チョコレートプラネットのCMでお馴染みの「Lステップ」。
簡単にいうと、業務効率化や自動化、売上アップを実現できる、LINE用のビジネスツールです。
本記事ではLステップの機能や導入するメリット、料金などを詳しく解説いたします。
- Lステップは何ができるの?
- LINE公式アカウントとの違いは?
- どんな事業者に向いてる?
このような疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 1 Lステップとは
- 2 LステップとLINE公式アカウントの違い
- 3 Lステップの機能
- 4 Lステップでできること
- 5 Lステップを導入するメリット
- 6 Lステップの料金
- 7 Lステップの導入方法
- 8 Lステップの導入事例
- 9 Lステップに関するよくある質問
- 10 Lステップを活用してビジネスを効率化しよう
Lステップとは
Lステップとは、LINE公式アカウント専用のMA(マーケティングオートメーション)ツールです。
MAツールとは、マーケティング活動を効率化・自動化するためのツールです。
詳細は後述しますが簡単に一例をご紹介すると、以下の流れを自動化できます。
- 友だち追加直後にアンケートを送付
- 回答内容をシステムに保存
- 回答内容に合ったメッセージを配信
年代や性別、悩みなど、アンケートの回答に基づき、ユーザーごとに配信内容を変えられます。いわゆるOne to Oneマーケティングが、LINEで実現できるわけです。
Lステップは数多くのトップマーケッターに愛用されており、日本マーケティングリサーチ機構の調査で2年連続6冠を達成しました。
有料アカウント契約数は3.8万件超(2024年1月時点)。地上波のテレビでも紹介されるなど、今最も実績のあるLINEオートメーションツールです。
LステップとLINE公式アカウントの違い
- 「LステップとLINE公式アカウントは違うもの?」
- 「どんな違いがあるの?」
といった質問をよくいただきますので解説いたします。
まず結論は、LステップとLINE公式アカウントは違うものです。
LINE公式アカウントはLINEヤフー株式会社が提供するサービスで、Lステップは株式会社Maneqlが提供するサービスです。
「LステップはLINE公式アカウントをより便利に運用するためのオプション」と考えていただけるとわかりやすいかと思います。
仮にLINE公式アカウントを車本体としたら、Lステップはカーナビや自動運転機能などのオプションにあたるイメージです。
なお、LINE公式アカウントとLステップはサービスの提供元が異なりますので、どちらも利用するには、双方のアカウント開設が必要です。
Lステップの機能
Lステップに備わる機能を、LINE公式アカウントとの違いを含めご紹介します。
個別トーク
個別トークは、LINE公式アカウントでいうところの「チャット」で、私たちが普段個人で使うLINEアプリでは「トーク」に該当する機能です。
LINE公式アカウントとの違いは、主に次の3つです。
- 友だちからアクションがなくても使える
- 送信予約ができる
- 送信者アイコンを変更できる
ひとつずつ解説します。
①友だちからアクションがなくても使える
LINE公式アカウント単体で運用する場合、友だち追加後にユーザーから何かメッセージ(スタンプでも可)を送ってもらえないと、チャットは使えません。※未認証アカウントの場合
友だち追加されただけだと、チャットの連絡先にユーザー情報が反映されないからです。
友だち追加後にメッセージを受信すると、連絡先にユーザー情報が自動的に反映され、アカウント側からユーザーに個別のメッセージが送れるようになります。
Lステップが導入されていると、友だち追加と同時に連絡先にユーザー情報が反映されるため、メッセージがなくても1:1のやりとりができます。
②送信予約ができる
Lステップの個別トークは、送信予約ができます。※LINE公式アカウントのチャットは送信予約ができません。
例えば、営業時間外の隙間時間に返信を作り、送信予約をして、営業時間内のタスクを減らすといった使い方ができます。
③送信者アイコンを変更できる
ご存知の通りLINEのメッセージは、プロフィールに設定しているアイコン(画像)と吹き出しがセットで表示される仕様になっています。
通常アイコンはすべてのメッセージに共通ですが、Lステップではメッセージごとに送信者のアイコンを変えられます。※Lステップの「プロプラン」以上で切り替えが可能です。
例えば美容院のアカウントで、スタイリスト全員のアイコンを登録しておけば、お客様ごとに担当者のアイコンでメッセージのやりとりができます。
シナリオ配信
シナリオ配信は、LINE公式アカウントでいうところの「ステップ配信」です。
そもそもステップ配信とは何かというと「ある時点(友だち追加時など)を起点に、あらかじめ準備していた複数のメッセージを、スケジュールに沿って配信する機能」です。
1通目(友だち追加時):ごあいさつ
