
事業や採用活動にLINEを活用する企業は増加しています。自社でもマーケティングにLINEを活用したいと考える事業者も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、LINEマーケティングの特徴や導入するメリットに加え、おすすめのツールをご紹介します。
さっそくおすすめのツールを知りたい方は、以下よりサービス資料をご確認ください。
目次
LINEマーケティングとは?
LINEマーケティングとは、LINE公式アカウント(ビジネス用のLINE)を活用し、集客や販促を行うことです。
LINEの友だちを増やして店舗の集客に活用したり、 LINEユーザーとコミュニケーションを取って商品・サービスの購入につなげたりと、幅広いマーケティングに利用できます。
LINE公式アカウントがマーケティングに有利な理由
LINE公式アカウントがマーケティングに有利な理由やメリットは以下の通りです。
- 利用者数が多い
- メールより開封率が高い
- 興味関心の強い人に情報発信ができる
- 多様な使い方ができる
それぞれ解説していきます。
利用者数が多い
LINEは月間9,800万人、人口の約8割が利用するコミュニケーションツールです。(2025年3月末時点)
利用者は比較的若い層が多いのでは?と思う人もいるかもしれませんが、性別・年齢関係なく、幅広い層から利用されています。
※引用:LINEヤフー マーケティングキャンパス「LINEのユーザーはどんな人?」
自社の顧客が普段利用しているツールでコミュニケーションを取るのは、マーケティングの基本です。実際多くの企業がLINEを活用しています。
- TOYOTA
- ユニクロ
- 無印良品
- スターバックス
- ANA
その他、ルイ・ヴィトンやシャネルなどのハイブランド、横浜市や広島市、福岡市などの地方自治体も、LINE公式アカウントを運用しています。
BtoBでは現在もメールによるコミュニケーションが主流ですが、採用活動にLINEを活用する企業は増えています。
ほぼすべての事業者にとって、LINE公式アカウントの利用はプラスになると言えるでしょう。
メールより開封率が高い
LINE公式アカウントからのメッセージ配信は、一般的なメルマガ配信よりも開封率が高いとされています。
以下の表は、LINE公式アカウントと従来のメール配信システムを比較したものです。
LINE公式アカウント | メール | |
到達率 | 100% | 10~30% |
配信内容の気づきやすさ | 10分 | 5時間 |
開封率 | 60% | 10~30% |
クリック率 | 25% | 5~10% |
成約率 | 10% | 1~10% |
ステップシナリオ配信 | ◯ | ◯ |
細かなセグメント配信 | △ | ◯ |
ユーザー管理 | × | △ |
プッシュ通知 | ◯ | △ |
拡張性 | △ | ◯ |
スマホとの親和性 | ◯ | × |
また、LINE公式アカウントからメッセージを受け取って見るまでの体感値は、
- 「すぐ見る」が約2割
- 「3〜6時間以内」が過半数
- 「その日のうちに」は約8割
という結果が出ています。従来のメルマガ配信よりも、LINE公式アカウントからのメッセージ配信の方が効果的なマーケティングにつながると言えます。
興味関心の強い人に情報発信ができる
LINEの友だち追加は、リンクをタップしたりQRコードを読み込んだりするだけで非常に簡単にできます。
メールアドレスのように入力する手間がない点においては、登録のハードルは低いと言えます。
一方でLINEは、メールやその他のSNSより情報が届きやすいため、登録するアカウントは厳選したいと考えるユーザーも少なくありません。XやInstagramはフォローしても、LINE追加はしない人も一定数います。

LINEは本当に必要なの?
