

- 広告を出しても集客が伸びない…
- 来店後のフォローが続かない…
- 電話やメールの対応に時間がかかる…
そんな課題を抱えている、自動車販売店やカーディーラーの営業・販売担当の方は多いのではないでしょうか。
近年はデジタル化が進み、集客方法や顧客とのコミュニケーション手段も大きく変化しています。競合も増えるなか、時代のニーズに合った方法で顧客との関係を築く姿勢が、これまで以上に重要です。
そこで今回は、自動車販売・カーディーラーがLINE公式アカウントを活用して顧客対応や集客を効率化する方法を詳しく解説します。
また、予約や配信を自動化する仕組みや、中古車販売の活用事例も紹介しているので、ぜひ貴社の集客にお役立てください。
目次
自動車販売・カーディーラーが抱える課題
デジタル化が進むなかで、自動車業界でも「これまでの集客方法では成果が出にくい」と感じる販売店が増えています。ここでは、現場で多く見られる3つの課題を紹介します。
- チラシやDMなどの集客効果が低下している
2024年の業界調査では、全体の56.8%が「チラシやDMの効果低迷」を実感したと回答しました。スマホやSNSの普及により紙媒体での集客が難しくなっているため、今後はデジタル中心の情報発信が重要です。

出典:PRTIMES:エニカ「自動車販売に関するディーラー動向調査」
- 顧客のフォロー体制が整っていない
車検や整備後のフォローが担当者任せになっている店舗も多く、連絡の抜けや対応のばらつきが発生しやすい傾向があります。
結果として、リピートや紹介につながらず、顧客との長期的な関係構築が難しくなっているのが実情です。
- 広告・掲載費の高騰で利益率が下がっている
ポータルサイトやWeb広告の費用は年々上昇しており、在庫ごとに広告枠が必要な中古車販売にとって大きな負担です。
費用対効果の把握が難しく、「コストをかけても利益が伸びにくい」という課題を抱える販売店が増えています。
自動車販売でLINE公式アカウントを活用すべき理由
自動車販売・整備業界では、顧客との関係構築やリピーター獲得が売上を左右します。こうしたなかで注目されているツールが、LINE公式アカウントです。
ここでは、自動車業者がLINE公式アカウントを活用すべき理由を解説します。
利用率と開封率が高い
LINEは、SNSの中でも利用率・開封率の両方が圧倒的に高いツールです。 2024年の総務省の調査では、全年代の9割以上がLINEを利用しており、10代から60代まで幅広く浸透しています。

出典:総務省「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書」
さらに弊社の調査では、約6割のユーザーが「ほぼすべてのメッセージを確認している」と回答しており、開封率の高さは他のSNSを大きく上回ります。

InstagramやXでは、投稿をすべて見る人は2〜3割ほどしかいません。その点、日常的に使われているLINEならメッセージが届きやすく、集客ツールとして効果的です。
顧客の継続的なフォローがしやすい
車検や整備後の顧客フォローを継続するには、タイミングよく連絡を取り、信頼関係を保つ工夫が大切です。
LINE公式アカウントを活用すれば、電話やメールよりも気軽にコミュニケーションが取れ、「またお願いしたい」と思ってもらえる関係を築けます。
たとえば、
- 点検時期のお知らせをメッセージで送る
- 来店後に感謝のメッセージを配信する
- キャンペーンや限定特典をお知らせする
といった形で、負担を増やさずに顧客との接点を維持しやすくなります。継続的なフォローを習慣化できるのも、カーディーラーや自動車販売店がLINEを活用すべき理由です。
無料・低コストで運用できる
LINE公式アカウントは、無料プランから始められる手軽さが魅力です。初期費用を抑えながら、店舗の規模や目的に合わせて段階的に運用を拡大できます。
たとえば、キャンペーン告知や車検の案内を一斉配信すれば、広告費をかけずに顧客へのアプローチが可能です。
また、広告出稿やポータルサイト掲載のように「掲載費が先に発生する」仕組みと異なり、自社で配信内容を調整できるのもメリット。
低予算でも運用可能で、小規模な中古車販売の店舗でも取り入れやすい仕組みです。
自動車販売・カーディーラーのLINE活用方法
自動車販売・カーディーラーがLINE公式アカウントを効果的に使うための活用シーンを、次の3つにわけてご紹介します。
- 販売:新規顧客の獲得
- 整備/車検:再来店を促すフォロー施策
- 運営:業務の効率化
販売:新規顧客の獲得
新しい顧客との接点を増やすには、「まずLINEでつながる仕組み」を整えるのが大切です。ここでは、自動車業者が販売に取り入れやすいLINEの活用方法を見ていきましょう。
クーポンやキャンペーンで友だち追加を促す
お得感のあるクーポンやキャンペーン施策を展開すれば、LINE公式アカウントの友だち追加のハードルを下げられます。
たとえば試乗時に使える、
- カフェドリンク無料
- 初回オイル交換10%OFF
などのクーポンを用意すると効果的です。

