
- 応募者に連絡しても返信がこない…
- メールが多すぎて、求職者の管理が追いつかない…
- 急な欠員で、スタッフを確保するまでに時間がかかってしまう…
こうした悩みを抱える派遣会社の担当者は多いのではないでしょうか。
人材派遣の業務はスピードが重要で、求人案内や面談調整など日々の連絡が欠かせません。しかし、メールや電話だけでは対応が分散しやすく、フォローの遅れや共有漏れが離脱につながる場面も見られます。
そこで今回は、人材派遣会社がLINE公式アカウントを活用し、求人フローや派遣スタッフとのやりとりを効率化する方法を解説します。
また、面談予約や配信を自動化する仕組み・成功事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
人材派遣会社が抱える課題は?
労働人口の減少や求人の選択肢が増えた影響で、採用競争は年々激しくなっています。こうした状況のなか、「今のやり方では成果が出にくい」と感じる人材派遣会社も増えてきました。
ここでは、実際の現場でよく見られる4つの課題を解説します。
- 応募から面談につながりにくい
応募直後のフォローが遅れると、求職者の温度感が下がりやすく、面談まで進まないケースも少なくありません。さらにメール中心の連絡では反応が遅く、スムーズな日程調整が難しくなり、採用フローの停滞につながります。
- 求職者ごとの連絡手段がバラバラで管理が煩雑になる
電話・メール・SNSに対応が分散すると「誰にどこまで連絡したか」が把握しづらくなります。その結果、対応の抜け漏れやフォロー遅れが発生しやすく、採用フロー全体のスピードにも影響します。
- 求人紹介の反応率が低く、稼働率が安定しない
メールで求人情報を送っても、未開封やスルーといったケースも珍しくありません。案件紹介のタイミングが合わないと応募につながりにくく、稼働率も不安定になりがちです。
- 急な欠員・シフト変更への対応に時間が取られる
現場から急な欠員が出ても、代わりのスタッフへすぐ連絡が届かず、調整に時間がかかる場面が多いです。メールや電話中心だと連絡スピードに限界があり、担当者の負担も大きくなります。
派遣会社がLINE公式アカウントを活用するメリット
人材派遣会社がLINE公式アカウントを導入すると、求人フローで発生する多くのやり取りを効率化できます。ここでは、派遣会社がLINE公式アカウントを活用するメリットを、3つにわけてご紹介します。
開封率が高く応募フォローをスピード化できる
LINEは開封率が非常に高く、応募直後のフォローを届けやすい媒体です。弊社の調査では、「LINEのメッセージをほぼすべて確認する」と答えた人が59.6%を占め、他のSNSを大きく引き離す結果となりました。

一方で、メールは「一通り目をとおしている」が10.6%、「ほとんど見ていない」が35.3%と、開封率が低い傾向がはっきりと表れています。

この差を踏まえると、応募後の温度感が高いタイミングで届けたい連絡は、LINEが最適です。
求職者とのやりとりを一本化しやすい
求職者との連絡を一つのチャネルにまとめたい場合、LINEはとても相性が良いツールです。
人材派遣会社では、電話やメール、求人サイト経由のメッセージが散らばりやすく、対応状況を把握しにくくなります。連絡をLINEに集めれば、同じ画面で一覧できるため、確認作業がスムーズです。
たとえば同じチャット画面で、次のような連絡をまとめて扱えます。
- 面談日程の調整
- 求人紹介やフォロー連絡
- 地図URLや現場共有
LINEなら担当者と求職者の双方が見返しやすく、コミュニケーションの流れを途切れさせない点も魅力です。
面談日程のリマインドに活用できる
LINEは多くの利用者がプッシュ通知をオンにしているため、届いたメッセージに気づきやすく、面談日程のリマインドに適したツールです。
弊社の調査でも、面接の日程調整や合否連絡を「LINEで受けたい」と答えた人が45.3%に達し、メールを上回る結果となりました。

たとえば、以下のようなLINEでの事前案内が有効です。
- 明日の面談は11時からです。場所はこちらです。
- 本日のZOOM面談は15時からです。こちらのリンクからお願いします。
必要な連絡を前もって送れる分、面談の出席率が保ちやすくなり、採用フロー全体の効率向上にもつながります。
人材派遣会社のLINE公式アカウント活用方法5つ
人材派遣会社がLINE公式アカウントを効果的に活用するための方法を、次の5つにわけてご紹介します。
- 友だち追加の導線を整える
- リッチメニューで求人サイトへ誘導する
- 面談日程のやりとりをチャットで行う
- 求人情報を効率的に届ける
- 急な欠員補充をスピーディに知らせる
現場のやり取りが多い派遣会社にとって、どれも日常業務を軽くするための実用的な手段です。
1. 友だち追加の導線を整える
求職者との接点を広げるには、友だち追加までの導線を最適化する準備が欠かせません。求人サイトやSNSからLINE公式アカウントへ自然に誘導できれば、応募前から関係を築きやすくなります。
たとえば、友だち追加特典として「提携スクールの受講料10%オフ」を案内すれば、スキルアップを目指す求職者の登録を後押しできます。
さらに、友だち追加後に自動送信されるあいさつメッセージで、
「友だち追加ありがとうございます!特典のクーポンをプレゼントいたします。」
と案内すれば、最初の接触で好印象を持ってもらいやすく、その後のコミュニケーションにもスムーズにつながります。

