

- 人手が足りず、広報や相談対応まで手が回らない
- 支援者と継続的につながるのが難しい
- 限られた予算の中で、無理なく運用したい
このような悩みを感じているNPO・非営利団体も多いのではないでしょうか。
実際、多くの団体では、人手不足の中で情報発信や支援者対応に課題があるのが現状です。
そこで今回は、NPO・非営利団体の運営を支える手段として注目されている「LINE公式アカウント」の活用方法を解説します。
相談窓口や情報発信を効率化する使い方、運用のポイントも紹介しますので、支援者との継続的なコミュニケーションづくりの参考にしてください。
目次
NPO・非営利団体が抱える運営の課題
NPOや非営利団体は、限られた人員や予算の中で多くの業務を担っており、運営面でさまざまな課題を抱えています。
特に、支援を必要としている方からの相談の対応、支援者との関係づくりは負担になりやすい分野です。
ここでは、NPO・非営利団体の3つの課題について解説します。
- 人手不足により、相談の対応や広報に手が回らない
- 活動報告や団体の概要をうまく配信できていない
- 支援者との継続的な関係構築が難しい
人手不足により、相談の対応や広報に手が回らない
内閣府の「令和5年度 特定非営利活動法人に関する実態調査」によると、認定・特例認定法人の70.6%が「人材の確保や教育」を課題として挙げています。
つまり、多くの団体が限られた人数で運営しているといえます。NPOでは、支援相談の対応や事務作業に追われ、本来の活動や広報に手が回らないのが実情です。
広報活動においても、ホームページの更新やSNSの投稿作成に時間を割けずに、せっかくの活動成果を外部に伝えられていないケースも少なくありません。
活動報告や団体の概要をうまく配信できていない
支援者は、自分の支援がどのように役立っているのかを知りたいと考えています。
また、支援を検討している人にとっても、支援によってどのような成果が生まれるのかは重要な判断材料です。
しかし、従来のメールや郵送ハガキでの配信は、開封率が低かったり、コストがかさんだり、情報を確実に届けるのが難しくなっています。
また、「非営利団体とは?」「どのような活動をしている団体か」などの概要を新規の層へ伝える際にも課題があります。
ホームページに詳しい情報を掲載していても、スマートフォン中心の生活の中では十分に読まれにくいケースもあります。
その結果、信頼を深める機会を逃してしまう場合もあるのが実情です。
支援者との継続的な関係構築が難しい
NPOの運営において、支援してくれた人をいかに「継続的な関係」へつなげるかは大きな課題です。
「一度イベントに来てくれた人」や「寄付をしてくれた人」など、一人ひとりの状況に合わせて個別にフォローするのが理想ですが、現実は簡単ではありません。
高額なシステムを導入できず、Excelリストを見ながら手作業で連絡先を選別している団体も多いのではないでしょうか。
しかし、アナログな管理では作業量に限界があります。
結果として、丁寧な対応をしたくても物理的に手が回らず、連絡が途絶えてしまい、せっかくのご縁を長期的な支援につなげられない場合もあるでしょう。
NPOがLINE公式アカウントを活用するメリット3つ
NPOをはじめとする非営利団体にとって、LINE公式アカウントは支援者との距離を縮めやすくする便利なツールです。
本章では、以下の3つのメリットについて解説します。
- 活動報告やお知らせを届けやすい
- 支援・参加への導線を見やすく整備できる
- 支援者とのコミュニケーションを取りやすい
活動報告やお知らせを届けやすい
活動報告やお知らせを確実に届けるうえで、重要になるのが「どれだけ読んでもらえるか」です。
従来のメール配信では、開封率が10〜30%程度にとどまり、情報が十分に届かないケースも少なくありません。
一方、LINE公式アカウントは通知とともにメッセージが届くため、60%以上(※弊社調べ)と比較的高い開封率となっています。
ホームページやブログの更新は、支援者が自らアクセスしなければ情報が届かない「受動的」な発信になりがちですが、LINEであれば団体側から能動的に情報を届けられます。
支援・参加への導線を見やすく整備できる
NPOがよく利用している公式サイトやブログでは、活動内容や理念など多くの情報が見受けられます。
情報量が多い分、「寄付はこちら」「ボランティア募集」といった支援・参加のページにすぐたどり着けないケースも少なくありません。
LINE公式アカウントを活用すれば、LINEのトーク画面下部に「寄付をする」「ボランティア登録」「活動報告」など必要な導線を固定表示できます。
見た目もわかりやすく、迷わず目的のページへ誘導できるのが魅力です。
スマートフォンに最適化されたシンプルな導線により、行動までのハードルが下がり、寄付や参加の機会を逃しにくくなります。
支援者とのコミュニケーションを取りやすい
NPOや非営利団体にとって、支援者や相談者とのやり取りは重要な業務のひとつです。
電話やメールに比べて心理的なハードルが低く、気軽に連絡を取り合える点は、LINE公式アカウントならではの強みといえます。
一斉配信のほかに、チャット機能を活用すれば、支援者や相談者と1対1でのやり取りが可能です。
メールほど形式にとらわれず、より気軽なやり取りができるため、ボランティアの日程調整や簡単な問い合わせ対応も進めやすくなります。
NPOのLINE公式アカウント活用法3選
NPOや非営利団体がLINE公式アカウントを効果的に活用するには、情報発信と業務効率化の両立がポイントになります。
ここでは、すぐに取り入れやすい代表的な活用方法を3つ紹介します。
- 画像や動画で活動内容を配信する
- リッチメニューに寄付・ボランティア募集を組み込む
- 問い合わせ対応を自動化で、スタッフの負担を軽くする
画像や動画で活動内容を配信する
画像や動画による配信は、NPOの活動内容を支援者に伝えるうえで、現場の様子や取り組みを直感的に伝えられる有効な方法です。
SNSでも画像や動画の発信は可能ですが、投稿がタイムラインに埋もれてしまう場合もあります。
LINE公式アカウントでは、次のような内容を画像や動画で配信するのがおすすめです。
| 活動現場の写真 | 支援活動中の様子や、イベント当日の風景 |
| 準備・裏側の様子 | ボランティアが準備をしている場面や、スタッフの打ち合わせ風景 |
| 短い動画による活動報告 | 現場の雰囲気が伝わる10〜30秒程度の動画 |
| 支援の成果が分かるビフォー・アフター | 支援前後の変化が分かる写真 |
| イベント後のお礼メッセージ | NPOまたは支援された方々より支援者への感謝(動画、手紙の画像など)を伝える |
このような発信を継続すれば、団体としての透明性が高まり、活動への理解や共感につながります。結果として、支援者との信頼関係を深めるきっかけにもなるでしょう。
リッチメニューに寄付・ボランティア募集を組み込む
LINE公式アカウントの「リッチメニュー」を使うと、寄付やボランティア募集、相談窓口などの大切な情報を、トーク画面の下に分かりやすく表示できます。
LINEを開いたときに常に目に入るため、支援者が必要な情報へすぐにアクセスできるのが特長です。
【リッチメニューの例】