QRコード付きのチラシやWeb広告からLINEへ誘導し、友だち追加後に特典を案内すると、来店までの導線が自然に整います。
ステップ配信で関心を高め行動につなげる
LINE公式アカウントの「ステップ配信」とは、複数のメッセージを指定した順番通りに自動配信できる機能です。

自動車販売店では、新車情報や試乗案内などを段階的に届けると、来店までの関心を継続的に高められます。
たとえば、以下のような流れで配信を行うと効果的です。
- 1通目:人気車種の最新情報をお届けします!
- 2通目:購入時にチェックしたいポイントをご紹介します。
- 3通目:〇〇の試乗予約の受け付けを開始しました!
ステップ配信を活用して定期的に情報を発信すれば、顧客との信頼関係が深まり、自然な来店や商談に結びつきます。
友だち紹介クーポンを配布して口コミを増やす
LINE公式アカウントの「友だち紹介クーポン」とは、既存の友だちが友人にアカウントを紹介し、紹介された人が公式アカウントを友だち追加すると、紹介者と紹介された人、両方に特典がもらえる仕組みです。
たとえば、
- ガソリンギフト券プレゼント
- 洗車無料
といった設定をすれば、実用性が高く喜ばれやすいため、自然な拡散が期待できます。

LINEなら紹介リンクをワンタップで送れるので、拡散の手間もかかりません。紹介による来店は信頼度が高く、安定した新規顧客の獲得につながります。
整備/車検:再来店を促すフォロー施策
車検や点検はリピート来店の大きなチャンスです。ここでは、LINE公式アカウントを活用した来店後のフォロー施策を解説します。
チャットで車検・点検時期をリマインドする
LINE公式アカウントの「チャット機能」を活用すれば、1対1でやり取りができ、車検や点検の時期が近い顧客にリマインドメッセージを送れます。
「車検時期が近づいてまいりました」という配信とともに、予約フォームのリンクを記載すると、スムーズに次のアクションに進みやすいです。

また、LINE公式アカウントの拡張ツールを活用すれば、自動で車検案内が届くよう設定でき、リマインド漏れを防げます。
定期的なフォローにより、「また、このお店にお願いしよう」と思われるきっかけになるはずです。
一斉配信でキャンペーンを案内する
季節ごとの整備キャンペーンや特典情報は、LINE公式アカウントの「一斉配信」を使うと、効率的に案内できます。一人ひとりに手動で送らずにすむため、手間がかかりません。
たとえば、
- 冬のバッテリー点検キャンペーン実施中!
- 梅雨前のワイパー交換割引キャンペーン!
など、タイミングに合わせた配信が効果的です。

