
予定をうっかり忘れてしまった経験は、誰しも一度はあるのではないでしょうか。
大切な予定ほど、事前に通知をもらえると安心ですよね。
実は、LINEを使えばちょっとしたリマインド通知を簡単に設定でき、個人のスケジュール管理や、ビジネスでの予約確認・参加促進に活用できます。
この記事では、個人利用で便利に使える「リマインくん」や、ビジネスでも活用可能な「LINE公式アカウント」でリマインドをする方法をくわしく紹介します。
目次
LINEにはリマインド専用の機能がない
LINEには、スマートフォンに標準搭載されているような「リマインダー機能」は備わっていません。
たとえば、トーク画面で「このメッセージを◯時に通知して」といった操作を行うことは不可能です。
ただし、外部のツールや機能を活用すれば、リマインドを受け取れます。
LINEでリマインド通知を自動化する3つの方法
ここからは、LINEでリマインドを通知する3つの方法を紹介します。
- 【個人利用向け】リマインくんを使ったリマインド方法
- 【複数人向け】イベント機能を使ったリマインド方法
- 【ビジネス利用向け】LINE公式アカウントを使ったリマインド方法

それぞれの特徴をくわしく解説するので、自分に合った方法を見つけて活用してみましょう!
①【個人利用向け】リマインくんを使ったリマインド方法
「リマインくん」は、予定をリマインドしてくれる予定管理botです。
友だち追加後、トーク画面でリマインドしたい内容と日時を送るだけで、指定したタイミングに通知を受け取れます。

日常の予定やタスクをLINEで手軽に管理したい人にとって、便利に活用できるサービスです。
自分宛てにリマインド通知を送る
「リマインくん」を友だち追加すると、自分だけに向けたリマインド通知を簡単に設定できます。
自分宛てのリマインド通知を設定する方法は、以下です。
1. LINEで「リマインくん」を友だち追加する
2. トーク画面に通知したい内容と日時を入力して送信する
例:
- 「歯医者さん」「7月10日 15時」
- 「燃えるごみ」「毎週水曜日の朝8時」
3. 設定した日時に、自分宛てにリマインド通知が届く
毎日・毎週・毎月などの繰り返し設定も可能で、「毎週水曜日の朝8時」などと入力すれば自動で登録されます。
リマインド通知を受け取った際に、トーク画面下部に表示されるボタンをタップすれば、スヌーズ(再通知)設定も可能です。
登録したリマインダーは、【詳しい一覧を見る】からいつでも確認・管理できます。
※トーク画面で「確認」や「一覧」と送るだけでも簡単に登録した予定をチェックできます
グループLINEでメンバー全体に通知を設定する
「リマインくん」は、グループLINEにも対応しており、メンバー全員に向けて一斉にリマインド通知を送れます。
グループでの通知設定方法は以下です。
1. いずれかのメンバーが「リマインくん」を友だち追加する
2. 「リマインくん」をグループLINEに招待する
3. リマインダーを登録する際は、トークで冒頭に「リマインくん」と入力し、通知する日時と内容を記入して送信します
たとえば、以下のようなイメージです。
- 「リマインくん 7月15日10時 会議」
- 「リマインくん 金曜日の19時からパーティ」
設定した時間になると、グループ全員にリマインド通知が届きます。
また、登録された予定は、グループLINEのトーク画面で「リマインくん 一覧」や「リマインくん 確認」とメッセージを送ると確認できます。
②【複数人向け】イベント機能を使ったリマインド方法
LINEのイベント機能を活用すれば、グループや1対1のトークルームでイベントを作成し、設定した日時にリマインドを通知できます。
イベント機能は、会議や飲み会など複数人での予定共有に便利です。
「リマインくん」との違いは、参加可否の確認ができる点にあります。
ただし、リマインド通知のタイミングが「5分前」「1日前」などから1回しか選べず、細かいカスタマイズや複数回通知には対応していません。

くわしい機能の使い方は、以下の記事をご覧ください。
③【ビジネス利用向け】LINE公式アカウントを使ったリマインド方法
LINE公式アカウントは、店舗や企業側から情報を発信できる、ビジネス用のLINEアカウントです。
誰でも無料で開設でき、販促やリピーター獲得などに幅広く活用されています。
専用の「リマインダー機能」はありませんが、以下の方法ならリマインドに近い使い方が可能です。
- 送信予約を使って、あらかじめ決めた日時に一斉配信する
- セグメント配信で、必要な人にだけリマインドを送る
- ステップ配信で、複数回の通知を自動化する

このあと、各方法を順に紹介します。
送信予約を使って、あらかじめ決めた日時に一斉配信する
LINE公式アカウントには、あらかじめ指定した日時にメッセージを自動配信できる「送信予約」機能があります。
たとえば、以下の場面のリマインドに活用できます。
- イベントやセミナーの前日
- キャンペーン終了の数時間前
まとめて一斉配信できるため、手間をかけずにリマインドを届けられます。
ただし、送信予約はすべての友だちへの「一斉配信」か、属性やオーディエンスをもとにした「セグメント配信」に限られ、個別チャットには予約配信できません。

