「エバーグリーンローンチ」という言葉を耳にするけれど、
- エバーグリーンローンチってどういう手法?
- やり方がわからない
- 向いてる業種は?
など、いまいちわからないことも多いのではないでしょうか。
この記事では、これからビジネスにエバーグリーンローンチを取り入れたい方に向けて、以下について解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
エバーグリーンローンチとは
エバーグリーンローンチとは、売れる仕組みを自動化して長期的に売上を上げ続ける手法です。
英語の常緑樹「evergreen(エバーグリーン)」と発売する「launch(ローンチ)」に由来し、年中生い茂っている常緑樹のように利益をもたらし続ける意味で使われています。
エバーグリーンローンチの全体像
エバーグリーンローンチでは、集客媒体から入ってきた見込み客ひとり一人に対して、主にウェビナー(ウェブセミナー)で購買意欲を高めて、セールスまで自動で行います。
ウェビナーではなく、ステップ配信(ステップメール)で数回に分けて有益な動画を送る方法もありますが、回を重ねるごとに視聴者が減るリスクがあります。
※ステップ配信(ステップメール)・・・事前に準備した複数のメッセージを、ユーザーの登録日に合わせて順に配信する仕組み
ウェビナーで、教育からセールスの誘導まで完結すれば、離脱者のとりこぼしなくセールスの機会を設けられるので、ウェビナーを用いる方法がおすすめです。
プロダクトローンチとの違い
プロダクトローンチは、見込み客に対して一斉に教育とセールスを行い、販売期限を設けることで大きな売上を狙う手法です。
プロダクトローンチが全員同じタイミングで教育とセールスを行うのに対し、エバーグリーンローンチは個別のタイミングで、かつ自動で実施するものです。
「プロダクトローンチをひとり一人に対して自動で行うもの」がエバーグリーンローンチといえます。
エバーグリーンローンチでは、継続して安定的な売上を目指します。
プロダクトローンチの問題点
プロダクトローンチを実施する上で問題になるのが、1回行うだけでもかなりの労力がかかることです。
例えば、マーケティング施策の検討やWeb広告運用、ライティング、Webデザイン、動画編集などを行う必要があり、準備は多岐にわたります。
それに伴い、以下のような問題点が挙げられます。
- 頻繁に実施できず、改善点を次に活かしにくい
- 失敗したときのリスクが大きい
プロダクトローンチは、全ての工程を一人で担うのは難しく、各分野の専門家に依頼するケースがほとんどです。
準備が大変なので頻繁に実施できず、得られた改善点も時間が経過して状況が変わると、活かしづらくなります。
コスト面でも専門家に依頼すればそれなりにかかるので、失敗したときの損失は大きいです。
プロダクトローンチは、短期的に大きな売上を上げる手法として、日常的に用いられる優れたビジネスモデルです。しかし、長期的な視点で見ると上述したような問題点があります。
エバーグリーンローンチのメリット・デメリット
エバーグリーンローンチのメリット・デメリットについて解説します。
メリット
エバーグリーンローンチのメリットは以下の4つです。
- コストと労力を削減できる
- 安定した収益を確保できる
- 顧客に最適なタイミングで販売できる
- 効果検証と改善をしやすい
順に詳しくご紹介します。
コストと労力を削減できる
エバーグリーンローンチの最大の特徴は、売れる仕組みを自動化できることです。
プロモーションの度に一から準備する必要がないため、コストと労力を大幅に減らせます。
準備や販促活動にとられていた時間を、成果の検証や改善にまわすことで、売上の最大化にいち早くたどりつけます。
さらに、削減できたコストで新しい施策に取り組むこともできるでしょう。
安定した収益を確保できる
集客媒体から常に見込み客を呼び込むことで、安定した収益を確保できるのもエバーグリーンローンチのメリットの一つです。
収益が安定すれば、売上予測も立てられるので、ビジネス戦略も考えやすくなります。
短期的には、プロダクトローンチの方が大きな売上を上げられますが、24時間365日販売し続けられるので、事業の安定性の面で魅力的な手法といえます。
見込み客のタイミングに合わせて販売できる
エバーグリーンローンチは、見込み客それぞれのタイミングで教育とセールスを行えます。
プロダクトローンチの場合、期間を限定することで買ってもらいやすくなりますが、期間外に商品に興味を持つ人がいても、購入する機会がありません。
一方、エバーグリーンローンチは、見込み客が興味を持った時点から教育とセールスが始まり、販売の締切も個別に設けられます。
販売者側のタイミングではなく、見込み客が興味を持ったタイミングに合わせられるので、より自然な流れで購入までつなげられます。
効果検証と改善をしやすい
24時間365日販売し続けているので、結果の検証と改善に取り組みやすいのも大きなメリットです。