個別対応が難しい場合でも、定期的に一斉配信を行えば、店舗を思い出してもらいやすくなり、リピーター育成にもつながります。
運営:業務の効率化
自動車販売・カーディーラーでは、問い合わせや予約対応に時間を取られるケースも少なくありません。ここでは、運営業務の効率化に役立つLINE公式アカウントの活用方法をご紹介します。
自動応答メッセージで基本情報を返信する
LINE公式アカウントの「自動応答メッセージ」とは、あらかじめ設定したキーワードや特定のメッセージに対して、自動で返信する機能です。
営業時間や住所・定休日などの問い合わせに素早く対応でき、作業時間を短縮しながら顧客対応の質を保てます。
たとえば、「営業時間」というキーワードに対して

営業時間は9時〜18時です。定休日は火曜日です。
と自動返信すれば、顧客を待たせずに案内が完了します。

定型対応を仕組み化すると、人的ミスを防ぎ、スタッフの負担も減らせるのがよい点です。
リッチメニューに見積もり依頼・試乗予約ボタンを設置する
「リッチメニュー」とは、LINEのトーク画面の下部に表示される固定メニューのことです。
見積もり依頼や試乗予約のボタンを設置し、外部フォームへつなげておけば、ユーザーが迷わず来店まで進める流れをつくれます。
たとえば、次のようなボタンを設置するのがおすすめです。
- 簡単査定
- 試乗予約
- 見積もりシミュレーション

リッチメニューによる導線設計は、スタッフが手動で日程調整を行う手間を減らしながら、予約率アップも期待できる運用施策といえます。
ただし、LINE公式アカウント単体では、自動車販売で利用できる予約機能はありません。外部の拡張ツールを導入すれば、LINE上で予約を完結できます。
自動車業界でLINE公式アカウントを運用する際の注意点
LINE公式アカウントは手軽に活用できる一方で、運用方法を誤ると顧客対応にムラが出るケースもあります。
ここでは、自動車業界でLINEを活用する際に注意すべき3つのポイントをご紹介します。
顧客フォローは手動での対応が中心になる
LINE公式アカウントでは、見積もり依頼や在庫確認など、顧客対応の多くは手動になります。
自動応答メッセージで返信できる範囲も限られているため、複雑な相談や条件指定には対応が難しいのが現状です。
さらに、LINE上で予約が行える「LINEで予約」は飲食店のみが対象のサービスで、自動車販売店は利用できません。
そのため、チャット上で予約を受け付ける場合はスタッフが都度やりとりする必要があり、負担が大きくなりやすい点も課題です。
顧客データの取得が難しい
LINE公式アカウントでは、個人情報や行動データを取得する仕組みが限られており、細かな顧客像を把握するのは困難です。
アンケートの作成が可能なリサーチ機能を使えば、友だち全体の傾向を読み取れますが、誰が何と回答したのかまではわかりません。
たとえば、人気車種に関するアンケートを実施しても、「モデルAに興味を持つ人が多い」という大まかな傾向しか把握できない仕様です。
こうした背景があるため、顧客一人ひとりの購買意欲を見える化しづらく、長期的な関係づくりにもつながりにくい側面があります。
顧客ごとにカスタマイズした配信ができない
LINE公式アカウントは、顧客一人ひとりのニーズに合わせた配信を自動化できない仕組みになっています。
配信対象を分けられる、絞り込み配信はありますが、設定できる条件は大まかな年代や地域などに限られ、複雑な配信には不向きです。
また、チャットタグと呼ばれる機能と組み合わせれば、
- SUVを検討中の人だけにメッセージを送る
といった配信もできなくはないですが、タグ付けは手動で対応しなければならず、オプション未契約の場合は、タグを付与できる数にも大幅な制限が設けられています。
顧客の「興味がある車種」や「車検時期」に応じて自動で情報を出し分けるには、LINE公式アカウントの機能を拡張できるツール「Lステップ」の利用がおすすめです。
Lステップなら、顧客一人ひとりの行動データをもとに配信が行えるため、効率的な顧客管理や販売への導線設計が可能になります。
自動車整備や車検予約を効率化するならLステップ
Lステップは、LINE公式アカウント専用のMA(マーケティングオートメーション)ツールです。
自動車整備工場や販売店の車検・整備の案内をはじめ、試乗予約や買取査定・フォローまでLINE上で自動化できるため、運営の効率化に役立ちます。
無料プランから使えるので、小規模な中古車販売店でも手軽に試せるのが魅力。
ここでは、カーディーラーや自動車販売におすすめのLステップ活用方法を、以下の3つにわけて解説します。
- 回答フォーム :アンケートで顧客データを取得
- カレンダー予約:車検や整備の予約管理
- セグメント配信:顧客ごとに情報を絞って配信
回答フォーム:アンケートで顧客データを取得
Lステップの「回答フォーム」とは、LINE上でアンケートや申し込みフォームなどを作成できる機能です。友だちが入力した内容は自動で保存され、顧客データとして管理・活用が可能です。
たとえば、
- 車検の相談
- 新車の見積もり
- 中古車の査定
などの項目を設定しておけば、顧客ごとの関心を見える化できます。

