
- 電話や紙の連絡が多くて、家族対応に追われている…
- 求人を出しても反応が少なく、採用につながらない…
- 職員の集計作業に手間がかかる…
こうした悩みは、介護の現場で多く聞かれます。
人材不足が続くなか、業務に追われて本来必要なケアやコミュニケーションに余裕を持てない事業所も少なくありません。
近年は、連絡や採用・事務作業の効率化にLINEを取り入れる施設も増えています。
本記事では、介護業界のLINE公式アカウント活用方法をはじめ、LINE WORKSとの違いを分かりやすく解説します。
あわせて、LINE運用の自動化や、予約システムを構築する仕組み・事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
介護業界が抱える課題とは?
株式会社キャリアの調査によると、介護業界では複数の課題が同時に存在し、現場の負担が年々大きくなっています。

介護施設が抱える主な課題は、以下のとおりです。
- 人材が不足している
最も多く挙げられる悩みが人材に関するもので、約6割の事業所が「採用活動がうまく進まない」と回答しています。人手不足により、既存の職員への負担が増え、定着率の低下につながるケースも少なくありません。
- 利用者の獲得に苦戦している
約3割の介護施設が、「利用者の獲得」が難しいと感じている状況です。情報発信や家族への説明が不十分な場合、サービス内容が伝わりにくくなります。
- サービス品質の維持・向上が難しい
「サービスの質の向上」を課題と感じている事業所は、約3割にのぼります。記録作成や連絡・調整といった間接業務に追われ、利用者対応やケアに十分な余裕を確保しにくいのが現状です。
こうした介護業界の課題に対し、日々の連絡や業務を見直す手段として、LINEを運用する動きが広がっています。
介護業界でLINEが注目されている理由3つ
介護業界でLINEの活用が進んでいる背景には、「現場で使われやすい条件」がそろっている点があります。コミュニケーションツールとしての定着度は、業務効率や家族対応の質にも直結しやすいのがポイントです。
多くの介護施設で、LINEが選ばれている主な理由は、次の3つです。
- 職員・家族が使い慣れている
- リアルタイムで情報共有しやすい
- 求人・採用活動が効率化できる
ひとつずつ解説します。
1. 職員・家族が使い慣れている
LINEは介護現場に関わる多くの人が、使い慣れている連絡手段です。
総務省の調査でも、LINEは全年代で利用率が高く、特に40代・50代・60代では9割以上が利用しています。この年代は、介護施設の職員層や利用者家族の中心世代と重なります。

出典:総務省「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書」
新しいアプリを導入すると、「使い方が分からない」「登録が面倒」といった声が出やすく、運用が定着しないケースも少なくありません。
その点、LINEであれば日常的に使っているため、操作説明に時間をかけず、スムーズに運用を始めやすいのが強みです。
2. リアルタイムで情報共有しやすい
電話やメールでは「相手が出ない」「見てくれない」といったすれ違いが起こりがちです。しかし、LINEならプッシュ通知機能があるのでメッセージに気づきやすく、忙しい業務の隙間時間でも確認しやすい仕様です。
実際に弊社の調査によると、LINEのメッセージや投稿を「ほぼすべて見る」と回答したユーザーは59.6%に上ります。「80%程度見る」層と合わせると、8割以上が高い頻度で内容を確認しているという結果でした。

訪問予定の変更や急変時も、スタッフや連携先へ即座に情報共有できるため、対応の遅れや連絡漏れの防止につながります。
3. 求人・採用活動が効率化できる
LINE公式アカウントを採用窓口として使うと、求人対応をスムーズに進めやすくなります。
実際に弊社の調査では、面接の日程調整や合否連絡において「メールよりLINEを使いたい」と回答した人が45.3%にのぼり、メール派を上回る結果となりました。

