

- 新しいお客さんがなかなか増えない…
- どうやったら作品が売れるの?
- お客さんの対応に時間がかかって、制作時間が思うようにとれない
このような悩みを抱えるハンドメイド作家の方は少なくありません。
実際、メルカリをはじめとした販売プラットフォームでは出品数が多く、自分の作品が目に留まりにくいのが現状です。
そこで今回は、ハンドメイドの新たな販路として注目されている「LINE公式アカウント」を活用した“売れる仕組みの作り方”を解説します。
作品の販売を自動化する方法や活用事例も紹介するので、売上の安定を目指したい作家の方はぜひ参考にしてください。
目次
ハンドメイド・個人作家が抱える販売の課題
ハンドメイド販売では、作品制作と集客を同時に進める必要があるため、作家が抱える負担は大きくなりやすいのが実際のところです。
ハンドメイドの販売サイト・ミンネの調査では、「販売面で課題を感じる」と回答した作家が多く見られました。

おもな販売の課題は以下の3つです。
- 売れる仕組みがわからない
SNSやネットショップにハンドメイド作品を掲載しても、購入までの導線が整理されず、販売が安定しない作家は珍しくありません。
投稿や更新頻度に頼る運用になりやすく、長期的な売上につながりにくい点が大きな悩みです。
- 制作に集中できず時間が足りない
DM返信やオーダー管理などの業務に追われると、制作の優先度が下がり、発送の遅れやミスにつながる場面も出てきます。管理の精度が下がると、リピーター獲得の妨げになる場合もあります。
- 新規の顧客が増えない
競合の増加やSNSアルゴリズムの変化により、潜在的な顧客に情報が届きにくい状況が続いています。
ハンドメイド作家の想いや制作の背景をていねいに伝える手段が限られ、作品の魅力が十分に伝わらない点も課題です。
LINE公式アカウントがハンドメイド販売におすすめな理由
課題が多いハンドメイド販売では、SNSやネットショップだけの運用に限界を感じる場面も少なくありません。そこで、新たな集客ツールとして業界でも注目されているのが、LINE公式アカウントです。
ハンドメイド販売にLINE公式アカウントの活用がおすすめな理由は、以下のとおりです。
- 新規獲得に期待が持てる
- 顧客との継続的なやりとりができる
- 無料で使えるので個人作家でも試しやすい
詳しい内容を解説します。
新規獲得に期待が持てる
LINEは人々の生活に深く浸透しているため、利用率が高く、ハンドメイド販売での新規顧客の獲得に向いています。
実際に、総務省の調査によると、全年代のLINE利用率は9割以上という結果でした。

出典:総務省「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
さらに弊社の調査では、LINEは他のSNSよりも開封率が高く、約6割のユーザーが「ほぼすべての配信に目を通している」という回答が得られています。

このように、情報が届きやすいLINEの特性を活かせば、新規の購入者との接点を作りやすくなり、ハンドメイドの販売へとつなげられます。
顧客との継続的なやりとりができる
LINE公式アカウントは、ハンドメイド販売において顧客と長く関係を築きやすいツールです。購入後に「無事に届きましたか?」とメッセージを送るだけでも、安心感が生まれやすくなります。
こうしたやりとりをきっかけに、新作や再販の案内を定期的に配信すれば、「またチェックしてみよう」と思ってもらいやすくなるでしょう。
問い合わせやオーダー相談もLINEに集約できるため、対応が分散しにくい点も特徴です。LINE公式アカウントでは、顧客との継続的な接点を保ちやすく、リピート購入やファン化を目指せる点が強みです。
無料で使えるので個人作家でも試しやすい
LINE公式アカウントは、初期費用や月額費用をかけずに始められる点が魅力です。
無料プランでは、月に200通までメッセージを配信できるため、まずはお知らせや新作案内を試したいハンドメイド作家にも向いています。

出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント料金プラン」
配信数が増えてきたら、月額5,000円で5,000通まで送れるライトプランへの切り替えも可能です。
活動規模や販売状況に合わせてプランを選択できるため、無理なく続けやすい点も安心材料といえます。
LINE公式アカウントの作り方
LINE公式アカウントは、LINEヤフー for Businessから簡単に作成できます。
まずは「LINE公式アカウントをはじめる」をクリックします。