また、アンケートの回答内容は配信や分析に活用できます。
Lステップなら、自動車業者にとって大切な来店目的や購入意欲、検討中の車種などを正確に理解し、最適な提案やフォローにつなげられます。
カレンダー予約:車検や整備の予約管理
Lステップの「カレンダー予約」は、LINE上で車検や点検・整備などの予約管理が行える機能です。
予約の受付からリマインド通知・キャンセル対応までを一括で自動化できるため、スタッフの業務負担を大きく減らせます。
LINE公式アカウント単体では、予約のやりとりを手動で行う必要があり、対応漏れやダブルブッキングが起こりやすい点が課題です。
一方でLステップなら、カレンダー上で空き状況を表示し、顧客が希望日時を選ぶだけで予約が完了します。

こうした予約の仕組みを整えれば、受付対応の効率化だけでなく、顧客満足度の向上にもつながります。
セグメント配信:顧客ごとに情報を絞って配信
Lステップの「セグメント配信」は、アンケートの回答や行動履歴から取得したデータをもとに、特定の友だちへメッセージを絞り込んで配信できる機能です。

自動車販売店では、「新車の購入を検討している人」と「車検・整備を希望している人」では関心がまったく異なります。
そのため、LINE公式アカウントの一斉配信だけでは、必要のない情報までも届く可能性があり、ブロックの原因にもなりかねません。
セグメント配信を活用すれば、顧客の興味や購入ステージに合わせて、最適な情報を届けられます。
たとえば、次のようなタグ情報を活用し、配信内容の自動的な出し分けも可能です。
- 「新車見積もり」→ 最新モデルやキャンペーン情報を配信
- 「車検予約」 → 早期割引や整備点検の案内を送信
- 「買取査定」 → 高価買取の実績や下取りキャンペーンを紹介
このように、一人ひとりに合わせた配信を行えば、顧客の満足度が上がり、次回の購入や整備依頼にもつながります。
自動車販売のLステップ活用事例
最後に、Lステップを活用した中古車販売・買取事業の事例をご紹介します。
HMR株式会社様では、以前からLINE公式アカウントを運用していたものの、手動対応の抜けや漏れといった課題があったそうです。
Lステップ導入後は、顧客データの取得や配信を自動化し、集客と業務効率の両立を実現しました。
主な施策のひとつは、顧客の「友だち追加理由」を明確にするために実施したアンケートです。


アンケートの回答が、
- 購入の検討の場合→検討している車両メーカーの選択
- 買取査定の場合 →無料査定の申し込みフォームの入力
という流れで、配信内容を最適化する仕組みを構築しました。

このように導線を整えた結果、査定件数は前年度の26件から40件に増加。申し込み件数も55件から70件へと大きく伸び、高い集客効果を生んだ成功事例です。
まとめ
LINE公式アカウントを活用すれば、自動車販売やカーディーラーの情報発信やキャンペーン告知などを効率化できます。
さらに、拡張ツールのLステップとの連携により、車検整備の予約管理や査定依頼を自動化し、顧客一人ひとりに合わせたフォロー体制が整います。
販売活動と顧客との関係づくりを両立できるよう、自社の課題に合わせてLINEをうまく活用していきましょう。








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