメリットのある方法です。
LINE公式アカウント開設の負担が少ない
LINE公式アカウントは、無料で使えるコミュニケーションプランが用意されているため、初期費用や固定費の負担なくDX化を進められます。
コミュニケーションプランでは、月間のメッセージ配信数が200通以内であれば、運用コストはかかりません。
無料枠でテスト運用をして自社に合うか確かめたうえで、配信数を増やしたくなったら、上位プランへ切り替えることも可能です。
少ない経費で始められるため、資金面がネックでDX化に踏み切れない中小企業にも、LINE公式アカウントは最適なツールといえるでしょう。
1人1アカウントが基本で顧客とつながりやすい
LINEは基本的に1人につき1アカウントで利用されるため、メールアドレスのように登録用の捨てアカウントが作られることが少ないSNSです。
企業にとって、実際のユーザーと継続的につながりやすいツールともいえます。
さらに、LINE公式アカウントは配信したメッセージがユーザーに読まれやすい点も特長です。
弊社の調査でも、LINEでは「ほぼすべて」のメッセージを確認する割合が、男女ともに約6割という結果になりました。

継続的にメッセージを届けながら段階的に訴求できるので、少しずつ距離を縮めながら、顧客との信頼関係を深められます。
LINE公式アカウントでDXを成功させた事例
公的な手続きの効率化から小売業の売上アップまで、LINE公式アカウントの機能を組み合わせれば、さまざまな企業がDX化を実現できます。
ここでは、LINE公式アカウントを使ったDX推進の成功事例を3つ紹介します。
共済保険(JA共済連)
共済保険(JA共済連)では、マイナンバーとLINE 公的個人認証サービス(JPKI)で契約時の本人確認をデジタル化しました。JPKIとは、LINEとマイナンバーカードを使って、本人確認をLINE内で完結させる機能です。

出典:共済加入時の本人確認はLINE 公的個人認証サービス(JPKI)で!全国共済農業協同組合連合会の事例
本人確認にLINEを導入してから、書類撮影が不要になり、手続き時間が大幅に短縮されました。セキュリティ面でも安全な仕組みで、利用者からも高く評価されています。
あっぷるアイビー
あっぷるアイビーでは、LINE公式アカウントを使って予約の導線や各種案内をデジタル化しました。
トーク画面下部に表示されるリッチメニューに「LINEで予約」を常設し、顧客を再来店へ誘導する導線を構築。全店舗の予約総数の約8割がLINE経由となり、店舗オペレーションが効率化しました。 ※「LINEで予約」は飲食店のみ利用できます
さらに、クーポンとテイクアウト案内もリッチメニューに集約し、顧客に親切な導線を意識した結果、案内の手間が減り、業務効率化にもつながっています。

出典:売り上げ130%アップに貢献!飲食店経営を劇的に変えたあっぷるアイビーのLINE活用術
LINEから数タップで予約が完了するという手軽さや、クーポンを活用した再来店施策によって、売上アップにも貢献している事例です。
愛知県刈谷市
愛知県刈谷市は、LINEミニアプリを活用したデジタルクーポン「K-pon」を導入し、紙中心だった支援施策のDX化を実現しました。
LINEミニアプリとは、クーポンや会員証、順番待ちシステムなどをLINEアプリの中で提供できるシステムです。
LINE上でクーポン取得から利用まで完結するため、紙のように手作業で集計する必要がなく、利用状況をリアルタイムで把握できるようになりました。

出典:刈谷市のLINEミニアプリ「K-pon」が生んだ成果とは
収集したデータをもとに配布方法や利用上限を改善した結果、約6.8万人がクーポンを利用し、約8.6億円の消費拡大を達成した事例です。
LINEの運用方法はさまざまですが、DX化を成功させた事例を紹介しました。LINE公式アカウントは業界を問わず、DX化において成果を上げています。
LINE公式アカウントでDXに活用できるデータ
LINE公式アカウントでは、DXの実現に活用できる4種類のデータを収集できます。
- 属性/オーディエンス
- 個人のプロフィール情報
- 利用履歴のデータ
- 既存の保有データ
それぞれ、どのように活用できるのか解説します。
属性/オーディエンス/
LINE公式アカウントでは、年齢・性別・居住地などの属性データに加え、リンクのタップ・友だち追加経路などをもとにオーディエンスを作成できます。
これらの情報を使えば、ターゲットを絞り込んだ効率的なメッセージ配信が可能です。
例えば、炎丸酒場 五反田店では「過去に1回だけ来店したことがあるユーザー」に対して、ドリンクのサイズアップクーポンを配布し、再来店率アップを成功させています。

