

- 見積もりの電話対応に追われて本来の仕事に集中できない
- 夜間や休日の問い合わせに対応できない
このような悩みを抱えている事業者の方も多いのではないでしょうか。
そんな課題を解決できるのが、LINE公式アカウントを活用した見積もり対応です。お客様は24時間いつでも気軽に見積もり依頼ができ、事業者側も効率的に対応できるようになります。
この記事では、初心者の方でも迷わず導入できるよう、LINE公式アカウントで見積もり対応を始める方法を詳しく解説します。
目次
LINE公式アカウントで見積もり対応するメリット
LINE公式アカウントで見積もり対応するメリットについて解説します。
お客様にとってのメリット
LINE公式アカウントを使った「LINE見積もり」には、お客様にとって大きく3つのメリットがあります。
- 電話不要で気軽に相談できる
営業時間を気にせず、話すのが苦手な方でもチャット形式で安心して問い合わせできます。 - 写真で状況を正確に伝えられる
引越しの荷物や不用品、修理が必要な箇所などを写真で送れば、言葉では伝えにくい内容も一目で共有できます。 - 24時間いつでも見積もり依頼が可能
仕事後の夜間や休日でも、思い立ったタイミングで依頼できるため、利便性が格段に高まります。
従来の電話見積もりと比べて、お客様の負担を大幅に減らし「気軽に・正確に・いつでも」依頼できるのがLINE見積もりの強みです。
事業者にとってのメリット
LINE公式アカウントを活用した「LINE見積もり」は、事業者にとっても大きなメリットがあります。
- 電話対応の負担を大幅に軽減
見積もりに関する電話対応が減ることで、スタッフは本来の業務に集中でき、無駄な時間を削減できます。 - 情報の整理・管理がしやすい
顧客の問い合わせ内容や写真がLINEのトーク履歴にまとまって残るため、情報確認や社内での引き継ぎがスムーズになります。 - メッセージの開封率が高い
LINEはメッセージの開封率が高く、送信したメッセージがしっかりと読まれやすいのが特徴です。見積もり内容や重要な案内を確実に届けられるため、機会損失を防げます。 - 顧客との継続的な関係を構築
見積もり後もLINE上で定期的に情報配信や特典案内ができるため、リピーター獲得や紹介につながりやすくなります。一度つながったお客様と長期的な関係を築くことが可能です。 - 競合他社との差別化
まだ「LINE見積もり」に対応していない企業が多い業界では、LINE対応しているだけで信頼性や利便性が伝わり、選ばれる理由になります。
これらのメリットにより、業務効率の改善だけでなく、売上アップや顧客との長期的な関係構築にもつながります。
LINEでの見積もり対応の具体的な手順
LINEでの見積もり対応の具体的な手順は以下の5ステップです。
【概算→正式見積もりの場合】
- ステップ1:LINEで友だち追加
- ステップ2:あいさつメッセージで必要情報を案内
- ステップ3:お客様から見積もり依頼を受け取る
- ステップ4:概算見積もりを作成して送信
- ステップ5:質問対応と正式見積もりへの誘導
各ステップについて順に解説します。
ステップ1:LINEで友だち追加
最初のステップは、お客様にLINE公式アカウントを友だち追加してもらうことです。
友だち追加には以下のような方法があります。
QRコードを読み取る | 店舗や広告、ホームページに掲載されたQRコードをスマホで読み取る |
ID検索 | LINE公式アカウントのIDを検索して追加 |
友だち追加ボタン | ホームページやSNSに設置された友だち追加ボタンをタップ |
お客様にスムーズに友だち追加してもらうために、以下のような工夫が効果的です。
- ホームページやチラシにQRコードを大きく掲載
- 「LINE見積もりで〇〇円割引」などの特典を用意
- 「24時間受付可能」「写真で簡単見積もり」などのメリットを明記
これらを実践すれば、より多くのお客様に友だち追加してもらえます。
ステップ2:あいさつメッセージで必要情報を案内
あいさつメッセージは友だち追加直後に必ず届くため、見積もり案内を伝える絶好のタイミングです。
あいさつメッセージで必要な情報を伝え、お客様がスムーズに見積もり依頼できるように案内しましょう。
あいさつメッセージの例(概算見積もりの場合)
あいさつメッセージは、
- 5つの吹き出しまでを1配信
- 従量課金の通数対象外(無料)
です。友だち登録直後の読んでもらいやすいタイミングを上手に活用しましょう。
ステップ3:お客様から見積もり依頼を受け取る
あいさつメッセージの案内に従って、お客様から見積もり依頼の情報が届きます。
まずは受け取った旨を迅速に返信して、お客様に安心感を与えましょう。
写真が不鮮明だったり、必要な情報が足りなかったりする場合は、この時点で追加依頼を行います。
丁寧かつ迅速な対応が、お客様の満足度と成約率の向上につながります。
ステップ4:概算見積もりを作成して送信