2通目(2日後の20時) :商品説明
3通目(3日後の20時) :利用者の声を紹介
4通目(4日後の20時) :商品のセールス
いつ友だち追加されても、同じ情報を同じ順番で、漏れなく配信できるのがメリットです。
機能の概要は同じですが、できることには細かな違いがあります。
Lステップを入れると、非常に自由度が高くなります。
一斉配信
一斉配信は、LINE公式アカウントでいうところの「メッセージ配信」です。
LINE公式アカウントとの違いは、主に次の3つです。
- 絞り込み配信の自由度が高い
- 1配信で送れる吹き出しの数が多い
- 1吹き出しあたりの上限文字数が多い
ひとつずつ解説します。
①絞り込み配信の自由度が高い
例えば属性で絞り込み配信をする場合、LINE公式アカウントとLステップには次のような違いがあります。
Lステップは自由に項目を作り、アンケートで正確な情報を収集して、少数から配信に活用できます。
その他、来店・購入回数や誕生日、悩みなど、さまざまな項目と掛け合わせて絞り込みも可能です。
②1配信で送れる吹き出しの数が多い
LINE公式アカウントは通常、吹き出し3つまでを1配信として、セットでまとめて送れます。※あいさつメッセージのみ、吹き出し5つまでを1配信とカウントします。
一方Lステップは通常、吹き出し5つまでを1配信として、セットでまとめて送れます。
③1吹き出しあたりの上限文字数が多い
LINE公式アカウントは、1吹き出しにつき500文字が上限です。つまり、通常は3吹き出し×500文字で、1,500文字が上限となります。
一方Lステップは、1吹き出しにつき約4,500文字が上限です。つまり、5吹き出し×4,500文字で、22,500文字が上限となります。
上記の他にも、Lステップならではできることは多数あります。ご興味がある方は、以下の記事も参考にしてみてください。
自動応答
自動応答は、LINE公式アカウントの「自動応答メッセージ」と同様、友だちからのメッセージに自動で返信する機能です。
LINE公式アカウントとの主な違いは、部分一致の応答設定もできる点です。
LINE公式アカウントの自動応答メッセージは、設定したキーワードと友だちが送信したキーワードが、完全に一致した場合に反応します。
仮に「営業時間」というキーワードに対し、営業時間をアナウンスする設定をしていた場合、「営業時間」とだけメッセージがきたら反応するイメージです。
といったメッセージがきても、反応しません。
一方Lステップは完全一致の他、部分一致の設定ができるため、例えば「営業時間」1つのキーワードで「営業時間は?」「営業時間が知りたい」など、関連ワードも網羅できます。
テンプレート
テンプレートとは、定型文を登録・管理できる機能です。
登録したテンプレートは、個別トークやシナリオ配信、一斉配信、自動応答など、さまざまな配信に使用できます。
作成できるテンプレートは、次の3種類です。
- テンプレート:吹き出し1つの定型文
- カルーセル :選択肢やスライドメニューの定型文※
- パック :複数の吹き出しで作る定型文
※LINE公式アカウントのカードタイプメッセージと同様のイメージです。
カルーセルのイメージ
予約管理
予約管理は、LINEで予約の受付や管理ができる機能です。
LINE公式アカウントにも「LINEで予約」という機能がありますが、現在は飲食店のみが対象です。
Lステップの予約機能は、業種問わず、すべてのアカウントでご利用いただけます。また予約の取り方には「イベント予約」と「カレンダー予約」の2パターンがあります。
①イベント予約
セミナーや研修、オフ会など、特定の日に開催するイベントの予約を受け付ける機能です。
予約画面には、開催日時・場所・場所のURL(例:GoogleマップのURL)・予約枠などを表示できます。
予約時に名前や連絡先などの情報を取得できます。取得項目は自由に作成できるため、予約ごとに項目の調整が可能です。
その他、予約手続きを完了したと同時に予約確定とするだけでなく、承認制にして、予約確定前にワンステップ入れるなど、細かな設定もできます。
また、予約内容の変更やキャンセルも受け付けられます。
②カレンダー予約
カレンダーで空き状況の確認と予約ができる機能です。
飲食店や美容院、マッサージ店など、日々予約を受け付けている業種は重宝するでしょう。
お店の予約受付時間(営業時間)の設定はもちろんのこと、予約時に担当者やコースを選べるよう設定できます。
その他、Googleカレンダーと連携して予約状況を確認できるようにしたり、後述するリマインドを設定したり、できることは多岐にわたります。
回答フォーム
回答フォームとは、アンケートやお申込みフォーム、お問い合せフォームなどを作成できる機能です。
アンケートのイメージ
アンケートで属性や興味関心などを探り、収集した情報を基にユーザーに発信できるのがLステップの大きな強みです。
LINE公式アカウントでもアンケートはできますが、回答とユーザーは結びつかないため、誰が何と回答したかまではわかりません。従って、収集した情報を基に発信はできません。
