
フォトスタジオは、七五三や成人式、入学式などの節目で利用されることが多く、一度選ばれるとリピートされやすい業種です。
お客様とつながり、関係を育てることが集客やリピーター獲得に直結します。
しかし、電話やメールでの案内には限界があります。2025年の調査では「電話やメールしか連絡手段がない場合、手続きを途中でやめた人が4割以上いる」ことがわかりました。
さらに、メールの開封率は10〜30%にとどまるのに対し、LINEは60%と情報が届きやすい傾向です。
その背景を踏まえ、本記事ではフォトスタジオでLINEを効果的に活用する方法を解説します。
目次
フォトスタジオでLINE公式アカウントを活用する5つの方法
LINE公式アカウントは無料で開設でき、ビジネスの規模を問わず気軽に使えるツールです。
自社調査では、もっとも多くの人が利用しているメッセージツールはLINEであることがわかりました。

日常的に使っているLINEで情報を届ければ、自然と目に留まりやすくなります。
フォトスタジオでは、具体的に次のように活用できます。
- イベントやキャンペーンをリアルタイムで知らせる
- クーポンや特典を配信してリピーターを増やす
- データの受け渡しやアルバム完成の案内をスムーズにする
- 予約を24時間受け付け、都合のよい時間に対応する
- 問い合わせ対応の自動化で、スタッフの負担を軽くする

それぞれの使い方を順に見ていきましょう!
①イベントやキャンペーンをリアルタイムで知らせる
フォトスタジオは、イベントで利用されることが多く、季節や行事に合わせたキャンペーンを実施する機会も多いでしょう。
LINE公式アカウントの一斉配信を使えば、効率よくキャンペーンをお知らせできます。
LINEは、メールより開封率やリンクのクリック率が高く、情報を逃さず届けやすい点が魅力です。

引用:メルマガ・LINE公式アカウント(*)・Lステップの比較
文章だけでなく、リッチメッセージを作成して視覚的にアプローチすることも可能です。

写真やデザインを組み合わせながら訴求すると目を惹きやすく、スタジオを思い出すきっかけになるでしょう。
②クーポンや特典を配信してリピーターを増やす
フォトスタジオは利用の機会が限られるからこそ、一度つながったお客様との関係を育てることが大切です。
LINE公式アカウントのクーポン機能を使えば、
- 次回の撮影料10%オフ
- お子さまの誕生月は特別プレゼント
など、再来店を促すクーポンや特典を簡単に届けられます。

紙のクーポンを渡す方法もありますが、なくしたり忘れられたりする可能性もあるでしょう。
LINEなら、イベントが近づいてきたタイミングや閑散期など、好きなタイミングで配信できます。
③データの受け渡しやアルバム完成の案内をスムーズにする
LINE公式アカウントは、撮影後の写真データを送る際にも役立ちます。

アルバムを注文された場合は、完成のお知らせをLINEで送る使い方もおすすめです。

電話のようにスタッフの時間を取られず、お客様の都合に合わせて案内できます。
連絡をLINEで統一すれば、連絡漏れや連絡の重複も防ぎやすくなります。
④予約を24時間受け付け、都合のよい時間に対応する
「仕事があって営業時間内に予約の電話をするのが難しい」と困っているお客様は多くいます。
LINE公式アカウントなら、チャット機能を使って24時間いつでも予約を受けられます。
予約の問い合わせがあったときに、以下のようなメッセージを送れば、名前・連絡先・撮影の目的などの情報収集も可能です。

上記のメッセージを定型文として登録しておくと、【吹き出しマーク】から数クリックでメッセージを呼び出せて便利です。

お客さまはもちろん、スタッフも都合の良いときに対応できます。
⑤問い合わせ対応の自動化で、スタッフの負担を軽くする
LINEを導入するだけでも、お客様が気軽に質問しやすい環境をつくれますが、LINE公式アカウントの応答メッセージを使えば、問い合わせ対応の効率化も可能です。
たとえば、駐車場の場所や営業日などのよくある質問を登録しておくと、自動で返信できます。