2. リッチメニューで求人サイトへ誘導する
LINE公式アカウントのリッチメニューを活用すれば、求人サイトや自社ホームページへ簡単に誘導できます。
リッチメニューとは、LINEのトーク画面下部に表示される固定メニューです。求職者が頻繁に目にする位置にあるため、迷わず必要なページへアクセスしやすくなります。
たとえば、
- 求人情報
- 面談予約
- 登録情報の変更
などをボタンとして配置すると、求職者が必要な情報へスムーズに移れます。

担当者のやりとりを減らしつつ、求職者の行動を自然に後押しできる運用施策です。
3. 面談日程のやりとりをチャットで行う
求職者との面談日程は、メールよりもチャットのほうがスピード感を持って調整できます。LINEで候補日を送れば、その場で返信を受け取りやすく、コミュニケーションの流れが途切れにくいのが特徴です。
具体的には、
- 以下の日程でご都合よろしいお時間ございますでしょうか?
- こちらの時間帯はいかがでしょうか?
といったやりとりだけで日程が固まり、担当者・求職者のどちらにも負担がかかりにくいのがポイント。

さらに、LINEの機能を拡張できるツールを導入すれば、LINE上で面談予約の自動化が可能になり、業務の効率化につながります。
4. 求人情報を効率的に届ける
求人情報は一度に大量に送ると見落とされやすいため、段階的に案内するのが効果的です。LINE公式アカウントのステップ配信なら、複数のメッセージを設定した順番でスケジュール通りに自動配信でき、求職者は無理なく読み進められます。
たとえば、次のように内容を段階的にわけた配信も可能です。

1通目:会社やサービスの概要
2通目:実際の働き方と派遣スタッフの声
3通目:説明会の案内
ステップ配信を使えば、求職者が必要な情報を順番に理解でき、離脱を防ぎながら応募につながる導線をつくれます。
5. 急な欠員補充をスピーディに知らせる
急な欠員が出た際は、スピーディーに複数の求職者へ連絡できる手段が欠かせません。LINE公式アカウントの一斉配信を使えば、対応可能なスタッフを短時間で募りやすく、現場の穴埋めにも向いています。
実際に欠員が出たときは、以下のような呼びかけが可能です。
「明日9時の案件で欠員が出ました!勤務できる方は“勤務希望”とご返信ください。」

チャットで個別の返信を受け取れるため、即時の調整にも大変役立ちます。
さらに、LINEの拡張ツールを使えば、事前アンケートで希望案件のデータを収集し、興味がありそうな友だちにだけ配信する仕組みも作れます。
派遣会社×LINE公式アカウント|運用の注意点
LINE公式アカウントは便利な反面、運用の仕方によっては管理が複雑になったり、対応漏れを招いたりするケースもあります。ここでは、派遣会社が導入前に把握しておきたいポイントをまとめました。
- 個人情報や行動データの取得が難しい
LINE公式アカウント単体では、求職者の名前や興味のある職種といった詳細データの取得は難しいのが現状です。「リサーチ(アンケート)」機能もありますが、回答は匿名集計のため、フォローに活かしにくい面が否めません。
- 求職者との細かなやりとりが手動になる
応募後の案内やフォロー連絡は手作業で対応する必要があります。件数が増えるほど担当者間で対応がばらつきやすく、抜けも起きやすい点が課題です。
- 予約管理が煩雑になる場合がある
LINE公式アカウントには、飲食店のみを対象とした「LINEで予約」はありますが、人材派遣業には対応していません。
そのため、面談予約は外部フォームやメール、電話との併用が必要です。複数のツールを行き来すると、その分だけ確認作業が複雑になり、ミスが生じやすくなります。
ただし、LINE公式アカウントの拡張ツール「Lステップ」を使えば、これらの課題を解消できます。
データ収集・予約管理・配信も自動化が可能になるため、対応のバラつきがなくなり、求職者への連絡精度が大きく向上します。
人材派遣会社の求人フローの効率化はLステップ
Lステップは、LINE公式アカウント専用のMA(マーケティング・オートメーション)ツールです。
求人案内や応募者フォローはもちろん、面談予約・稼働前後の連絡までLINE上で自動化できるため、人材派遣会社の運営効率を大きく高められます。
無料プランから利用可能で、小規模な会社でも導入しやすいのも特徴です。
ここでは、人材派遣会社にLステップがおすすめな理由を、次の3つにわけてご紹介します。
- 診断コンテンツで求職者データを自動収集できる
- 求職者ごとに最適な求人を届けられる
- LINE上で面談予約を完結できる
診断コンテンツで求職者データを自動取得できる
Lステップでは、診断コンテンツを作成・提供し、友だち(求職者)のデータを取得できます。友だちが入力した「個人情報」や「関心のある職種」といったデータは自動的に保存され、求人のマッチング精度の向上に活かせます。
診断テーマの例は、以下を参考にしてください。
- 「適職診断」 :向いている働き方を提案する
- 「求人マッチ診断」:希望条件から最適な案件を選び出す
- 「スキル診断」 :未経験でも挑戦しやすい職種を提示する