例えば「ダイエットに興味がある」と回答した人の合計数はわかるけれど、「ダイエットに興味がある」と回答した人に絞って配信はできないイメージです。
もちろんひとつの参考データにはなりますが、個別のアプローチに活かせるかどうかで、その後の成果が異なるのは言うまでもありません。
リマインダ配信
リマインダ配信とは、主に予約の再通知を目的としたメッセージです。
Webから飲食店や美容院などに予約をしたら、予約日の3日前や前日に、当日のお知らせがきた経験はありませんか?それがリマインダ配信です。
Lステップでは、予約機能とリマインダ配信を連動できるため、予約が入れば自動的に3日前や当日など、設定したタイミングにメッセージが送られます。
と思うかもしれませんが、リマインダ配信を活用してから、無断キャンセルの数が大幅に減ったと言う事業者は少なくありません。
弊社が全国の男女1,000人を対象に実施した「リマインド(予約の確認通知)に関するアンケート調査」の結果をみると、95.7%もの人が「リマインドはあった方がよい」と回答しています。
予約忘れが多い業界では、機会損失の防止に重宝する機能のひとつとなるでしょう。
その他、アンケートとリマインダを連動させて、アンケートを配信してから3日経過しても回答いただけていない方には、再度ご案内を送るといった使い方もあります。
ちなみに、LINE公式アカウントにリマインダ配信はありません。Lステップならではの機能のひとつです。
友だち追加時設定
友だち追加された直後のアクションを決められるのが、友だち追加時設定です。
よくある活用例は、まずあいさつメッセージ+アンケートを送り、回答に応じたシナリオを配信する流れです。
友だち追加直後は、ユーザーのアカウントに対する関心が高く、アクションを起こしてもらいやすいタイミングのため、最初にアンケートを設置するのは鉄板となっています。
アクション管理
アクション管理は主に、友だちの行動に対するアカウントの反応を設定できる機能です。
友だちの行動 :アンケートに回答する
アカウントの反応:回答した内容をシステムに保存する
お礼にクーポンを送る
回答に合うシナリオを配信する
上記のように、ひとつの行動に対して複数のアクションを設定できます。
その他、予約をしてくれたらサンクスメッセージを送る、イベントに参加してくれたら特典を送るなど、Aという行動があったらBと反応するよう指定できるわけです。
アクション管理の活用により、さまざまな反応を自動化できます。
タグ管理
タグとは「1月来店」「セミナー参加済み」など、ユーザーの特徴や行動履歴をラベリングできる機能です。
LINE公式アカウントにも「チャットタグ」という同様の機能がありますが、Lステップのタグとはできることが違います。
大きな違いは、Lステップのタグは友だち全員に自動付与・削除ができて、さらにその後、アクションと連動できる点です。
LINE公式アカウントのチャットタグは、チャットができる友だちのみが対象で、ひとりひとり手動で付けたり外したりする必要があります。
一方Lステップは、アンケートに回答した人には「アンケート回答済み」のタグが自動的に付与されるよう設定が可能です。
「アンケート回答済み」のタグが付いた友だちには、お礼メッセージを送る、シナリオを開始するといったアクションと連動できます。
また、「アンケート回答済み」のタグが”付いていない友だち”には、アンケートのリマインダを送るなど、タグがない友だちを対象にアクションできるのもポイントです。
ひとりひとりに合ったアプローチの自動化を実現する上で、必要不可欠な機能です。
友だち情報欄管理
友だち情報欄とは主に、友だち独自の情報(生年月日や電話番号など)を登録・管理できる機能です。
年収、職業、対応履歴など、項目は自由に作成できます。アンケートの自由回答欄に記入いただくような長文や、文字情報以外(画像・PDF)も保存できるのが特徴です。
情報はアンケートの回答などと紐づいて自動的に保存されるよう設定できて、最新情報を取得した際は、自動的に上書き(更新)してくれます。
収集した友だち情報は、配信対象の絞り込みに活用する他、メッセージに挿入する使い方もあります。本名が登録されていれば、本名を入れてメッセージが送れるイメージです。
対応マーク管理
対応マーク管理とは主に、友だちの状況や対応の優先度を視覚化する機能です。
本機能も項目を自由に作成できるため、使い方は次のようにさまざまあります。
- 対応ステータス:要対応、対応中、対応完了
- 採用ステータス:書類選考中、面接日程調整中、内定
- 担当の割り振り:佐藤さん、鈴木さん、高橋さん
例えばシフト制で、日々システムを操作するスタッフが変わる店舗では、対応ステータスを活用し、対応漏れが起こらないよう対策しています。
URLクリック測定
URLクリック測定は、特定のURLのクリック数やクリック率を測定できる機能です。
クリック率は「配信数 ÷ クリック数」で算出されます。例えば、URL付きのメッセージを100人に送り、クリック数が10回だった場合、クリック率は10%となります。
