
ペットショップ業界では、動物の販売に対面での説明や現物確認が義務づけられているため、地域での集客の重要性が高まっています。
一方で、ペット用品はホームセンターやECサイトで購入されることが多くなっているのが実情です。
こうした環境下で、一度つながったお客様と長期的な関係を築き、リピート来店や追加購入を促せるLINEを使うペットショップが増えています。
この記事では、ペットショップ向けにLINE公式アカウントの使い方やメリットを解説します。
目次
ペットショップでLINEを活用するメリット
ペットショップがLINEを活用するメリットは、主に以下の3つです。
- WebサイトやSNSへの導線を設置できる
- 相談ツールとして活用できる
- 最新の店舗情報を配信できる
それぞれ、順に見ていきましょう。
WebサイトやSNSへの導線を設置できる
LINE公式アカウントとは企業や店舗がユーザーと「友だち」になり、メッセージ配信やキャンペーン案内ができる、ビジネス向けのコミュニケーションツールです。
たとえば、リッチメニューを情報発信の起点にすることで、WebサイトやSNSへの導線として利用できます。
自社のWebサイトや、X、InstagramなどのSNSを運用しているペットショップは多くあります。
しかし、それぞれが独立しがちで、思うように成果につながらないケースも少なくありません。
そこで、リッチメニューを活用して、まとめて案内できる導線を作るのがおすすめです。
友だちを自社のECサイトへ誘導すれば、競合のオンラインショップへの流出防止などの効果も期待できます。
相談ツールとして活用できる
LINE公式アカウントは、お客様からの相談やお問い合わせ対応にも活用できます。
個人のLINEと同様、一対一でのチャットができるので、相談までのハードルを下げられるのがメリットです。
リッチメニューを使って相談コーナーを用意しておけば、友だちがワンタップするだけでヒアリングに移れます。

電話をかけるほどではないが少し気になることでも、LINEであれば心理的なハードルが低く、メッセージで手軽に質問を送れます。
また、写真や動画を送受信できるため、言葉だけでは伝わりにくいペットの様子や商品の状態を、視覚的に共有できる点も大きな強みです。
最新の店舗情報を配信できる
ペットショップでは、新しく迎えた子犬・子猫の情報やトリミングの空き枠、季節限定のセール情報など、なるべく早く伝えたい情報が多くあります。
LINE公式アカウントは、このようなタイムリーな情報発信にも向いています。
弊社の調査で、LINE公式アカウントのメッセージは、どのSNSよりも多くの人が確認していることがわかりました。

さらに、当日の開封率が高い点も、ペットショップにとって嬉しいポイントです。

友だちに一斉配信で新しいセールを告知すれば、メールやDM、チラシよりも早く情報を届けられます。
お客様にメリットがある最新ニュースをしっかり届けることで、顧客満足度を高めつつ、来店率や購入意欲の向上につながります。
ペットショップの業務とLINE公式アカウントの組み合わせ
LINE公式アカウントは、ペットショップが提供するサービスと相性がよいツールです。
ここでは、ペットショップの業務とLINE公式アカウントを組み合わせた例をご紹介しましょう。
- 新規顧客獲得
- 予約受付
- クーポン配布
- 問い合わせ対応
- 顧客フォロー
順に解説します。
新規顧客獲得
LINE公式アカウントは新規顧客との接点を作り、初回購入を促すツールとして活用できます。
一般社団法人ペットフード協会の調査によると、ペットを迎える際の情報源にはインターネットだけでなく、「ペットショップ」が利用されています。

引用:https://petfood.or.jp/pdf/data/2024/11.pdf
このように、ペットを探している人が来店する可能性が高いため、その機会を活かして、POPでアカウントの魅力をアピールするのもよいでしょう。
店内POPを目のつきやすいところに設置したり、口頭で伝えたりすれば、新規顧客の獲得につながるはずです。店内ポスターやPOPには、友だち追加用のQRコードも設置できます。