お客様の疑問をすぐに解消できるため、満足度向上と機会損失の防止につながります。
フォトスタジオでLINE公式アカウントを活用するメリット
フォトスタジオでLINE公式アカウントを活用すれば、定期的な配信で関係を育てながら、撮影のタイミングを逃さずアプローチできます。
具体的なメリットは次の3つです。
- お客様と継続的につながれる
- 広告費や手間を抑えて集客できる
- 地域のお客様に選ばれやすくなる

順に紹介しますので、自社の集客やリピーターづくりにLINEがどう役立つかをチェックしてみてください。
お客様と継続的につながれる
LINE公式アカウントを友だち追加してもらえば、撮影後もLINEを通じてつながり続けられます。
季節のイベントや記念日が近づいたタイミングで案内を送ると、「そろそろ記念に写真を撮ろうかな」と思い出してもらうきっかけになるでしょう。

LINEは電話やメールよりも気軽に連絡できるため、押し売り感を抑えながら自然にスタジオを意識してもらいやすくなります。
広告費と手間を抑えて集客できる
LINE公式アカウントを使えば、校正や印刷などの手間をかけずに情報を届けられます。
友だち追加したお客様に直接配信できるため、SNS広告のような掲載費やチラシの印刷費も不要です。

イベントやキャンペーンの際も、コストを抑えて効果的に集客できます。
地域のお客様に選ばれやすくなる
小さな子どもを含む撮影は、近くのスタジオを選びたいと考える家庭が多く、立地の近さも強みになります。
LINE公式アカウントのセグメント(絞り込み)配信なら、住居地ごとに分けて情報を届けられます。

近隣のお客様に限定キャンペーンを案内すれば、親近感や特別感を持ってもらいやすいでしょう。
近隣住民の友だちが少ない場合は、QRコード付きの案内を近隣店舗に置いたり、ポスティングしたりすると、ネットを見ない層にもアプローチできます。

地元で営業していることを意識してもらうと、地域のお客様から選ばれやすくなります。
フォトスタジオでLINEの導入を成功させる5つのポイント
LINE公式アカウントを開設しても、友だち追加してもらわなければ活用できません。
そこで、フォトスタジオでLINEを効果的に活用するためのポイントをまとめました。
- アカウントを見つけてもらいやすい工夫をする
- リッチメニューを活用し、わかりやすく案内する
- 初回予約に前向きになる仕組みを整える
- データを確認しながら効果的に配信する
- SNSやホームページと連携してアプローチの幅を広げる

5つのポイントを意識し、LINEを有効活用しましょう!
1.アカウントを見つけてもらいやすい工夫をする
まずは、ホームページやSNSなどにLINE情報を掲載し、アカウントへの導線を増やしましょう。
「LINEで予約可能」「LINE限定クーポン配信中」など、友だち追加するメリットを明記すると、興味を持った人が流入しやすくなります。

自社の調査では、友だち追加の理由として「クーポンなどの特典があったから」と答えた人が多く見られました。

撮影に来たお客様に、直接友だち追加を案内するのも効果的です。
「アルバムの完成はLINEでお知らせします」と伝えれば、自然な流れで誘導できるでしょう。
2.リッチメニューを活用し、わかりやすく案内する
リッチメニューを整理すれば、お客様が知りたい情報にすぐアクセスでき、予約や問い合わせの途中離脱を防ぎやすくなります。

【よくある質問】や【アクセス】のボタンを設置し、スタッフの対応を減らすのもひとつの手です。
撮影ジャンルに合わせてデザインを変えるのも良いでしょう。
- 家族写真 :柔らかい色合いで親しみやすく
- 成人式・七五三:華やかな色使いで特別感を演出
- ブライダル :シックなトーンで上品さを強調
- キッズ・ベビー:ポップな色味で楽しい雰囲気に
お客様がLINEを開いた瞬間に、スタジオの魅力や信頼感が伝わるようなデザインを意識してみてください。
3.初回予約に前向きになる仕組みを整える
初めてスタジオを利用するお客様のなかには、複数のフォトスタジオを比較している段階の方も少なくありません。
リッチメニューに【ポートフォリオ】のボタンを設けておくと、スタジオの雰囲気やカメラマンのセンスを確認でき、安心して予約を検討してもらえます。

また、友だち追加時に「初回限定クーポン」を配信すれば、予約を迷っているお客様の後押しになります。
LINEヤフー社の調査では、58.3%のユーザーが「LINE公式アカウントから届いたクーポンを利用している」と回答していました。