同じ仕組みの中に見込み客が入ってくるので、同じ条件下でデータを取得でき、分析や比較もしやすくなります。
自動化されていると、ABテストも工数をかけることなく手軽に実施可能です。
ウェビナーシナリオをABテストしてみたり、ウェビナータイトルを変更したり、テストと改善を繰り返すことで、求める成果に近づけられます。
デメリット
エバーグリーンローンチのデメリットは以下の2つです。
- 仕組みの構築に時間がかかる
- 向かない商品がある
順に詳しく解説します。
仕組みの構築に時間がかかる
エバーグリーンローンチは、見込み客の教育から販売までの全工程を自動化します。
ステップ配信やオートウェビナーなど各工程に適したツールを選定して、機能や使い方を理解しながら仕組みを構築しなければなりません。
※オートウェビナー・・・ウェビナーツールを利用して、事前に録画した動画を指定したスケジュール通りに自動で配信する仕組み。
利用するツール選びも重要で、分析と改善を行えるように、見込み客の行動データなどを取得できるものを選ぶ必要があります。
一度仕組みを作ってしまえば、後は改善を繰り返すことで成果につなげられますが、最初の仕組みの構築には時間がかかります。
向かない商品がある
継続して売上が上がることが前提の手法なので、季節商品など売れる期間が限定される商品には向いていません。
流行りもののように、一過性の売上しか見込めないものも不向きといえます。
一方、年間を通して売れる商品やサービスであれば、業種に関係なく活用できます。
商品を選定する際には、少なくとも年単位で売れる見込みがあるものを選びましょう。
また、高額商品も全自動での販売には向いていません。高額商品は、ウェビナー後に個別相談を行うなど、アナログな手法と組み合わせるのがおすすめです。
エバーグリーンローンチのやり方
エバーグリーンローンチの実施する際のやり方は以下のとおりです。
- 販売ページを作成する
- オートウェビナーを企画、準備する
- オプトインページを作成する
- ステップ/リマインド配信を設定する
- 分析して改善する
順に詳しく解説します。
販売ページを作成する
売りたい商品やサービスの販売ページ(セールスページ)を準備します。
販売ページは長めのセールスレターから、動画に申し込みボタンをつけた簡易なものまであります。
ウェビナーでしっかり説明を行って不明点をなくしてあげれば、特典や販売期間などを明記したシンプルなメッセージで成果に繋がる場合もあります。
ウェビナーの内容と照らし合わせて、
- 疑問点を解消できているか
- 伝え漏れていることはないか
- 強調して伝えたいことはないか
を確認しながら販売ページを作成しましょう。
オートウェビナーを企画、準備する
ウェビナーを企画し、動画を撮影します。企画の際は「見込み客との信頼関係を築くこと」と「購買意欲を高めること」を意識すると効果的です。
オートウェビナーツールは、使いやすさのほか、コミュニケーションツールとの相関性も考慮して選ぶとよいでしょう。
撮影はスマホでも可能で、必ずしも高い機材をそろえる必要はありません。
あとは、オートウェビナーツールに動画をアップロードし、開催日など条件を設定すればウェビナーリンクを送るだけの状態になります。
最近では、ライブの臨場感を維持したまま自動配信できるウェビナーツールも登場し、成果に繋がりやすいオートウェビナーを手軽に実施できるようになっています。
まずは、ウェビナーの企画とツールの選定から始めましょう。
オプトインページを作成する
オプトインページとは、LP(ランディングページ)の一種で、メールやLINEなどの顧客情報を登録してもらい、配信許可を得るページです。
ウェビナーを無料オファーとして、自社商品に興味がある見込み客のリストを集めます。
オプトインページでは、ウェビナーの申込率を上げることが大切です。以下は、ウェビナーの申込率を上げるコツです。
- ウェビナータイトルにベネフィットを入れる
- ファーストビューに必ずCTAボタンを設置する
- 申し込みの際の入力項目を増やしすぎない
3つのコツを意識して申込率の高いオプトインページを作成しましょう。
ステップ/リマインド配信を設定する
ウェビナーの開催前から開催後にかけて、ステップ配信のシナリオを作成して配信設定します。
開催前であれば、ウェビナーへの期待感が高まるメッセージやリマインド、ウェビナー視聴リンクなどを配信しましょう。
弊社の調査によると、告知から開催日まで期間がある場合、83.5%がライブ配信のリマインドを希望しています。
開催後は、お礼メールやセールス締切のリマインドなどを送信します。購入を迷う人の背中を押すために、よくある質問と回答を送るのも効果的です。
ステップ配信やリマインドを送る際には、MAツール(マーケティングオートメーションツール)やウェビナーツールのメール送信機能などが必要になります。
より個人に適したメッセージを自動配信したい場合は、LINE公式アカウントやLINEの拡張ツールの活用がおすすめです。
分析して改善する