友だち一人ひとりに合わせた最適なアプローチができるため、マーケティングの精度が向上します。
個人のプロフィール情報
LINE公式アカウントでは、ユーザーの同意があれば、ユーザーIDや表示名などのプロフィール情報を取得可能です。
プロフィール情報は単体で扱うよりも、他の情報と組み合わせることで、配信内容の最適化やデータ分析の効率化に役立ちます。
東急ストアでは、ポイントカード情報とユーザーIDを紐づけて購買状況を把握し、LINE公式アカウントで配信するメッセージを出し分けています。

購入履歴や来店傾向など個人ごとの情報を整理して活用することで、不要な配信を減らしつつ、満足度の向上も見込めるでしょう。
少ない工数で高い効果が見込めるため、業務効率化の面でもプラスです。
利用履歴のデータ
LINE公式アカウントは、メッセージの開封数やリッチメニューのタップ数などを確認できるため、どの情報や施策に反応が集まったのかを把握しやすくなります。
LINEミニアプリを活用すれば、順番待ちやモバイルオーダーなどを通じて、より具体的な行動データの収集も可能です。
スシローでは、スシローのアプリを使っていないライトユーザー向けに、LINEミニアプリで順番待ち機能を提供しました。
LINE公式アカウントを起点に、受付番号の発行や呼び出しメッセージまでLINEで完結する仕組みで待ち時間を削減し、ライトユーザーの利便性や来店頻度を向上させています。

データをもとに改善を重ねられるようになれば、「計画→実行→評価→改善」のPDCAサイクルを回しやすくなり、企業のDX化にもつながります。
既存の保有データ
自社が保有する電話番号やメールアドレスなどの顧客リストも、LINEと組み合わせて活用できる貴重なデータです。
既存データをLINEと組み合わせれば、今まで蓄積してきた顧客情報を活かしながら、メッセージ配信や案内の精度を高めやすくなります。
SABACHi(サバチ)が話題になった「あじげん」では、商品ごとの購入者の電話番号リストに過去の購入履歴を紐づけ、対象ユーザーごとに最適なセール情報を配信。その結果、注文者数やクリック数が2.2倍に向上しました。

新しくデータを集めるだけでなく、すでに持っている情報を有効活用できる点も、LINEでDXを進める強みです。
眠っていた顧客データを販促や対応改善に活かせれば、業務の効率化と成果向上の両立につながります。
DX化成功のポイントはデータドリブン
DX化を成功させるには、集めた情報をもとに次の行動を決めるデータドリブンの考え方が重要です。
デジタルマーケティングの発展により、顧客の行動データや反応を可視化しやすくなり、客観的な数値を反映した改善ができるようになりました。
実際に、取得したデータをうまく活用している企業が、販促の最適化や顧客対応の効率化を実現しています。
LINE公式アカウントでも、次のようなデータを収集可能です。
- 年齢・性別・居住地などの属性※
※LINE内の行動履歴などから自動で付与されるみなし属性で、実際の属性と異なる場合があります - メッセージの開封やタップなどの反応
- 1対1でのチャット内容 など
一方で、より細かい条件で顧客を管理したり、集めた情報をもとに配信内容や対応を自動で分けたりするには限界があります。

友だちに合わせた対応の自動化まで含めたDXを実現するなら、LステップのようなLINE公式アカウントの機能拡張ツールの活用がおすすめです。
LINEのデータ活用を効率化させるLステップ
Lステップがあれば、データを効率的に活用したLINE運用が可能になります。Lステップとは、LINE公式アカウント専用の機能拡張ツールです。

LステップとLINE公式アカウントを組み合わせれば、さまざまな機能のカスタマイズ性が強化されます。
詳細な顧客データを集めやすくなり、その情報をメッセージ配信にも生かせるため、LINEを活用したDX化をスムーズに進められるでしょう。
ここでは、LステップがDX化に役立つポイントを紹介します。
自由度の高いデータ収集機能
Lステップではチャットでのやり取りに加え、アンケートを作成して友だちの情報を自由に集められます。
集めた情報は、タグや友だち情報欄を使って自動で記録できるようにする設定も可能です。以下の画像のように、友だちの情報をデジタル化して、管理画面から一目で把握できます。