引用:LINE公式アカウントの友だちを増やすには?おすすめの方法6選|LINEヤフー for Business
※未認証アカウントの場合、LINEのキャラクターの掲載はありません。
また、友だち追加時特典として「初回割引クーポン」などを用意していれば、お客様の行動喚起につながります。
予約受付
フードや衣類の販売以外にも、トリミングやペットホテルを提供しているペットショップにとって、予約受付は課題を抱えやすい業務です。
LINE公式アカウントにはペットショップで利用できる予約機能はありませんが、リッチメニューやチャットを予約受付の窓口として運用できます。※「INEで予約」は飲食店限定の機能のため、ペットショップで利用できません。
リッチメニューから自社サイトやGoogleフォームなどへ誘導すれば、お客様はいつでもLINE公式アカウントから予約可能です。

電話の予約受付の件数も減れば、スタッフは本来の業務に集中できるようになり、業務効率も向上するでしょう。
もし、LINEのみで予約を完結させたい場合は、「Lステップ」などのLINE公式アカウント専用の拡張ツールがおすすめです。
クーポン配布
LINE公式アカウントでは、友だち限定のクーポンを配信できます。
弊社の調査では、LINE公式アカウントに期待する配信内容は、「お得な情報」が最も多くなりました。

定期的なタイミングでクーポンを配布すれば、既存顧客のリピート率向上につながるでしょう。
LINEは日常的に使うアプリで通知に気づきやすく、トーク画面からスムーズにクーポンを提示できます。

そのため、他のアプリやメール、DMよりも、利用率が上がる可能性が高いのが特長です。
問い合わせ対応
LINE公式アカウントの「自動応答メッセージ」を使えば、日常的な問い合わせ対応を効率化できます。
自動応答メッセージとは、あらかじめ設定したキーワードや特定のメッセージに対して、自動で返信する機能です。
たとえば、リッチメニューから「アクセス」とキーワードを送信させて、店舗の住所や経路を案内できます。

また、モビルス株式会社の調査によれば、LINE公式アカウントのチャット機能を使う割合が、若い層を中心に増えていることがわかりました。

引用:【消費者のLINE公式アカウント利用実態調査2025】
店頭や電話で直接話したい人もいれば、LINEのように誰にも見られない環境で質問したい人もいます。
複数の窓口があれば、お客様は相談しやすい方を選べるので、見込み客の取りこぼしを抑えられるはずです。
顧客フォロー
LINE公式アカウントは顧客フォローにも役立ちます。
再来店のきっかけとして、フードやシーツといったリピート品を訴求している店舗も多いでしょう。
たとえば、新しくペットをお迎えしたお客様に、以下のようなメッセージを配信すれば、購買タイミングを逃しにくくなります。

顧客に合わせたメッセージと友だち限定のクーポンと組み合わせれば、来店率がさらに向上するでしょう。
ペットショップがLINE公式アカウントを運用するときの課題
ペットショップがLINE公式アカウントを運用するにあたり、主な課題は以下の3つです。
- 他のペットショップとの差別化が難しい
- 顧客管理が負担につながる場合がある
- LINEだけでは伝わりにくい情報がある
それぞれ、順に解説します。
他のペットショップとの差別化が難しい
ペットショップで扱っている商品やサービスは、ホームセンター・ペットサロン・動物病院など、多くの競合が存在します。
さらに、大手チェーン店や有名なペットショップでは、すでにLINE公式アカウントを運用していることがほとんどです。
そのため、とりあえずアカウントを開設したり、ただ情報発信を続けたりするだけでは、大きな成果は望めません。
差別化を狙うには、オリジナリティのあるコンテンツや、顧客のニーズに合わせた情報発信など、配信内容への工夫も必要です。
顧客管理が負担につながる場合がある
LINE公式アカウントは、配信設定や顧客の情報管理などを手動で行う必要があります。
さらに、チャットの問い合わせも増えてくれば、予定外の業務も加わり、時間が足りなくなるかもしれません。
ペットショップの仕事は接客や販売以外にも、生体管理やトリミングなど、多くのタスクを抱えています。
そのため、運用計画をしっかり立てないと、店舗の業務に支障が出る事態も考えられます。
LINEだけでは伝わりにくい情報もある
店舗の魅力を伝えるには、LINEのメッセージだけでは伝わりにくい情報もあります。
たとえば、長文の飼育ガイドや、複数のフードを比較した詳細なカタログなどは、LINEのトーク画面には向いていません。
発信したいコンテンツによっては、複数のチャネルを使い分けるクロスチャネル展開も必要になるでしょう。
【チャネル別の使い分け例】
LINE :日常の情報発信、クーポン配布、予約受付、相談窓口
YouTube :トリミングや飼育方法の解説、ペットの紹介動画
Instagram:ペットの写真、店舗の雰囲気、お客様の声の紹介
このように、コンテンツ内容に合わせたツールを選ぶと、メッセージがよりはっきりと伝えられるようになります。
ペットショップの魅力的なLINE運用なら「Lステップ」
LステップはLINE公式アカウント専用の拡張ツールです。
LINE公式アカウントでできることの幅を広げ、より多くのシーンで活躍できるようになります。
ここからは、Lステップを使ったLINE公式アカウントの運用法を紹介しましょう。
リッチメニューを差別化できる
Lステップのリッチメニューは、カスタマイズ性に優れており、オリジナル感を出しやすいのが特長です。
LINE公式アカウントでもリッチメニューは作れますが、基本的なテンプレートから選ぶ形になるので自由度の低さが難点です。
一方、Lステップはタブ切り替えで複数のメニューを表示できます。※スタンダードプラン以上の機能です。
実際に、猫専門のペットショップ「ビークラブ猫店」様では、この機能を活用したリッチメニューを利用しています。
個別相談の動線を配置し、問い合わせ件数の削減と売上アップにつながりました。
【ビークラブ猫店様のリッチメニュー】


