
地域密着ビジネスでは、限られた商圏の中でお客様に継続的に選ばれ続けなければいけません。
しかし、

- 新規のお客様が来ても一度きりで終わってしまう
- 予約や問い合わせ対応に追われ、日々の業務が煩雑になっている
- 宣伝がチラシや店頭告知中心で、継続的な接点を持てていない
といった悩みを抱えている事業者も多いのではないでしょうか。
そこで注目されているのが、LINE公式アカウントの活用です。
多くの人が日常的に使っているLINEは、利用のハードルが低く、地域のお客様と継続的につながることができます。
この記事では、地域密着ビジネスが抱えやすい集客・販促の課題を整理したうえで、LINE公式アカウントを活用するメリットや具体的な使い方を解説します。
目次
地域ビジネスのリアルな悩みとは?
まずは地域ビジネスの事業者が抱える悩みを紹介します。
新規が来ても「一度きり」で終わってしまう
地域ビジネスの難しさは、新規のお客様が来ても、その後の再来店につながりにくい点です。
地域のお店は、商圏がある程度決まっているため、新規のお客様を集め続けるだけで売上を伸ばすのには限界があります。だからこそ、一度来てくれたお客様に「また来たい」と思ってもらうことが大切です。
しかし実際には、来店後に接点がなくなり、そのまま「一度きり」で終わってしまうケースも少なくありません。再来店のきっかけがなければ、お客様はお店の存在を忘れてしまいます。
中小企業庁の2021年版小規模企業白書では、BtoC型の小規模事業者の73.7%が「リピート客が多い」と回答しており、売上の土台が継続利用するお客様に支えられている実態が見て取れます。
このように、地域ビジネスではリピーターが売上に直結しやすいため、一度来てくれたお客様に再来店してもらう工夫が欠かせません。
お客様の情報を管理できる仕組みがない
地域ビジネスでは、お客様との距離が近いぶん、スタッフ個人の裁量で接客をしがちです。
たとえば、

- この方はよく来てくれる常連さん
- 前回はこういう相談をしていた
といった情報を、現場の感覚で把握しているケースです。
しかし、こうした情報がデータとして残っていないと、担当者が変わったときに対応の質に差が出たり、お客様に合った案内ができなかったりするかもしれません。
せっかく関係性が築けていても、その情報が共有されていなければ、継続的なコミュニケーションは難しくなります。
そもそも地域ビジネスは、距離の近さそのものが強みです。
しかし、安定した売上につなげるには接客を属人的なものにとどめず、お客様の情報を共有できる仕組みを作っておく必要があります。
来店後のフォローまで手が回らない
地域ビジネスでは、オーナーや少人数のスタッフで、お店を回しているケースも少なくありません。
限られた人数で業務こなす必要があり、目の前のことで手一杯という人も多いです。
本来であれば、来店してくれたお客様に対して、お礼のメッセージを入れたりキャンペーン情報を案内したりするのが理想です。
しかし、現場が忙しいと来店後のフォローは後回しになりがちです。その結果、お客様との接点は、その場だけで終わってしまうことも。
そのため、少人数でもお客様へのフォローを続けられる仕組みを整えなければなりません。
地域密着型ビジネス×LINEの相性がよい理由
地域密着型ビジネスとLINEの相性がよい理由を解説します。
国内利用者数が1億人超え
LINEは、国内月間利用者数が1億ユーザーを突破し、日本人の多くが利用するサービスです。
しかも利用率は全年代でトップで、10代から60代まで幅広い層が利用しています。
LINEであれば、学生が多い地域でも、高齢者が多い地域でも、年代を問わず接点を持ちやすいのが大きな強みです。
新しいアプリをわざわざダウンロードしてもらう必要がなく、普段から使い慣れているLINEのままつながれるため、友だち追加のハードルも下がります。
地域の人と関係構築がしやすい
地域ビジネスでは、一度来店してもらって終わりではなく、その後も接点を持ち続けながら関係を深めていくことが大切です。
LINEは、情報配信やクーポン配布、ショップカードの発行などを通じて、お客様と継続的なつながりを作りやすいのがメリットです。
そしてLINE公式アカウントは、友だちになってもらえれば、お客様のスマホに直接情報を届けられます。
しかも、LINE公式アカウントから届いたメッセージを開封するまでの時間は、約2割のユーザーがメッセージを受け取ってすぐに開封し、約5割のユーザーが3~6時間以内、さらに約8割のユーザーがその日のうちに開封すると回答しています。