保存した情報は、セグメント(絞り込み)配信に活用可能です。

例えば、美容室でセグメント配信を活用する場合、以下のような設定が考えられます。
流入経路 :Instagramお客様アンケート:ヘアケアに興味あり
購入履歴 :トライアルセット購入済み
配信内容 :継続利用しているお客様の声+定期便の案内
友だちに必要な情報をピンポイントで届けられるので、メッセージが読まれやすく、売上アップにもつながりやすいでしょう。
このように、Lステップならデータを活用してメッセージを送り分けられるため、無駄な配信コストを削減しながら運営できます。
友だちの情報を活用したメッセージ配信
Lステップでは友だちの情報や反応に応じて、配信するメッセージを自動で切り替えられるシナリオ配信ができます。
シナリオ配信とは、あらかじめ用意した複数のメッセージを、スケジュール通りに自動で配信する機能です。

チャットやアンケートで取得した性別や悩み、アクションの有無で、以下のように自由にシナリオを分岐できます。
- 属性情報によって、提案内容を変更
→性別に応じて、紹介する商品を切り替え
- 「悩み」別にシナリオ分岐
→選んだ悩みに応じて、解決策や適切な商品を案内するシナリオに移行
- 成約後の配信停止
→購入や予約が終了した時点で、セールス用の案内を停止
このように、配信の途中でも内容を自動で変更・停止できるため、友だちの状況に応じた最適なアプローチを行えるのがLステップの強みです。
少ないコストで効率的なDX化
フリープランがあるLステップなら費用を抑えつつ、DXを推進できます。
Lステップの料金プランは以下のとおりです。

※1 初月無料は新規ご契約のお客様限定です
※50,001通以上は 大量送信プラン になります
また、各プランで利用できる機能には以下の違いがあります。
高度な機能はフリープランでは制限されていますが、顧客情報の活用に便利なセグメント配信やシナリオ配信などの機能は利用できます。
フリープランで運用基盤を作りながらPDCAを回せば、LINEを使ったDX化を効率的に進められるでしょう。
Lステップを使ったDX化事例
Lステップを使って成功したDX化事例を紹介します。
それぞれの事例を解説します。
保育サービスでの運用事例|採用業務をDX化
認可保育園と放課後等デイサービス、病児・病後児保育センターの運営をしている「ル・アンジェ」様では、複数のLINE公式アカウントを個別運用しており、管理が煩雑になっていました。
さらに、採用では面談の無断欠席や募集要項のミスマッチが相次ぐなど、業務を圧迫する事態が重なっていたようです。
Lステップ導入後は、複数あったLINE公式アカウントを統合し、リッチメニューやカレンダー予約機能を使い、採用の面談予約までのやり取りの自動化に成功しました。
【採用前のリッチメニュー】

【面接の予約受付】

LINEのDX化によって、採用業務全体の工数削減を実現した事例です。
ステーキハウスでの運用事例|多店舗のLINE運用をDX化
沖縄発祥で海外展開もしているステーキ店「やっぱりステーキ」様では、複数のLINE公式アカウントを併用した結果、運営の負担が大きくなっていました。
また、クーポンを発行しても実際に来店につながっているのか不透明で、来店ポイントの不正取得にも悩んでいました。
Lステップ運用後は、LINE公式アカウントを統合し、運用コストを削減。さらに、会員カード・スタンプラリー・ガチャの実施で来店回数を把握できるようにしました。
【会員カード】

【来店時に回せるガチャ】

不正取得が防げなかったポイント運用も、流入経路分析×NFC※を使用し、不正を防止する仕組み作りに成功しています。 ※スマホやICカードを機器にかざして情報を読み取る近距離通信技術
複数のLINE公式アカウントを利用している場合、Lステップでアカウントの集約もできます。配信設定も一括して運用できるので、業務効率化にも効果的です。
LINE公式アカウント×LステップでDX化を実現しよう
LINE公式アカウントはDX推進に有効なツールですが、詳細な配信設定や情報管理が難しいといった側面もあります。
もっと細かく配信先を指定したい、情報管理を自動化したいなら、Lステップがおすすめです。
フリープランを活用すれば運用コストが抑えられるため、初めてのDXでもテスト運用しやすい点も魅力です。
ぜひ、Lステップを活用してあなたの事業のDX推進にお役立てください。









-1.jpeg)