送信予約のくわしい設定方法は、以下の記事を参考にしてください。
セグメント配信で、必要な人にだけリマインドを送る
LINE公式アカウントではチャットタグを使って、リマインドを送りたいユーザーだけを自由に絞り込めます。
たとえば、以下の使い方が可能です。
- 「講座①予約済み」のタグを付与→開催日時や場所のリマインドを配信
- 「5月イベント参加者」のタグを付与→忘れ物防止の持ち物リストを送信
LINE公式アカウントの絞り込み配信には、対象者が50人、または100人以上必要といった「条件」がある場合が多いですが、チャットタグを使った絞り込み配信は、人数制限がない点も魅力です。
ただし、チャットタグを使う際は以下の点に注意しましょう。
- タグの作成・ユーザーへの付与は手動で行う必要がある
- タグの付与には、ユーザーが一度でもメッセージやスタンプを送る必要がある
※認証済みアカウントなら、ユーザーからのアクションがなくても付与可能 - 無料プランでは、タグの作成数と付与数に制限あり
※1アカウントにつき5個、1人あたり1個まで(チャットProオプション未契約時)
友だち数が少ないアカウントでも、無駄な配信を避け、届けたい人にだけ通知を送れる方法です。
ステップ配信で、複数回の通知を自動化する
LINE公式アカウントのステップ配信は、ユーザーの行動(登録・購入など)をきっかけに、設定した複数のメッセージをスケジュール通りに自動送信できる機能です。
たとえば、「予約の3日前」「前日」と予約日から自分で逆算してメッセージを設定すれば、擬似的なリマインドが可能です。
ただし、ステップ配信の開始条件として指定できるのは、以下の2パターンに限られます。
- 友だち追加
- オーディエンス※(50人以上の対象者が必要なケースが多い)
※メッセージの開封など、特定のアクションを起こしたユーザーを対象に配信する機能です
同日における複数メッセージの配信や、当日の配信開始はできないといった、配信スケジュールの制限もあります。
なお、ユーザーの予約キャンセルに応じて配信を自動停止する設定はできないため、無駄な配信でコストが増えたり、しつこく思われたりするリスクには注意が必要です。
LINE公式アカウントでリマインド配信するときの注意点
LINE公式アカウントを使えば、シンプルなリマインド通知を自動化できます。
ただし、標準機能だけでは対応が難しい場面や、運用に手間がかかるケースもあります。
とくに以下の点には注意が必要です。
- 個々のタイミングに応じた通知は難しい
- 設定や運用に手間がかかり、コストがかさむ可能性
- 複雑な条件での出し分けには対応しきれない

それぞれの内容を順に解説します。
個々のタイミングに応じた通知は難しい
LINE公式アカウントには、ユーザーごとの予定や行動に応じて、個別にリマインドを自動送信する機能はありません。
たとえば、

- 予約日が異なるユーザーに、来店前日に通知を送りたい
- 行動履歴に応じて、タイミングや内容を変えたい
といった対応は難しい仕様です。
キャンセルにあわせて通知を停止したり、予約日時の変更に応じて配信内容を自動で切り替えたりする対応もできません。
個別性の高い配信を行うには、Lステップのような外部ツールとの連携が効果的です。
設定や運用に手間がかかり、コストがかさむ可能性
LINE公式アカウントでリマインド配信を行うには、送信予約・セグメント配信・ステップ配信などを組み合わせ、手動での設定が必要です。
配信のタイミングや対象を調整したい場合は、作業の手間が増えやすく、設定ミスや対応漏れが起こるリスクも高まります。
さらに、配信対象や回数、必要な設定が増えると、追加料金が発生する場合もあり、効率化のつもりが、かえって負担になるケースは少なくありません。
負担が大きくなりそうな場合は、無理のない範囲で運用設計を見直すか、外部ツールの活用も選択肢に入れるとよいでしょう。
複雑な条件での出し分けには対応しきれない
LINE公式アカウントでは、ステップ配信やセグメント配信などの機能が使えます。
ただし、ユーザーの行動に合わせて異なる通知を自動で送る、複数の条件を組み合わせて内容を変える、といった柔軟な対応は難しいのが現状です。
たとえば、
- 複数日開催イベントで、参加日ごとに異なるタイミングで通知したい
- 予約やキャンセル状況に応じて、配信対象を自動で切り替えたい
といったケースでは、LINE公式アカウント単体では対応が難しくなります。
より柔軟な条件設定や自動化を実現したい場合は、Lステップなどの外部ツールを活用するとよいでしょう。
リマインド配信をもっと便利に!Lステップならここまでできる3選
Lステップは、LINE公式アカウントの機能を拡張できる外部ツールです。
リマインドに特化した「リマインダ配信」があり、誰に・いつ・どんな内容を送るかを柔軟にコントロールできるため、行動促進やキャンセル防止にも役立ちます。
たとえば、以下のような配信が可能です。
- ゴール日から逆算して、誰にでも最適なタイミングで配信
- ユーザー行動に応じて最適な内容を配信し、案内ミスを削減
- 手作業の配信作業が不要に、運用効率とコストを改善