と思われたかもしれませんが、SNSのフォロワーにはライト層も多く、LINEにはより興味関心の強い人が集まっていると考えれば明確な使い分けが可能です。
実際、XやInstagramでの宣伝や告知が増えると嫌がられたり炎上したりするケースもあるため、宣伝や告知はLINEを中心に行い成果を上げている事業者もいます。
多様な使い方ができる
LINE公式アカウントは、多様な使い方ができるのがメリットです。
- ショップカードやクーポンで店舗集客
- リッチメニューで情報やコンテンツ提供
- ステップ配信でメッセージを自動配信
その他にも、性別や居住地でユーザーを絞り込んで配信したり、リサーチ機能を使ってアンケートを実施したり、マーケティングに役立つ機能がさまざま備わっています。
マーケティングに活用できるLINEの機能
LINE公式アカウントの代表的な機能をいくつかご紹介します。
ステップ配信
ステップ配信とは、あらかじめ準備した複数のメッセージを、スケジュール通りに自動で配信する機能です。
ユーザーの登録タイミングに合わせて1通目から順番に配信されるため、必要な情報をすべての友だちに届けられるのが特徴です。
リッチメニュー
リッチメニューとは、トーク画面下部に表示される固定メニューのことです。
自社サイトへの誘導やクーポンを表示したり、項目ごとにアクション設定をしたりできます。
表示内容はいつでも自由に変更可能なので、キャンペーンや季節によってこまめにデザインを変更できます。タイムリーな情報を届けやすい点も魅力のひとつです。
クーポン
クーポンとは、LINEでデジタルクーポンを発行・管理できる機能です。作成したクーポンは、メッセージやLINE VOOMなどで配信できます。
例えば「友だち追加してくれた人にはデザートサービス」と宣伝し、友だち追加時にクーポンが配信されるよう設定できます。集客や販売促進、リピート施策に効果的な機能です。
ショップカード
ショップカードとは、LINE上で発行・管理できるポイントカードのことです。
店舗でポイントを付与するQRコードを用意し、それをユーザーが読み取ると、ポイントが加算される仕組みになっています。
1つのカードに設定できるポイント数は、1〜50ポイントの中から自由に選べます。
上図では10ポイント目に特典を設定していますが、3ポイントに1つ特典を設けたり、5ポイントに1つ特典を設けたり、特典の設置場所や数も自由に選べます。
紙のポイントカードを発行する店舗もありますが、LINE公式アカウントのショップカードはスマホ上で気軽にポイントが貯められるため、双方にとってメリットは大きいでしょう。
LINE広告
LINE広告とは、LINE上に広告を出稿できるプラットフォームです。
純広告とは異なり、運用型の広告で出稿後に効果測定しながら、オーディエンスや入札価格、クリエイティブなどを調整します。
LINE広告のメリットは以下の通りです。
- LINEユーザーへ広告を出稿できる
- 精度の高いターゲティングができる
- マーケティングの目的に合わせた配信ができる
- 少額から出稿できる
LINE広告は、LINEユーザーの属性を絞って効果的な広告を配信できます。またLINE内のさまざまな場所に配信できるのもメリット。
トークリストやLINE VOOMだけでなく、LINE NEWS、LINEマンガ、LINE BLOGなどにも出稿可能です。
LINEマーケティングを成功に導く3つのポイント
次にLINEマーケティングを成功に導くポイントを解説します。具体的には以下の3つです。
- 友だちを増やす施策を検討する
- 施策の実行・検証・改善を繰り返す
- LINEマーケティングツールを活用する
ひとつずつ見ていきましょう。
友だちを増やす施策を検討する
LINEは友だち追加してくれた人にのみ、情報発信ができるツールです。どれだけ中身を充実させても、友だちがいなければ機能しません。
- 友だち追加特典を用意する
- HPやSNSにLINE追加の導線を設置する
- 店舗なら声掛けを徹底する
など、LINE公式アカウントを開設したこと、友だちになるとどのようなメリットがあるかを知らせなければ友だちは増えません。
構築や運用の設計をすると同時に、友だちを増やす施策も検討しましょう。
施策の実行・検証・改善を繰り返す
LINE公式アカウントには分析機能が備わっており、以下のようなさまざまなデータの確認ができます。
- 日毎の友だち追加数やブロック数
- クーポンの使用回数
- リッチメニューのボタンのタップ回数
- ショップカードの特典使用回数
例えば、友だちを増やす施策として、友だち追加した人にはクーポンをプレゼントするとします。
「10%オフ」「100円オフ」「ドリンク一杯無料」「10分延長サービス」など、提供できるクーポンはいろいろあると思いますが、どれが最も効果的かはやってみなければわかりません。