参照: LINEヤフー for Business 【公式】LINE公式アカウント「メッセージ配信」機能のメリットや種類、効果を高めるコツとは
広告のように一度きりで終わりがちな施策や、SNSのように情報が流れていきやすい媒体と比べると、LINEは必要なタイミングで直接アプローチしやすく、再来店のきっかけづくりにも向いています。
LINEは、地域の人に何度も思い出してもらい、継続的に選ばれる関係を築きたい場合に相性のよいツールといえるでしょう。
配信先を「都道府県」で絞り込める
LINE公式アカウントは、メッセージの配信先を「属性」で絞り込む配信(セグメント配信)ができます。
具体的には以下の5つの属性項目で絞り込めます。
- 友だち期間
- 性別
- 年齢
- OS
- 地域
ちなみに「地域」は、都道府県での絞り込みが可能です。
ただし、「市区町村ごと」「店舗の近隣だけ」といった、より細かな商圏には対応していません。地域密着型のビジネスでは、やや範囲が広すぎると感じる場合もあるでしょう。
しかも、属性情報はLINE内での行動履歴などから、推測で付与された「みなし属性」です。そのため、やや正確性に欠けています。
特定の地域にピンポイントで配信したい場合は、LINE運用に特化したマーケティングツール(MAツール)の導入がおすすめです。
地域密着ビジネスで役立つLINE公式アカウントの機能
ここからは、地域密着ビジネスで役立つLINE公式アカウントの機能をまとめて紹介します。
「LINEで予約」で来店促進
LINE公式アカウントには、LINE上で予約ができる「LINEで予約」というサービスがあります。
アプリを切り替えることなく、すぐに予約ができるため、来店意欲の高まったタイミングを逃しにくいのがメリットです。
特に人手が限られている小さな店舗では、電話対応の削減につながります。
ただし、LINEで予約が利用できるのは、飲食店に限られます。他の業種で活用したい場合は、専用のMAツールを導入しましょう。
「リッチメニュー」で情報を整理
地域密着型ビジネスでは、お客様が「気になる」と思ったとき、必要な情報へすぐたどり着ける設計にしなければなりません。
リッチメニューを使えば、「チラシ」「店舗情報」「予約」などを分かりやすく整理して表示できます。

これにより、お客様が迷わず次の行動に進みやすくなります。
特に地域のお店は、大手チェーンのように情報が十分に整っていないケースも多いです。
すると、少しでも不便に感じたお客様が、そのまま他店に流れてしまう可能性があります。だからこそ、まずは基本情報を見やすく整えておくことが重要です。
必要な情報がすぐ分かるだけでも来店のハードルは下がり、他店との差別化になります。
ショップカードやクーポンでリピーター育成
LINE公式アカウントのショップカードやクーポンを活用すれば、来店のきっかけを作れます。
ショップカード:LINE上で発行・管理できるポイントカード
クーポン:LINE上で発行・管理できるクーポン
地域密着型ビジネスでは、新規のお客様を増やすのも大切ですが、それ以上に重要なのは、リピートしてもらうことです。
ショップカードがあれば「あと1回来店すると特典がある」といった継続利用の理由を作れます。
またクーポンを配信すれば「安くなるなら行きたい」と来店の後押しにもなります。
弊社の調査においても、LINE公式アカウントから届くと嬉しい配信内容は、「クーポンやセールなどお得な情報」が884人(88.4%)で最も多い結果となりました。

ショップカードやクーポンがあれば、「お得に利用できるお店」と感じてもらいやすくなります。再来店のきっかけづくりとして、積極的に活用していきましょう。
「自動応答メッセージ」でよくある質問に自動返信
LINE公式アカウントの自動応答メッセージを使えば、よくある質問に自動で返信できるため、案内を効率化できます。
自動応答メッセージの設定は、以下の2種類あります。
一律応答:
受信したすべてのメッセージに対して一律で自動応答
キーワード応答:
「予約」などのキーワードを設定し、該当するメッセージの受信時に自動応答
【一律応答】

【キーワード応答】

お客様は知りたい情報をすぐ確認でき、店舗側も同じ質問への繰り返し対応を減らせます。
地域ビジネスの強みは、顔の見える関係性にありますが、簡単な案内まで抱え込まないようにしましょう。
「友だち紹介クーポン」で認知度アップ
LINE公式アカウントの「友だち紹介クーポン」とは、ユーザーがクーポンの紹介ページをほかのユーザーにシェアし、紹介された人が友だち追加すると「紹介した人」と「紹介された人」の両方がクーポンを獲得できる仕組みです。