各ボタンをタップすると、テキストの自動送信やホームページへの遷移など、さまざまなアクションを設定できます。
友だちが「寄付したい」「支援したい」と感じたタイミングで、迷わず行動につなげやすくなる便利な機能です。
NPOにとっても、支援や参加の機会を逃しにくくなる点が魅力といえます。
問い合わせ対応の自動化で、スタッフの負担を軽くする
限られた人員で運営を行うNPOにとって、日々寄せられる相談や問い合わせ対応は、スタッフの大きな負担です。
LINE公式アカウントの「自動応答メッセージ」機能を活用すると、よくある質問や一次対応を自動化できます。
たとえば、「定休日はいつですか」といった問い合わせが届いた際に、あらかじめ設定した応答メッセージを使って、営業時間を自動で案内できます。
【応答メッセージの例】

このように、「定休日」のキーワードに対して、あらかじめ設定したメッセージを自動で返信できます。
これにより、問い合わせをした側はすぐに必要な情報を確認でき、団体側も個別対応の手間を減らしながら、丁寧な案内を行いやすくなります。
NPOがLINE公式アカウントを運用するポイント
NPOや非営利団体がLINE公式アカウントを上手に活用するには、配信内容だけでなく、運用の考え方やルールをあらかじめ整理しておくことが重要です。
NPOの活動は信頼の上に成り立つため、配信の仕方ひとつで印象が大きく変わる場合もあります。
以下のポイントを意識すると、継続しやすく、安定した運用につながります。
- 配信頻度を決めて、無理なく続ける
週1回や月2回など、担当者の負担にならないペースをあらかじめ決めておく
- 支援者に役立つ情報を取り入れる
活動に関連する豆知識など、読むだけでも意味のある内容も配信する
- 対応ルールを決めて属人化を防ぐ
担当者が変わっても対応がぶれないよう、返信内容などを共有しておく
こうした工夫を重ねると、LINE公式アカウントは単なる連絡手段ではなく、支援者との関係を深めるための基盤として活用しやすくなります。
NPOがLINE公式アカウントを活用する際の注意点
LINE公式アカウントは便利なツールですが、標準機能だけでは対応しきれない点もあります。
とくに相談業務が発生する団体では、対応ルールを決めておかないと、対応の漏れにつながる可能性があります。
ここでは、NPOがLINE公式アカウントを活用する際の注意点を解説します。
ボランティアの日程管理・フォローが手動対応になる
LINE公式アカウントでは、ボランティアごとの参加日程や対応状況を自動で一元管理する仕組みは用意されていません。
「LINEで予約」機能もありますが、主に飲食店向けの仕様のため、ボランティア募集や予約受付には活用できません。
そのため、参加人数が多くなるほど管理は煩雑になりやすく、日程の聞き間違いやダブルブッキングが起こる可能性も高まります。
また、前日のリマインド連絡を一件ずつ送る必要があるなど、「誰が、いつ、どの活動に参加するのか」を把握するだけでも負担に感じるケースがあります。
その結果、本来は現場の活動や支援に充てたい時間が、日程調整や事務的なフォロー対応に割かれてしまうケースも少なくありません。
条件を細かく絞り込んだ配信ができない
LINE公式アカウントの標準機能では、支援者の参加履歴や行動内容に応じて配信を細かく出し分けるのが難しい仕様です。
配信条件として設定できるのは、性別・年齢・地域といった、LINEの利用状況から推定される大まかな情報が中心となります。
そのため、「先月のイベント参加者だけにお礼と次回案内を送りたい」と思っても、意図した相手だけに届けるのが難しいでしょう。
結果として、すでに寄付をしてくれた方に再度寄付の案内を送ってしまったり、特定のボランティア向け情報が一般の支援者に届いたりするケースもあります。
こうした通知が続くと、「情報が多い」「自分に関係ない情報」と感じられ、ブロックにつながる場合もあります。
支援者情報の取得が難しい
LINE公式アカウントでは、友だち追加された時点で「誰が登録したのか」を団体側が把握することはできません。