診断コンテンツの構築は、アンケートや申し込みフォームも作成可能な「回答フォーム」や、動画・複数パネルも使える「Lフレックス」といった機能を活用できます。
求職者が楽しみながら回答を進められるため、自然と入力への心理的ハードルが下がる点もメリットです。
求職者ごとに最適な求人を届けられる
求人案内の効果を高めるには、求職者の条件や興味に合わせた仕事を届ける工夫が欠かせません。
Lステップの「セグメント配信(友だちを絞ったメッセージ配信)」なら、年齢・希望職種・勤務可能日・スキルなどのデータをもとに、必要な求人だけを届けられます。

たとえば、
- 平日のみ勤務OKの人 →「事務・コールセンター」
- 短期を希望する人 →「イベント・単発案件」
- 経験がある人 →「スキルを活かせる高時給案件」
このように、希望や経験にマッチした案件を案内しやすくなるため、無駄な配信を避けつつ反応率の向上が見込めます。
LINE上で面談予約を完結できる
面談日程の調整をスムーズに進めたい場合は、LINE上で予約まで完了できる「カレンダー予約」が便利です。

求職者が自分の空き時間を選ぶだけで予約が確定する仕組みなので、メールやメッセージの往復がなくなり、対応の負担を大きく抑えられます。
Lステップのカレンダー予約では、希望日時を選択すると自動で枠が埋まり、双方へ通知が送られるよう設定できます。
手動で管理する必要がないため、日程の重複や確認漏れも防ぎやすく、面談設定までの流れが途切れずに進むのが強みです。
人材派遣会社のLステップ活用・成功事例
最後に、Lステップを導入し、集客や採用業務を効率化させた会社の事例を2つご紹介します。
売上が3倍!診断ゲームでスムーズな面談予約を実現
人材派遣や不動産・社会保険給付金サポートなど、幅広く事業を展開する株式会社InVitro様。
Lステップ導入前は、顧客と継続的に連絡を取る手段がなく、保有リストを十分に活かせていない点が課題でした。問い合わせに時間を取られ、同じ質問への対応が負担になっていたそうです。
導入後は、退職時にもらえる給付金がわかる「診断ゲーム」を用意し、友だち追加から相談につながる自然な導線を構築しました。


また、面談設定にはカレンダー予約を取り入れ、日程調整の手間も大幅に軽減されています。

その結果、人材派遣事業と社会保険給付金サポートの売上は3年前から3倍以上に増加。人時生産性も7倍、繁忙期には10倍近くまで向上するなど、顧客対応と業務効率の両方で大きな成果を生んだ成功事例です。
個人情報の取得を自動化!採用の工数が5分の1に
イベント会社を運営するライドエンターテイメント様は、以前からLINE公式アカウントを活用していたものの、採用業務の負担が大きい点に悩まされていました。
イベントごとに参加希望の確認や必要情報の収集をすべて個別対応していたため、担当者は1日中LINEのやりとりに追われる月もあったそうです。
Lステップ導入後は、友だち追加時に自動送信される「登録フォーム」を設置し、応募者データを初期段階からデジタルで取得できる体制を整えました。


「税務処理に必要な項目」や「給与振込口座の情報」もフォームでまとめて入力してもらえるため、管理の負担を大幅に抑えられます。
さらに、アルバイト募集は一斉配信とカルーセル(画像やアクションボタンを表示できるテンプレート)へ切り替え、応募者がボタンひとつで「参加希望」を送れる導線も構築しました。

この流れにより、個人情報の取得から参加希望の集約までを自動化でき、採用にかかる工数は従来の5分の1ほどに減少。業務全体の効率化につながった好例です。
まとめ
LINE公式アカウントを活用すると、求人案内や面談調整がスムーズになり、日々の対応に余裕が生まれます。
さらに、Lステップを組み合わせれば、応募者データの収集や配信の最適化、面談予約を自動化し、担当者の負担を減らしつつ対応品質も向上する仕組みが整います。
採用活動のスピードと精度を両立するためにも、自社の課題に合わせてLINEをうまく取り入れていきましょう。








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