
資材コストの上昇や異常気象による不作、近頃ではコメ価格の高騰も話題となり、先行きの不透明な農業ビジネス。
大規模経営体が潤う一方で、個人や家族経営の農家にとって、厳しい状況が続いています。

- 業務の一部を機械化したいけど、何から始めればいいのかわからない
- 自分たちの商品をもっと多くの人に知ってもらいたい
- 市場の価格競争について行けない
これらの悩みに対して、「LINE公式アカウント」を活用する農家が増えています。
本記事では、LINEを使って儲かる仕組みを作る方法や、成功事例を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
農家や農業従事者が抱える4つの課題
農業界における主な課題は、以下の4つが挙げられます。
<販路が農協(JA)依存>
農協を通した販売では、20〜30%程の手数料が発生するケースも珍しくありません。直販売の導線を作ろうにも、販路が広がらず悩まれている方も多いでしょう。
<情報発信が不十分>
近年では若手農家を中心に、SNSでの情報発信が盛んです。一方で、適切な発信方法がわからず、集客に活用できていない農家も少なくありません。
<高齢化・人材不足>
農林水産省の調査によると、2024年の農業従事者の平均年齢は69.2歳。若者の農業離れも相まって、2030年には10年前の半分以下の戸数になると予測されています。
<スマート農業の遅延>
ドローンなどを活用した機械化は、高額な導入費用がネックです。日本公庫の調査では、スマート農業の導入課題として「初期投資費用が高い」が最多でした。
これらの課題に対して、注目を集めているのが、LINEのビジネス用サービス「LINE公式アカウント」です。
農家や農業でLINE公式アカウントを活用する4つのメリット
LINE公式アカウントは、店舗や個人でビジネスを営む方が、お客様と直接やり取りできるツールです。
農家がLINE公式アカウントを活用するメリットは、主に以下の4つが挙げられます。
- 販路拡大につながる
- お客様と継続的につながれる
- アルバイトや求人にも活用できる
- 無料で簡単にはじめられる
順に解説します。
①販路拡大につながる
LINEの国内利用者数は、9,900万人を超えており、都心や地方に関係なく、幅広い層が活用しているコミュニケーションツールです。
年齢層にも偏りがなく、10代から60代まで、多くの年代に情報を届けられるのも特徴のひとつ。

単に情報を発信するだけでも有益ですが、オンライン販売をしている方なら、LINEの活用により直販売の導線もつくれます。
②お客様と継続的につながれる
数あるSNSの中でも、LINE公式アカウントが支持される理由のひとつに、一度友だち追加してくれた方に対して、事業者側から継続的にアプローチできる点が挙げられます。

また、メールの開封率が10〜30%なのに対し、LINEの開封率は60%と約2倍の差があるのも利点です。※自社調べ
季節ごとの作物や体験会の案内など、すぐに届けたい情報を、ダイレクトかつスピーディに届けられます。
③アルバイトや求人にも活用できる
農繁期の人手不足は、多くの農家が抱える悩みです。
昨今では、こうした労働力不足の解決策として、LINEが注目を集めているのをご存じでしょうか。

引用:AIagri.
弊社の採用に関する調査においても、7割以上のユーザーがLINEの利便性を感じていると回答しています。

また農林水産省の調査では、20代の5割以上が就農を検討していると回答。農業離れが進む一方で、業界に対する関心は若年層で高まりつつあるようです。
特にLINE公式アカウントは、自社の商品やサービスに興味のあるお客様が登録するため、熱量の高い人材を確保しやすいツールといえます。
④無料で簡単にはじめられる
LINE公式アカウントは、無料で手軽に開設できます。有料プランもありますが、基本的な機能に差はありません。
パソコンやスマホがあればすぐに始められるため、まずは無料で試してみて、成長に合わせてプランを変更するのも一案です。
いずれにせよ、無料で開設できるだけでなく、適切な運用で売上アップに期待が持てるわけですから、活用しないのは損ともいえるかもしれませんね。
【農業×LINE】低コストで儲かる仕組みを作る方法
LINE公式アカウントを活用し、低コストで儲かる仕組みを作る方法を解説します。基本的な考え方は農業と変わりません。
①作付け(集客)
↓
②育成(教育)
↓
③収穫(販売)