お客様から必要な情報と写真が揃ったら、概算見積もりを作成して送信しましょう。
LINEでの見積もり送信には以下の2つの方法があります。
方法1:PDF形式で送信
概算見積書を作成し、個別チャットでPDFファイルを送信します。
個別チャットのクリップマークからファイルを添付
LINE公式アカウントで配信可能な主なファイルは以下のとおりです。
- ドキュメント(.docx、.xlsx、.pptx、.csv など)
- 文書(.txt、.pdf、.odt など)
- 画像(.png、.jpg、.gif、.bmp、.psd、.ai、.eps など)
- 音声(.mp3、.wav、.flac など)
- 動画(.mp4、.mov、.avi など)
- 圧縮ファイル(.zip、.lzh、.7z など)
また、一度に送付できるファイルの容量は100MBまでです。
ファイルを送信する方法は以下の記事で詳しく解説しています。
方法2:メッセージで直接送信
簡単な概算見積もりであれば、LINEのメッセージでそのまま送ることもできます。
送信時は、以下のポイントをおさえるとよいでしょう。
- 「概算」であることを明確にする
- 次のアクション(詳細な見積もりの依頼方法など)を具体的に案内する
この流れで、お客様を正式見積もりへスムーズに誘導できます。
ステップ5:質問対応と正式見積もりへの誘導
概算見積もりを送信した後は、正式見積もりへスムーズに誘導します。
お客様から質問が来たら、できる限り早く丁寧に回答しましょう。レスポンスの速さが信頼関係の向上につながります。
お客様が興味を持ったタイミングで、正式見積もりへ誘導します。
数日経っても返信がない場合は、軽くフォローアップを送りましょう。押し付けがましくならないよう配慮することが大切です。
【業種別】LINE見積もり対応の実践例
業種別にLINE見積もり対応の実践例をご紹介します。
不用品回収業者の場合
不用品回収業者では、写真で品物を確認できれば比較的正確な見積もりが可能なため、LINEとの相性が非常に良い業種です。
- お名前・連絡先
- 回収場所の住所(階数、エレベーターの有無)
- 希望日時
- 不用品の写真(全体と細部)
- 点数と種類(家具、家電、その他)
- 搬出経路の状況
写真で不用品の種類やサイズ、状態を確認し、料金を算出します。
家電リサイクル料金や特殊な搬出作業が必要な場合は、その旨を明記して見積もりを提示しましょう。
「今すぐ処分したい」というニーズが多いため、迅速な見積もり提示がポイントです。
引越し業者の場合
引越し業者では、荷物の量や現場の状況によって料金が大きく変動するため、LINE見積もりは概算提示と正式見積もりへの誘導が重要です。
- 現住所・引越し先住所(階数、エレベーターの有無)
- 間取り(1K、2LDKなど)
- 希望日時
- 各部屋の荷物の写真
- 大型家具・家電の有無とサイズ
- 駐車スペースの有無
写真で荷物の量を把握し、概算料金(幅を持たせた金額)を提示します。
「実際の荷物量により変動します」と明記し、正式見積もりは訪問またはビデオ通話で行う旨を案内しましょう。
LINEで気軽に問い合わせしてもらい、訪問見積もりで成約につなげる流れが効果的です。
リフォーム・修理業者の場合
リフォーム・修理業者では、現場の状況や作業内容によって料金が大きく変わるため、LINE見積もりは初期相談と現場確認への誘導が中心になります。
- お名前・連絡先
- 住所・建物の種類(戸建て、マンションなど)
- 希望する工事内容
- 問題箇所の写真(複数枚)
- 築年数や設備の型番
- 希望予算・工事時期
写真で問題箇所を確認し、必要な工事内容を説明します。
実際に現場を見ないと正確な見積もりは難しいため「現場調査後に正式なお見積もりを提示します」と伝えて、訪問日時の調整を行いましょう。
リフォームや修理では、急いでいたり不安を感じたりしているお客様も多いため、丁寧に話を聞いて安心してもらうことが大切です。
LINEの見積もり対応を効率化する4つの機能
見積もり対応を効率化するLINE公式アカウントの機能を4つご紹介します。
リッチメニューで見積もり依頼までをスムーズに
リッチメニューは、LINE公式アカウントのトーク画面下部に常に表示されるメニューで、お客様が迷わず見積もり依頼できるようにする重要な機能です。
(例)不用品回収のリッチメニュー
- 見積もり依頼
- よくある質問
- 料金表・サービス案内
- 営業時間・アクセス
- お問い合わせ
- 公式サイト
「見積もり依頼」ボタンをタップすると、見積もりに必要な情報を案内するメッセージが自動送信されるように設定します。
さらに、わかりやすいアイコンやイラストで直感的に操作できるデザインにすると、視認性が上がり、見積もり依頼も増えやすくなります。
自動応答メッセージで24時間対応を実現
自動応答メッセージは、特定のキーワードに対して自動的にメッセージを返信する機能です。