24時間365日稼働しているエバーグリーンローンチは、分析と改善に取り組みやすい手法です。
例えばオプトインページで、ヘッドコピーを変えたり、申し込みボタンの文言や色を変えたり、さまざまな要素でABテストができます。
分析と改善をしっかり行うためには、各種ツールを利用して、見込み客の動きがわかるデータを取ることが大切です。
例えば、
- オプトインページの申し込みボタンのクリック率
- ウェビナーの申し込み率
- ウェビナーの視聴率や離脱率、滞在時間
- ウェビナー中のコメントの内容
- 成約数や成約率
- 再配信の滞在率
などが挙げられます。データを取得し分析すれば、改善ポイントがわかり、迅速に成果につなげられます。
最初から完璧な状態を目指すのではなく、仕組みを回しながらベストな状態に近づけるよう改善していきましょう。
エバーグリーンローンチにおすすめなツールはLINE
エバーグリーンローンチで成果を出すために必要なことは「ひとり一人に対して売れる仕組みを自動化すること」と「データに基づいた改善」です。
この2つを実施するのに最適なツールがLINE公式アカウントです。
LINE公式アカウントは、拡張ツールと合わせて利用することで、以下のことが実現できます。例えば、
- 友だちの属性に合わせたメッセージの自動配信
- アンケートの活用で個人情報を取得
- LINE上での行動データの取得
- 友だち追加された経路の特定
などです。これらの機能を活用すれば、LINE上で個別に売れる仕組みを自動化して、行動データから結果を分析し、仕組みを改善することができます。
国内人口の約8割のユーザーが利用するLINEであれば、スムーズに仕組みの流れに乗ってもらえるでしょう。
※約8割のユーザー・・・9,700万人(2024年3月末時点)
エバーグリーンローンチするならLステップとLキャスト
LINE公式アカウントの拡張ツール「Lステップ」は、LINEでステップ配信(シナリオ配信)を行えたり、LINE上の行動履歴を取得・管理したりできる、マーケティングの自動化ツールです。
LINEオートウェビナーツールの「L-CAST(Lキャスト)」をLステップと連携して利用すれば、LINE上でエバーグリーンローンチを完結できます。
ウェビナーやセールス、ステップ配信、顧客情報の管理までLINE上で行えるので、さまざまなツールやプラットフォームを行き来する必要はありません。
LステップとLキャストの組み合わせは、自動化はもちろんのこと、成約率を上げるための機能が豊富にあることが最大の特徴です。以下でその一部をご紹介します。
購買意欲を高めるオートウェビナー
Lキャストには、ウェビナー開催までのカウントダウンタイマーや締切画面の表示などを搭載。エバーグリーンローンチに不可欠な限定オファーにより、視聴者の購買意欲を高めます。
自動セールス機能では、時間に応じて画面内にオファーボタンを自動表示。ボタンは視聴者の購買意欲が上がるタイミングで設定可能です。
一見難しく感じるオートウェビナーも、Lキャストなら必要な機能がそろっているので、初めての方でも手軽に始められます。
リマインダ配信・シナリオ(ステップ)配信
Lステップにはリマインダ配信機能があります。ウェビナー開催までにリマインドをしておくと、視聴忘れを防止でき、参加率の向上に繋がります。
他にも、シナリオ配信(ステップ配信)を使えば、細かい分岐での配信が可能。商品購入を迷っている人に背中を押すメッセージを自動で送信するなど、成果に繋がるオリジナルシナリオを作れます。
データや情報はLステップで一元管理
Lキャストで取得したデータはLステップに自動連携。
Lステップのアンケートで取得した顧客情報や行動履歴も合わせて活用すれば、アップセルやダウンセルへの誘導などさまざまな施策を実現できます。
流入経路分析
Lステップの流入経路分析を利用すれば、LINEに登録された友だちがどの集客媒体から流入したかがわかります。
※プロプラン以上で利用可能
流入経路がわかれば、例えば以下のように、成約率を上げる施策を考えることができます。
- 流入経路ごとにタグ付けしてウェビナーのシナリオを変える
- 流入が多い媒体に経営資源を集中させる
クロス分析
エバーグリーンローンチに欠かせないのがデータの分析。Lステップのクロス分析なら、あらかじめ設定した条件ですぐにクロス分析が可能です。
※クロス分析・・・2つ以上の項目を掛け合わせた分析方法
表計算ツールで数値をまとめる必要もなく、すぐに最新データの分析に取りかかれます。
※プロプラン以上で利用可能。
まとめ
エバーグリーンローンチのメリット・デメリットややり方について解説しました。
一度自動化の仕組みを構築してしまえば、少ない労力で安定した売上を上げられるエバーグリーンローンチ。
限られた人手でビジネスを行っている中小企業や個人事業主の方、店舗運営で手がふさがっている実店舗経営者の方にもぜひ取り入れてほしい手法です。
MAツールやオートウェビナーツールを上手に活用して、ぜひビジネスに取り入れてみましょう。