それぞれの利点をくわしく紹介します。
①ゴール日から逆算して、誰にでも最適なタイミングで配信
Lステップでは、予約日やイベント開催日といった「ゴール日(予約日)」を基準に、リマインド配信のスケジュールを逆算して設定できます。
たとえば、料理教室の体験申し込みなら、以下の流れを自動化できます。
- 4日前:Zoomの使い方など、参加方法を動画で案内
- 3日前:個人情報や料理のスキルに関する事前アンケートを送信
- 1日前:前回参加者の声を紹介し、不安を軽減
- 当日 :予約日時のリマインドを配信
実際に、自社の調査でも「リマインドは複数回あったほうがいい」と回答した人は57%にのぼりました。
また、各ユーザーの異なる予約日時にも個別対応できるため、手間をかけずに最適なタイミングで通知できるのも利点です。
テンプレートを使えば毎回ゼロから作成する必要もなく、運用を効率化できます。
②ユーザー行動に応じて最適な内容を配信し、案内ミスを削減
Lステップなら、ユーザーの行動や属性に応じて、最適なリマインドを出し分けられます。
たとえば、
- 商品購入者に、再購入クーポンの期限をリマインド
- イベント参加者に、特別価格の申込期限をリマインド
など、行動履歴や登録情報をもとにした配信が可能です。
さらに、タグの付与をきっかけに通知を送る、アンケートの回答に応じてリマインドを配信する、といった自動化にも対応しています。
必要な人にだけ情報を届ければ、案内ミスや不要な通知を減らせて、ユーザー体験の向上や無駄なコストの抑制に効果的です。
③手作業の配信作業が不要に、運用効率とコストを改善
Lステップを活用すれば、リマインド配信を自動化し、手作業の負担を軽減できます。
これまで予約日やイベントのたびに手動でメッセージを送っていた場合でも、一度設定しておけば、ユーザーごとに最適なタイミングで自動配信が可能です。
属性や行動に応じたセグメント配信やテンプレート※の活用にも対応しており、日々の配信業務を効率化できます。※定型文を登録・管理できる機能です
対応漏れや送信ミスを防ぎつつ、作業時間や人的コストの削減にもつながります。
LINEはメールに比べて到達率・開封率が高く、リマインド施策の効果を高めやすい点も特徴です。
Lステップ | メルマガ | |
到達率 | 100% | 10~30% |
開封率 | 60%〜 | 10~30% |
引用:メルマガ・LINE公式アカウント(*)・Lステップの比較(* 旧:LINE@)
効果的なリマインド配信を、安定的かつ省力的に継続できる点がメリットです。
Lステップのリマインド配信の成果が出た事例
Lステップを使ったリマインド配信は、来店率や参加率の向上、キャンセル率の削減といった具体的な成果につながる点が、多くの現場で評価されています。

ここからは、実際の成功事例を紹介します。
アンケート未回答者に追撃し回答率が約5%アップした事例
ビジネス書や実用書を中心に手がける「株式会社かんき出版」様では、マーケティングデータの取得を目的に、友だち追加時にアンケートを実施しています。
今後は、女性向け書籍の案内を女性のみに配信するなど、アンケート結果を活用したセグメント配信を行う予定です。
回答率向上を目指して、未回答者には追撃メッセージを送信。ブロックのリスクも踏まえ、追撃は最大2回にとどめていますが、それでも約5%の回答率アップを実現しました。
無理なく回収率を高める、適切なリマインド設計が成果につながった事例です。
最終的な面談着率が友だちの35%にのぼった事例
不動産賃貸事業を営む「コミコミ不動産」様では、Lステップのカレンダー予約機能を活用し、面談までの流れを自動化しています。
カレンダー予約機能では、予約日を基準にリマインド配信を設定できます。
ダブルブッキングや予約忘れを防ぐ目的で、予約の2日前と当日の2時間前に自動でリマインドが届くよう構築しました。
また、Zoomに不慣れな方も参加できるよう、予約完了後に「Zoomの登録から入室までの流れ」を案内。あわせて、事前ヒアリングフォームも自動で送信しています。
予約導線やリマインド、事前準備の案内をすべて自動化することで、コミュニケーションにかかる負担を軽減しました。
LINE公式アカウントから流入したユーザーのうち、約35%が面談に着地する成果にもつながっています。
LINEのリマインドで、伝えたい情報を確実に届けよう
LINEは、個人の予定管理はもちろん、ビジネスでの予約通知にも活用できる便利なツールです。
手軽に使える「リマインくん」、一斉配信が可能な「LINE公式アカウント」など、用途に応じて使い分ければ、予約忘れやタスクの抜け漏れを防ぎやすくなります。
なかでも、配信のタイミングや対象を細かく調整したい場合は、「Lステップ」の活用も効果的です。
リマインド配信の自動化によって手間を減らしながら、確実に伝えたい相手に届ける運用が実現できるでしょう。