具体的な施策を解説します。
①対面やSNSを通して「作付けする」
大前提の話になりますが、LINE公式アカウントは友だち追加した方にのみ、情報を発信できるツールです。そのため、まずは集客の導線づくりから始めていきましょう。
ここでは、オフラインとオンライン、2つの視点から友だち集め施策を解説します。
オフライン(対面)で友だちを集める
農家の場合、オフラインでの集客施策が有効です。具体的には、以下のような方法が挙げられます。
- マルシェや直売所で声がけをする
- 紙や電話帳のリストにLINEを案内する
- 商品発送時やチラシにQRコードを同梱する
- 納入先の飲食店やスーパーにPOPを掲載してもらう
また、 農業カフェやレストランを兼業されている方なら、ショップカード(スタンプカード)を活用するのも効果的です。

引用:食べチョク
「来店〇回で旬のフルーツプレゼント」などの特典を用意していれば、新規集客のフックになるだけでなく、リピート率の向上にも期待が持てるでしょう。
オンラインで友だちを集める
代表的なオンライン施策は、以下の通りです。
- メールリストにLINEを案内する
- ECサイトにQRコードを設置する
- 自社ホームページにバナーを挿入する
- SNSのプロフィールにリンクを設置する
点ではなく、面で攻めるのが友だち追加施策のセオリーです。集客経路が多ければ、登録してもらえるチャンスも広がるので、使える媒体はフルで活用してください。
また、友だち追加特典として、クーポンを提供するのもよくある活用例のひとつです。

なお、より網羅的で再現性の高い施策が知りたい方は、弊社が無料で開催している、「友だち集め施策セミナー」への参加をご検討ください。
②LINE公式アカウントでお客様を「育てる」
友だちになった見込み客を、顧客へと育てるフェーズです。
ブランディング・ファン化促進
ブランディングやファン化促進に役立つのが、ステップ配信です。ステップ配信とは、あらかじめ準備した複数のメッセージを、スケジュール通りに自動配信する機能。
具体的には、以下のような活用法が挙げられます。
1日目:農園紹介
3日目:作付けの様子
5日目:商品へのこだわり
7日目:販売サイトへ誘導
ストーリー性を持たせた配信により、お客様との信頼関係を深めつつ、自然な流れでセールスにつなげられるのが特徴です。
また作物の成長過程やイベント情報、加工品の案内を定期的に配信していれば、オフシーズンでも継続的な接点を保てます。
農繁期の業務効率化
農繁期には作業に追われ、お客様対応が後手になってしまうケースも少なくありません。
LINE公式アカウントでは、よくある質問やECサイトへの導線など、複数の情報をリッチメニューに集約できます。

構成によっては、お客様からの能動的なアクションにつながるため、顧客教育の自動化にも期待が持てるでしょう。
セールス施策で利益を「収穫する」
関係性を育てたあとは、売上へつなげる工程です。
スピーディーな告知で売上拡大
鮮度が要求される生鮮品にとって、LINEの持つ即時性の高さは大きなメリットです。
LINE公式アカウントでは、友だち追加したすべてのお客様に対して一斉配信を行えるため、タイムリーに情報を届けられます。
例えば、販売直前や再販のタイミングで配信を行うだけでも、見込み客の取りこぼし防止に寄与するでしょう。
また個人のLINEと同様、1対1のチャットもできるので、収穫量が判断できない場合には、地元の常連客だけに個別で案内を送るなど、柔軟な対応も可能です。
機会損失の削減で売上最大化
弊社が行ったLINE公式アカウントに関する調査では、ユーザーが求める配信として「オトクな情報」が最多でした。
とはいえ、安易に値下げや割引をくり返していては、商品の価値が目減りする一方なので、あまりおすすめしません。
例えば、正規ルートで販売できない規格外商品を、「訳アリ商品」として限定販売するのもひとつの手段です。