相手からメッセージが届いて初めて、アイコンとLINE上のニックネームが表示される仕組みです。(※認証済みアカウントを除く)
ただし、そのニックネームは本名でない場合も多く、既存の支援者名簿と照らし合わせるのは簡単ではありません。
また、LINE公式アカウントで取得できる情報には限りがあります。友だち追加だけでは、氏名や過去の寄付・参加履歴、関心分野などを把握できません。
そのため、情報を蓄積して支援者リストとして活用したり、取得した情報をもとに継続的なフォローや管理を行ったりするのが難しくなります。
結果として、過去の支援内容に応じたお礼や案内がしづらくなり、支援者一人ひとりに合わせた関係づくりが進みにくい点が課題といえます。
NPOの業務効率化にはLステップがおすすめ
LINE公式アカウントをNPOや非営利団体の業務により活かしたい場合は、Lステップとの併用がおすすめです。

Lステップは、LINE公式アカウントの機能を拡張するツールです。手動対応を減らしながら、支援者との丁寧なコミュニケーションを可能にするのが特長です。
ここでは、NPOと相性の良い活用ポイントを3つ紹介します。
- 予約受付や日程調整を自動化する
- 支援者ごとに適切な情報を配信する
- 支援者情報を蓄積し、関係構築に活かす
予約受付や日程調整を自動化する
Lステップのカレンダー予約機能を活用すれば、相談予約やボランティア参加の受付を自動化し、スタッフの負担を減らせます。
希望日時の選択から受付完了までをLINE上で完結できるため、日程調整のやり取りが大幅に減ります。
【カレンダー予約機能】

リマインドの配信も自動で行えるため、連絡漏れや対応ミスの防止にもつながるでしょう。
イベント運営や相談業務にかかる事務コストを削減し、スタッフは本来の活動や対人支援により集中できるようになります。
支援者ごとに適切な情報を配信する
NPOの案内では、「誰がどの支援が気になっているか、誰がボランティア経験者か」などを把握したうえで情報を届ける視点が欠かせません。
Lステップの「セグメント配信(友だちを絞ったメッセージ配信)」を活用すれば、一人ひとりに合わせた配信を自動化できます。

アンケートへの回答内容や、LINE上での行動をもとに、「ボランティア経験あり」「寄付経験あり」「関心のある活動分野」といった情報を自動で整理できます。
これらの情報を活用すると、たとえばボランティア経験のある人にだけリーダー募集の案内を送ったり、寄付経験のない人には活動報告を中心に届けたりといった配信が可能になります。
すべての人に同じ内容を送る必要がなくなるため、情報のミスマッチを防ぎやすくなります。
支援者情報を蓄積し、関係構築に活かす
Lステップの回答フォームを活用すれば、LINE公式アカウントだけでは分からない「友だちの属性」を取得できます。
たとえば、以下の画像のように、氏名や活動に必要な項目を伺うアンケートをLINE上で実施でき、入力された情報は自動的に友だち情報と紐付いて管理されます。
【回答フォームの例】

回答を蓄積しておけば、「0〜1歳のお子様がいる家庭にだけ、離乳食教室の案内を送る」といった、相手の状況に合わせたアプローチができるようになります。
個人の記憶に頼るのではなく、団体としてデータを蓄積・活用し、支援者一人ひとりに寄り添った継続的な関係を築くのが可能になるでしょう。
LINEの活用でNPOの業務効率化を実現しよう
NPOや非営利団体にとって、LINE公式アカウントは情報発信や相談対応、支援者との連絡をスムーズに行える便利なツールです。
本記事では、NPOにおけるLINE公式アカウントの活用メリットや具体的な運用方法、注意点について解説しました。
ぜひLINE公式アカウントを上手に活用して、業務の負担を抑えながら、支援者とのつながりを大切にしていきましょう。








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