- クリック数が少ない
→メッセージの内容を変えてみる
- クリック数は多いけれど成約数が少ない
→遷移先のページを改善する
など、その後の行動を決めるひとつの指標として役立てられます。
また、反応を測れるだけでなく、URLをクリックした友だちには自動的にタグが付くよう設定できるのも特徴です。
タグ付けをすると例えば、クリックしたけどお申し込みがない友だちにはフォローメッセージを送るなど、後追いができるようになります。
コンバージョン
コンバージョンは、専用のコードをWebページに埋め込むと、当該ページに訪れたユーザーに対して指定のアクションを実行できる機能です。
商品の購入完了ページにコードを埋め込み「サンクスメッセージを送る」というアクションを設定すれば、購入者へのフォローの自動化ができるイメージです。
※Safariの仕様変更により、iPhone13.3以降のバージョンの端末では検知できない場合があります。
サイトスクリプト
サイトスクリプトとは、友だちのサイト滞在時間を計測できる機能です。
滞在時間を計測したいページのURLをLステップに登録すると、専用のタグが生成されます。そのタグをページに埋め込むと、滞在時間が計測できる仕組みです。
滞在時間の長さによって、ユーザーの興味関心の度合いや、コンテンツの訴求力を推測できるのがメリットです。
※Safariの仕様変更により、iPhone13.3以降のバージョンの端末では検知できない場合があります。
ファネル分析
ファネル分析とは、スタートから目標地点までのユーザーの行動を分解し、離脱が多いポイントを特定するマーケティング手法です。
例えば次のように、友だち追加から商品購入までの過程を分解し、見える化できます。
- フェーズ0:計測対象 (100%)
- フェーズ1:説明会申込 (移行率:85%)
- フェーズ2:説明会参加 (移行率:76%)
- フェーズ3:個別相談実施(移行率:32%)
- フェーズ4:商品購入 (移行率:21%)
上図の例だと、個別相談フェーズでの離脱が多いことがわかります。
離脱の多いポイントがわかると、個別相談の訴求や実施曜日・時間の見直しなど、具体的な施策を検討できます。また、こうした離脱の多いポイントの改善は、売上などマーケティング全体の成果を大きく改善できます。
流入経路分析
流入経路分析とは、誰がどこから友だち追加したかを特定できる機能です。
- HP経由
- YouTube経由
- X経由
- 店舗経由
など、項目は自由に作成できます。経路を登録すると専用のQRコードが発行されるので、所定の場所に設置すれば計測できる仕組みです。
なお、流入経路分析もアクション設定ができます。
例えばHP経由で友だち追加した人には「HP経由」というタグが付与されるよう設定すれば、誰がHP経由で追加したかがわかります。
※LINE公式アカウントにも「友だち追加経路」という機能があり、経路ごとに専用のQRコードを発行できます。しかし、誰がどこから友だち追加したかはわかりません。わかるのは、各経路から合計何人の友だち追加があったかまでです。
またアクション設定では、経路ごとに配信するシナリオの設定もできます。
- HP経由の人には「HP用のシナリオ」
- YouTube経由の人には「YouTube用のシナリオ」
各経路に合う配信が可能です。
クロス分析
クロス分析とは、2つ以上の項目を掛け合わせて分析ができる機能です。
タグや友だち情報欄に保存されている情報や、友だち登録日、対応マークなど、あらゆる項目の掛け合わせが可能です。
- 友だち登録日×来店回数
- セミナー来場者×性別
- 商品購入者×年代
その他「アンケートで〇〇が悩みと回答した人×年代」「配信したシナリオを読了した人×職業」などの組み合わせもできます。
ちなみに分析結果は、Lステップの管理画面上では次のような見た目で表示されます。
結果は人数が出るのみで、割合を出したりグラフを作成したりはできませんが、分析結果のCSVファイルをエクスポートできます。データをエクセルやスプレッドシートにインポートすれば、自由にアレンジ可能です。
反応が良い属性の傾向が掴めれば、新たな配信対象グループやコンテンツ制作に役立てられるでしょう。
リッチメニュー
リッチメニューとは、トーク画面下部に表示される固定メニューのことです。
LINE公式アカウントとLステップのリッチメニューの特徴は次の通りです。
LINE公式アカウントもLステップも、リッチメニューには好きな画像を設定できますので、どちらもデザインの自由度は高いと言えます。
ただし、LINE公式アカウントではタップ領域(ボタンの場所)が、デフォルトでは次のテンプレートから選ぶ仕様になっています。
テンプレートを使う場合は、上図の形に合わせた画像を用意する必要があります。
※LINEヤフー社が提供する「Messaging API」という開発者向けのサービスを利用すると、タップ領域は20個まで増やせます。ただ、コードを操作するための専門知識が必要です。