地域密着店は、近隣の人同士のつながりや口コミが、来店のきっかけになりやすい面があります。
そのため「知り合いに紹介したくなる特典」を用意することで、お店の存在をスムーズに広げられるのがメリットです。
一方的に届けるのではなく、お客様自身が紹介してくれる形なので、安心して利用できるのも良い点です。
LINEを活用して地域ビジネスを成功させた事例
LINE公式アカウントを活用して、地域ビジネスを成功させた事例を紹介します。
友だち追加を活用してファンを獲得した「ガソリンスタンド」
株式会社新出光は「イデックス」のブランドで九州エリアを中心に、直営店・特約店を合わせて全国約330カ所のサービスステーションを展開する企業です。
同社では、若者の車離れや燃費の向上による来店者数の減少に課題を持っていました。
その施策として、LINE公式アカウントを導入しています。
特に力を入れたのが「イデックスのクラブカード会員」「過去にイデックスで車検を受けた人・イデックスで車両を購入した人」などの会員情報とLINE公式アカウントとの連携強化です。
LINEのアカウントと会員情報を連携させた友だちは、「イデ友」としてキャンペーン情報、クーポン配信などを受けられるようになります。
またLINE広告の「友だち追加」の実施により、友だち数を順調に増やしていきました。
その結果、通常時期と比べて約10倍もの友だち追加数を記録し、見込み客の獲得に成功しています。
参照: 友だち追加を活用したファン獲得施策。ガソリンスタンドを地域に欠かせないコミュニティーへ
「LINEで予約」の活用で予約数が3倍に増加した「飲食店」
居酒屋や焼肉、しゃぶしゃぶなど多様なジャンルの飲食店を展開するホリイフードサービス株式会社では、ユーザーとのコミュニケーションや来店を促すツールとしてLINE公式アカウントを導入しています。
その中の「赤から」ブランドでは、LINE上で店舗の予約が完結する機能「LINEで予約」を活用しています。
もともとLINEから予約用のランディングページ(LP)に遷移する形でしたが、実際にLINE経由でどれだけの人が予約・来店したのか数値化できていなかったそうです。
LINEで予約を活用すれば、お客様はLINE上でスムーズに予約ができ、店舗側の管理もしやすくなります。
その結果、LINE経由の予約数はトライアル開始時と比べ、3倍に増加したそうです。
参照: 「LINEで予約」の活用で予約数が3倍に増加!地域に根付く飲食店「赤から」のメディア戦略
広告を利用せずに3,000人以上の友だちを獲得した「サロン」
新潟県長岡市に店舗を構える美容室「L'la citta(ララチッタ)」では、LINE公式アカウントを活用し、新規・既存ユーザーと効率よくコミュニケーションをとっています。
もともと地元のフリーペーパーやSNSなどで情報発信を行っていたものの、認知度が上がるとともに、予約の電話対応が負担になっていたそうです。
そこで、LINE経由の予約を増やすため、友だち追加の導線を強化しました。
各種SNSでも告知を行い、さらにLINE経由で予約した人には、会計時にサイコロを振ってもらう施策を実施。
出た目に応じてキャッシュバックを受けられるサロン独自のポイントシステムに加算される付与ポイントを決める施策を実施しました。
その結果、2023年9月時点で約3,800人が友だち追加し、集客と業務効率化の両方を実現しています。
参照: 入り口を増やして、出口を減らす。広告を利用せずに3,400人の友だちを獲得した地域密着サロンのLINE活用
LINE運用でつまずくポイントも押さえておこう
LINE公式アカウントは便利な反面、使い方次第では、思うような成果につながらないこともあります。
そこで導入後に後悔しないために、地域ビジネスでつまずきやすいポイントをまとめました。
予約・問い合わせで現場対応が増える
LINEの友だちが増えるほど、お客様との接点が増える一方で、現場の負担も大きくなりやすいです。
特に、予約や問い合わせをチャットで受け付けている場合、
- 空き状況の確認
- 予約日時の調整
- 質問への返信
などを手作業で行う必要があり、忙しい時間帯ほど対応が追いつかなくなります。
返信が遅れると機会損失につながるだけでなく、クレームに発展する可能性もあるので注意が必要です。
集客のために始めたはずが、かえって現場の負担を増やしてしまっては意味がありません。
特に少人数で回している店舗ほど、予約や問い合わせ対応をどこまで人が担い、どこから仕組み化するかを考えておく必要があります。
新規とリピーターに同じ配信を送り、刺さりにくくなる
地域ビジネスでは、お客様を絞り込んで配信するよりも、友だち全員にメッセージを送れる一斉配信を中心に運用しているケースが多いです。
もちろん、ユーザーの特徴を記録できる「チャットタグ」もあります。しかし、タグは一人ひとり付けて管理する必要があるため、友だちが増えるほど手間がかかります。
ただ、一斉配信ばかりだと、新規のお客様とリピーターに同じ内容を送ることになり、どちらにも響きにくくなるでしょう。
たとえば、リピーター向けの配信を新規のお客様にも送ってしまうと、「常連向けの案内ばかりで、自分には関係ない」と感じさせてしまうかもしれません。
弊社の調査においても、LINE公式アカウントからの配信は「自分に関係のある情報だけ受け取りたい」という声が多く寄せられました。
もし配信を分けたいなら、お客様の状況に応じて自動で振り分けられる仕組みが必要です。
予約の導線で離脱されやすい
予約までの導線が整っていないと、お客様が途中で離脱してしまうかもしれません。
飲食店であれば「LINEで予約」を活用できますが、ほかの業種では、予約のURLをタップして外部サイトへ移動したり、電話で直接問い合わせをしたりする必要があります。
しかし、地域のお客様は生活圏の中で複数のお店を比較しているため、ほんの少しでも「面倒」と感じると、そのまま別のお店に流れやすくなります。
弊社の調査においても、LINE公式アカウントに求める機能は「予約・申し込み」が最多でした。