LINEは通知に気づきやすく、「返信が来ない」「日程調整が進まない」といった採用現場の悩みを減らせます。
また、電話に出づらい求職者とも、すれ違いを防いで円滑なメッセージ交換が可能です。自動応答機能もあわせて活用すれば、業務の効率化と求人への反応率の向上が期待できるでしょう。
LINE公式アカウントとLINE WORKSの違い
介護現場での導入を検討する際、「どちらを選べばいいのか」と迷いやすいのが、LINE公式アカウントとLINE WORKSです。両者の決定的な違いは、「誰とつながるか」という利用目的にあります。
それぞれの特徴と得意分野を以下に整理しました。
| 項目 | LINE公式アカウント | LINE WORKS |
| 家族対応 | ◎ 一斉配信・個別チャットで案内しやすい | △ 家族対応には向きにくい |
| 職員連携 | 〇周知・簡易連絡は可能 | ◎職員間チャット・グループ運用が得意 |
| 求人 | ◎ 友だち追加→配信→個別対応の導線を作りやすい | △ 求人目的だと強みが出にくい |
| 外部対応 | ◎ 施設見学・問い合わせ対応と相性が良い | △ 外部向け運用は想定が少なめ |
| 導入
ハードル |
低:始めやすい | 中:従業員に新しくアプリをインストールしてもらう必要がある |
小規模〜中規模の施設では、まずLINE公式アカウントを軸に「家族対応・求人・外部連絡」をまとめると、管理がシンプルになりやすいです。
職員向けの運用も、全体周知や申請業務は、LINE公式アカウントの機能に加え、外部フォーム連携といった形で整理すれば、対応が可能です。
必要に応じて、職員連携はLINE WORKS、外部対応はLINE公式アカウントと役割を分けると、現場に合った使い分けができるでしょう。
介護施設のLINE公式アカウント活用方法3つ
介護施設のLINE公式アカウント活用は「家族対応」「職員向けの申請・管理」「採用」の3領域で力を発揮します。
チャット対応だけに頼らず、配信・導線・外部フォームを組み合わせて負担を増やさない設計にするのがポイントです。
ここでは、現場で実装しやすい活用方法を3つに分けて紹介します。
- 利用者家族との連絡・お知らせ配信
- 職員向け申請・管理業務の効率化
- 求人募集・応募対応
まずは「家族対応」から整えると、運用のイメージがつかみやすくなります。
1. 利用者家族との連絡・お知らせ配信
利用者家族の対応には、LINE公式アカウントの一斉配信とチャットの使い分けが効果的です。
たとえば、「4月の行事と衣替えのお知らせ」のように、毎月の行事予定や連絡を一斉配信で周知できます。

家族側もトーク画面で読み返しやすく、「案内を見落としていた」といった行き違いを減らせるのがメリットです。
施設内見学の希望者には、チャットで日時の候補を提示すれば、短いやりとりで予約を確定できます。

さらに、リッチメニューに「欠席・振替連絡」「面会予約」などを設定し、外部フォームと連携しておくと、家族が迷わず入力に進みやすいです。

このように、一斉配信・チャット・リッチメニューを役割別に整えると、家族との連絡が円滑になり、施設側の対応負担も抑えられます。
2. 職員向け申請・管理業務の効率化
介護職員向けのLINE公式アカウントの運用は、申請や提出の導線設計を整備すると、改善につなげやすいです。
口頭や紙で受けているシフト提出・休暇申請・各種届出を、リッチメニューから外部フォームへつなぐだけでも運用は軽くなります。
たとえば、
- シフト提出/確定シフト確認
- 休暇・欠勤申請/その他の申請
- 申請履歴・状況/ヘルプ・マニュアル
などのボタンを設置し、入力項目を統一しておくと事務作業もスムーズです。

「どこから申請すればいい?」という質問が減り、提出状況の確認も整理しやすくなります。
さらに、LINE公式アカウントの機能を拡張できるツールを活用すれば、LINE上でのフォーム作成やデータの取得・管理まで完結します。
3. 求人募集・応募対応
介護の採用に関しては、情報発信と応募者対応をLINE上にまとめると、業務がスムーズになります。
友だち追加の導線は、求人ページにQRコードを設置して、「LINEで施設見学・個別相談受付中」などの訴求を行えば、登録までのハードルを下げれます。

求人票だけでは伝わりにくい雰囲気も、写真付きの配信で「職場の空気感」を届けられるのがメリット。

応募者の質問にはチャットで即時対応でき、面談日程も候補日を送って選んでもらえば調整が簡単です。「電話は出づらい…」という求職者とも接点を保ちやすく、取りこぼしを減らせます。
介護施設でLINE運用する際の注意点
LINE公式アカウントは、介護施設での連絡や配信に便利ですが、「管理」や「自動化」においては注意が必要です。
導入前に、次のポイントを把握しておくと安心です。
- 個人情報・行動データの取得が難しい
LINE公式アカウントでは、利用者家族や求職者ごとの情報を取得するのが難しい仕様です。そのため、対応履歴や属性情報を追えず、データに基づいた配信や対応に活かしにくいのが課題です。
- 業務の効率化はできても手動対応が必要になる
一斉配信で利用者家族や応募者へ周知できても、予約調整や申請内容の確認は手作業が残ります。対応が増えるほど担当者に負担が集中し、運用が属人化するリスクも高まりやすいのが難点です。
こうした課題は、LINE公式アカウントの機能を拡張できるツール「Lステップ」を活用すると、情報の取得や対応・予約の自動化まで一貫して進めやすくなります。
介護業界の業務効率化はLステップがおすすめ
Lステップは、LINE公式アカウント専用のMA(マーケティングオートメーション)ツールです。