一方Lステップのタップ領域は、デフォルトで最大20個。コードを操作する必要はありません。また、タップ場所は自由に設置できます。
LINE公式アカウントのリッチメニュー例
※引用:LINEギフトお知らせ
Lステップのリッチメニュー例
※引用:MARKELINK
次に「タブ分け」とは、上図「Lステップのリッチメニュー例」の上部にあるものです。リッチメニューを項目ごとに分けて、複数枚表示できるイメージです。
タップ領域同様、Lステップはコードの操作なく設定できますが、LINE公式アカウントでタブ分けを実現するには、Messaging APIの操作が必要です。
「出し分け」とは、ユーザーごとに表示するリッチメニューを変えられるかどうかです。
LINE公式アカウントは全員一律で同じリッチメニューの表示となるため、ユーザーごとに表示は変えられません。
一方Lステップは、ユーザーごとに表示を変えられます。
例えば、購入前後、入社前後、入会前後でリッチメニューを変えたり、男性・女性、高校生・大学生で変えたり、状況や属性に応じた訴求が可能です。
例)スポーツジム「入会前」のリッチメニュー
例)スポーツジム「入会後」のリッチメニュー
スタッフ設定
スタッフ設定とは、Lステップの管理画面にログインできるスタッフの追加や、権限設定ができる機能です。
店舗やスタッフごとに情報の閲覧・編集権限を設定できる「オペレーター機能」も備わっています。
例えば1号店と2号店、2つの店舗を1つのアカウントで管理している場合に、情報漏洩の防止に役立つ機能です。
1号店の情報は1号店の人だけが閲覧できて、かつ各スタッフは自分が担当するお客様の情報しか閲覧できないよう設定ができます。
Lステップでできること
次にLステップでできることをご紹介します。機能として存在するわけではありませんが、応用や掛け合わせによって、さまざまな使い方が実現できます。
スコアリング
スコアリングとは、属性や行動データで見込み客を点数化し、アプローチの重要度を可視化するための取り組みです。
Lステップでは、友だちの行動やアンケートの回答に点数を付けられます。
- メッセージ内のURLをタップしたら1点加算
- アンケートに回答したら1点加算
- リッチメニューをタップしたら1点加算
なお、加算する点数は項目ごとに設定できるので、例えばアンケートの選択肢によって点数を変えることもできます。
- 「すぐにでも」と回答した人には5点加算
- 「半年以内」と回答した人には3点加算
- 「特に決まっていない」と回答した人には1点加算
点数化されていれば、スコアが10点以上の人はすぐに対応、3点以下の人は後で対応、といった具合に、アプローチの優先順位を決めやすくなります。
またスコアは、配信対象を絞る時やクロス分析の項目としても活用できます。
ショップカード
Lステップには、ショップカードを作成する専用の機能はありません。
しかし、リッチメニューや流入経路分析などの機能を掛け合わせると再現できます。
Lステップに実装したショップカードの例
スタンプが押された時のイメージ
専用の機能がない分、作成にはやや手間がかかります。ただ、LINE公式アカウントの「ショップカード機能」ではできないことができるため、メリットもあります。
具体的には例えば、ショップカードのデザインを自由に変えられます。
LINE公式アカウントのショップカードは、デザインをテンプレートから選ぶ必要があるため、選択肢は限定的です。
LINE公式アカウントのショップカード
ブランドイメージに合わず、使いづらい場合もあるでしょう。
その他、誰がどれくらい利用しているか、データを蓄積できるのもLステップならではの特徴です。
利用状況がわかれば、次のような活用につなげられます。
- 3枚目に入った友だちにはVIP特典を送る
- 最終利用日から1ヶ月経過したらメッセージを送る
- 利用頻度が高い友だちの属性を分析する
なお、ショップカードが3枚目に入った段階や、最終利用日から1ヶ月経過した段階で、自動的に特典やメッセージが送られるよう設定できます。
やれることが多く、かつあらゆる作業を自動化できるのが、Lステップの強みです。
おみくじ
テンプレートやカルーセルなどを掛け合わせると、おみくじを作成できます。
例)1日1回引けるポイントが当たるおみくじ
友だちが日々自社アカウントに訪れる仕掛け作りをすることで、ファン化につながる期待があります。なぜなら、単純接触効果(ザイオンス効果)が働くからです。
単純接触効果とは、接触回数が増えるにつれて、興味をもったり親近感が増したりする心理現象のことです。
おみくじを引きに毎日アカウントを訪れるうちに、徐々に好意を持ってもらえるイメージです。
そうなればブロックされる心配は減りますし、日々の配信に目を通してもらえる確率も上がるでしょう。
また、ポイントが貯まれば商品の購入や来店のキッカケになるため、リピート施策としても有効と言えます。
A/Bテスト
A/Bテストとは、AパターンとBパターンのどちらが良いかを比較検証することです。