上記の他、メッセージの内容や配信時間なども、実行・検証・改善を繰り返すことで、より成果を高められます。
LINEマーケティングツールを活用する
LINEマーケティングツールとは、LINE公式アカウントの運用を強化し、マーケティング活動を効率化・高度化するための外部ツールです。
例えば、LINE公式アカウントには予約機能がありますが、飲食店専用の機能のため他の業種では使えません。
そこにLINEマーケティングツールを導入すると、他の業種でも予約機能が使えるようになる、このようなイメージです。
LINEでできることが増えるので、業務の効率化や自動化、ユーザーの利便性向上につながり、運用成果をより高められます。
おすすめのLINEマーケティングツールを知りたい方は、以下よりサービス概要資料をご確認ください。
LINEマーケティングの成功事例3つ
LINEマーケティングの成功事例をご紹介します。
CJ FOODS JAPAN
CJグループは、食品サービス、生命工学、エンターテイメント&メディア、物流の4大事業を中心に、世界40ヵ国に事業を展開する大企業です。
同社のグループ法人「CJ FOODS JAPAN」では、「美酢(ミチョ)」や「ダシダ」などの食品ブランドを展開しています。2021年からLINE広告やLINE公式アカウントを運用し、多くのユーザーにアプローチ。
出店するECモール別にLINE公式アカウントを開設し、友だち追加してくれたユーザーにはクーポンを配布しています。そして3日後にクーポンの使い忘れがないか確認するメッセージを「ステップ配信」で自動配信。
その結果、2つのアカウントで約36,000人の友だちを集めることに成功しています。
有限会社味源
有限会社味源は、お菓子や麺類、健康食品などを製造販売するメーカーです。最近はECサイトにも注力し、楽天市場やYahoo!ショッピングなどで商品を販売しています。
2020年頃からECモールごとにLINE公式アカウントを導入。友だちに対して、セール前日の事前告知と当日午前のクーポン配信、当日午後のリマインド配信を行い、売上アップにつなげています。
またカードタイプメッセージを活用することで、リッチメッセージに比べてクリック率が2倍、メッセージ経由の売り上げが3倍にもアップしています。
エンド商事株式会社
エンド商事株式会社は、大阪市内で7店舗の業務用スーパーを展開する会社です。
同社では来店促進のため2020年にLINE公式アカウントを開設。店内での告知やクーポン施策により、1年間で友だち数8,000人を超えるまでに成長しました。
これにより売上アップだけでなく、折込チラシなどのコスト削減に成功しています。
LINEマーケティングツールを導入するメリット
LINEマーケティングツールを導入するメリットは、主に次の4つです。
- 顧客情報の収集から活用までできる
- 友だちの属性や状況に合った対応ができる
- LINE公式アカウントにはない機能がある
- 自動化できる範囲が広がる
ひとつずつ解説します。
顧客情報の収集から活用までできる
LINE公式アカウント単体で運用する場合、細かな顧客管理は難しいのが現状です。
LINE公式アカウントにはリサーチ機能(友だちにアンケートができる機能)があるので、直接情報の収集ができます。しかしアンケートは匿名性のため、誰が何と回答したかまではわかりません。
例えばアンケートで誕生月を確認したとします。1月と回答した人が何人いるかはわかりますが、1月と回答した人が誰かまではわからないということです。
1月と回答した人数 | わかる |
1月と回答した友だち | わからない |
つまり、誕生月にバースデーメッセージを配信するような活用はできません。
ユーザー1人ひとりに誕生月を確認し、情報を個別に保管し、各月に該当者を抽出して配信する、これらをすべて手動で行えば実現できますが、現実的ではないでしょう。
LINEマーケティングツールを導入すると、収集した情報はすべて各ユーザーと紐付き、かつ自動で情報は保管され、いつでも取り出して活用できるようになります。
友だちの属性や状況に合った対応ができる
友だちの属性や状況に合った対応ができるのも、LINEマーケティングツールの強みです。
例えば、LINE公式アカウントのリッチメニュー機能は、すべてのユーザーに同じメニューの表示となります。
「男性・女性」「入会前・入会後」など、ユーザーの属性や状況に応じたメニューの出し分けはできません。
LINEマーケティングツールを導入すると、男性・女性でリッチメニューを出し分けたり、入会前・入会後で配信を変えたり、ユーザーの属性や状況に応じた対応が可能となります。
LINE公式アカウントにはない機能がある
LINEマーケティングツールには、LINE公式アカウントにはない機能が備わっています。