※引用:LINE公式アカウント「クーポン」の効果的な使い方とは?|LINE for Business
クーポンに有効期限を設けると、行動を促す効果がさらに高まります。
4.データを確認しながら効果的に配信する
LINE公式アカウントには、ブロック数やクーポンの利用状況、メッセージの開封数などを確認できる分析機能があります。

分析データを活用すれば、配信内容やキャンペーンの改善に役立てられます。
ブロック率が高い場合は、文面や送信タイミングの見直しが必要かもしれません。
また、クーポンは使用回数だけでなく、表示回数や獲得枚数※も把握できます。※以下の画像にある「獲得する」をタップした回数がカウントされます

「クーポンの表示回数が少ない」のか「獲得は多いが使用されていない」のかによって、改善すべきポイントは異なります。
画像やメッセージ文、クーポンの内容・条件を変えて、友だちの反応を比較すると、効果的な訴求方法を見つけやすいでしょう。
5.SNSやホームページと連携してアプローチの幅を広げる
LINE単体で活用するよりも、SNSやホームページと連携するとアプローチの幅が広がります。
フォトスタジオなら、InstagramやTikTokに撮影の様子・仕上がり写真を投稿し、

LINEの友だち追加で撮影データを1カットプレゼント

LINEの友だち限定クーポン配信中
といった特典を案内するのも一案です。
一方で、LINEからホームページやInstagramへの誘導も可能です。
以下のようなカードタイプメッセージを活用し、ホームページやInstagramのポートフォリオに案内すれば、撮影イメージをより具体的に伝えられます。

SNSやホームページで世界観を伝え、LINEでお客様と継続的につながる仕組みにすると、両方の強みを活かせます。
フォトスタジオでLINE公式アカウントを使うときの注意点
LINE公式アカウントは便利なツールですが、機能をよく理解しておかないと、運用時に思わぬ負担が増えるケースもあります。
とくに注意しておきたい点は、次の2つです。
- 予約管理に限界がある
- 顧客情報管理の自動化は難しい

注意点を知っておけば、導入後の後悔を防げます。
予約管理に限界がある
LINE公式アカウントには「LINEで予約」と呼ばれる、LINE上のカレンダーから空き時間を選んで予約できる機能がありますが、対象は飲食店のみです。

引用:LINEで予約(飲食店対象)|LINEヤフー for Business
そのため、フォトスタジオではチャット機能を使って予約を受けるのが一般的です。
スタッフの手が空いたタイミングで対応できる一方、受けた内容を予約表へ転記する手間がかかります。
電話やメールなど複数の窓口で予約を受けている場合は、ダブルブッキングや確認漏れに注意しましょう。

「Lステップ」のような拡張ツールを使えば、フォトスタジオでもカレンダー形式での予約管理が可能です。詳細はのちほど紹介します!
顧客情報管理の自動化は難しい
LINE公式アカウントでは、顧客情報を自動で追加・整理する機能はありません。更新はスタッフの手動対応が必要になります。
たとえば、友だちから一度でもメッセージやスタンプなどの反応があれば、以下のように情報を記録できます。

- タグ :「七五三キャンペーン利用」など、利用履歴を残す
- ノート :家族構成や子どもの年齢、居住地域などをメモする
- ステータス:対応状況に応じて【要対応】または【対応済み】を設定する
ステータスを【要対応】にすると、トーク一覧に以下のように表示され、返信漏れを防ぎやすくなります。

ただし、手動対応が必要なため、操作漏れや入力ミスが生じるリスクには注意が必要です。
フォトスタジオでLINEを効果的に使うなら「Lステップ」
LINE公式アカウントをより便利に活用するなら、「Lステップ」との併用がおすすめです。

Lステップは、LINE公式アカウントの機能を拡張するツールで、手動対応を減らしながらお客様との丁寧なコミュニケーションを可能にします。
とくに、フォトスタジオと相性のよい機能や使い方は以下の5つです。
- 予約管理やリマインドを自動化
- アンケートでお客様の好みを把握
- お客様の状況に合わせた配信でアプローチ
- 利用状況に応じてリッチメニューを出し分け
- スタッフ間の情報共有をスムーズに