2つのセールスメッセージを用意し、100人ずつに配信して、どちらの成約率が高いかを調査するイメージです。成約率を最適化するための有効な取り組みとして知られています。
LINE公式アカウントでもA/Bテストはできますが、実行するには条件を満たす友だち数が5,000人以上必要なので、限られたアカウントしか使えません。
一方Lステップの場合、人数の縛りなく実行できるので、10人規模でのテストも可能です。
また、LINE公式アカウントの場合は2パターンの比較となりますが、Lステップでは2パターン以上の比較も可能です。
誕生日配信
Lステップでは友だちの誕生日に、バースデーメッセージを送れます。
アンケートで友だちの誕生日を確認し、その日がきたら自動的にメッセージが送られるよう設定できるイメージです。
アンケートで取得した情報を配信に活かせる、Lステップならではの使い方です。
他ツールとの連携
Lステップは例えば、ECサイトのプラットフォーム「Shopify」と連携ができます。
具体的には、Shopifyの購入データをLステップと結びつけることが可能です。つまり、誰がいつ何を購入したかをLステップに保存できるわけです。
Lステップに情報があれば、分析をしたりリセールをしたり、さまざまな活用につなげられます。
Lステップを導入するメリット
Lステップを導入するメリットをご紹介します。
顧客情報の蓄積と活用ができる
Lステップを導入する最大のメリットは、顧客情報の蓄積と活用ができる点です。
例えば、アンケートで収集した情報を配信に活用する流れはわかりやすいところでしょう。
職業や年収で配信内容を分けたり、自社の商品に興味があると回答した人にだけメッセージをしたり、使い方は自由自在です。
顧客1人1人の属性や興味関心、行動履歴などに合わせてアプローチを行う「One to Oneマーケティング」が可能になります。
自動化できる範囲が広い
Lステップは自動化できる範囲が広いのも強みです。
例えば以下の一連の流れを自動化できます。
- 友だち追加と同時にアンケートを送付
- アンケートの回答を保存
- 回答に合うシナリオを配信
- 商品を購入したらサンクスメッセージを配信
- アフターフォローのメッセージを配信
販売を自動化する導線を構築し、営業コストを減らして売上アップを実現した事業者は非常に多いです。
デザインの自由度が高い
Lステップはデザインの自由度が高いのもメリットです。
例えばリッチメニューは、以下のようにさまざまなデザイン、ボタン配置が可能です。
※引用:英語系YouTuber イングリッシュおさる様
※引用:銀座Respia様
※引用:オープンイノベーション大学通信
ショップカードも以下のように、デザインの自由度は抜群です。※ショップカードの例は、無料デザインツール「Canva」にあるテンプレートです。
ブランドイメージやコンセプトに合うデザインを使いたい事業者には、Lステップの導入がおすすめです。
上限文字数が増える
Lステップを導入すると、1吹き出しあたりの上限文字数が増えます。
具体的には、LINE公式アカウントは1吹き出しにつき、500文字が上限です。一方Lステップは、1吹き出しにつき4,500文字が上限です。
LINE公式アカウントは通常、3吹き出しまでを1配信としてセットで配信できるため、1配信あたりの上限は、3吹き出し×500文字=1,500文字となります。
Lステップは通常、5吹き出しまでを1配信としてセットで配信できるため、1配信あたりの上限は、5吹き出し×4,500文字=22,500文字となります。
サポートが充実している
Lステップは、サポート体制が充実しているのも魅力です。
【導入前サポート】
- Lステップ説明会(月に1〜2回程度開催)
- LINE公式アカウント運用戦略セミナー (月に1〜2回程度開催)
- 無料個別相談(随時受付中※土日祝日を除く)
【導入後サポート】
- チャットサポート(随時受付中※土日祝日を除く)
- 活用セミナー (月に複数回開催)
- スポットコンサル(随時受付中※土日祝日を除く)
- 事例セミナー (不定期開催)
中でも「スポットコンサル」は心強いサポートです。運用に関するご相談ができる窓口で、1回(60分)無料でご利用いただけます。
基本的な操作方法の確認から、自社に合った活用方法のアドバイスまで、あらゆる疑問に対応しています。
不定期開催ですが、LINEマーケティングやコピーライティング、Webデザインなどについて学べるセミナーもあり、すべて無料でご提供しています。
Lステップの料金
Lステップには主に、3つの料金プランがあります。
※月間50,000通を超える配信を希望される方向けに、大量送信プランのご用意もあります。
Lステップは導入時に初期費用はかかりません。また、新規ご契約のお客様に限り、スタートプラン・スタンダードプラン・プロプランは、初月無料で始められます。
おさらいですが、LステップはLINE公式アカウントに紐づけて使うツールですので、LステップとLINE公式アカウントはどちらも契約が必要です。