続いて、以下の3ステップで登録を進めていきましょう。
①「LINEアカウントで登録」または「メールアドレスで登録」を選んでビジネスIDを登録する

②ログイン情報を記載する

③管理画面にログインしてLINE公式アカウントの基本情報を登録する

これで、LINE公式アカウントの運用を始められます。
メールアドレスやパスワードを忘れてログインができない場合は、関連記事の対処法もご確認ください。
ハンドメイド販売のLINE活用方法
LINE公式アカウントは、ハンドメイド販売の導線づくりからリピート促進まで、日々の運用に取り入れやすいツールです。
ここでは、個人作家でも実践しやすく、販売につなげやすい活用方法を4つご紹介します。
- 友だち追加で割引クーポンを配布する
- 作品や導線を一カ所にまとめる
- 画像や動画を使った魅力的な配信を行う
- アンケートを実施して人気作品や価格帯を把握する
これらの基本的な運用を実践するだけでも、集客力がワンランクアップします。
友だち追加で割引クーポンを配布する
ハンドメイド作家がLINE公式アカウントの友だち追加を促す施策として、即効性が期待できるのが「クーポン」の配布です。
たとえば、次のような特典を案内すると登録のハードルを下げられます。
- イベント出店時にQRスタンドを用意 :友だち追加で10%オフ
- SNS投稿やホームページにQRコードを設置:友だち限定!500円オフ

さらに、友だち追加直後にクーポンを配信すると、ネットショップへの導線も自然につながります。

購入のきっかけを用意しつつ、LINE上で今後の案内を届けられる状態を作っておくのがポイント。LINE公式アカウントのクーポン利用率は高く、顧客との最初の接点として取り入れやすい施策です。
作品や導線を一カ所にまとめる
作品情報や購入までの導線を一カ所にまとめると、ハンドメイド販売の流れがスムーズになります。
LINE公式アカウントのトーク画面下部に表示される「リッチメニュー」を使えば、次のような情報を固定表示できます。
- オンラインストア
- 新作アイテム
- クーポン
- ブログ
- お問い合わせ

顧客にとって必要な情報が一目で分かる構成になるため、「どこから買えばいい?」と迷いにくい点が強みです。
ボタンは最大6つまで設定でき、友だちが知りたい情報へすぐにたどり着ける導線を整えられます。
さらに、LINE公式アカウントの機能を拡張できるツールを活用すると、タブを使った複数のリッチメニュー表示や自由度の高いデザインも可能です。
画像や動画を使った魅力的な配信を行う
画像や動画を使った配信を取り入れると、ハンドメイド作品の魅力をより直感的に伝えられます。
LINE公式アカウントの「リッチメッセージ」や「リッチビデオメッセージ」を使えば、テキストだけでは伝わりにくい質感やサイズ感まで補足しやすくなります。
| 機能 | 配信できる内容 | アクション |
| リッチメッセージ | 画像 | リンク・クーポン・テキスト |
| リッチビデオメッセージ | 動画 | リンク |
これらのメッセージにはアクションの設定ができ、「購入する」「参加する」といったラベルやボタンとともに販売サイトの設置も可能です。
たとえば、キャンドルのワークショップ開催を告知する際に、
- 制作風景
- 完成イメージの写真
- 開催日時
- 参加費
などを記載したリッチメッセージをテキストと一緒に「一斉配信」すれば、内容を一目で把握でき、参加率も上がりやすくなります。

このように、メッセージに画像や動画を活用すると、情報をわかりやすく整理しながら、作品やイベントの魅力を伝えられます。
アンケートを実施して人気作品や価格帯を把握する
友だちの声を集めて人気のある作品や価格帯を把握できれば、ハンドメイド販売の方向性を見極めやすくなります。
LINE公式アカウントの「リサーチ機能(アンケート)」を使うと、回答結果を統計データとして確認可能なため、作品の改善や企画に役立てられます。