活用例を交えながら、くわしく紹介していきます。
予約管理やリマインドを自動化
フォトスタジオでは、予約・日程調整・前日の予約確認連絡など、スケジュール管理に時間がかかりがちです。
Lステップのカレンダー予約機能を使えば、予約関連の対応を自動化し、スタッフの負担を減らせます。
お客様もLINE上で空き状況を確認し、希望日時を選ぶだけで手続きが完了するため、手間なくスムーズに利用できます。

予約日が近づいたら、以下のようなリマインドを自動配信することも可能です。
- 予約14日前:予約確認・持ち物の案内
- 予約7日前 :予約確認・撮影の流れを案内
- 予約3日前 :ポーズ例や撮影の雰囲気がわかる動画を案内
- 予約前日 :予約の最終確認・注意事項の案内(髪に何もつけずに来店など)
スタッフが撮影準備や接客に集中できるうえ、予約忘れ防止やお客様の安心感にもつながります。
アンケートでお客様の好みを把握
お客様の好みを事前に把握しておくと、撮影日の雰囲気づくりや衣装・小物の提案をスムーズに進められ、より満足度の高い仕上がりにつながります。
Lステップの回答フォームを活用すれば、LINE上でスムーズにヒアリングが可能です。
たとえば、持ち込み・貸し出し希望の小物を聞き取るほか、ブライダルフォトなら試着前に好みのドレスを絞り込めます。

リッチメッセージで診断コンテンツを作成し、ゲーム感覚で回答してもらいながら、自然に好みを把握する方法もあります。



収集した回答は自動で保存され、スタッフはいつでも確認できる仕組みです。
お客様の状況に合わせた配信でアプローチ
Lステップのセグメント(絞り込み)配信なら、取得した情報をもとに、配信内容を自動で出し分けられます。
たとえば、ニューボーンフォトやお宮参りで利用したお客様に
- ◯年生まれ
- 女の子
- 男の子
などのタグを付けておけば、七五三・入学・卒業・成人式のタイミングで案内の配信が可能です。
LINE公式アカウントにもセグメント配信の機能はありますが、絞り込みに使えるタグの作成は5個までに限られます。
また、タグ付けは1件ずつ手動での対応が必要です。
一方、Lステップではタグを無制限に作成でき、アンケート回答や予約時に自動でタグを付与する設定も可能です。
利用状況に応じてリッチメニューを出し分け
Lステップならリッチメニューを出し分けて、お客様ごとに最適な案内ができます。
たとえば、「撮影前」と「撮影後」では、お客様がスタジオに求める情報が異なるため、以下のように変更するのが良いでしょう。
【撮影前】

【撮影後】

お客様が必要な情報にすぐアクセスできれば、満足度の向上が期待できます。スタッフの案内業務を効率化できる点もメリットです。
スタッフ間の情報共有をスムーズに
フォトスタジオでは、予約の受付から衣装選び、データ納品まで、複数のスタッフが連携してお客様をサポートします。
そのため、進捗管理や対応漏れ防止の仕組みづくりが欠かせません。
Lステップの対応マークを活用すれば、スタッフ間でタスクの進行状況をひと目で把握できます。
次のような名称を設定しておくと、どの対応まで完了しているかを簡単に確認できます。
- 撮影予約受付済み
- 衣装選択完了
- 撮影実施済み
- データ納品済み
- アルバム注文受付済み
また、対応マークの名称は自由に変えられるため、担当者ごとに分ける使い方も可能です。

スタジオ全体で進捗を共有すれば、情報の行き違いや対応の重複を防ぎ、信頼性の高い対応が叶います。
LINEの活用でフォトスタジオの集客とリピーター獲得を実現しよう
LINE公式アカウントは、フォトスタジオの新規集客からリピーターづくりまで幅広く活用できるツールです。
キャンペーンの配信やクーポン発行、24時間予約受付などを組み合わせると、お客様とのつながりを長く保ちながら満足度を高められます。
スタッフの案内業務を減らし、撮影準備や接客に集中できる環境をつくれるのも魅力です。
ぜひLINEを上手に取り入れて、地域に愛されるスタジオ運営を目指しましょう。








-1.jpeg)