申請フォームの作成や予約管理・配信業務などを自動化できるため、家族や応募者対応の負担が軽減し、事務作業を効率的に進めやすくなります。
フリープランがあるので、気軽に試せる点も魅力です。
介護施設におすすめのLステップ活用方法は、次のとおりです。
- 申請業務の仕組み化
- 施設見学や採用面談の予約を自動化
- 情報配信の最適化
ひとつずつ、詳しく解説します。
申請業務の仕組み化
申請業務が頻繁に発生する介護現場では、フォーム化して流れを固定すると運用が安定します。口頭や紙の申請は内容がばらつきやすく、確認や集計に手間がかかりがちです。
Lステップでは、「回答フォーム」を活用して申請フォームの作成が可能です。友だちが入力した情報は自動で保存されるので、管理もスムーズに行えます。
たとえば、利用者家族向けの入所申し込みフォームを作ると、名前や生年月日、要介護度などの必要な情報を取得できます。

そのほか、職員の欠席連絡・休暇申請フォームや、デイケアの欠席・遅刻連絡フォームなども回答フォームで作れます。
「リッチメニュー」に、フォームボタンをまとめておくと、職員や家族が迷わず入力に進みやすく、LINE上で申請手続きが完了するのがメリットです。
施設見学や採用面談の予約を自動化
施設見学や体験入居、採用面談などの予約を自動化すると、日程調整の手間を減らせます。
予約管理を効率よく進めたい場合は、Lステップの「カレンダー予約」が便利です。家族や求職者が空いている日時を選ぶだけで、LINE上で予約が完了します。

変更やキャンセルも画面上で行えるため、「電話がつながらない」「折り返し待ち」といった手間がかかりません。職員側も個別対応が少なくなり、予約調整にかかる負担を抑えられます。
さらにリマインドを設定すると、当日の行き違いや来訪忘れを防ぎやすく、予約管理の確認作業がスムーズに進むでしょう。
情報配信の最適化
情報配信は「一斉に送る」だけでは、必要な人に届きにくくなります。
Lステップの「セグメント配信(友だちを絞ったメッセージ配信)」を使えば、取得したデータをもとに一人ひとりに合った配信内容に最適化できます。

たとえば、友だちのフォームの回答に応じてタグ(友だちを分類するラベル)を付与し、以下のようなセグメント配信が可能です。
- 見学・体験入居がまだの家族→施設の特徴/施設見学の予約案内
- 見学・体験入居済みの家族 →空室状況/入所までの流れ
- 契約済みの家族 →面会予約/行事・持ち物の連絡
採用では、介護職員(ヘルパー)・看護師・ケアマネージャーなど、希望職種に合わせて最適な求人メッセージを送れます。
このように、相手の状況に応じてメッセージ内容を変えると、「自分に関係ある情報」と感じられやすく、反応率の向上が期待できます。
介護施設のLステップ活用事例
宮崎県で高齢者向けの総合福祉サービスを提供するハラケアシステム様。約100名の職員を抱えるなかで、働きやすい職場づくりや、職員同士のつながりを大切にした運営を行っています。
一方で、職員向けの業務や福利厚生の運用については、次のような課題がありました。
- 「しふく手当」の申請で名前の表記ゆれが多く、集計に手間がかかっていた
- 「お弁当予約」は空き状況が分からず、食品ロスにつながっていた
- 「気づきメモ」による職員の声を拾う仕組みが定着していなかった
Lステップ導入後は、すべての申請操作をLINE上のリッチメニューから完結できるようにしました。

「しふく手当」の申請では、フリガナの頭文字から名前を選択できるフォームを用意しています。手入力が不要なため、手間を省きつつ入力ミスも起こりにくい設計です。

自動集計されたデータはCSVで出力でき、「誰に対して何件申請があったか」が一覧で確認可能です。

また、未提出者にはリマインドが繰り返し配信されるため、提出状況を把握しやすくなっています。
お弁当の予約は、「カレンダー予約」で日付を選ぶだけで申し込める仕組みを構築し、空き状況がひと目で分かるようになりました。


さらに「気づきメモ」では、自由記述式の回答フォームを採用し、リッチメニューから職員が簡単に意見を投稿できます。

これらの施策により、申請業務の効率化や食品ロスの削減が実現しました。「気づきメモ」を通じて職員の声も集まり、介護施設の業務改善に結びついた事例です。
まとめ
LINE公式アカウントの活用法やLINE WORKSとの違い、事例などを解説しました。
介護施設がLINE公式アカウントを活用すると、家族へのお知らせや見学日程の調整、求人情報の発信などを効率化でき、日々の業務の負担を抑えられます。
さらにLステップを組み合わせれば、欠席連絡や各種申請のフォーム化、施設見学・体験入居・採用面談の予約自動化まで、LINE上で一元管理が可能です。
家族対応や職員向け業務、採用活動といった施設の課題に合わせて、LINEを上手く活用していきましょう。








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