たとえば、
- 気になるデザイン
- 好きな素材
- 購入を検討しやすい価格帯
といった項目を聞いておくと、「どれを作るか迷う」場面でも判断しやすいでしょう。感覚だけに頼らず、データを参考にした運用を取り入れられるのも、LINE運用の強みです。
ハンドメイド作家がLINE運用をする際の注意点
LINE公式アカウントは手軽に始めやすい一方で、注意すべき点もいくつかあります。事前に制限や対応できない範囲を理解しておくと、運用途中での迷いや手戻りを防ぎやすくなります。
- 個人情報や行動データの取得ができない
LINE公式アカウントでは、友だち一人ひとりの詳細な個人情報や行動履歴を取得する仕組みが限られています。
「リサーチ機能(アンケート)」においても、回答結果は匿名のため、顧客ごとのフォローには活かしにくいのが実情です。
- 配信やフォローの自動化が限定的になる
一斉配信は行えますが、購入履歴や反応に応じた細かな条件を絞った配信は難しい仕様といえます。結果として、フォロー対応に手作業が発生しやすくなる点に注意が必要です。
- 自由度の高いデザインや細かな世界観の表現が難しい
LINE公式アカウントのリッチメニューは、レイアウトやデザイン・ボタンの数などのカスタマイズ性が限られています。
ブランドの世界観が大切なハンドメイド販売では、細やかな表現が難しいと感じる作家も少なくありません。
LINE公式アカウント単体では対応しきれない課題も、機能を拡張できるツール「Lステップ」を活用すれば、対応の幅を広げられます。
顧客情報の取得や一人ひとりに合わせた配信の自動化に加え、リッチメニューの表示やデザイン面も柔軟に設計しやすくなります。
ハンドメイド×Lステップで作る売れる仕組み
Lステップは、LINE公式アカウント専用のMA(マーケティングオートメーション)ツールです。
ハンドメイドのオーダー受付や相談対応・制作・販売に関する案内配信などを自動化できるため、作家の運営負担を軽減しながら、販売の仕組み化を進めやすくなります。

無料プランから試せるので、導入のハードルが低く、個人作家や小規模のハンドメイドショップでも無理なく活用しやすい点も魅力です。
実際にLステップでは、次のような仕組みの構築ができます。
- オーダー申し込みや相談フォームが作れる
- 顧客の関心に沿った配信を自動化できる
- カスタマイズ性の高い表示メニューが作れる
詳しい内容を解説します。
オーダー申し込みや相談フォームが作れる
Lステップでは、申し込みフォームや相談フォーム・アンケートなどを作成し、顧客情報や購入アイテム・興味のある作品などのデータを自動で取得します。
フォームの作成に使用する回答フォームは、項目を自由に設定できるほか、ヘッダー画像や背景色なども、作家の世界観に沿ったデザインに整えられます。
たとえば、記述式と選択式を組み合わせた、次のようなオーダー申し込みフォームも作成可能です。


名前や住所などの基本情報に加え、希望アイテムや価格・カラーなど、ハンドメイド販売に必要な情報を設定できます。
事前に必要な情報をフォームでまとめて受け取れるため、やりとりの抜け漏れを防ぎながら、オーダー対応をスムーズに進めやすくなるのがメリットです。
顧客の関心に沿った配信を自動化できる
ハンドメイド作品の案内では、「誰が・どんな作品に惹かれているか」を把握したうえで情報を届ける視点が欠かせません。
Lステップの「セグメント配信(友だちを絞ったメッセージ配信)」を活用すれば、回答フォームで集めたデータをもとに、一人ひとりに合わせた配信を自動化できます。

たとえば、友だちの関心に応じて次のようなセグメント配信が可能です。
- アクセサリー作品に興味がある人 → 新作の制作・販売情報を案内
- オーダーメイドに関心がある人 → オーダー受付開始や納期の目安を配信
- 過去に購入経験がある人 → リピーター向けの限定クーポンを届ける
興味や行動別に案内を切り替えると、必要な情報が無理なく伝わり、メッセージへの反応も安定しやすくなります。
その積み重ねが「この作家さんのアイテムをまた選びたい」という気持ちを育み、リピート購入につながっていきます。
カスタマイズ性の高い表示メニューが作れる
ハンドメイド作品の販売では、作家の世界観が伝わる表示メニューと、迷わず行動できる導線設計が大切です。
Lステップのリッチメニューなら、デザインの自由度が高く、ボタンの数や配置・背景画像・配色まで細かく調整が行えます。
たとえば、背景に大きな画像を配置し、作品の質感や雰囲気を引き立たせた表示メニューも柔軟に作れます。