Lステップのみご契約いただいても、LINEヤフー社様のサービスはご利用いただけませんのでご注意ください。
なお、Lステップのプランは、LINE公式アカウントと月間配信数が同じものを選択いただいております。なぜなら、両者の配信数は連動するからです。
仮にLステップのシステムから100通の配信を行なった場合、LINE公式アカウントも100通分消費されるイメージです。
両者を合わせた月額費用は次の通りです。
【月間配信数 〜5,000通】
LINE公式アカウント(ライトプラン) | 5,500円 |
Lステップ(スタートプラン) | 5,000円 |
合計(税込) | 10,500円 |
【月間配信数 〜30,000通】
LINE公式アカウント(スタンダードプラン) | 16,500円 |
Lステップ(スタンダードプラン) | 21,780円 |
合計(税込) | 38,280円 |
【月間配信数 〜50,000通】
LINE公式アカウント(スタンダードプラン+追加メッセージ) | 16,500円+66,000円 |
Lステップ(プロプラン) | 32,780円 |
合計(税込) | 115,280円 |
Lステップはプランによって使用できる機能が異なりますので、プランを選ぶ際は配信数に加えて、機能の確認も必要です。
プラン別)使用可能機能一覧
※スタートプランの場合、Lステップ仕様のリッチメニューはご利用いただけませんが、LINE公式アカウント仕様のリッチメニューはご利用いただけます。
Lステップの導入方法
Lステップの導入方法をご案内します。
まず、お申し込みページ(https://linestep.jp/lp/01/)にある「無料で試してみる」をクリックします。
遷移先の画面で注意事項と利用規約を確認し、チェックボックスにチェックを入れた上で、希望のプランを選択します。
お客様情報とクレジットカード情報を入力します。
※Lステップの支払いは、クレジットカード決済のみ(VISA・MasterCard・JCB・AMEX・Diners)対応しています。
お申込が完了すると、お客様情報にて入力したメールアドレスに「決済完了のお知らせ」と「ログイン情報」のメールが届きますので、初期設定を進めていきましょう。
Lステップの導入事例
Lステップの導入事例をご紹介します。
【飲食店】たこ焼き屋 えでん
岐阜県関市に実店舗を構える「たこ焼き屋 えでん」様は、移動販売をしていた頃にLステップを導入しました。
最大3時間待ちの時もあったほど、大人気のたこ焼き屋さんですが、当時はコロナ禍真っ只中。行列に並んで待つことにとりわけ抵抗のある時期でした。
また、それだけ行列になっていると、興味を持ってもらえたものの買わずに去ってしまう人も少なくありません。
行列および待ち時間の短縮と、販売の機会損失を減らすべく、Lステップの回答フォーム機能を使い、LINEで事前予約ができるようにしました。
リッチメニューは必要な情報に絞り、わかりやすくシンプルな見た目で、ユーザーの使いやすさを重視した作りになっています。
約43%ものユーザーがLINEから予約をしており、以前は最大3時間もあった待ち時間は、今は30分〜最大でも1時間に。2時間の短縮に成功しています。
業務効率化と顧客満足度の向上、そして売上アップにもつながっている好事例です。
【カーディーラー】ボルボ・カー・沼津
ボルボ・カー・沼津様は、スウェーデンの自動車メーカー「VOLVO」の正規ディーラーです。
①見込み客や新規来店のお客様への販売訴求を強化したい
②オーナー様の来店回数を増やしセールススタッフとの絆を深めたい
これらの課題を解決すべく、Lステップの導入に至りました。アンケートや診断コンテンツを使い、個々のユーザーに合った配信やリッチメニューが表示されるよう工夫が凝らされています。
「VOLVO診断」をすると、診断結果に該当する車種にリッチメニューが切り替わる仕組みになっています。
最後に「診断結果を見る」押すと、、、
診断結果は「XC90 RECHARGE」。リッチメニューが切り替わりました。
仮に想定していなかった車種が表示されたとしても、診断をキッカケにどんな車なんだろう?と詳細を見たくなる人は多いため、宣伝効果も期待できます。
その他、店舗イベントのご案内をメルマガからLINEに変えたところ、予約数が大幅に増加しています。
これまでは予約が埋まっていないと、セールススタッフが担当のお客様に「ご参加いかがですか?」と電話で直接ご案内をしていました。
しかし、ボルボのオーナー様は経営者の方も多いため電話はなかなかつながらず、セールススタッフも他の業務で忙しいため電話を優先できていませんでした。
そのため予約が埋まらない時も多くありましたが、ご案内をLINEに切り替えて、LINEから予約ができるようにした結果、予約がほぼ埋まるようになりました。セールススタッフの電話対応が減り、業務効率化につながっています。
【通信講座】PBアカデミー
PBアカデミー様は、ハンドメイドや美容に関する資格が取れる、通信講座の販売をされている企業です。