診断コンテンツへの誘導にもリッチメニューを活用し、利用した人の60%がECサイトへ遷移しています。
【診断コンテンツ】

このように、リッチメニューに店舗の個性を反映しやすいのがLステップの強みです。
顧客の情報管理を自動化できる
Lステップでは、日々の配信や友だちの反応から、必要な情報を「タグ」や「友だち情報欄」に記録できます。

LINE公式アカウントよりも自由に顧客情報を蓄積できるのが特長です。回答フォームなどを利用してペットの情報も収集・保存できます。
【回答フォームの使用例】

Lステップはアンケート結果も自動で記録してくれるので、毎日の業務を圧迫することはありません。
また、これらのデータをもとにセグメント(絞り込み)配信も可能です。

たとえば、ペットの種類(犬/猫)で絞り込んで、専用のフードの案内を送るといった配信ができます。
Lステップは情報の収集や管理だけでなく、活用まで1つにまとめて運用できるツールです。
機能を拡張すれば動画やメールを使った配信ができる
Lステップの機能を拡張すれば、動画やメールを組み合わせたクロスチャネル配信が可能です。
LINE公式アカウントの課題でも取り上げたように、詳細な情報や長文コンテンツ、動画などはトーク画面だけでは伝えきれません。
Lステップには、これらの課題を解決できる「Lキャスト」と「Lメール」というオプション機能があります。
LキャストはLINEでオートウェビナー※を開催できるサービスです。

※オートウェビナーとは、事前に録画したウェビナー(オンライン上で開催するセミナーや講演)を自動的に配信する仕組みです。
Lキャストがあれば「ペットとの付き合い方:しつけ編」などの動画を、講座のように案内できます。

YouTubeと違い、いつでも見られる動画ではありませんが、ライブ配信のように再生されるので、情報をしっかり届けられます。
また、LメールはLステップに蓄積している顧客情報を活用して、LINEと連動してメール配信できるサービスです。
普段のやり取りはLINE公式アカウントで行い、ペットと過ごす季節ごとの対策などの詳細な情報はメールで提供可能です。

このように、情報内容ごとに利用するチャネルを使い分けることで、お客様にぴったりの情報を届けられるようになります。
LINEで選ばれ続けるペットショップを目指そう
ペットショップにとって、LINE公式アカウントは顧客との関係性を維持する大切なコミュニケーションツールになります。
友だちに向けて価値のある配信を続ければ、オンラインショップにも負けない、選ばれるショップになれるはずです。
しかし、多忙なペットショップの業務のなかでLINE運用も行うのは、スタッフの負担が大きくなるリスクがあります。
そこでおすすめなのが、Lステップです。
Lステップがあれば、顧客情報を自動で管理してくれるので、業務の負担増加を抑えられます。
ペットショップのLINE運用には、ぜひLステップを検討してみてください。











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