そのため、「販売」「オーダーメイド」「問い合わせ」といった導線を、ブランドイメージを保ったままメニューにまとめられる点が特徴です。
カスタマイズ性が限られるLINE公式アカウントでは難しいデザインも、Lステップなら実装しやすいのが強み。他の作家との差別化につながるリッチメニューにより、販売力の底上げを図れます。
ハンドメイド販売に活かせるLステップ活用事例
最後に、ハンドメイド販売に活用できるLステップの事例を3つご紹介します。
診断&表示メニューの充実で売上が20倍に!
ハンドメイドや美容の通信講座を販売する「PBアカデミー」様。LINE公式アカウントに約8,000人の友だちがいたものの、運用ノウハウがなく、売上につながっていなかったそうです。
そこでLステップを導入し、診断と表示メニューを軸に導線を再設計しました。
- 友だち追加後にアンケートを実施
→回答をもとにセグメント配信
- ハンドメイド適正診断を作成
→診断結果に合わせた講座をおすすめ
- リッチメニューに複数タブを設定
→メニューの切り替えでコンテンツを充実
診断では、簡単な質問とタップ式の設計で回答率を高め、結果に応じて最適な講座を自動でおすすめしています。


さらに、タブを活用して目的別に整理したリッチメニューで迷いを減らし、検討から申込みまでの流れをスムーズにつなげました。



タップ領域はひとつのメニューで最大20個まで設定できるので、多数の講座ボタンの設置もLステップなら問題ありません。

こうした複数の施策の結果、構築からわずか2ヶ月で売上は約20倍に伸び、高単価の講座が日常的に売れる状態を実現した事例です。
オーダー相談フォームの活用で顧客管理を効率化
「ガラス工房Merhaba(メルハバ)」様は、以前からLINE運用は行っていましたが、顧客情報やオーダー内容を体系的に管理できていませんでした。
ハンドメイド制作や修理、顧客対応までを代表一人で担っていたため、管理作業の負担が大きかったそうです。
Lステップ導入後の主な施策は、以下のとおりです。
- 必要なコンテンツをリッチメニューに集約
- 回答フォームを活用したオーダー相談フォーム・修理依頼フォームの設置
オーダーメイドの受注制作が中心のため、リッチメニュー上部の目に入りやすい場所に「オーダー相談」と「修理依頼」のボタンを配置しました。

オーダー相談フォームでは、郵送時に必要な情報や希望内容を事前に入力してもらう設計とし、情報はユーザーごとに自動で蓄積されます。

また、希望する作品や修理品のイメージを送付できる仕様にしたので、認識をすり合わせた状態でやりとりがスムーズに進むようになりました。

結果として、個別対応の手間が減り、顧客管理と制作を両立しやすい運用につながった活用事例です。
問い合わせ窓口をLINEに集約!業務負担が軽減
「Fiore(フィオーレ)」様は、オーダーメイド服の制作に加え、セレクトアイテムも扱うアパレルショップです。
店舗を運営するなかで、
- 問い合わせが複数経路に分散し対応漏れが起きやすい
- 店舗までのアクセスが分かりにくい
といった点に課題を感じていました。
そこでLステップを導入し、問い合わせ窓口とアクセス案内をLINEに集約。ご注文・お取り置き・お問い合わせはフォームで受け付ける運用へ切り替えています。

注文時には、商品のスクリーンショットや詳細を入力してもらう設計とし、認識違いを防ぎました。

また、店舗への道案内は動画で用意し、リッチメニューから確認できるようにしたため、来店前の不安も軽減されています。


問い合わせや案内の導線を整えた結果、対応漏れや個別対応の手間が減り、業務効率の向上につながった事例です。
まとめ
LINE公式アカウントを活用すれば、ハンドメイドの作品案内や問い合わせ対応、オーダー管理を効率化できます。
さらにLステップを組み合わせると、オーダーや顧客データの取得・情報の配信などが自動化され、顧客管理とマーケティングが同時に実現します。
ハンドメイド販売ならではの課題に合わせてLINEを運用し、リピーター獲得やファンづくりにつなげていきましょう。








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