紙で送付していた資料やよくある質問をLステップに集約し、工数削減・業務効率化を実現。その他、ユーザーが講座選びで迷わないよう診断コンテンツも実装しています。
診断結果はリッチ画像で見やすく表示され、各講座の詳細が見れるよう下部にはリンクも貼られています。
診断コンテンツやユーザーの熱量に合わせたシナリオ配信を取り入れた結果、Lステップ導入からわずか2ヶ月で、LINE経由で毎日売上が上がるようになりました。
また、受講生用のメニューも用意されています。講座に申し込むと、リッチメニューの「受講生の方」と「課題の提出」のタブが開放される仕組みになっています。
Lステップ導入前は、受講生は講座を受講し、課題の作品を作り、写真を撮ってレポートをまとめた上でPBアカデミーに郵送し、審査を受けていました。
Lステップ導入後は、スマホで作品の写真を撮り、回答フォームに添付して、コメントを入力すれば課題が提出できるようになっています。
見込み客・受講生・運営のすべてが利便性を感じられる内容になっています。
【保育園・幼稚園】たかさごスクールセントラル
たかさごスクールセントラル様は、千葉県流山市にある認定こども園です。
保育施設の急激な増加に加え、コロナ禍でリモートワークをする人が増え、子どもを預けなくてもよいと考える人が増えたため、園児の獲得に苦戦されていました。
園の魅力を紹介するために保護者の方を招くイベントを企画して開催し始めていましたが、イベント開催の告知がうまくできず、また電話対応が増えて職員の負担になっている状況でした。
そこでLステップを導入し、告知および予約の受付・キャンセルをすべてLINEからできるよう仕組み化。
イベントの予約数が増えて、結果として入園者数の増加につながっています。中でも1番獲得が難しい0歳児の入園率は、前年比225%になりました。
たかさごスクールセントラルを運営する社会福祉法人「高砂福祉会」では、合計20の園を運営しているのですが、たかさごスクールセントラルで成果が出たため、翌年一気に13園でLINEの導入が決まりました。現在は15園まで増えています。
BtoBの導入事例
Lステップは、BtoB事業者の導入事例も多数あります。
例えば、企業とインフルエンサーを直接マッチングするプラットフォーム型のサービス「トリドリマーケティング」や Instagram運用代行サービス「トリドリライクス」を展開する株式会社トリドリでは、自社のサービスをデモ体験できる仕組みをLステップに実装しています。
展示会でLINEに集客し、セールスまでを自動化。無料相談へとつなげています。展示会での失注者にはDMを送りLINEへ誘導。結果DMでの流入も増え、LINE登録者の9%が無料相談につながっています。
LINEの活用により、見込み客を再び囲い込める仕組みづくりができているのは、魅力的に感じる事業者は多いのではないでしょうか。
その他、採用活動にLステップを活用する企業も増えています。
採用におけるLステップの活用方法には例えば、回答フォームでエントリーフォームを作成し、LINEから直接応募ができる仕組みの構築があります。
応募者の基本情報のほか、志望動機や希望職種、保有資格など、必要な質問を網羅的に設定可能です。
Lステップにはどの業種でも使える予約機能があるため、会社説明会や面接の予約受付、予約のリマインド配信もLINEで行えて、かつ自動化が可能です。
採用業務の人手不足の解消に加えて、ヒューマンエラーの防止にもつながり、採用効率は大幅にアップするでしょう。
Lステップに関するよくある質問
Lステップに関するよくある質問と回答をまとめます。
Lステップの利用が向いてる事業者の特徴は?
Lステップは主に、B to C(企業がモノやサービスを直接、一般消費者に提供するビジネスモデル)向けのツールです。
B to Cであれば基本的に大小問わず、効果的にご利用いただけます。
- 自社で効果的に運用できるか?
- 自分のイメージは実現可能か?
- 何プランで契約するといい?
などを確認されたい場合は「無料個別相談」を活用ください。Lステップ認定サポーターに1対1でご相談いただけます。
Lステップは個人でも使える?
Lステップは法人向けのツールではありませんので、個人の方でもご利用いただけます。
個人事業主やインフルエンサーなど、個人で契約されている方は多数おられます。
Lステップはスマホで設定できる?
スマートフォンから設定ができないわけではないですが、パソコンでの設定を推奨しています。
なぜならLステップの管理画面は、スマートフォン用に最適化されていないからです。
なお、パソコンのスペックは問いません。一般的なノートパソコンで設定可能です。また、Windows、Macどちらでも利用できます。
Lステップを活用してビジネスを効率化しよう
今回は、Lステップの機能や導入するメリット、料金などを詳しく解説しました。
LINEを本格的にビジネスに取り入れるなら、Lステップは非常におすすめのツールです。ぜひ導入をご検討ください。