引用:ポケットマルシェ
お客様にとっては安価に商品を購入でき、農家にとっては正規品の価格を下げることなく、利益の底上げを狙えます。
手堅く進めるのであれば、正規品は農協に卸しつつ、規格外商品をLINEで販売するのが賢明です。
農家や農業でLINE公式アカウントを活用する際の注意点
盤石にも思われがちなLINE公式アカウントですが、以下の点にはご注意ください。
<詳細な顧客管理には不向き>
LINE公式アカウントでは、取得できる友だち情報が限られます。アンケート機能もありますが、回答と友だち情報が紐づかないため、配信には活用できません。
<自動化できる部分が限定的>
LINE公式アカウントの運用は手動が基本です。例えば、お礼のメッセージや予約日までのリマインドも個別に行う必要があるため、業務負担が増える可能性もあります。
<予約には外部サイトが必要>
LINE公式アカウントのLINEで予約は、飲食店のみが対象です。チャットで受注する方法もありますが、運用負担を考慮した場合、外部サイトは必須といえます。
これらの課題を解決し、効率的な運用を実現するのが、LINE公式アカウント専用の拡張ツール「Lステップ」です。
農家や農業にLINEを活用するなら「Lステップ」
Lステップとは、LINE公式アカウント単体では難しい、さまざまな運用を可能にするツールです。Lステップの主な特徴は以下の通り。
<詳細な顧客管理>
専用の機能を使ってアンケートを作成し、回答に応じてお客様の情報を自動収集できます。名前や住所、購入履歴などはすべて顧客データとして紐づき、配信にも活用可能。
<運用の自動化>
お礼のメッセージや予約日までのリマインドなど、さまざまな業務を自動化できます。「地元の方」や「遠方の方」など、属性に合わせてリッチメニューの自動変更も可能です。
<LINE上で予約販売を完結>
全業種・業態で使える予約機能も、Lステップならではの魅力。決済システムとも連携できるため、外部のECサイトやプラットフォームに依存しない直販導線を構築できます。
Lステップの認定トレーナーであり、数多くのLINE構築を手掛けてきた中村 誠氏は、LINEの農業活用について、以下のように述べています。
農業のLINE-DXが個人的にトレンドでうちでも2件ほど携わっているが、数百のリストからでもLINEネットショップ作って野菜がバンバン売れたり、クラファン×LINEで畑の区画が売れたりする。農家さんの想い、農業の厳しい現状、健康に関する情報、そして農業自体がどれほど進化しているかなど、なかなか伝…
— 中村 誠@Lステップを使ったLINEマーケティングプロデューサー (@gor0210) October 25, 2023
農業×LINEの成功事例
LINE公式アカウントとLステップを活用した、成功事例を解説します。
野菜のサブスクで売上アップに成功した「じゃがいも農家」
北海道のじゃがいも農家「ファームキムラ」様は、収穫した作物のほぼすべてを農協へ卸しており、販路拡大やリピート施策が課題となっていました。
Lステップ導入後は、リッチメニューにレシピ集や直販導線を構築。リピート施策として、指定した住所に毎年自動で配送される、年間サブスクリプションプランを導入しています。

配信面では、種まきから収穫までのストーリーを段階的に配信し、期待感と購買意欲を高める設計です。
結果、アカウント公開後わずか2週間で約1.2トンを販売。サブスクだけでも110キロの成約に至っています。
また、購入者にGoogleビジネスプロフィールへの口コミを依頼したところ、半年で30件以上の口コミを獲得し、評価は5.0を記録しました。
LINE×ECで直販売を実現した「コメ農家」
無農薬・有機栽培の米農家「七神氣」様は、販路が農協頼りになっており、こだわりのお米を必要な人に届けられないのが課題でした。
そこで、決済システムと連携した自社ECサイトを構築し、販売導線としてLステップを導入。
具体的には、初回アンケートの回答特典として割引クーポンを配信し、リッチメニューからECサイトへと誘導する流れです。

またお米のサブスクを導入し、細かな注文内容や連絡まで、すべてをLINE内で一元管理できる仕組みを構築しています。

アカウント公開初日には、SNS経由の登録率は50%を突破。販路の拡大に成功しただけでなく、翌年の新米は発売前に完売するなど、1年待ちの人気商品へと成長しました。
タイムリーな告知で売上をアップさせた「果樹園」
長野県でリンゴ農園を経営されている、「善積農園」様の事例です。
同園は、ネット等で直接販売を受け付けていたものの、収穫量が確定しない生鮮品の特性上、告知や停止のタイミングに課題を持たれていました。
そこで、メルマガに代わる発信手段として、Lステップを導入。ある程度の注文を受け付けた段階で受注を停止し、注文量に余裕ができれば再販を行う仕組みを構築しました。
結果、期間内でのタイムリーな情報発信により、豊作年の売上は顕著にアップ。
また、よくある質問やECサイトへの導線をLINEに集約して、スピーディなお客様対応と業務効率化を実現されています。
まとめ
農家や農業界で、LINE公式アカウントを使うメリットや活用法を解説しました。本記事を参考に、ぜひLINEの導入を検討してみてくださいね。








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