例えば、
- すべての業種で使える予約機能
- 予約のリマインドを自動配信できる機能
- 問い合わせや申し込みフォームを作成できる機能
などさまざまです。また、LINE公式アカウントにある機能も、LINEマーケティングツールの導入により、できることが増えたりデザインの自由度が増したりするものもあります。
例えば、LINE公式アカウントのチャット機能では送信予約の設定はできないので、営業時間内に手動で送信操作が必要です。
LINEマーケティングツールを導入すると、チャットも送信予約ができるようになるため、営業時間外でも作業を進められるといった利点があります。
自動化できる範囲が広がる
LINEマーケティングツールを導入すると、友だちの行動に応じたLINE側のアクションを設定できるため、自動化できる範囲が広がります。
例えば、
- 友だち追加したらクーポンを配信する
- 予約をしたら予約のリマインドを配信する
- 来店後にはサンクスメッセージを配信する
このように、友だちのアクションごとにLINEがどう反応するかを設定できるので、コミュニケーションを自動化できます。
また、友だちがアクションを起こさなかった場合も、一定時間が経過したら配信する設定ができるため、フォローの自動化も可能です。
LINEマーケティングツールの選び方
LINEマーケティングツールの選び方を解説します。
機能
ツールによって備わる機能は異なります。LINEマーケティングツールを導入して何を実現したいかをまずは考えましょう。
- LINEに予約機能を実装したい
- ユーザーによってリッチメニューの表示を変えたい
- 申し込みフォームを実装したい
- LINEで顧客管理をしたい
- 自動化して業務負担を削減したい
このように実現したいことを洗い出せば、ツール選びは難しくありません。
導入・運用コスト
新たなツールを導入するにあたり、いくらかかるのかも当然重要なポイントです。
初期費用や月額費用の他、オプション料金、業者にデザインや運用を依頼する可能性があるならそのあたりも含め、具体的にどれくらいのコストがかかるかを算出しましょう。
LINEマーケティングは中長期の取り組みになるので、年単位で無理なく運用していけるツール選びをおすすめします。
サポート体制
LINEに限らずXやInstagramなども同様ですが、アカウントの開設はスタート地点です。運用しなければ成果は出ません。
誰もが承知していることですが、実際世の中には開設して終わりのアカウントもたくさんあります。
その大きな理由は、設定方法や運用の仕方がわからないからです。
多くの企業ではLINEやSNS運用の専門部署はなく、メイン業務にプラスでLINEの設定や運用をするため、そもそもあまり時間がありません。
その中でスムーズに進められないと後回しになり、結局手付かずになるわけです。
アカウントの設定や構築をする中で、わからないことがあったときにサポートに直接質問ができるか、それとも自力で解決しなければならないかは非常に大きな差になります。
特にツール操作に不慣れな方は、サポートに強みを持つツール選びがおすすめです。
アップデートの頻度
LINEマーケティングツールには、定期的にアップデートが行われているものと、ほとんどアップデートが行われないものがあります。
定期的にアップデートが行われるツールは利用者の声を反映し、より使いやすい見た目に変えたり新機能を追加したり、どんどん便利になっていきます。
やれることが増えれば運用が便利になるだけでなく、自社の顧客の利便性も増すので、アップデートの頻度も重要なポイントです。
LINEマーケティングツールなら「Lステップ」がおすすめ
LINEマーケティングツールを導入し、顧客管理や配信の自動化、予約機能を実装したいとお考えの方には「Lステップ」がおすすめです。
以下、Lステップの特徴を大まかに解説します。
- LINE公式アカウントにはない機能が充実している
- 顧客情報を自動で保管・蓄積できる
- 初期費用も月額費用も無料のプランがある
- 構築や運用のサポートが充実している
- 毎月アップデートしている
すべての業種で利用できる予約機能や、ユーザーごとのリッチメニューの出しわけなど、LINE公式アカウント単体の運用ではできないことを可能にします。
Lステップも併せて導入し、LINE公式アカウントをより効果的にご活用ください。
まとめ
今回は、LINEマーケティングの特徴や導入するメリットに加え、おすすめのツールをご紹介しました。
LINE上でユーザーごとに対応を変えたり、自動化して工数削減をしたりするには、LINE公式アカウントに加え、LINEマーケティングツールの活用が欠かせません。
本格的なLINE運用をお考えの方は、LINEマーケティングツールの導入も検討されることをおすすめします。