特に、近くに競合がある業種ほど、「予約のスムーズさ」が選ばれるきっかけになるはずです。
だからこそ、できるだけLINEから離れずに予約につなげられる導線を整えなければなりません。
こうした導線をスムーズにするために、拡張ツールやMAツールの活用も検討してみてください。
人手に頼らず、顧客対応を自動化できるLステップ
LINE公式アカウントを本格的に運用したい方には、Lステップがおすすめです。
Lステップとは、LINE公式アカウント専用のMAツールです。LINE公式アカウント単体ではできないことを可能にし、より効率的な運用を実現できます。

ここから、地域ビジネスでLステップを導入すると、どんなことができるのか?
おすすめの機能や使い方を3つに絞ってご紹介します。
できること①:全業種で使える予約管理機能
Lステップには、全業種で使える予約管理機能があります。
LINE上で予約が完結するため、予約の導線を整えられるのがメリットです。
たとえば、神経系ストレッチ専門店の事例では、カレンダー予約を活用し、業務効率化を実現しています。

担当者の登録と、担当者ごとに対応できるコースやメニューの設定ができるので、整骨院や美容室、マッサージ店など、さまざまな業種に活用できるのもポイントです。
また予約した人へ自動でリマインドも行えるため、ドタキャンや予約忘れの防止にもつながります。
しかもこの施策は、無料のフリープランで導入できるので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
できること②:新規・リピーターなど、相手に合わせて配信を出し分ける
Lステップには、LINE公式アカウントよりも細かく、友だちが1人でも属性を絞り込めるセグメント配信があります。
友だちのアクションによって得たデータを分析し、より正確な配信を行えるのがメリットです。

年齢や性別はもちろんのこと、
- 予約したことがある人
- Instagramから友だち追加した人
- アンケートに答えた人
など細かい条件でセグメントができます。
たとえば、ピアノ教室の事例では「体験レッスンを受けた友だちのみ」に絞って、メッセージを自動配信しています。
しかも、あらかじめ準備した複数のメッセージを、スケジュール通りに自動で配信できるシナリオ配信を組み合わせているのもポイントです。

当日の20時 :参加のお礼+入会特典の案内+申込フォーム
3日後の20時:よくある質問や既存生徒の声を紹介
7日後の20時:入会特典の期限間近のお知らせ+最後の後押し
これにより、体験後の熱量が冷めないうちにピアノ教室の入会を後押しできるようになったそうです。
地域のお店ほど、一人ひとりに合った声かけや適切なタイミングでのフォローが大切です。
だからこそ、配信を分けられるセグメント配信は、地域密着型ビジネスと相性のよい機能といえるでしょう。
できること③:問い合わせを自動化し負担軽減
LINE公式アカウントだと、予約日時や人数・注文内容など、顧客から情報を聞き取る作業に手間がかかります。
しかし、Lステップなら回答フォームでアンケートを作成し、問い合わせを自動化できます。
たとえば、買取専門店の事例では、回答フォームを活用し「LINEかんたん査定依頼フォーム」を導入。


商品情報と写真が事前に揃い、やり取りを最小限に抑えられています。
その結果、フォームを経由した査定依頼数は順調に伸び、Lステップ導入前と比較して40%以上増加したそうです。
【査定依頼者数の推移】

お店側は手が空いたタイミングで対応でき、お客様もチャットの往復をする手間が減るため、双方にメリットのある仕組みといえるでしょう。
まとめ
地域密着型ビジネスで売上を安定させるには、新規集客だけでなく、来店後もお客様とつながり続けることが重要です。
LINE公式アカウントは、情報発信やクーポン配布などを通じて、再来店のきっかけづくりに役立ちます。
まずは自店に合った形で、LINEの導入を検討してみてください。









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