お客様がキーワードを送ると、自動で必要な情報の案内が返信されるため、24時間いつでも初期対応が可能になります。
【見積もり対応に効果的なキーワード例】
キーワード例 | 案内する内容 |
「見積もり」「見積り」 | 見積もりに必要な情報 |
「料金」「費用」 | 料金表や料金の目安 |
「営業時間」 | 営業時間や対応可能時間 |
「予約」「日程」 | 予約方法や空き状況の確認方法 |
LINE公式アカウントの場合、キーワード応答は友だちからのメッセージに対して、完全一致した場合にのみ反応します。
1つの回答につき複数のキーワードを設定して対応漏れを防ぎましょう。
例えば「支払い方法」の場合、設定するキーワードは「支払い方法」だけでなく「お支払い」「支払い方法は」など想定されるものを漏れなく入れるようにします。
タグ機能で顧客管理を効率化
LINE公式アカウントのタグ機能(チャットタグ)を使えば、友だち登録しているお客様に目印をつけ、見積もり対応の進捗を整理できます。
たとえば、
- 概算見積もりを送信した人に「見積もり返信待ち」のタグ
- 成約済のお客様に「契約済み」のタグ
このようにタグを分けておくと、誰にどの対応が必要か一目で把握でき、フォロー漏れを防止できます。
さらに、「契約済み」などのタグをもとにセグメント配信(絞り込み配信)を行えば、リピーター向けのキャンペーンやアフターフォローにも活用可能です。
>>注意点
LINE公式アカウントの基本機能(無料)では、タグの作成数はアカウント全体で5個、1人あたり1個までしか付与できません。
本格的にタグを活用したい場合は、チャットタグの作成数や付与数が増える「チャットProオプション(月額3,000円・税抜)」の利用を検討しましょう。
いずれにしても、タグの付与は手動で行う必要があるため、友だち数が増えると管理が煩雑になる点には注意が必要です。
一斉配信でまとめて情報提供
LINE公式アカウントで一斉配信すれば、友だち全員や特定のグループにまとめてメッセージを送れます。
キャンペーン情報や繁忙期前の早期予約案内、新サービス紹介などを届けることで、見積もり依頼につながるきっかけを作れます。
ただし配信頻度が高すぎるとブロックにつながりやすくなります。押し売りではなく、お客様にとって有益な情報を届けるようにしましょう。
成約率を上げるLINE見積もり対応のコツ
LINE見積もりで成約率を上げるために、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 迅速な返信を心がける
- 丁寧で分かりやすいメッセージを意識する
- 適切なタイミングでフォローアップする
お客様からメッセージが届いたら、できる限り迅速に何らかの返信をします。
専門用語は避け、料金や作業内容を具体的に説明することで、お客様の不安を解消できます。また、適度に絵文字を使えば、親しみやすさも演出できます。
見積もり送信後、2~3日経っても返信がない場合は「ご検討状況はいかがでしょうか?」といった柔らかい表現でフォローするとよいでしょう。
より効率的なLINE見積もり対応ならLステップ
LINE公式アカウントでも見積もり対応は可能ですが、必要な情報が一度で揃わなかったり、タグを手動で付けたり、対応に限界があります。
そこでおすすめなのが、LINE公式アカウント専用のマーケティングツール 「Lステップ」 です。
Lステップを導入すれば、見積もり対応を大幅に自動化可能。お客様が増えてもスムーズに対応できるので、売上アップも期待できます。
たとえば、買い取り査定専門店の事例では、Lステップでフォームを作成し、見積もりに必要な情報を収集しています。
フォームを活用することで情報の抜け漏れを防ぎ、さらに回答内容が自動で保存されるため、データ管理もスムーズになります。
【回答フォームで作成した査定依頼フォーム】
買い取り査定専門店「いちご」様
リッチメニューに査定依頼のボタンを配置
他にもLINE公式アカウントと比べて、Lステップでは便利な機能が揃っています。
LINE公式アカウントでは手動で行う必要がある「タグ付け」や「フォーム未回答者へのリマインド」も、Lステップなら自動化できます。
さらに、見積もり後の訪問予約もLINE内でそのまま完結できるため、お客様の手間が減り、スムーズな成約につながります。
このように、Lステップは単に機能が多いだけでなく、見積もり対応を効率化できる仕組みが整っています。その結果、成約率やリピート率が向上し、売上アップにもつながります。
LINEでの効率的な見積もり対応を検討している方は、フリープランから試せるLステップをご活用ください。
まとめ
LINE公式アカウントで見積もり対応を行えば、やり取りがスムーズになり、対応の手間も削減できます。
お客様にとっても、普段使っているLINEで気軽に依頼できるので、問い合わせ数アップも期待できます。
ぜひ自社の見積もり対応にも取り入れて、より快適なコミュニケーションを実現してみてください。